どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年11月28日(月)新発売、セブンプレミアムのカップ麺「中華蕎麦とみ田監修 甘えび香る豚骨まぜそば」の実食レビューです。
シリーズ最新作は姉妹店「松戸富田麺桜」の味わいをカップ麺にアレンジ!? あの店舗限定メニューをノンフライ麺で商品化!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
中華蕎麦とみ田監修 甘えび香る豚骨まぜそば
中華蕎麦とみ田(ちゅうかそば とみた)とは、2006年(平成18年)6月5日の創業以来、千葉県松戸市で人気を博す日本屈指の行列店で、最盛期には4時間待ちの行列を作った伝説の持ち主。現在は淡麗系のメニューが食べられる「松戸中華そば 富田食堂」に、業界でも根強い人気を誇る二郎インスパイア系の「雷(かみなり)」など、本店とは異なるメニューに特化した姉妹店も展開しています。
今回の新商品「中華蕎麦とみ田監修 甘えび香る豚骨まぜそば」は、中華蕎麦とみ田の富田治(とみた おさむ)その人が監修し、姉妹店である「松戸富田麺桜」のメニューを湯切りタイプにアレンジした汁なしカップ麺で、製造は2010年(平成22年)7月23日発売品からコラボを続けている明星食品。かれこれ12年以上の付き合いになりますけど、松戸富田麺桜がモデルの商品は前例がありません。
松戸富田麺桜(まつどとみためんおう)とは、2008年(平成20年)9月27日に千葉県松戸市小金きよしヶ丘で開業し、2019年(令和元年)10月16日をもって閉店した「東池袋大勝軒 ROZEO(ひがしいけぶくろたいしょうけん ろぜお)」の後身で、松戸市を中心とする周辺エリアで最大級の商業施設「テラスモール松戸」3Fのフードコート(「ケヤキッチン」内)に移転オープンした店舗。
屋号の “麺桜” はROZEO時代のサクラに由来し、ROZEOの閉店から11日後、2019年10月25日より営業開始。味はフードコート用にデフォルメされているようですが、2022年11月現在のメニューは定番の「濃厚つけめん(豚骨魚介)」を筆頭に、本店の “TOKYO-X 純粋豚骨” とは仕様が異なる「中華そば」や「濃厚カレーつけ麺」ほか、大勝軒の流れを汲む「元祖もりそば」などを提供しています。
なかでも移転オープン当初から推されているのが “テラスモール松戸限定” の創作メニュー「甘エビ濃厚つけ麺」で、それこそが今回の新作「中華蕎麦とみ田監修 甘えび香る豚骨まぜそば」のモデル。パッケージに「松戸富田麺桜」の文字はないけれど、セブンプレミアムの公式サイト(「セブンプレミアム向上委員会」の後身)に “姉妹店「松戸富田麺桜」のメニューを‥‥” とあるため、情報の出所は確か。
「中華蕎麦とみ田」監修シリーズにおける汁なしカップ麺といえば、2018年6月18日発売の「中華蕎麦とみ田監修 豚骨魚介まぜそば」を皮切りに、1年後となる2019年6月18日にも “またおま系” の「豚骨魚介まぜそば(二代目)」を発売しているのですが、2020年6月15日発売品からから “二郎インスパイア系” の「豚まぜそば」にリニューアル。
その後、2021年6月21日にも「豚まぜそば(二代目)」を発売していましたが、いずれも油揚げ麺を使用していたのに対し、2022年は満を持すノンフライ麺を搭載した「甘えび香る豚骨まぜそば」を展開ということで、おもわず期待が高まる展開‥‥なんですけど、中華蕎麦とみ田監修のノンフライめん製品といえば、2022年6月20日発売の「純粋豚骨らぁめん」が脳裏を掠めるところ。
モデルになっているメニューはもちろん、そもそもの仕様からして異なるので、おそらく二の舞を踏むことはないと思いますけど、はたしてパッケージにある “甘えびの旨みと濃厚豚骨だれで香り高く味わい深い一杯” に仕上がっているのかどうか、お手並み拝見と参りましょう。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体ソース」と「ふりかけ」「あとのせかやく」の計4種。セブンプレミアムの公式ウェブサイトには “ポークに?油と旨みの強い甘えびのエキスを合わせた濃厚ダレと、海老風味の調味油で仕上げる、濃厚な醤油豚骨味を” とあったので、?油とは‥‥などと15秒くらい考えたんですけど、たぶん単なる誤字ですねw
