どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年10月17日(火)ファミリーマート限定発売、日清食品のカップ麺「寿々㐂家 横浜家系 豚骨醤油ラーメン(三代目)」の実食レビューです。
家系最高峰との呼び声が高い名門中の名門「寿々喜家」監修、ファミマルのカップラーメンが “三代目” に突入!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
寿々㐂家 横浜家系 豚骨醤油ラーメン 2023
寿々㐂家(すずきや)とは、1990年(平成2年)2月2日、神奈川県横浜市保土ケ谷区上星川で創業以来、家系ファンから最強と称されている有名店で、創業者の故・鈴木誠二郎(すずき せいじろう)氏は家系総本山「吉村家(よしむらや)」の2号店「本牧家(ほんもくや)」出身。2016年(平成28年)2月24日には「曙町店」を展開し、どちらも屈指の人気店として確固たる地位を築くに至りました。
このページでレビューする「寿々㐂家 横浜家系 豚骨醤油ラーメン」は、コンビニの中でもファミリーマートにしか売ってない、PB(プライベートブランド)のカップラーメンで、製造者は即席カップめん業界最大手の日清食品。家系最高峰との呼び声が高い「寿々㐂家」監修のもと、お店で提供されている「らーめん」の味わいを再現した一杯で、2023年版は “三代目” に該当します。
「寿々㐂家」監修のカップラーメンといえば、かれこれ15年以上前、当時の十勝新津製麺(とかち麺工房)が “氷結乾燥ノンフライ麺” を搭載した「横浜 有名ラーメン店の味 寿々㐂家 とんこつしょうゆ味」を発売していましたが、日清食品とのコラボは2021年(令和3年)10月19日発売のファミリーマート限定商品「本場の名店 寿々㐂家 横浜家系豚骨醤油ラーメン」からと比較的に最近の話。
それは日清食品がNB(ナショナルブランド)商品として製造・販売している「日清麺NIPPON(めんニッポン)横浜家系とんこつ醤油ラーメン」をベースにしたような仕上がりで、かるくスープの配合はイジっていましたけど、ノンフライ麺と具材は既存品の使い回し。そのため「寿々㐂家」監修ならではの個性や魅力が見出せず、このブログでは少し評価が伸び悩みました。
しかし、売れ行きは上々だったのか、初代の発売から約1年後、2022年(令和4年)10月4日にファミマルから「寿々㐂家 横浜家系 豚骨醤油ラーメン(二代目)」をリリースしたファミリーマート。個人的にはノンフライ麺のリニューアルに期待していたのですが、その仕様は変わっておらず、具材も引き続き「日清麺NIPPON 横浜家系とんこつ醤油ラーメン」からの使い回しで、残念ながら総評は横這い。
そもそも「寿々㐂家」の店舗で提供されている「らーめん」の方向性が硬派なので、どうしても王道を地で行くスタイルに落ち着いてしまう、という理屈は理解できなくもないけれど、最大の問題は戻りムラが激し過ぎるノンフライ麺。きちんと湯戻し時間を守っても、1本引っ張ると芋蔓式で何本か釣れるような状態だったので、その解消が “三代目” に期待したいポイント。
ちなみに内容量は、前回発売品の120g(めん70g)から変わっておらず、カロリーや脂質、炭水化物の値など、栄養成分表示の数値も変わっていなかったのですが、よく見るとJANコードには変化あり。はたしてノンフライ麺の戻りムラは改善されているのかどうか、ちょっとドキドキしながらの実食です。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「粉末スープ」「液体スープ」「焼きのり」の計4パックで、まったく昨年と同じ構成なのですが、よく見ると小袋の色が‥‥いや、変わってないですね。ちなみに添付調味料を熱湯よりも先に入れてしまった場合、ノンフライ麺が適切に戻らなくなってしまうので(そうでなくとも不安なのでw)調理の際は注意してください。
麺は熱風で乾燥させたノンフライ麺で、そこまで太めに切り出されているわけではないけれど、湯戻し時間は5分と長めに設定されています。こちらも見た感じ、昨年の “二代目” と比較して大きな変化は伝わってきません。これ言っちゃうとアレなんですけど、なんかナーバスになってきた‥‥w
ちなみにファミリーマート通常価格は297円(税込320円)ということで、カップラーメンとしては高級品の部類に入る一杯。歴代商品の販売価格を振り返ってみると、初代は258円(税込278円)、二代目も258円(税込278円)だったので、大幅な値上げに踏み切っています。たしかに昨年、一昨年と連続で価格改定(値上げ)が実行されていますけど、それにしても急に高くなったように感じます。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ファミマル 寿々㐂家 横浜家系 豚骨醤油ラーメン 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:120g(めん70g) 商品コード:4902105282106(JAN) |
発売日:2023年10月17日(火) 実食日:2023年11月03日(金) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 小売価格:297円(税別) 購入価格:320円(税込) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(粉末スープ・液体スープ・かやく・焼きのり) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、植物性たん白、大豆食物繊維、チキンエキス)、スープ(しょうゆ、ポークエキス、豚脂、チキン調味料、糖類、食塩、鶏脂、香辛料、小麦粉、ポーク調味料、ゼラチン)、かやく(のり、チャーシュー、ほうれん草)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、かんすい、増粘剤(キサンタンガム、加工でん粉)、香料、炭酸Ca、カラメル色素、pH調整剤、カロチノイド色素、ソルビトール、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、酸味量、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容は小さなチャーシューとホウレン草のみ。これについても前回発売品から変わっておらず、なんだったら前々回発売品からも変わっていません。イメージ的に構成としては悪くないけれど、たとえば容器が縦型カップだとしても少ないと感じるようなボリュームなので、値段も値段ですし、もうちょい頑張ってほしいところ。
