東京・調布【たけちゃんにぼしらーめん】監修のカップ麺「懐かしい煮干しラーメン」をサンヨー食品と共同開発!!

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2021年11月8日(月)新発売、サンヨー食品のカップ麺「たけちゃんにぼしらーめん監修 懐かしい煮干しラーメン」の実食レビューです。

SNSでも話題の名店「たけちゃん にぼしらーめん」監修のカップラーメンが装いを新たに再登場!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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たけにぼ監修 懐かしい煮干しラーメン

たけちゃんにぼしらーめん(たけちゃんにぼしらぁ麺)とは、数々の武勇伝を持つ故・坂本鐐一(さかもと りょういち)氏が48歳の頃、1990年(平成2年)に営業を始めた1台のワゴン屋台にルーツを持つ “煮干しラーメンのパイオニア的存在” で、店名に「にぼし」を入れたラーメン店の先駆者。屋台時代から掲げている店名の「武(たけ)ちゃん」 は、初代の息子である “武人” 氏の名前に由来します。

あの「懐かしい煮干しラーメン」をカップ麺で再現

今回の新商品「たけちゃんにぼしらーめん監修 懐かしい煮干しラーメン」は、創業31年の名門「たけちゃんにぼしらーめん」が誇る伝統の味を再現したカップラーメンで、サッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品と共同開発。多摩地区を代表する名店ということもあり、TwitterなどのSNSをはじめ、ネット上では発売前から話題になっていました。

「たけちゃんにぼしらーめん」を創業した先代の坂本鐐一氏は、料亭の息子として生まれ、若い頃はギタリストとして活躍していたそうですが、ミュージシャンからの転身を考え、産業廃棄物を回収する仕事をしていた40代後半。その当時、友人が人に貸した借金の回収に同行することになり、しかしながら相手の行方が分からず、なぜか “その借金を肩代わりする形で始めた” のがワゴン車を改造した屋台。

最初は日銭を稼ぐのが一杯一杯の日々が続いたそうですが、徐々に売り上げが安定し始め、1994年(平成6年)4月には神代植物公園(深大寺)の付近に店舗を構えるまでに成長。最初の店舗では「たけちゃんにぼしらぁ麺」という屋号を掲げ、煮干しが嫌いな人に迷惑をかけないように-・との配慮から、店名に「にぼし」を冠し、ファンの間では「たけにぼ」という愛称で親しまれるようになります。

カップ麺には調布駅前にある店舗外観と概要を記載

その後、2004年(平成16年)7月には代々木に2号店(現在閉店)を立ち上げ、2006年(平成18年)11月に本店を現在の調布駅前に移転。その頃からテレビや雑誌にも取り上げられるようになり、先代の独特なキャラクター性や痛烈に評論家を批判する様がネットの掲示板などで話題になった結果、当時に先代が運営していた「にぼしブログ」が炎上したことも‥‥w

ちなみにカップ麺の概要では “数々の人気店も輩出しています” としか紹介されていませんが、東京都千代田区に本店を置くミシュラン掲載店「ソラノイロ」のカリスマ店主・宮崎千尋(みやざき ちひろ)氏をはじめ、業界最高権威『TRYラーメン大賞 2020-2021 名店とんこつ部門』で1位を獲得した東京都武蔵野市の「きら星(きらぼし)」店主・星野能宏(ほしの よしひろ)氏も「たけにぼ」の出身。

ほかにも燕三条系を手もみ縮れ麺にアレンジして話題になった東京都東久留米市の「中華蕎麦 丸め」店主・丸目精一(まるめ せいいち)氏に、奈良県磯城郡で人気を博す「ちかみちらーめん」店主・若井教生(わかい のりお)氏も「たけにぼ」で修行を積んだ人物。いずれの店主も完全に独立し、それぞれの道を歩んでいますが、その原点となったのが「たけちゃんにぼしらぁ麺」という名店中の名店。

サンヨー食品×たけちゃんは初のタッグ

現在を遡ること19年以上、2002年(平成14年)9月17日、マルちゃんのブランドで知られる東洋水産が「たけちゃん にぼしらーめん」監修のカップ麺を発売しているため、今回が初の商品化ではないのですが、店名に付けられた「たけちゃん」本人であり、ミュージシャンとしての一面も持つ二代目・坂本武人氏がカップ麺を監修するのは初めて。※ちなみにキャラクターのイメージと二代目が醸す雰囲気は似ていませんw

開封

「武」の文字は二代目の名前から

さらに二代目だけでなく、先代の一番弟子とされ、その味を守り続けている店長の山浦仁士氏を筆頭に、従業員が一丸となって全力監修したという今回のカップ麺。サンヨー食品の縦型ビッグは “よくも悪くも油揚げ麺の仕上がりが評価を二分する傾向がある” ので、そこに懸念を覚えていたのですが、サンヨー食品の公式ウェブサイトには「当社独自の特殊製麺技術によるめん」の文字。

もしや「和ラー」と同じ技術を‥‥?