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、待ち時間は熱湯5分と長めに設定されています。7PG(セブンプレミアムゴールド)の「中華蕎麦とみ田 純粋豚骨らぁめん」にもノンフライ麺を使っていたと前述しましたが、もっと細身の形状かつ待ち時間も熱湯4分だったので、まったく同じ仕様ではありません。
思い返せば2010年(平成22年)7月23日発売のカップラーメンもノンフライ麺からのスタートだったんですけど、それはさておきセブンプレミアムの商品なので、販売店は系列店のみ。ただ、コンビニのセブンイレブンを筆頭に、イトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマート、そごう・西武など、同じ系列のGMS(ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア)も取扱店に含まれているようです。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:セブンプレミアム 中華蕎麦とみ田監修 甘えび香る豚骨まぜそば 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:124g(めん90g) 商品コード:4902881485142(JAN) |
発売日:2022年11月28日(月) 実食日:2022年12月01日(木) 発売地域:全国 取得店舗:セブン-イレブン 小売価格:258円(税別) 購入価格:278円(税込) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(液体ソース・かやく・ふりかけ・あとのせかやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、香味調味料、酵母エキス、ソース、大豆食物繊維)、ソース(ポークエキス、豚脂、植物油脂、香味油、糖類、甘えびエキス、香味調味料、しょうゆ、食塩、香辛料、たん白加水分解物)、かやく(チャーシュー、キャベツ、えび入り揚げ玉、メンマ、ねぎ)、ふりかけ(ローストえび粉末、糖類、デキストリン、食塩、香辛料、植物油脂)/ 加工デンプン、酒精、調味料(アミノ酸等)、香料、炭酸カルシウム、カラメル色素、かんすい、増粘多糖類、乳化剤、カロチノイド色素、酸味料、微粒二酸化ケイ素、ベニコウジ色素、炭酸マグネシウム、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・大豆・豚肉・りんご・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、情緒のないチップ状のチャーシューに、使い回しのキャベツとメンマが‥‥などと書いたらネガティブに見えますねスイマセンw 仕上げにトッピングする「ふりかけ」と「あとのせかやく」も別添しているため、そっちにコストを注いだ分もあるでしょうし、けっこう量が多いのは好印象。
かやく以外の小袋は後入れなので、かやくをあけてから熱湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「液体ソース」を温めながら待つこと5分。時間になったら湯切りし、温めておいた「液体ソース」を馴染ませて、最後に「ふりかけ」と「あとのせかやく」をトッピングしたら出来上がり。早くも海老の存在感は明確で‥‥というか、ぶっちゃけ臭いw
ひとまず実食前から甲殻類の存在は明確なのですが、中華蕎麦とみ田の代名詞といっても過言ではない濃厚魚介豚骨は完全に封印しているため、引き続き「松戸富田麺桜」のメニューがモデルであることを念頭に置きながら「めん」「ソース・ふりかけ」「かやく・あとのせかやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(124g)あたり |
