どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年7月17日(火)新発売のカップ麺、サンヨー食品「サッポロ一番 創味シャンタン かに玉風醤油ラーメン」の実食レビューです。
創味シャンタンのカップ麺!
もともとは業務用として販売されていた「創味シャンタン」ですが、今では一般のスーパーでも万能中華風調味料の定番として中華材料コーナーに必ずと言っても過言ではない勢いで常備され、廣記商行の「味覇」と肩を並べる調味料となっています。しかし、かつて両者の間では一悶着ありました。カップ麺の実食に入る前に、ちょっと歴史を振り返ってみましょう‥
数年前までの「味覇」は、50年以上前から京都府京都市伏見区に本社を置く “創味食品が製造” し、卸売業者である “廣記商行が販売” していました。もともとは創味食品が1961年から業務用として製造・販売していた調味料に「創味シャンタンDX」という製品があり、その20年後に “家庭用としてパッケージを変更したもの” が「味覇」として発売され、その当時は中身が同じだったんです。いずれも創味食品が製造し、「創味シャンタンDX」は業務用、「味覇」は家庭用と棲み分けが図られていました。しかし、2014年に事件は起こります‥
販売を担当していた廣記商行が「味覇チューブ」の販売を開始したのですが、これは製造元の創味食品ではない別のメーカー(アリアケジャパン)に依頼して独自に開発したもので、それを聞いた創味食品が激怒。同年7月に製造契約が破談となり、2015年3月末をもって “創味食品の味覇” は世の中から姿を消すことになります。その翌月、 “従来の味覇と同じレシピのまま” 一般向けの万能中華風調味料として “55年目の新発売” というキャッチーなフレーズとともに「創味シャンタンDX」の発売を開始しました。その件があってから味覇と創味シャンタンの食べ比べなどが各所で行われていますが、中身は創味食品の創味シャンタンが元祖のはずなのに、現代の味覚に合うのかパッケージのインパクトによるものなのか、味覇のほうが美味しい!という意見も多かったりするのがアレなんですけれども、素朴な創味シャンタン、比較的こってりの味覇、隠し味のメンマが決め手チューブタイプ、といったところでしょうか。
いい加減そろそろカップ麺に触れないと怒られそうですね‥
製造メーカーであるサンヨー食品は、過去に創味食品とのタイアップ商品を製造してきたパイプがあるので、今回のコラボも必然です。すでにサンヨー食品もしくは創味食品サイドから製品化の提案はあったと思いますが、エースコックが「廣記商行」とタイアップし、「味覇」を題材としたカップ麺(参考:「廣記商行監修 味覇使用 中華風野菜タンメン」)を何度かリリースしていたので、その余波が落ち着くまで製品化が見送られていたのかもしれません。さすがにエースコックと同じ週に合わせてリリースはしてきませんでしたね‥などという搗ち合いは危険すぎますけどw かに玉なんて思いっきり創味シャンタンのフィールドなので、とても楽しみです。
たんぱく質:7.0g
脂質:14.1g
炭水化物:41.6g
食塩相当量:5.1g
(めん・かやく:1.3g)
(スープ:3.8g)
カルシウム:199mg
※参考値:調理直後に分別して分析
熱量:321kcal(めん・かやく:254kcal)(スープ:67kcal)
アレルゲン情報:えび・かに・小麦・卵・乳成分・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン
中華だしのロングセラー「創味シャンタン」をベースに、ポークやチキンのうまみに、かにや卵の風味を合わせました。
(サンヨー食品「製品情報」より引用)
めん
表面につるみがあり、粘りのある食感のめんは、ちぢれをつけることでスープともよく絡みます。
(サンヨー食品「製品情報」より引用)
我々一部のカップ麺ブロガーが「中太なのに中細」だの「太麺なのに中太」などとサイズのサバ読みについて幾度となく指摘してきたので、麺のサイズを書いてくれなくなっちゃったのかな‥と、それは考え過ぎかもしれませんが、 “サンヨー食品でいうところの” 太麺ないし中太麺、つまりは一般的に特筆して太くもなけれあ細くもないオーソドックスなサイズで、風味も思いっきりレギュラーサイズ・どんぶり型の古き良きシャビーな油揚げ麺です。しかしながら食べ始めの直後の食感はモチモチと弾力性があり、その持続力も比較的に高く、伝統的な油揚げ麺のスタイルを守りつつ時代の変化による質の向上を感じました。
推測ですが、おそらく「サッポロ一番 みそラーメンどんぶり」に使用されている油揚げ麺だと思います。まだ本家はマイナーチェンジ前なので、原材料名の「小麦粉」横に「国内製造」の文字はありませんが、小麦粉、植物油脂、でん粉、食塩、みそ、糖類と原材料は同じでした。サッポロ一番らしい、ロングセラーブランドならではの安心感が売りの油揚げ麺です。
