どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年3月26日(火)新発売のカップ麺、明星食品「東京タンメントナリ 辛激タンメン 巨辛(きょしん)」ローソン先行商品の実食レビューです。
激辛究極型!?「辛激タンメン」を超える強烈な辛さに仕上げた激辛タンメン・辛激の巨辛(しんげきのきょしん)がローソンに降臨‥!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
東京タンメントナリ 辛激タンメン 巨辛
日本のカリスマヒットメーカーといわれている漫画家・諫山 創(いさやま はじめ)さんのデビュー作で、講談社『別冊少年マガジン』創刊号から連載中の原作コミックが2018年11月に累計7600万部を超えたメガヒットマンガ『進撃の巨人(しんげきのきょじん)』‥と、ひらがなでは一文字違いですが関係ございません(笑)。
「東京タンメン トナリ」の激辛メニュー「辛激タンメン(しんげきタンメン)」を再現した、ローソン名店シリーズのカップラーメン「明星 東京タンメントナリ監修 辛激タンメン」シリーズの新作で、通年商品のカップ辛激タンメンを超える激辛バージョン「巨辛(きょしん)」が全国のローソンで数量限定発売開始となりました。
「東京タンメン トナリ」とは、つけ麺の濃厚スープスタイルを確立させた濃厚つけ麺ブームの立役者、「六厘舎(ろくりんしゃ)」の運営母体である「株式会社松富士食品」グループのタンメン系ブランドで、創業は2009年7月15日。「東京タンメン トナリ」という屋号(お店の名前)になった理由は、タンメン専門店であることと、最初の店舗が「六厘舎 本店(大崎店)」の “隣(となり)” に開業したことに由来しています。
その後、2009年9月19日に移転してオープンした「トナリ 東陽町店」(東京都江東区東陽3丁目24-18)が本店となっているのですが、お店のタンメン1杯あたりの野菜使用量は厚生労働省が推奨している成人1日あたりの野菜摂取量(350g)を超える360gが基本。もちろん辛くない「タンメン」もあって‥というか、そちらがメインのメニューなんですけど、季節の野菜をふんだんに取り入れていることと生姜が効いているのも特徴ですね。
生姜のアクセントは通年商品として以前から販売中のカップ辛激タンメンにも踏襲されているのですが、今回は「『辛激タンメン』よりももっと刺激的な辛さを求める激辛好きな方へ。激辛究極型『巨辛』誕生!」とカップ麺の容器側面やフタの上で堂々と挑戦的に “激辛究極型” をアピール。「究極(きゅうきょく)」とは物事を押し詰め、最後の最後に達する極みの到達点「究竟(くきょう)」を意味します。
激辛カップ麺といえば寿がきや食品の「麺処井の庄監修 辛辛魚(からからうお)らーめん」や日清食品の「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 北極ラーメン」、まるか食品の「ペヤング 激辛やきそば」あたりが辛さレベルを判定する上で基準になると思うのですが、中でも “ローソンのトナリはセブンイレブンの蒙古タンメン中本に対抗するような形” で販売されているため、やはり「辛激タンメン 巨辛」の矛先は「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」でしょうか。
究極に激辛なのか、それなりに激辛だけど究極に旨いのか‥正直なところ通年商品のノーマル辛激タンメンは辛くない(激辛ではない)と思っているのですが、2018年11月6日(火)からローソンの各店舗で配布されていた「超辛激スパイス(ちょうしんげきスパイス)」という “激辛を超えた辛さ” の超激辛スパイスが先着・数量限定で貰えるキャンペーンがあって、けっこう硬派に辛かったんです(※ただし1袋では激辛、2〜3袋入れて超激辛と判定)。
ちなみに「東京タンメン トナリ」の実店舗にも「巨辛(きょしん)」という限定メニューや裏メニューが存在しているのか調べてみたところ、この記事を公開した当初(発売日)「巨辛」はカップ麺オリジナルのテーマとなっていたのですが、東陽町本店・丸の内店・西葛西店でも提供されていることが分かりました(※2019年4月17日追記)。
以前に「酸辣タンメン」という裏メニューもあったようですが、それはさておき通常商品の辛激タンメンと比較して単純に辛さレベルがアップしているだけなのか、それとも麺の質感や土台となっているスープ、具材の構成などにも違いがあるのか注目してみましょう。
開封
