どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年3月11日(月)新発売のカップ麺、エースコック「タテロング THE和 わさびを利かせたおろし風そば」の実食レビューです。
「THE和(ザ和)」シリーズ第3弾は “湯気が目に刺さり” 盛大に “むせる” アイツが復活‥!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力とワサビの威力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
THE和 わさびを利かせたおろし風そば 2019
「THE和(ザ・わ)」とは、通な大人たちに向けたこだわりの和風カップめんシリーズとして開発されたエースコックのタテロング(タテ型ビッグ)製品で、シリーズ第1弾が発売されたのは2018年4月23日の月曜日。タイトルを見てピンとキた方もいらっしゃるかと思いますが、そう‥あの強烈にワサビが効いた激辛カップ麺ならぬ “激ツン” カップ麺です。もれなく私もむせました、盛大に。
今回の「タテロング THE和 わさびを利かせたおろし風そば」という商品名は、シリーズ第1弾として発売された初版の「わさびを利かせたおろし風そば」と一言一句まったく同じなんですけど、2018年4月23日(月)発売品(以下「前回」という)では言及されていなかった「安曇野産本わさび使用」の文字と素材のイメージ写真が起用されています。なんか、あらためて見るとワサビってゴツい(笑)。
山葵(わさび)の学名は「ワサビア・ジャポニカ(Wasabia・japonica)」というのですが、その名が表しているように純国産メイドインジャパンのアブラナ科ワサビ属で、れっきとした日本原産植物。西洋わさび(ホースラディッシュ)と区別するために「本わさび」とも呼ばれていますが、飛鳥時代の遺跡から「委佐俾三升(わさびさんしょう)」と書かれた木簡が出土したり、奈良時代(718年)に出された「賦役令」(現在の法人税法施行令的なやつ)の中に「山葵」の名前が見られるなど、かなり歴史の古い植物で、その生産量は長野県が圧倒的トップシェアの座に君臨しています。
中でも安曇野わさび田湧水群(あづみのわさびだゆうすいぐん)のある長野県中部・安曇野市で採れるワサビは良質なことで有名で、本物の本生わさびは刺激が弱く甘味を帯びているのですが、なんのこれしき前回は嗚咽必至のとんでもないカップ麺でしたからねw しかし、前回は強烈に刺激的なカップ麺ではあったものの、単なる刺激物ではありませんでした。
“乾燥させた大根を細かく砕き、大根おろし特有のさっぱりとした風味や愉しい食感を実現しました。大根おろし風パウダーが溶け込んだ和風つゆは、のどごしの良いそばとも相性ピッタリです。” と、パッケージにも書いてあるのですが、この大根おろし風パウダーがけっこうリアルで、喉越しを愉しもうものなら強烈にむせることになるんですけどw しっかり「おろし風そば」を体現していたんです。
ちなみに私は京都府・兵庫県北部(北近畿地方)の「ローカルスーパー」で購入したのですが、なにやらネットで見ると今回の2019年発売品は品薄‥? ネット通販サイトのコメント欄(口コミ投稿・レビュー欄等)に「売ってない」「入手困難」「手に入らない」「どこに売ってるの?」などのコメントが何件かあったのを見て驚きました。
たしかに「在庫あり」から「予約」に切り替わっていたネット通販サイトもありましたが、私の行動圏内にある店舗では2019年発売品の「THE和 わさびを利かせたおろし風そば」を取り扱っている店は多く、とりあえず発売日から購入日及び記事公開日の2019年3月13日(水)現在、大手コンビニ3社「ローソン」「ファミリーマート」「セブンイレブン」では、どの店舗に行っても “ほとんどの確率で販売中” 。
行動圏内にあるイオンリテールとマックスバリュでは見かけませんでしたが、ドラッグストアやドンキホーテなどのディスカウントストアでも箱積みで、品薄どころか余裕ありまくりの状況です。念のため製造者のエースコックに問い合わせてみましたが、営業や仕入れの関係で取り扱いのない店舗(企業)はあるかもしれないけれど特に販売エリアやグループを限定しているわけではない、とのことでした。
一部の地域に出荷が集中しているのか、それとも根こそぎ買う大わさびファンがいるのか‥原因を探ってみましたが、エースコックもスーパーやコンビニの店員さんも分からないとのことだったので、もしなにか有益な情報が入ってきたら今回の記事に追記しますね。
開封
さて、先ほどの本わさびイメージ写真のすぐ左にある注意事項には、「小さなお子様やわさびが苦手な方はご注意ください」との注意事項があります。相手様やる気満々ですね。ちなみに前回の第1弾で盛大にむせたと書きましたが、私の “わさび耐性値” はいたって “並” なので、わさびに強くも弱くもない一般人のレビューです。ご参考くださいませ。
フタの上には別添の小袋「調味油」が貼り付けてあるのですが、そう‥エースコックの工場には、ちゃんとフタの上に小袋を貼り付ける技術が備わっているのです。栄養成分表などの数値は変わっているのですが、調味油の小袋は前回と同じ色かつ同じデザインですね。そして、忘れちゃいけない別添の「大根おろし風パウダー」。前回は「後入れ粉末スープ」として毎度おなじみ容器の中で粉末スープまみれに‥‥