じっくり味わうと奥から上がってくる味噌の風味が少し不思議な感覚でしたが、わりとスープが力強かったので、サイズと弾力は適切だと感じました。適度な弾力を備えさせるために、きちんとフライングせずに3分待って、そこから休憩を入れずにテンポよく(しっかり噛んで)食べることをオススメします。
スープ
胡椒で程よくスパイシーに仕上げたかに玉風醤油味スープです。
(サンヨー食品「製品情報」より引用)
勝手に粉末スープを想像していたのですが、粉末ではなく液体スープでした。原材料名に「中華調味料」とあるので、おそらく本物の創味シャンタンを原料に使用しているものと思われます。言われなければ「かに玉」と結びつかないかもしれませんが、具材の構成と文字の威力が相俟って、言われてみれば「かに玉」っぽくなくはないです。(ニュアンスを感じ取ってください‥)
思っていたよりも醤油の主張が強かったので、もうちょっと「創味シャンタン」らしさを立ててほしかったところではあるものの、味のベースにあるのは創味シャンタンらしい万能中華調味料の “それ” です。私は創味シャンタンや味覇を使った料理を食べると少し舌がピリピリするのですが、きちんと体感できました。後口に残る酸味が少し気になったんですけど、独特の刺激や複雑な旨味が創味シャンタンらしいなー、って。あとはチキンエキスで軽く畜肉エキスの旨味を押し上げ、椎茸エキスで雰囲気を高めるなど、サンヨー食品のサポートが入ります。
言われてみたら “まぁたしかにね” と思える味でしたが、醤油の風味が立った無難な中華スープ‥あ、ここがポイントかもしれませんね。オーソドックスな “ラーメンの” 醤油スープというよりも、醤油仕立ての “中華風” スープだった。このように締め括ると、万能中華風調味料の立つ瀬を守ることができるでしょうか。
かやく
かに風味かまぼこのうまみとかき卵のふわふわとした食感が食欲をそそり、椎茸のうまみがスープとよく合い、おいしさを引き立てます。ねぎを加えて彩りよく仕上げました。
(サンヨー食品「製品情報」より引用)
かに玉風のわりに玉子たっぷりではありませんが、椎茸の存在感が光ります。でもって、よくある “用意するのは卵○個だけ!” みたいな素の具材構成?に似ていますよね(笑)かに風味かまぼこは細く、ふと瞬間的に風味を感じますが、ビジュアル要素がメインです。玉子は混ぜるとボリューム感を失いますが、スープの醤油をマイルドにする役を感じたので、それなりの存在感を放っていました。ネギは歯触りがよく、食感のアクセントに効果的でした。
さて、前述した椎茸の存在感ですが‥かなり絶大です。それぞれ厚みがあって幅も広く、ちょっと気持ち細切りの椎茸を入れときましたよー、みたいな飾りじゃなくて、がっつり本日の主役です。噛むとジューシーで、椎茸の旨味も濃厚。ハイ、きのこが苦手な方は今回のカップ麺ちょっと苦戦すると思います。
総評
★★★☆☆☆☆☆☆☆(3)
(標準は★3です)
パッケージのデザインを踏まえて自ら想起しないと、あちら創味シャンタン側からは歩み寄ってこないので、ちょっと味のイメージがリンクしづらいかもしれませんが、ところどころ妙に味の濃い部分があってですね‥それが飛び込んできた時に「あ、創味シャンタン‥」って。逆に怪しいのは「かに玉風」だったんですけど、それっぽさは具材でカバーできたいたので、値段を思えば及第点でしょうか。
ところで最初の写真では分かりにくいかもしれませんが、普段通りパッケージには楕円形の赤い「サッポロ一番」というロゴが印刷されているんですけど(「創味シャンタン」の文字上)、もはや完全に創味シャンタンのイメージに違和感なく溶け込んで融合していますよね(笑)
楳図かずおカラーのファッションに身を包んだ某紳士を探す勢いでパッケージの隅々まで捜索しましたが、「本製品には『創味シャンタン』を使用しています」という類の文字は発見できませんでした。しかしながらメーカーの公式ホームページには「『創味シャンタン』をベースに」と書かれているように、「本製品には『創味シャンタン』を使用しておりません」などというクレーム対象の先回りメッセージも見当たらなかったので、おそらく大丈夫でしょう。
同時発売品に「八宝菜風塩ラーメン」があるので、イメージ的に安パイなのは八宝菜風かもしれません。しかし、まだ私も実際に食べたわけではないので、購入が不安な方は今しばらく当方のレビューをお待ちいただけましたら幸甚に存じます。←人柱
販売者:サンヨー食品
製造所:太平食品工業
内容量:85g(めん55g)
発売日:2018年7月17日(火)
発売地区:全国(全チャンネル)
取得店舗:ÆON
取得価格:127円(税込)
希望小売価格:180円(税別)
JANコード:4901734034872麺の種類:油揚げ麺
容器材質:プラ(PS)
必要湯量:360ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(液体スープ・かやく)
サンヨー食品株式会社:〒371-0811 群馬県前橋市朝倉町555
お客様相談室:027-265-6633
創味シャンタン‼️と聞けば何々?と思いましたがコメントを見て…やっぱり創味シャンタンは調味料で使った方いいかな?