別添の小袋はフタの上に貼り付けられている後入れの「巨辛オイル(きょしんオイル)」1袋のみとなっているのですが、通常の「辛激タンメン」には “辛激ペースト” という醤(ジャン)系のコクと乾物系の旨味が印象的な豆板醤仕立ての成分が別添されているのに対し、今回の「巨辛」には “オイル” が別添されています。粉末スープの違いも気になるところですが、早くも大きな差が見られました。
容器側面には縦帯で「辛みによる刺激が大変強いので、十分に注意してお召しあがりください」という激辛商品では定番の警告文が記載してあるのですが、先ほど掲載し容器側面の写真(特徴解説欄)にも「辛みによる刺激が大変強いので、もしスープが目に入った場合には水で十分洗い流してください」との注意事項が書かれているように、小袋を開封する際は中身の飛散にご注意ください。
かなり粉末スープの量が多く、まだ本能的に毛穴が開くようなヤバい香りではありませんが、ちょっと中華風の複雑な香りに唐辛子の芳ばしい香りが重なって、すでに嗅覚から旨味の濃さを訴えかけてくるような厚みのある芳香に食欲をそそられました。これだけ粉末スープが入っていると熱湯は抵抗なく浸透してくれないと思うので、可能な限り “ゆっくり” 注湯するように意識するのも調理のポイントになります。
ローソンの公式ウェブサイトでは「ローソン先行商品」と紹介されているのですが、これは後日にナチュラルローソンやポプラなど、ローソングループの系列店舗でも販売される可能性があることを意味しているため(※稀に販売期間の旬を過ぎてからドンキホーテなどのディスカウントストアや某ネット通販サイトに流れることもありますが)、基本の意味合いとしては「ローソングループ限定商品」という受け取り方で問題ありません。すくなくともセブンイレブンやファミリーマート、ミニストップなどの他コンビニ店舗で販売されることはないでしょう。
販売者は「明星食品株式会社」で、カップ底面の賞味期限欄下段右端に記載されている製造所固有記号(せいぞうしょこゆうきごう)は「R」となっているのですが、これは東日本明星株式会社の埼玉工場を意味しており、通常の「辛激タンメン」と今回の「巨辛」は同じ工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)で製造されています。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 東京タンメントナリ 辛激タンメン 巨辛(きょしん) 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(製造所固有記号 R) 内容量:112g(めん80g) 商品コード:4902881471336(JANコード) 規格サイズ:縦109mm×横109mm×高さ119mm 発売日:2019年03月26日(火) |
麺の種類:油揚げ麺(中華麺) スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:340ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(巨辛オイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、酵母エキス)、スープ(豚脂、香辛料、でん粉、ポークエキス、たん白加水分解物、食塩、糖類、香味調味料、小麦粉、みそ、植物油脂、香味油、魚介エキス)、かやく(キャベツ、チャーシュー、人参、もやし、ニラ、キクラゲ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、香辛料抽出物、かんすい、カロチノイド色素、カラメル色素、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸マグネシウム、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に乳成分・小麦・えび・いか・牛肉・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルゲン情報】小麦・卵・乳成分・えび・豚肉・鶏肉・牛肉・いか・さけ・さば・大豆・ごま・ゼラチン(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載)※コンタミネーション:本品製造設備では、そば・かに・落花生を含む製品を生産しています。 |
実食開始
麺は油揚げ麺で、調理前の雰囲気は通常の辛激タンメンと変わりませんし、スープの構成は違えど麺の原材料名は同じです。「巨辛」のほうには「小麦粉」の横に「(国内製造)」と記載されているのですが、まだ通常版のパッケージが新しい食品表示制度に対応していないだけでしょう。「明星 東京タンメントナリ監修 辛激タンメン」初版の発売日は2017年6月13日(火)、最終リニューアルは2018年5月28日(月)となっているので、2〜3ヶ月以内に定番品がマイナーチェンジするかもしれません。
