どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年11月20日(火)新発売のカップ麺、カルディオリジナル「トリュフ香る 塩ラーメン」の実食レビューです。
トリュフがすごい!? カルディ限定のオリジナル商品として、黒トリュフよりも高価な白トリュフがテーマのカップラーメンがリリースされました。
白トリュフって何? コスパ的に買っても大丈夫? 実際に食べてみた感想と経験に基づいてカップ麺としての総合力を評価し、その疑問を解消します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
カルディ トリュフ香る塩ラーメン
ここ最近のカップ麺業界では、「トリュフ香る」系の製品も珍しい話ではなくなっており、特にサンヨー食品と東洋水産が意欲的にトリュフを題材とした新商品を開発してくれているのですが、基本的にトリュフの指標は “黒トリュフ” でした。しかし‥
カルディの公式ホームページでは、「トリュフがすごい!」という大々的な訴求とともに、「白トリュフが香り、コクのあるチキンベースのスープに、ガーリックオニオンの旨味がきいた贅沢な味わいです。」と、製品の特徴が紹介されているのです。
トリュフといえばフォアグラやキャビアと並ぶ “世界三大珍味” の一つとして名を馳せている高級食材ですが、地表から15〜20cmくらいの箇所に存在し、一生地表に出ることはありません。なので人間が見つけ出すのは至難の業になるのですが、その芳香は雄豚の出すフェロモンと同じ成分と言われているため、本能的に探知できる雌豚を捜索要員として採用している‥というのは有名な話ですよね。
しかし、雌豚はトリュフを見付けると食べてしまうのでw 最近ではトリュフドッグ(truffe dog)という異名を持ったロマーニョ・ウォーター・ドッグなど、トリュフハンターたちは通称「トリュフ犬」と呼ばれる犬種の小型犬と行動を共にすることが多くなってきました。
そしてトリュフの中でも希少価値が高いとされているのが 「白トリュフ」で、なんと値段は“黒トリュフの3倍”(ものによっては軽く “10倍” まで跳ね上がることも‥)その中でも特に高値で取引されているアルバ産の白トリュフは生育のメカニズムすら解明されていないので、天然物しかありません。 産地や季節によって値段はピンキリですが、相場は “1gあたり1,080円” で計算している販売店が多いですね。
とはいえタテ型レギュラーサイズのカップラーメンに本物のスライス白トリュフが入っているわけもなく(もったいないw)、もちろん “トリュフ香料” を使用しているのですが、ここまで堂々と「白トリュフ」の名を冠しているのは業界初かもしれません。さて、そのニュアンスは感じられるのでしょうか‥
開封
まずはフタの上に貼り付けられている「調味油」を取るのですが、 “サンヨー食品株式会社” と明記されています。あまり一般の方にとっては聞きなれないメーカーになるかもしれませんが、 “サッポロ一番” と言われたらピンときますよね。そして調理前の段階ではトリュフの片鱗も見えず、目立っていたのは赤ピーマンと油揚げ麺特有のニオイ‥だ、大丈夫かな‥w
ちなみに私の住んでいる地域は行動圏内にカルディの店舗がないので(最寄りの店舗は車で高速道路を使っても片道2時間弱‥w)、カルディの公式通販サイトで取り寄せました。他にも何個か限定のカップ麺を仕入れたのですが、購入金額が税込6,480円未満だと常温品(ゆうパック)でも864円の送料を負担しなければいけません。(※北海道・沖縄は1,728円)
高速道路の利用料金や車のガソリン代、そして何よりも時間を節約できると思えば安いもんですけど、今回はカップ麺の購入代金と送料が肩を並べる買い物でした。なんか、すごい贅沢しちゃった気分‥w カルディの店頭で購入すれば、もちろん送料・手数料不要で販売価格の税込194円です。
製品情報・購入価格
製品名:カルディオリジナル トリュフ香る 塩ラーメン 販売者:キャメル珈琲(カルディコーヒーファーム) 製造所:太平食品工業 本社工場 内容量:68g(めん50g) 発売日:2018年11月20日(火) 実食日:2018年11月30日(金) JANコード:4901734036104 販売価格:194円(税込) 発売地域:カルディ店舗または公式オンラインショップ |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:タテ型レギュラーサイズ 容器材質:紙容器 湯量目安:330ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(調味油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】 油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、野菜エキス、しょうゆ)、スープ(食塩、チキンエキス、糖類、デキストリン、植物油脂、鶏油、香辛料、マッシュルームエキス、発酵調味料、昆布エキス、酵母エキス)、かやく(味付鶏肉そぼろ、フライドオニオン、ねぎ、ピーマン)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、香料、クチナシ色素、かんすい、レシチン、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、カラメル色素、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
