どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2025年9月30日(火)新発売、ファミリーマートのカップ麺「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼監修 背徳ニンニク醤油 今だけタマゴ入り」(267円+税)の実食レビューです。
普通の月見じゃモノ足りない!? 月夜に食欲を呼び起こす “背徳の一撃„ をカップ麺研究家がガチ評価した結果‥‥。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
元祖スタ満 すず鬼監修 今だけタマゴ入り
元祖スタミナ満点らーめん すず鬼(すずき)とは、2017年(平成29年)11月19日のオープン以来、東京都三鷹市下連雀3丁目・味の散歩道で絶大な支持を集めている「鶏こく中華 すず喜」のセカンドブランドで、昼営業の屋号は「すず喜」とし、鶏と魚介のコク深い旨みを引き出した「中華そば」を提供しているのですが、2019年(令和元年)11月18日より夜限定の二毛作店「すず鬼」の営業を開始。

千葉県長生郡「八平の食堂 本店」発祥の “アリランラーメン„ をベースに、よしぐま → ラーメン二郎 赤羽店 → ◯二郎(マルジ)→ 富士丸(ふじまる)の変遷を経て独自のスタイルを築き上げた “富士丸系„ のエッセンスと、千葉県富津市「梅の家」発祥の「武岡式ラーメン」に欠かせない “宮醤油„ を取り入れた、唯一無二の『スタ満ソバ』を開発し、それは何度もカップラーメンとして商品化されているのですが‥‥
このページでレビューする「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼監修 背徳ニンニク醤油 今だけタマゴ入り」は、過去に同店が監修してきたカップラーメンとは一線を画す “ファミリーマートの背徳月見企画„ にあわせて考案された一杯で、ラーメン業界の鬼才・鈴木信介店主監修のもと、東京都渋谷区に本社を構える明星食品が商品化。
ファミリーマートの背徳月見とは、秋の風物詩である「月見」をテーマに、月見を象徴する卵と食欲を爆発させる5種の背徳食材(背脂、にんにく、から揚げ、マヨソース、チーズ)を使用した、ファミマらしい「月見背徳メシ」全10種類を展開することで “新しいお月見の楽しみ方„ の提案を目的とした企画。

上記の特設サイトでも “普通の月見じゃモノ足りない! 月夜に食欲を呼び起こす背徳の一撃„ などと訴求されている話題性の高い企画で、商品ラインナップは「大きなおむすび 月見おむすびマヨたま」「ニンニク背脂が決め手のから揚げ&豚焼肉月見丼」「月見天津飯(背脂入り炒飯)」「大盛太麺!月見唐揚げ にんにくマヨパスタ」「麺屋こころ監修 背脂ニンニクマシマシ!月見台湾風まぜそば」
「チーズに溺れろ!月見チーズバーガー」「月見ガーリックベーコンポテサラ」「月見カルボナーラ風グラタン」「背脂ニンニク月見まん」「スタミナラーメンすず鬼監修 背徳ニンニク醤油 今だけタマゴ入り」計10種となっているのですが、そのうち即席カップめんに属しているのは「すず鬼」監修商品のみ。
「すず鬼」監修の即席カップめんが初めて発売されたのは、現在を遡ること約5年、2020年(令和2年)10月26日。大判どんぶり型のNB(ナショナルブランド)商品「明星 スタミナ満点らーめんすず鬼監修 スタ満ソバ」を皮切りに、2023年(令和5年)2月7日発売の「元祖スタミナ満点らーめん すず鬼」から容器を縦型ビッグに改め、そのタイミングからファミリーマートのPB(プライベートブランド)商品に切り替わりました。

すず鬼の味わいを再現した即席カップめんの製造は、約5年前から例外なく明星食品の担当で、ブランドをファミマルに切り替えて以降、縦型ビッグのカップラーメンと湯切りタイプのカップまぜそばを定期的に展開しているのですが、今だけ限定の “タマゴ入り„ はコラボ史上初の試みです。
開封