容器の大きさ(タテ型ビッグ容器)や必要なお湯の目安量(340ml)も通常の辛激タンメンと変わりませんし、待ち時間も同じく熱湯5分となっています。作り方には「巨辛オイル」の小袋を温めてくださいとも温めないでくださいとも記載されていませんが、オイル系の成分は温めると香り立ちが良くなるので、美味しく食べるためにフタの上で小袋を温めておくとよいでしょう。
熱湯を注いでからフタを閉めて5分待ち、別添の「巨辛オイル」を加えて容器の底から念入りに掻き混ぜたら完成です。とろみ成分が粉末スープに仕込んであったのですが、けっこう粘度が高かったので、とりあえず最短でも1分間は混ぜ続けたほうが安心かもしれません。仕上がりの見た目は通常商品と変わりませんが、つまり熱湯5分後にフタを開けた時、麺が見えないほどの具材量が約束されているということ‥これは頼もしいですね。
栄養成分表示の数値は炭水化物が70.2gから68.4gに、たんぱく質も10.2gから9.6gに下がっているのですが、逆にカロリーは508kcalに525kcal上昇。単純にオイルの量が増えたことも関係していると思いますが、脂質も20.7gから23.7gにアップしているため、土台の旨味濃度も上がっているかもしれません。それでは、通常商品と比較して激辛究極型を謳う「巨辛」の辛さレベルと味の違いに注目しつつ、「めん」「スープ・巨辛オイル」「具材」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(112g)当たり
熱 量:525kcal(カロリー) |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:525kcal(めん・かやく:418kcal)(スープ:107kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
食べごたえのある太麺
(出典:ローソン公式ウェブサイト「Home > 商品・おトク情報 > オリジナル商品 > 明星 トナリ 辛激タンメン 巨辛(きょしん)【ローソン先行商品】」)
必ずしも麺の原材料が同じだったら同じ麺とは言えないのですが、体感的に大きな差は見られなかったので、おそらく通常の辛激タンメンと同じ油揚げ麺が使用されているのだと思います。また、今回のように数量・期間限定商品で、なおかつ辛さをブラッシュアップしたコンセプトだと、比較して麺の量が減らされることもあるのですが、きちんとノーマル版と同じようにタテ型ビッグの大盛り麺量となる80gをキープ。
いや、有名店監修カップ麺は一部のブランドを除いて麺量70gが標準的なので、むしろ多いほうですね。極太サイズではありませんが、むっちりと歯を包みながら適度に反発してくる抵抗力の持ち主で、もちもちとした弾力は食べ終わる頃まで続きます。ただ、歯切れよりも粘り気を重視しているため、今回の場合は何度も噛める(噛みたくなる)=必然的に激辛の滞在時間も伸びるという‥w
麺自体はゴワつきもなく口当たりもソフトなので、もっちり多加水麺タイプの弾力で確かな食べ応えを打ち出しながらも攻撃的ではないのですが、辛さの滞在率が長引くことでスープの凶暴さを増長させるような性質を兼ね備えています。さらに適度な油揚げ麺特有の風味も辛いスープと相性が良く、厚みのある縮れた平打ち麺という形状からスープを蹴散らすこともスープに負けることもない絶妙なバランス。しっかりスープが辛かったので、特有の油脂感が辛さを抑制することもありませんでした。そう、今回のスープは文句なしの「激辛」です‥‥
スープ・巨辛オイル
赤唐辛子や辛味噌で”辛激タンメン”を超える強烈な辛さに仕上げた激辛タンメンです。
(出典:ローソン公式ウェブサイト「Home > 商品・おトク情報 > オリジナル商品 > 明星 トナリ 辛激タンメン 巨辛(きょしん)【ローソン先行商品】」)
まず「巨辛オイル」を入れる前のスープなんですけど、この時点でけっこう辛いです。せいぜい粉末スープだけの状態だと普通に辛口くらいが関の山で、激辛商品としては辛くないだろうと高を括っていたのですが、なんのこれしき粉末スープだけの状態で辛さレベルは軽く “大辛” クラス。まだ激辛カップ麺としては頼りない辛さではあるものの、辛い食べ物が苦手な方は接近禁止の辛さに到達していることは間違いありません。