カロリー:491kcal たん白質:9.7g 脂 質:15.6g 炭水化物:79.2g (糖 質:76.6g) (食物繊維:2.6g) 食塩相当量:5.1g (めん・かやく:1.71g) (スープ:0.36g) カルシウム:366mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
さすがの高品質
形状は平打ちで、縮れは弱く、ほぼストレート。加水率は高めに設定され、同時に小麦粉の密度も高い、何度も何度も噛める仕様が食べ応えに寄与しています。もちろん店舗で提供されている麺と遜色ない仕上がりとはいえないけれど、従来の「まぜそば」に使われていた油揚げ麺と比較して圧倒的に洗練された質の高さ。
逆に「まぜそば」といえばジャンクで不健康なイメージも強い食べ物なので、ジャンクさを追求するなら油揚げ麺のほうが適任という考えもありますが、後述する海老の旨みを阻害しないのは大きな利点。熱湯5分きっちり守っても端の部分に戻りムラが生じていたので、ちょいちょい硬い部分に当たることもありましたけど、おおむね致命的な問題ではありません。
やや麺単体の塩気が強く、実は隠し味にソースを練り込んでいるのですが、後者については文字通り隠し味。液体ソースを絡める前に味と食感を確認してみたところ、麺だけ食べても美味しかったので、覚えていたら最初に1、2本くらい味見してみてください。
ソース・ふりかけ
「甘えび香る」に注目
まずは「液体ソース」単体の味を確認してみたところ、まず印象的だったのが海老のベクトル。というのも海老を冠した商品といえば、往々にして甲殻類の芳ばしさを全面的に押し出した商品が多いのに対し、こちらは商品名にもなっている “甘えび香る” が特徴的で、きちんと原材料に甘えびエキスを使用しているのがポイント。
つけめんらしさについては扨措き、豚骨は特有のクセを抑えながらも旨みの重心は低く、どっしりとしたテイスト。やや濃い目の味付けから、このままでも充分に食べ切れると感じたくらい。多めのアブラは動物油脂である豚脂を中心に、植物油脂と香味油をブレンドしているのですが、前述のノンフライ麺が功を奏し、そこまでクドさは感じません。
でもって「ふりかけ」なんですけど、こいつは地味に曲者で‥‥w ローストえび粉末を主成分に、糖類やデキストリン、食塩、香辛料、植物油脂が配合されているのですが、ちょっと生臭い感じが玉に瑕。
おそらく気にならない方は気にならないと思いますし、それよりも海老殻の芳ばしさが勝っているのですが、前述の “甘えび香る” から “よくある海老” に印象が傾いてしまうので、まずはソースを単体で楽しんだ後、ふりかけは味変的に使うのがベストかもしれません。
かやく・あとのせかやく
けっこう具沢山だった
調理中の感想は “ふつうだなー” だったんですけど、いざ調理してみると意外にメンマの量が多く、シャクシャクした感じの歯触りで、カップ麺の乾燥メンマに有り勝ちな異様に強い歯応えが気にならなかったのが好印象。そこそこチップ状のチャーシューも多めに入っていたし、逆にキャベツは適量で、これといった不満を覚えることはなかったのですが‥‥
「あとのせかやく」には「えび入り揚げ玉」と「ねぎ」が入っているのですが、揚げ玉における海老の風味についてはソース・ふりかけに埋没していて目立ちません。しかしながら揚げ玉の芳ばしさは明確で、食べ終わる頃になっても常にサクサクとした食感が強く、まぜそばらしいジャンクさを演出する上では効果的でした。——で、そのジャンクさが蛇足に思えたんですけどw 好みの問題ですかね。
総評
ちょっと生臭い感じのローストえび粉末とか、主張が強すぎる揚げ玉とか、個人的に刺さらない部分もあったんですけど、おそらく好みの問題で、クオリティの高いノンフライ麺に、甘えび香るソースには値段相応の‥‥いや、それ以上の価値を感じました。やはり「まぜそば」にはジャンクさを求めている方も多いと思うので、落とし所としては悪くなかったと思います(ちなみに「★5」は高評価)。
さて、来年は油揚げ麺に戻るのか、あるいは従来の「豚骨魚介まぜそば」や「豚まぜそば」をノンフライ麺にブラッシュアップさせるのか、それとも「東池袋大勝軒 ROZEO」時代から人気を博している「濃厚カレーチーズつけ麺」をアレンジしてくるのか、引き続き今後の展開が楽しみですね【author・taka :a(大石敬之)】