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けられている「液体スープ」1パックのみ。これは過去にファミリーマートが販売してきた「すず鬼」監修シリーズの縦型ビッグ製品に共通する仕様のですが、フタを開けてビックリ。これまでの縦型ビッグに使用していた味付豚肉を完全に取り除き、背脂加工品・玉ねぎ・赤ピーマンなども不使用で、具材はタマゴとニラだけに特化させている思い切ったスペック。

味付豚肉と背脂加工品の不在は寂しいポイントになりますが、よく見ると “スクランブルエッグ系„ のジャンクなタマゴとフレーク状の “かきたま系„ を併用しているため、2種のタマゴはこだわりを感じるポイント。
ちなみにファミリーマート通常価格は267円(税込288円)ということで、2025年9月現在販売中の「来来亭」や「味仙」「純連」「極鶏」「ふくちゃん」らが監修している縦型ビッグのカップラーメンと同じ値段。販売店はファミリーマート限定なので、他のコンビニやスーパーマーケット、ドラッグストアなどには売ってない商品になりますが、全国のファミリーマート約16,300店舗が対象となっているためエンカウント率は高いです。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:【月見背徳メシ】元祖スタミナ満点らーめん すず鬼監修 背徳ニンニク醤油 今だけタマゴ入り 販売者:明星食品株式会社 製造所:+R 東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:101g(めん70g) 商品コード:4902881487764(JAN) |
発売日:2025年9月30日(火) 実食日:2025年9月30日(火) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 小売価格:267円(税別) 購入価格:288円(税込) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:380ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、たん白加水分解物、植物性たん白、酵母エキス、香辛料(ガーリック))、スープ(豚脂、しょうゆ、香辛料(ガーリック、ジンジャー、赤唐辛子、ペッパー)、でん粉、たん白加水分解物、食塩、ポーク調味料、糖類、ポークエキス、大豆加工品、香味油、油脂加工品、香味調味料)、かやく(卵、ニラ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、炭酸カルシウム、かんすい、香料、ソルビット、グリセリン、増粘多糖類、乳化剤、酒精、カロチノイド色素、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、かに・落花生を含む製品を生産しています。 |
実食開始

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、ファミリーマートの公式ウェブサイトに掲載されている商品情報には “ワシワシ麺„ の記載あり。お湯を注ぐ前の見た目や原材料名の並びも「元祖スタミナ満点らーめんすず鬼 スタミナ醤油味」(2024年1月30日発売品)と一致するため、同じノンフライ麺を使用しているのかもしれません。

別添の小袋は後入れなので、そいつを本体から(やけどを防止するために)引っ剥がして熱湯を注ぎ、フタの上で小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら「液体スープ」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。調理直後の香りからは「すず鬼」監修らしいスタミナ感が漂ってくるものの、見た目はタマゴの支配力が凄まじく、従来品との差別化はバッチリ。にしてもタマゴの量めっちゃ多いなw
というわけで、商品名にもなっている “背徳ニンニク醤油„ の味わいとタマゴのマッチングや背徳感の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(101g)あたり |
カロリー:402kcal たん白質:9.8g 脂 質:11.9g 炭水化物:65.3g (糖 質:62.6g) (食物繊維:2.7g) 食塩相当量:7.3g (めん・かやく:3.2g) (スープ:4.1g) ビタミンB1:0.33mg ビタミンB2:0.40mg カルシウム:121mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:402kcal(めん・かやく:375kcal)(スープ:27kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん


麺神のDNAを感じるワシワシ麺
縦型ビッグのカップラーメンに使われる麺としては極太と表現しても差し支えないサイズで、乾燥の際に発生する内部の気泡を可能な限り外へ押し出したような、中心部までミッチリと詰まった密度の高さが印象的。それでいて加水率は低く、なかでも食べ始めの噛み応えが独特で、切れる瞬間に内側からブチンと弾き返してくるような反発性の持ち主。

