どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年4月2日(火)新発売、ファミマルのカップ麺「とら食堂 ワンタン麺(6代目)」(297円+税)の実食レビューです。
白河ラーメンの真髄を確立した福島の名店「とら食堂」監修のカップラーメンと “3年ぶりに向き合ってみた” 結果——。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
とら食堂 ワンタン麺 2024
とら食堂とは、福島県白河市に本店を構える手打ち中華そば専門店で、ラーメンの天才と謳われた “とらさん„ こと故・竹井寅次(たけい とらじ)その人が1969年(昭和44年)に創業した「中華そば とら」が原点。
1973年(昭和48年)から現在の本店所在地である双石滝ノ尻に移転し、屋号を「とら食堂」に改め、田園風景の中に行列を成す人気店としての地位を確立しました。
今回の新商品「とら食堂 ワンタン麺」は、白河らーめんの最高峰に位置する「とら食堂」監修のもと、同店の味わいを再現したカップラーメンで、ファミリーマートと明星食品が共同開発。
ほぼ毎年恒例となっている企画なので、見覚えのある方も多いかと存じますが、このブログで取り上げるのは “3年ぶり„ です。なぜ “3年ぶり„ なのか‥‥ええ、もちろん毛嫌いしていたわけではありません。
実は以前に “サッポロ一番„ のサンヨー食品と何度もコラボしていた「とら食堂」ですが、ファミリーマートと明星食品による「とら食堂 ワンタン麺」が初めて発売されたのは、現在を遡ること5年以上、2018年(平成30年)10月23日の話。
当初はファミリーマート・サークルK・サンクス限定のオリジナル商品として企画され、その1ヶ月後となる11月30日に “例の大掛かりなブランド統合が完了„ するのですが、翌年(令和元年)12月17日に2代目「とら食堂 ワンタン麺」を発売したファミリーマート。
それに続く2021年(令和3年)1月12日発売の3代目「とら食堂 ワンタン麺」は、このブログで滅多に出さない超絶高評価の★8を記録し、2022年(令和4年)12月20日発売の4代目「とら食堂 ワンタン麺」から正式に “ファミマルのカップラーメン„ にカテゴライズされました。
しかし、初のファミマル版として発売された4代目は、3代目と比較して内容に一切変更がなく、2023年(令和5年)4月18日発売の5代目「とら食堂 ワンタン麺」も同様の理由でレビューを見送ることに。ただ、そこで私は見落としていたのです‥‥。
4代目と5代目はパッケージのデザインが完全に同じだったので、調整なしの再販だと思っていたのですが、この代変わりで熱量は431kcal(めん・かやく 335kcal、スープ 99kcal)から424kcal(めん・かやく 351kcal、73kcal)に変動。総カロリーは減っているのに、めん・かやくのカロリーは上がっている、ちょっと面白い動き方ですよね。
さらに、食塩相当量も6.6g(めん・かやく 2.1g、スープ 4.5g)から7.1g(めん・かやく 2.6g、スープ 4.5g)に変動するなど、栄養成分表示の数値に違いが生じていました。
このページでレビューする「とら食堂 ワンタン麺」は、通算すると6代目。前回発売品と比較し、天面のデザインは調理後のイメージと商品名の位置が入れ替わっているのですが、栄養成分表示の数値は “5代目と一致„ する‥‥とにかくアレです。私このバージョンは食べておりませんので、3年ぶりにレビューすることと相成りました。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「粉末スープ」と「液体スープ」の合計3パックで、この構成は3代目(2021年1月発売品)から変わっていません。前回発売品となる5代目(2023年4月発売品)の詳しい記録は残していませんが、構成に関していえば一致します。
麺は油で揚げずに乾燥させた、湯戻し5分のノンフライ麺で、他に類を見ない独特の形状。小袋の構成と同様に、ノンフライ麺から受ける印象も従来から大きく変わっておらず、メイン具材に “ノンフライのワンタンを採用している„ ところも高く評価できるポイント。
ファミリーマート通常価格は297円(税込320円)に設定されているため、カップラーメンとしては高めの部類に入りますが、1年前と同じ値段。
つまり、製造を担当している明星食品も例外なく施行した、2023年6月1日出荷分からの価格改定(業界全体で実施された即席カップめん類の値上げ)を挟んでいるのにもかかわらず、お値段据え置きということで、ここも高く評価したいポイントになります。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:とら食堂 ワンタン麺 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 発売元:株式会社ファミリーマート 内容量:113g(めん70g) 商品コード:4902881487108(JAN) |
発売日:2024年04月02日(火) 実食日:2024年04月04日(木) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 販売価格:297円(税別) 購入価格:320円(税込) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、でん粉、香味調味料、大豆食物繊維、ソース、酵母エキス)、スープ(豚脂、チキンエキス、チキンオイル、しょうゆ、ポークエキス、たん白加水分解物、食塩、糖類、香味油、チャーシューペースト、酵母エキス、醸造酢、酵母粉末、植物油脂、昆布粉末、香味調味料)、かやく(ワンタン、チャーシュー、メンマ、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、酒精、カラメル色素、香料、炭酸カルシウム、かんすい、炭酸マグネシウム、増粘多糖類、ソルビット、セルロース、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、酸味料、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、かに・くるみを含む製品を生産しています。 |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容はチャーシュー、メンマ、ネギの王道を地で行くラインナップ。3代目の「かやく」と比較して、メンマの乾燥方法がFD(フリーズドライ、凍結乾燥)からAD(エアドライ、熱風乾燥)に変わったように見えますけど、差異を感じた点といえば、そのくらい。