かやく以外の小袋は後入れなので、それをあけてから熱湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったらフタを開け、まずはノンフライ麺をほぐし、それから「粉末スープ」「液体スープ」の順に混ぜ合わせ、仕上げに「焼きのり」をトッピングしたら出来上がり。ええ、あいかわらずのデカい焼き海苔×3枚については手放しで高く評価したいポイント。
しかしながら昨年に続き、ノンフライ麺のほぐれにくさが気になったので、なんというか‥‥うん‥‥w いやでも食べてみたら変わってるかもしれないし! というわけで、不安が否めない展開ではあるものの、前回発売品からのリニューアルに期待しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(120g)あたり |
カロリー:411kcal たん白質:12.3g 脂 質:14.1g 炭水化物:58.7g (糖 質:55.6g) (食物繊維:3.1g) 食塩相当量:8.2g (めん・かやく:1.9g) (スープ:6.3g) ビタミンB1:0.26mg ビタミンB2:0.30mg カルシウム:214mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:411kcal(めん・かやく:281kcal)(スープ:130kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ぜんぜん変わってへんやんけ
——結論からいうと前回、前々回と完全に同じノンフライ麺で、鼻に抜ける芳醇な小麦感については本格的で嬉しい要素になりますが、あいかわらずの芋蔓式が玉に瑕。いや、玉に瑕どころか致命的な欠点と言わざるを得ません。ここ最近の日清食品が製造・販売している新商品のノンフライ麺は、そういう不具合が目立たなくなっているように感じていたのに、なんで手抜きするかな‥‥。
熱湯5分で適切に戻っている箇所もありますが(というか、ちゃんと戻るように設計されていないとダメなんですけど)、癒着している部分が多く、そこは硬いまま。我慢強く待てば癒着しているところも少しずつ離れていきますけど、その頃には最初に戻っていた部分がヘタれてしまうので、我々消費者の手で解消する術は多くありません。
お湯を入れる前にノンフライ麺を砕いちゃえばいいのか? それとも鍋で煮込むか? などと、くだらないことを考えながら、それはさておき家系ラーメンらしい質感を再現できているわけでもなく。日清食品の技術をもってすれば、充分に解決可能な課題だと思うので、三度目の正直は逃してしまったけれど、次のリニューアルに期待でしょうか。
スープ
ほぼほぼ変わってない
「粉末スープ」に味の決め手となる成分は入っておらず、ジャンクな旨み成分を筆頭に、あくまで脇を固めることに徹しているような内容なので、本番は「液体スープ」を入れてから。でも、ちょっと骨っぽいというか、そこは印象に残るポイント(それと人工的な甘さも)。
続けて「液体スープ」を加えると、液体しょうゆ特有のフレッシュなキレだったり、粉末では出せないコクだったり、芳醇な動物系の旨みだったり、ひとつの豚骨しょうゆスープとして見るとレベルの高い味わいなのですが、家系ラーメンといえばの鶏油(ちーゆ)は大人しめ。
おいしい・まずいの二択でいえば「おいしい」ですし、白ご飯が欲しくなるところは家系ラーメンらしい要素になりますが、もうすこし鶏油の風味を主張させたほうが “それっぽい” 雰囲気や個性を演出できるのではないかなと。ちなみに昨年との違いは特に感じなかったので、それが好きだった方には朗報の展開になりますけど、よくも悪くも万人受けを狙っているようなスープです。
かやく
大きな海苔は迫力あって好印象
丸いチャーシューは小さめで、他社を引き合いに出すと、エースコックの縦型カップに入っているようなタイプ。正直、値段相応の価値は見出せません。一方、ほうれん草はフリーズドライ(FD)なので、特有の風味だったり、ちょっと茹で過ぎた感じのクタクタ感だったり、けっこうリアル。
ほうれん草の量については明らかに昨年よりも増えていたのですが、撮影せずに実食した個体(2食目)は半分くらいの量だったので、アタリ・ハズレがある様子。
3枚入っている焼き海苔は大判なので、しっかりスープに浸してから麺を包むように食べるもよし、事前に用意しておいた白ご飯の上にバウンドさせてもよし。この焼き海苔から得られる満足感と気分転換の味変効果を加味すると、及第点では勿体無いと感じたのですが、チャーシューの質についてはグレードアップを希望します。
総評
2022年10月4日発売の「寿々㐂家 横浜家系 豚骨醤油ラーメン(二代目)」と比較して、JANコードやパッケージのデザインは変わっていましたが、内容については完全に据え置き。ノンフライ麺の戻りムラは解消されておらず、それなのに販売価格は大幅に上がっていたので、従来の総評から星ひとつマイナスしました。
2023年11月現在、スーパーやドラッグストアなどでも購入できる「日清麺NIPPON 横浜家系とんこつ醤油ラーメン」も絶賛販売中なので、寿々㐂家監修に執着心がなければ、日清麺NIPPONの家系を探したほうが幸せかもしれません。この感じだと2024年10月に “四代目” がリリースされると思うので、ノンフライ麺の仕様を筆頭に、テコ入れされることを願っています【author・taka :a(大石敬之)】