タイプとしては明星食品が誇る「3層麺製法」と「乾燥方法」を組み合わせた「麺神(めがみ)カップ」の “新・生めん風3層極太製法„ に通じる——っていうか通年販売の定番ラインナップからシレッと削除されてますね、麺神カップの縦型ビッグ。さておき前述の2024年1月30日発売品と共通する特徴が多いため、それと同じノンフライ麺を使用しているのでしょう。ただ、ちょっと驚いたのが小麦の風味。
もしかしたら配合を微調整している可能性もありますが、スープや具材との兼ね合いか従来品よりも小麦の甘さが強く、いつも以上に噛み続けたくなる味わい深さ。しっかりとした食感はもちろん、その持続性も相俟って実際の麺重量(調理前の段階で70g)以上の食べ応えが得られました。
スープ


どれだけタマゴとの相性を考えたんだ‥‥?
基本的な方向性は2024年1月30日発売品に近く、別添の「液体スープ」を入れる前の段階からニンニクの鋭い刺激が襲ってくるのですが、香味野菜と香辛料のアクセントが絶妙で、単調な印象を覚えることはありません。
続けて「液体スープ」を加えると、しょうゆのフレッシュなキレだったり、豚脂や香味油のコクだったり、粉末では出せない要素がプラスされ、鋭くも深みのある味わいに。その方向性も従来の縦型ビッグから大きく変わっていませんが、こんなにニンニク強かったっけw ってくらいアグレッシブ。

タマゴに由来する甘さとの兼ね合いか、それともニンニクの配合量を増やしているのか、いずれにせよ攻撃的な仕上がりではあるものの、飽和状態にある二郎インスパイア系をイメージしたスープの中でも他に類を見ない味の組み方で、これぞ「すず鬼」監修ならではと思える攻撃性たるや。
くん液やデキストリンを省き、大豆加工品を追加するなど、従来品とは原材料名の内容が異なっているのですが、ファンの期待を裏切る調整ではありません。むしろ後述するタマゴの甘さと手を取り合い、これまで以上の中毒性を感じました。無論、ニンニクの効かせ方や味の濃さなど、背徳感についても申し分ありません。
かやく


毎年お月見の時期に出してくれ
先に味付豚肉と背脂加工品の不在は寂しいポイントになると前述しましたが、なんのなんの。むしろ入ってなくて正解とさえ思えるくらい、ニンニクや香辛料のアクセントで鋭さを強調したスープと甘いスクランブルエッグの対比が絶妙で、加工たまご特有のジャンクさもプラスに作用。
片やフレーク状のタマゴ(かきたま系)は、ふわっとした口当たりをはじめ徹底的に優しくて、タマゴならではの風味も比較的にナチュラル。どちらも今回のスープと凄まじいまでの親和性を見せ、なおかつニラの風味がパンチを底上げしてくれている、これはもう過去一の組み合わせなんじゃないですかね。
総評
フタを開けた瞬間、あまりにもタマゴに振り切った具材のラインナップを見て “すーさん、大丈夫か?„ などと思ったんですけど、さすが鬼才。たっぷりのタマゴと「すず鬼」らしい攻撃性を備えたスープの掛け合いは、これまでにレビューしてきた「すず鬼」監修シリーズの中でも断トツの相乗効果を放ち、なおかつ数あるカップラーメンの中でも異彩に満ちている、誇張抜きでコラボ史上最高の出来栄え。
ワシワシ麺の基礎クオリティも高く、そこから滲み出る小麦の風味×タマゴの甘さ×背徳ニンニク醤油スープの相性たるや。商品名に “今だけ„ とあるように、お月見のシーズンを過ぎると消えゆく運命を定められた限定品なので、本当に勿体無い‥‥けど、今だからこそ楽しめる「すず鬼」の新たなアプローチは体験の価値あり。気になっている方は早めに確保してください。自信を持ってオススメします。【author・taka :a(大石敬之)】
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