思っていたよりも粉末唐辛子の量が多く、しかもパウダー状で粒子が細かいため、瞬時に口中の痛覚に浸透する積極的で瞬発力のある心地よい辛さ。すこしハバネロ特有のクセを感じたのですが、適度に辛味の余韻を残しながらもシャープに刺してスッと後を濁さない鯔背(いなせ)な辛さだったので、とても好印象でした。しかし、別添の「巨辛オイル」を加えると、大辛だったスープは余裕で「激辛」の領域に大きな両足を突っ込みます‥‥
ベースのスープが違うので、感じ方にも差は生じるかもしれませんが、最終的な辛さレベルはカップラーメンの「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」や「辛辛魚らーめん」に匹敵します。刺激の質も痺れ(麻味)がトレンドとなっている流行りの花椒(かしょう)ではなく、完全に唐辛子のカプサイシン(辣味)が主体なので、唐辛子は好きだけど花椒の痺れは苦手‥という方でも大丈夫。ただしカプサイシンの含有量は突き抜けているので、生半可なスープではありませんよ。
通常商品と比較して「辛激ペースト」と「巨辛オイル」という決定的な違いがあるので、通常の辛激タンメンで決め手となっている辛激ペーストの主成分・豆板醤やXO醤、醤油醪(しょうゆもろみ)などは原材料からカットされています。なので、辛激タンメンの魅力とも言える中華調味料の複雑なコクやXO醤に由来する乾物系の旨味は楽しめない‥と思いきや、そんなことはありません。
「巨辛オイル」は単なる辛味成分の抽出物ではなく(もちろん辛さは倍増しますが)、動物系のコクや干しエビを彷彿とさせる乾物系の旨味が感じられ、鶏エキスはカットされているのですが、その分どっしりと豚(ポーク系統)の厚みが増しているようなテイスト。動物系の旨味はノーマルの辛激スープよりも重心が低く、さらに濃厚な味噌のコクに絶妙な甘味が相俟って、強烈な中毒性を誇る激辛スープに進化しています。トナリの特徴とも言える生姜やニンニクのジャンクなアクセントもガッツリで、ちょっと逆らえないスープでした。これはやばい。
具材
具材(かやく)のラインナップはキャベツ、チャーシュー、人参、もやし、ニラ、キクラゲとなっていて、辛激タンメン発売当初の2017年6月から2018年5月下旬のリニューアル後、そして2019年3月現在に至るまで具材の内容は変わっていないのですが、その圧倒的なボリュームは数量・期間限定商品の「巨辛」にも受け継がれています。だいたい変わり種だとコスト調整のために通常商品と比較して麺や具材の減少が見られたりもするのですが、ぜんぜんですね。
ちょっとキャベツの量が少ないような気もしたんですけど、逆にニラが大量に入っていたので、このあたりは個体差によってバラツキがあるかもしれません。特に輝いていた具材のトップ3はニラ、もやし、キクラゲの3種類で、もやしの香りとニラのスタミナ感が激辛スープの中毒性を加速。コリコリとした食感のキクラゲも箸休めに効果的で、最後まで飽きない工夫が凝らされています。
チャーシューはチップ状ですが、大豆たん白加工品(フェイクミート)ほど不自然な具材ではありませんし、キクラゲとは違ったベクトルのコリコリ感で自己主張を放つ人参、食べ応えアップとともに辛いスープのインターバルにも寄与していたキャベツの存在など、まったく不満な点がありません。高品質な油揚げ麺のクオリティと食べ応えを落とすことなく引き継ぎ、スープがガッツリ激辛だったら具材は妥協していても仕方がないだろうと思っていたのですが、余計な取り越し苦労でした。
総評
★★★★★★★★☆☆(★8)
“激辛究極型” を名乗る東京タンメントナリ監修「辛激タンメン 巨辛(きょしん)」でしたが、ある意味これは真の激辛仕様となった辛激タンメンとして、まさに究極型の激辛カップ麺と言えるかもしれません。市販品としては非常識な刺激の強さを打ち出しつつ、通常商品よりも旨味は濃厚で、もれなく具材のボリュームも踏襲するなど、カップ麺の東京タンメントナリ史上過去最高峰と言っても過言ではない、正直まったく非の打ち所がない秀作です。素晴らしい。
ローソン標準価格(株式会社ローソンがフランチャイズチェーン本部として各店舗に推奨している売価)は税込228円と通常の辛激タンメン(税込216円)よりも少し高めの値段設定ですが、それでも値段以上の価値があると感じました。数量に限りがあるため無くなり次第終了の限定商品なので、気になった方は売り切れる前にローソンのカップ麺コーナーをチェックしてみてください。本日、2019年3月26日(火)より全国のローソンで販売開始です。(※ただし、一部の地域や店舗によっては取り扱いがないかもしれないのと、場合によっては自然に涙が零れ落ちるかもしれないほどの辛さレベルなので、辛い食べ物が苦手な方は充分ご注意ください)。