なっていたのですが、ばっちり2019年も粉末スープまみれです。この状況は手放しに好印象とは言えないものの、タテ型カップ麺に別添の小袋が付く時は1袋が基本なので、タテ型なのに別添2袋構成を取れるのはエースコックの強みと言えるかもしれません。容器の底とか容器の側面にビタッと貼れないもんなのかなー、とは思いますけどね。たぶん、容器側面とか4袋くらい貼れますよ。多けりゃいいってもんじゃないですけどw
概要(製品情報・購入価格等)
製品名:タテロング THE和 わさびを利かせたおろし風そば 製造者:エースコック株式会社 製造所:自社工場 兵庫県加東市(製造所固有記号 W) 内容量:86g(めん70g) 商品コード:4901071246242(JANコード) 規格サイズ:縦111mm×横111mm×高さ118mm 発売日:2019年03月11日(月) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:タテロング(縦型ビッグ) 容器材質:プラ(PP) 湯量目安:460ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:2袋(調味油・大根おろし風パウダー) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、植物性たん白、食塩、ヤマイモパウダー、卵白粉)、スープ(食塩、大根パウダー、砂糖、植物油脂、動物油脂、でん粉、魚介パウダー、粉末しょうゆ、たん白加水分解物、カツオブシエキス、コンブエキス、魚介風味調味料、唐辛子、魚醤、本わさびパウダー、ポーク調味料)、かやく(ねぎ、かまぼこ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、炭酸カルシウム、リン酸三ナトリウム、重曹、カラメル色素、微粒二酸化ケイ素、甘味料(カンゾウ)、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、増粘多糖類、ビタミンB2、ビタミンB1、紅麹色素、(一部に小麦・そば・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・やまいもを含む) |
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・そば・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・やまいも(表示が義務付け及び推奨されているもの) |
実食開始
容器の材質には一般的なプラ容器に使用されているPS(ポリスチレン)ではなく、シリーズ共通で電子レンジ調理可能な素材・PP(ポリプロピレン)が使用されているのですが、熱湯調理が危険なので試さないようにしてください。具材はネギ、かまぼことシンプルで肉っ気はなく、まだ本わさびの攻撃力は皆無に等しい状態です。むしろ鰹だしのイイ香りが‥と、油断させておいて‥‥
注意!! この調味油が湯気にのって我々の眼球を‥‥!! などということもなく、まだ大丈夫。調味油の中にワサビ由来と思われる成分が含まれていたので、わざと湯気に目を当てたら(※真似しないでください)ツンとキたんですけど、無条件で涙腺を抉じ開けてくるほど強烈な刺激レベルではありません。そう、本丸は「後入れ粉末スープ」なんです。
というわけで、まずは後入れ粉末スープなしの状態でベースの和風スープをレビューし、それから後入れ粉末スープを入れた後の変化をお伝えします。ちなみにシリーズ第2弾として2018年10月29日(月)に発売された「THE和 柚子七味香る 鴨だし南蛮そば」は超高評価の★6を、第1弾の「THE和 わさびを利かせたおろし風そば(2018)」は超絶高評価の★7を叩き出しました。
たぶん今回も関係なくデレ要素なしの激ツン仕様だろうと腹を括っている実食前の現在なんですけど、新たに「安曇野産」と銘打った本わさびパウダー使用による変化にも意識しながら「めん」「つゆ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力とワサビの強さ(むせる・むせない・目や鼻が痛いかどうか等)を判定します。
1食(86g)当たり
熱 量:384kcal(カロリー) |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:384kcal(めん・かやく:313kcal)(スープ:71kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん(蕎麦)
そばらしい歯切れの良さと滑らかさを持たせためんです。そばの風味豊かに仕上げました。
(出典:エースコック「商品情報」)
正直、タテ型の和風カップそば部門で今もっとも実力があるのはエースコックと言っても過言ではないかもしれません。ニュータッチことヤマダイが送る卑怯な(※全力で褒めています)ノンフライ蕎麦や洗練された定番どんぶり型「日清のどん兵衛」、伝統を守る「マルちゃん 緑のたぬき」など、それぞれにそれぞれの良さを感じているのですが、ことタテ型においてはエースコックが強い。