【アレルギー表示】 小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉 |
実食開始
調味油は食べる直前に投入するのですが、ふわぁ‥っと少しバターの香りを帯びた丸みのあるトリュフの香りが漂ってきます。本物の白トリュフと比較した場合、ずいぶんと大人しい香りではあるものの、たとえば東洋水産のアクティブな黒トリュフフレーバーと比較した場合、かなり毛色は違いますね。
さて、完成です。そんな黒トリュフ香料とは違うベクトルの香りが個性的だった反面、この段階で早くも油揚げ麺特有のニオイがトリュフ香をブロックしてきました。うーん、やっぱり油揚げ麺を使ったタテ型レギュラーサイズの製品なので、妥協すべきポイントでしょうか‥あ、特に指示はなかったんですけど、調味油は軽くフタの上で温めています。
製造所は群馬県前橋市朝倉町にある「太平食品工業株式会社 本社工場」となっているのですが、太平食品工業はサンヨー食品のグループ会社ですね。それでは、実際に食べてみましょう。「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、税込194円という販売価格も踏まえた上でカップ麺としての総合力を判定します。
1食(68g)当たり
カロリー:303kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:303kcal(めん・かやく:258kcal)(スープ:65kcal) |
めん
軽く縮れた平打ちの細麺で、油揚げ麺特有のスナック的なニオイが強いです。今回のテーマは何と言ってもトリュフ! ましてや “白トリュフ” を題材にしている “香りモノ” の変わり種なので、この野暮ったさはネガティブでしかありません。ちなみに麺の量は50gなので、このサイズの容器で平均とされる麺量(60g)よりも少ないですね。
製品スタイルとしてはメーカー希望小売価格180円(税別)のタテ型レギュラーサイズになるため、スナック的とはいえオープン価格の廉価版ほど頼りないわけではありませんし、そのラインを思えば及第点と言えるでしょう。しかし、それは “スーパーなどで100円前後でも購入できる可能性を踏まえた上での評価” です。
今回のカップ麺はカルディオリジナル(専売品)なので、ネット通販はもちろん店頭でも商品入替や賞味期限間近などの理由でセール扱いされない限り、購入価格は必然的に税込194円。もし108円くらいで買えるなら及第点の麺だけど、がっつり定価で押し切るならノンフライ麺に見紛う品質「和ラー」クラスの麺を採用していただきたいですね。
スープ
調味油を投入した瞬間、ふわっ‥と柔らかいトリュフの香りに加えてバター系の香りが重なってくるのですが、これはサンヨー食品が製造している「金色不如帰」のカップ麺に通じる個性なんです。ちょうど今回の記事を執筆している1ヶ月ほど前に発売されたローソン限定のカップ麺、「金色不如帰 濃厚貝だし塩そば」の時にも同様の香りを感じました。
金色不如帰のレビュー記事にて、「『黒』‥かと思いきや、どうも重ねてバター系の香りも添加しているようで、どことなく『白』を思わせます」と書いているのですが、おそらく同じ香料を使用しているのでしょう。ただ、前述した油揚げ麺特有のニオイが干渉してくるため、どうしても香りがマスキングされてボヤける傾向にあります。
ベースのスープは、やけに塩気の強さが気になるものの、マッシュルームエキスで洋風のイメージを持たせつつも昆布エキスで少し和の面持ちもある、これも金色不如帰のカップ麺に通じるポイントになるのですが、パッケージでもアピールされているガーリックとオニオンの旨味は適度、トリュフ香料なしだと無難に美味しい洋風しおスープです。
かやく
具材は味付鶏肉そぼろ、フライドオニオン、ねぎ、ピーマンとなっているのですが、鶏肉そぼろは生姜の効いた味付けで、ちょっと鶏の臭みが気になるものの、小さいわりに存在感があります。また、ねぎも特徴的ではないにしろ過不足なく働いてくれていたし、中でもフライドオニオンと赤ピーマンは実に効果的でした。
フライドオニオンは揚げ工程を経てから乾燥しているので、シャキッとフレッシュな歯触りではなく、じゅわっ‥と優しくてジューシーな食感。ほんのり玉ねぎが塩気の強いスープに映えていて、相性もバッチリです。
赤ピーマンは開封時から香りの自己主張を放っていたのですが、実際の存在感も強く、玉ねぎとは違う加熱した赤ピーマンならではの甘味が絶妙でした。洋風の塩スープとも相性はバッチリだったので、具材の主役は赤ピーマンですよ、赤ピーマン。
総評
★★★☆☆☆☆☆☆(3)
(標準は★3です)
東洋水産はセブンプレミアムの「蔦」や「マルちゃん正麺 トリュフ香る鶏白湯」など、かなり攻めの “黒トリュフ” を武器にしているのに対し、サンヨー食品は柔らかい “白トリュフ” をイメージすることで差別化を図っている、そんなメーカーの個性や特徴の差が感じられたのはマニア的に面白かったのですが、値段的には可も無く不可も無しですね。
とりあえず製品スタイル自体は希望小売価格180円のタテ型レギュラーサイズなので、せめて税込127円以内で購入可能であれば話は大きく変わってくるのですが、カップ麺にコスパを求めている方にはオススメできないです。しかし、白トリュフをイメージした香料は面白いので、試して損をするようなカップ麺ではありません。
ただ、コンビニマジックじゃないけれど、 “カルディだから買える” みたいなブランドのネームバリューや店内の雰囲気とかもありますし(勢いで買っちゃう的なw)、コスパにこだわらなければ楽しいカップラーメンです。ただ、けっこう体感的な塩気が鋭いタイプなので、しょっぱい食べ物が苦手な方は熱湯の量に注意してください。