粉末スープ・液体スープは後入れなので、かやくを空けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったらフタを剥がし「粉末スープ」と「液体スープ」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。
ワンタンの数は、2代目〜3代目のプロセスにより、従来の4個×1.5倍=6個に増量され、以降は変更なく今回の6代目まで継続。ヤバいですよね、このボリューム感。
しかしながら原材料名と栄養成分表示の数値から察するに、このブログで最後に取り上げた商品と同じではないので、引き続き従来品との違いに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(113g)あたり |
カロリー:424kcal たん白質:11.8g 脂 質:12.0g 炭水化物:68.4g (糖 質:66.2g) (食物繊維:2.2g) 食塩相当量:7.1g (めん・かやく:2.6g) (スープ:4.5g) ビタミンB1:1.54mg ビタミンB2:0.28mg カルシウム:145mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:424kcal(めん・かやく:351kcal)(スープ:73kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
とんでもなく強靭なノンフライ麺
3代目、4代目、5代目、6代目の順に原材料名を確認してみたところ、転機があったのは “5代目„ のノンフライ麺で、それまでと使用している原材料は同じなのですが、よく見ると “香味調味料と大豆食物繊維の並び„ が変わっています。
詳細に書くと “手前にあった大豆食物繊維の表示が香味調味料の後ろに„ 入れ替わっている状態で、4代目までのノンフライ麺と比較して驚くほどにコシが強く、1食目は撮影の関係で10分以上のラグが生じてしまったんですけど、なんのこれしき今から本番なんじゃないかと思ったレベル。
2食目は撮影せずに食べたので、きちんと規定通りにスタートできたのですが、ほぐれにくさが気になったのと、食感にスポットを当ててみても調理後に4、5分ほど休ませるくらいがベストかなと個人的に。
とはいえ強靭なコシの多加水麺に魅力を感じる方にとっては朗報ですし、それでもスープとの一体感は高く、後述のワンタンが多かったこともあり、伸びにくさはプラスにも働いていました。
スープ
従来よりも動物油脂が控えめに
お店のスープは “いっさい化学調味料を使っていない„ ことを標榜しているのに対し、こちらの「粉末スープ」は人工的な旨み成分を遠慮なく使っているため、そこはカップラーメンの都合を感じるところになりますが、従来のスープと比較して昆布粉末の主張が強く、そこに大きな違いを感じた6代目。
続けて「液体スープ」を加えてみたところ、かなりオイルの量が目減りしているように見えたのですが‥‥
豚脂と鶏油の芳醇な主張だったり、動物系の力強さを底上げしているチャーシューペーストの効果だったり、液体しょうゆ特有のフレッシュなキレだったり、その臨場感を高めてくれる醸造酢のアクセントだったり、基本的な骨組みは変わっていません。
たしかに従来よりも “あっさり„ とした印象を受けたので、そこに寂しさを覚えてしまったけれど、この時世に297円(税込320円)で購入できる、しかもコンビニ限定のカップラーメンとしては、だいぶレベルの高いスープです。
かやく
圧巻すぎて文句の付け所が見当たらん
丸い形状のチャーシューは、加工肉特有のニオイが手前に来る感じだったので、それが苦手な方は気になるかもしれないけれど、脂身の部分は甘く、肉質も比較的にナチュラルな仕上がり。メンマは柔らかめの歯触りですが、特有の風味が強めに香ってくるので、サイズ以上の存在感。
斜め切りのネギはFD加工なので、ジャキジャキとした繊維質が目立つAD加工のように、必要以上の主張を見せてくることはありません。そして、主役のワンタンですよ。
ワンタンは前述のようにノンフライで、直近にレビューした商品を例に挙げると「明星 チャルメラの逸品 大盛 ワンタン麺 芳醇しょうゆ」や「(同)芳醇しお」にも使われていた逸品。エースコックや東洋水産もワンタン入りの商品を保有していますけど、本格さでは叶いません。
つるんとした表面に、もちっとした弾力、さらに洗練された印象は、ノンフライならではのステータスといっても過言ではなく、これが標準6個も入っているわけですから、ちょっと頭おかしいんじゃないk(殴打
総評
3年ぶりに向き合った「とら食堂 ワンタン麺」は、どこで修行してきたのか従来よりも強靭なノンフライ麺を携え、体脂肪率も下げるなど、やや筋肉質な体型に変わっていたのですが、それでも「おまえ誰やねん」ではなく「久しぶりだね」なんて、素直に笑顔が交わせる程度の変化。
ちょっとノンフライ麺が強靭すぎたので、個人的には長めに待つことをオススメしますけど、それでも “最強のワンタン入りカップ麺„ といっても過言ではない、あいかわらずの仕上がりに「とら食堂」監修の恩恵とプライドを感じました。
サイクル的に来年も出ると思いますけど、いつ仕様が変わるか分からない(極端な話、なんの前触れもなく縦型カップに変更されるパターンも珍しくない)ので、気になっている方は販売期間中に確保しておいてください【author・taka :a(大石敬之)】