Re:スマイルさん
まぁ創味シャンタンを調味料以外で使うのは至難の業ですがw でもスープの土台は創味シャンタンでしたよ!
ただ、イメージ的に相方八宝菜のほうが★ひとつプラスしてくれそうな予感(笑)
カニ玉って関西・関東で味付けがぜんぜん違う(王将w)料理なので
こういうカップ麺ではスープの合わせ方が難しいかもですね。
まぁ、関東風の甘酢味はスープにはならないでしょうし、
もとからシャンタンなんか使わないと思うので、
これは関西風と思いきやなかなか醤油強めのビジュアル!
中華料理屋さんのカニ玉って感じかな?
なんかカニ玉の餡について掘り下げたくなりますww
Re:たういパパ
たしか関東の天津飯(王将ねw)はケチャップベース?っていうのは聞いたことがあるんだけど、かに玉も違うんやね(; •̀д•́)
甘酢かぁ‥いいねぇ‥酢。←酷暑w
若干ながら後口に酸味を感じたけど、なんかこう、化学反応で舌が誤作動した感じ?の酸味だったから、甘酢風ではなかったね(;´ω`) 思いのほか醤油が強かった‥
そそ、関西で一般的な中華風味がメイン、醤油は香り付けで丸みを帯びた‥(市販品のイメージだけどねw)みたいなんじゃなくて、意外と醤油がキリッ!と。だから、もしかしたら地域性によって評価は大きく変わってくるのかもしれない( ´・ω・)
ちょw かに玉の餡について俺も掘り下げたくなってきたw 味覇との一悶着よりも餡の薀蓄を調べるべきだったか(;-`ω-)(笑)
あっ、味覇が姿を消したのはそういうことか!チューブ画期的やとおもってんけど(*^艸^)
でも最近味覇がまたスーパーに出てるんよね。和解したんかなー。
で、味は残念( ノД`)
かなり期待してた(目を閉じて食べてもわかる、くらいの)
今回は期待し過ぎちまったー(・・;)
Re:marimoちゃん
いや、和解してないね(笑)
ようするに廣記商行が製造メーカーを鞍替えして、「味覇」を独立させたんよ。で、また並んでるんだけど、しれっと創味シャンタンの隣に並べてあるやん?あれって裏事情を知っている人にとっては(関係者各位は特に)複雑な心境だよね(-∀-`; )
で、これは目を閉じて後味に‥だけど、パッケージが味覇だったら味覇って答えそうな勢いだったw 八宝菜に期待してるんだけど、まだ入荷待ちだって( ノД`)シクシク(響く台風7号の影響)
味にプライドとこだわりがあるからこそ喧嘩しちゃったのかな??
いつかまた仲直りしてそれぞれの味を探求してくれたらいいなぁ☆
結構褒めてたから☆4ぐらいかと思った!
次に期待って感じの☆3かなぁ!
Re:あすぱらちゃん
うーん、というかバッサリ言うと長年の信頼関係にあった創味食品を廣記商行が裏切ったんだよね(;´ω`) そして、それぞれの味で火花を散らしているw
このカップ麺は可も無く不可も無しかな(笑)
創味シャンタンとウェイパーの違いって、いまいちよく分からないけど、なんとなく私的にはウェイパーが好きだな・・・でもお店に並ばないときは仕方ないシャンタンでいっか・・・くらいの気持ちで使ってたよ~。
こんないざこざがあったのね( ..)φメモメモ(もしかして有名?)。
かに玉のあんの味のこと、ちらっと触れてるね~。
甘酢あんとケチャップあんとオイスターソースあん??(酸味のないフツーのあん)あるけど、どっれもそれぞれに美味しさがあるよね~。
この間私はところてん記事を書いたんだけど、味付け(黒蜜、三倍酢)や位置づけ(おやつ、おかず)は地域性があるよってことだったのね。
あんもそうなのかな~。
ずっと味覇派だったんだけど、使ってみると創味シャンタンもいいやんってことで今は創味シャンタン・・・ちょうど騒動の頃だわ(^▽^;) 創味シャンタンの方が価格が安いイメージがあったから関西では創味シャンタンがお得感があってシェアを伸ばしているんだと思ってた!!大人の事情だったのねw
しいたけは大好きだから、ちょっと気になるけど、今回はスルーだなぁ(((uдu*)ゥンゥン
そんないざこざがあったなんて、知らなかったな。端から見てる分には、こういう戦いは興味深いものがありますね。
そして今日スーパーで、たまたまこれ見かけました。人柱くんに、八宝菜のとどちらが美味しいかしらべてもらってから買います。
えぇ!?似た商品だな~…とは思ってたけど
こんな裏話が!?(;´Д`)
これって信じて任せてた人に自分達の商品のごとく、
了承もなしに作られ(裏切られ)たってこと!?許せん!ヽ(`Д´)ノ
これからは創味シャンタンさんを応援します(笑)
(あ…でも、ウチに味覇ありそう…(;’∀’))