さらに “しっかりとした重量感のある食べ応え十分なめん” と続き “密度感のあるコシがあり、なめらかで湯伸びの少ない食感” をアピールしているため、たとえば同社が誇る「和ラー」の製麺技術を応用しているのであれば、かなりの高評価を叩き出してくれるかもしれない逸材。

ひとまずメーカー希望小売価格は220円(税別)なので、たとえばコンビニで購入した場合の税込価格は232円になりますが、スーパーマーケットやドラッグストアなども販売店に含まれます。筆者の購入店舗(近畿のローカルスーパー)では、税込192円で販売されていたので、コンビニ以外の店舗だと税込200円前後が相場になるかもしれません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:たけちゃんにぼしらーめん監修 懐かしい煮干しラーメン
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業株式会社 本社工場
内容量:88g(めん70g)
商品コード:4901734044574(JAN)
商品サイズ:φ112×118(mm)
発売日:2021年11月08日(月)
実食日:2021年11月09日(火)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
商品購入価格:192円(税込)
希望小売価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ(PP)
湯量目安:430ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:別添なし

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、粉末卵、ポークエキス)、スープ(食塩、魚粉、しょうゆ、糖類、ポークエキス、魚介エキス(魚介類)、豚脂、酵母エキス、昆布粉末、発酵調味料、たん白加水分解物、ゆず粉末、香辛料、えび粉末)、かやく(味付豚肉、ナルト、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、炭酸カルシウム、かんすい、クチナシ色素、レシチン、香料、微粒二酸化ケイ素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、増粘剤(キサンタン)、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・魚介エキス(魚介類)を含む)

実食開始

調理前は平凡な雰囲気

今回は「仕上げの小袋」を別添していないので、フタを開けたら熱湯を注ぐだけの簡便性が魅力となっているのですが、同時に後入れのオイルや液体スープが入らないのは寂しいところ。具材も他のカップ麺に使い回している汎用のラインナップなので、そこに特別感はありません。ひとまず熱湯を内側の線まで注ぎ、待つこと3分——。

調理後の香りは芳醇

そこまで具材の量も多くなかったのですが、思っていたよりも香りから漂ってくる魚粉の存在感は強く、ほんのり柚子の香りも感じるなど、調理後の印象としては悪くありません。また麺を箸でほぐしたときの質感も「和ラー」に通じるところがあったので、それについての期待も高まるところ。

ちなみに製造所は太平食品工業株式会社の本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、引き続き「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(88g)あたり
カロリー:353kcal
たん白質:8.5g
脂  質:11.8g
炭水化物:53.1g
食塩相当量:6.5g
(めん・かやく:1.8g)
   (スープ:4.7g)
ビタミンB1:0.33mg
ビタミンB2:0.59mg
カルシウム:272mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:353kcal(めん・かやく:293kcal)(スープ:60kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

クオリティの高さは「和ラー」に匹敵

6.0

店舗の「らーめん」に使われている麺は、もともと竹田製麺から取り寄せていたらしく、途中で仕入れ先が深沢製麺所に変わり、三河屋製麺と変遷を経て、現在は自家製麺とのこと。やや加水率は低めの設定で、コシの強さと適度な歯切れの良さを両立した、伝統のスープにマッチする中太ストレート麺を使用しています。

ちょっと長めに待つのがオススメ

それを再現している今回の麺は、食用油で揚げたフライ麺で、しかしながら “きわめて油揚げ麺特有のニオイが弱く” ぜんぜんスープの邪魔をしてこない、まるでノンフライ麺と見紛うような‥‥そう、現在のサンヨー食品(サッポロ一番)が誇る「和ラー」の流れを汲んだ仕様。まったく同じではないかもしれませんが、その系譜にある油揚げ麺とみて間違いありません。

完全なストレート麺ではないけれど、ちぢれは弱く、サンヨー食品がアピールしていた密度感もさることながら、いい意味で油揚げ麺らしからぬ自然なコシ(弾力)とアシ(伸び)を両立しているのもポイント。ただし、フライングすると麺の魅力を最大限に引き出せないので、きちんと熱湯3分待つのはもちろん、時間に余裕のある方は “調理後に2分ほど休ませてから” 食べてみてください。

スープ

濃厚な魚粉と味の組み方が印象的

6.0

たしかに煮干しのシャープな風味を感じるものの、同時に鯖(さば)や鰹(かつお)などに由来する膨よかで芳ばしい節の旨味もあり、それらを細かいパウダー状に粉砕しているのですが、使用量は舌にザラつきを覚えるほど。バランスとしては節系の要素が強く、なかでも鯖が目立つので、一本気な煮干しスープではないのですが、けっしてバランスが悪いわけではありません。

店舗のスープには、タレにキッコーゴ醤油を使っているのも特徴なので、もうすこしフレッシュな醤油感を意識してもらいたかった思いもありますが、醤油の存在感は明確かつ程よい塩梅。多めの魚粉でインパクトを持たせながら、昆布を加えることで “うま味の相乗効果” を図り、ふと感じる “ゆず皮の酸味” と “えび粉末の隠し味” も注目すべき見どころ。

などと味を分析しながら飲み進めていると、最初は強いと感じた鯖が少しずつつ後ろに下がり、魚粉の中でも煮干しの余韻を強く感じるような、その変化も印象に残ったポイント。ぜんぜん派手な作りじゃないのに貫禄がある、とても懐の深いスープでした。

具材

麺とスープの出来を思えば納得

3.0

四角くカットされた味付豚肉に、小さなナルトやメンマ、ネギも含め、いずれも使い回しの具材。奥行きのある煮干しスープとメンマの風味は相性がよく、そこは印象に残ったのですが、取り立てて特別なトッピングではありません。しかし、麺とスープの完成度が値段以上だったので、それを思えば納得できるコスト配分です。

総評

5.0

商品名は「懐かしい煮干しラーメン」となっていますが、なんのなんの。ハイクオリティな油揚げ麺の仕上がりをはじめ、スープの組み方についても先進的。どこか安心する懐かしい雰囲気を醸しながら、現代の味覚にも通用する洗練さを兼ね備えている、きちんと記憶に残る一杯でした。

具材だけは妥協すべきポイントになりますが、麺とスープには値段以上の価値を感じたので、魚粉が強めのスープさえ苦手でなければ試してみてください。もし差し支えなければ、今後も第2弾・第3弾とカップ麺の監修を続けてもらいたいです【author・taka :a(大石敬之)】

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