食べ応えのある無骨で太い田舎蕎麦部門では東洋水産(マルちゃん)の「本気盛」が張ってくるものの、ワイルドさにおいてはエースコックの「厚切太麺」が優勢。ニュータッチのノンフライ蕎麦はクオリティが高すぎて次元が違いすぎるので今回のバトルからは辞退してもらいますが、どんぶり型を巻き込んでも同じ土俵にいる「日清のどん兵衛」を超えるかもしれません。
油揚げ麺特有の香りが並行するものの不躾ではなく、やや食べ始めは麺に縮れが見られますが、途中からストレートに近い喉越しが楽しめます(わさびが効く前は)。つなぎに卵白粉やヤマイモパウダーを使用していますが、ヤマイモパウダーの風味も一興ですし、コシが強くしなやかで、力強さと上品さを兼ね備えている、今回もハイレベルな蕎麦でした。
つゆ(和風スープ)
カツオをしっかりと利かせ、昆布や魚醤の旨みをバランスよく加えた和風スープです。別添の調味油と後入れ粉末スープを入れることで、爽やかなカツオの香り、大根パウダーの食感、わさびのキリッとした辛味が楽しめる味わい深い一杯に仕上げました。
(出典:エースコック「商品情報」)
すすりました、豪快に‥‥ええ、拍子抜けするくらいなんともありません。調味油から味覚に刺激を感じたので、わさび由来の成分(抽出物的なもの)が添加されているように感じたんですけど、それが鼻をつんざくこともなければ気管を引き裂いてくることもなく、わさびの下地を整え、背中を押すことに専念しているようなスタンスです。
また、ベースの和風つゆが実に美味しくて、醤油は柔らかく、こってり感あり。前回の第1弾と同じような仕上がりで、鰹の旨味は重心が低く、カエシは甘みを帯びていて、調味油に仕込んであった動物油脂のコクが野趣に富んだ印象を与えてくれる、ちょっと人工的な抽出物系わさびの風味が邪魔に思えてしまったくらい、マイルドかつ濃厚な蕎麦つゆでした。なんて言ってられるのも後入れ粉末スープを入れる前の段階まで‥‥
目が、目がぁ〜! の名台詞が真っ先に思い浮かぶくらいダイレクトで、とにかく非常識なんですよ本わさびパウダーがw まず揮発性の刺激が湯気にのって眼球に直撃して強烈なファーストアタックをかましてくるのですが、負けず嫌いの方ご注意ください。まだ鼻は耐えられます(痛いけど)。しかし、一般的な和蕎麦を食べる要領で麺を啜りあげたら最後、人工的な揮発性の刺激に気管の主導権を握られ、軽い呼吸困難が体験可能。
ただ、安曇野産本わさび使用の効果なのか前回のイメージから身構えていたからか、前回ほど強烈ではない‥かも? いや、最初の3口くらい盛大にむせ続けたので、そこから先はビビりながら啜らずに食べるチキン戦法に切り替えたんですけどw しかしながら守れるのは気管だけ‥‥その間も容赦無く執拗に眼球を攻め続け、不必要に鼻をツンツンしてくる湯気の刺激が楽しめます。
おかげで蕎麦の喉越し? なにそれ状態ではあったものの、あいかわらず大根おろし風パウダーのザラ付いた舌触りは面白いですね。いったん乾燥させたパウダー感は残っていますが、「おろし風そば」を表現するには充分な仕事ぶりだと思います。で、やっぱり地味に痛いですね鼻‥w
かやく(具材)
彩りの良いねぎ、かまぼこ、唐辛子を加えて仕上げています。
(出典:エースコック「商品情報」)
ネギは大きめにカットされていて風味も食感も柔らかく、けっこう量も多くて好印象だったんですけど、かまぼこは小さくて薄いものが4枚で可も無く不可も無し、唐辛子に関しては見た目の飾りに過ぎません。ただ、かなり後入れ粉末スープのWASABIが強烈なので、なんかもうアレです、どうでもよくなってきます具材とか余裕なくて(苦笑)。
ただ、欲を言えばフリーズドライの刻みわさびとか入ってたら面白かったかなーとか、わさびと相性がいい炭火焼チキンとか鶏つくねみたいな肉具材ほしかったなーとか、ちょっと思ったりもしました。しかし、個人的には「なめこ」をトッピングしたかったです。つゆを口に含むたびに舌がありもしないナメコを一生懸命探していたので、なめこちょい足しアレンジしたくなりました。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
安曇野産わさびのイメージか思い出補正の一種か第1弾(2018年)の「THE和 わさびを利かせたおろし風そば」を食べた時ほどの衝撃や感動は得られなかったんですけど、おおよその方向性は前回から大幅に変わりません。とりあえず強い刺激を感じたい方は、しっかり沸騰直後の熱湯を使い、調理後は間髪入れずに食べてください。けっこう容赦無く催涙系の和風カップ麺なので、わさびが苦手な方は興味本位で手を出さないほうが安全です。
おそらく湯気で失明することはないと思いますが(それでも注意)、気管へのダメージについては呼吸困難にならないと言い切れないので、間違っても喘息持ちの方はゼッタイに食べないこと。また、肺や心臓の弱い方、体調が万全でない方も喫食を控え、YouTubeなどの媒体から動画を配信されている方も無茶しないようにお気を付けください。
2019年3月現在、カップ麺業界は花椒の痺れと唐辛子の辛さを合わせた「麻辣(マーラー)」ブームですが、今回の復活を遂げた「THE和 わさびを利かせたおろし風そば」を皮切りに、「わさび」ブーム(あまり私は得意じゃないんですけどw)の再来にも期待したいですね。もしくは「衝撃の新フレーバー・麻辣わさび味!!」とか? いや、なんか地味に来そうで怖いですね麻辣わさび味‥w