どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年4月11日(月)新発売、エースコックのカップ麺「スーパーカップ1.5倍 鶏白湯の神 濃厚鶏白湯麺」の実食レビューです。
ブランド史上最大量の鶏エキスを配合した鶏白湯の神!? 大盛りカップ麺のパイオニアにアツすぎる新作降臨!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
スーパーカップ1.5倍 鶏白湯の神
スーパーカップとは、1988年(昭和63年)7月25日の発売以来、大型カップ麺の牽引役として重要な位置を占めるブランドで、現エースコック代表取締役の村岡寛(むらおか ひろし)社長が発起人。まだ村岡社長がマーケティング部に所属していた当時、社内アンケートでは “バケツ型のカップ麺は必要ない” との反対意見も伴う中、スーパーカップの販売計画を貫き通し、爆発的なヒットを記録しました。
今回の新商品「スーパーカップ1.5倍 鶏白湯(とりぱいたん)の神 濃厚鶏白湯麺」は、スーパーカップ史上最大量の鶏エキスを配合しつつ、鶏油の風味を際立たせた液体スープを特徴とする新作で、エースコックはニュースリリースで “ラーメン店のような-・” と本格さを訴求。質より量の印象が強いブランドですが、そうではないと言わんばかりの気概を感じる新作です。
スーパーカップ1.5倍における「○○の神」といえば、2021年5月17日に発売された「スーパーカップ1.5倍 豚骨の神 超濃厚どトンコツラーメン」の存在が記憶に新しく、それは具材こそショボかったものの、熱湯2分で食べられる加水率の低い平打ち麺は大盛りバケツ型の概念を覆すほど高品質。
その麺も然る事乍ら、豚のガラや頭骨に由来する “砕き豚骨エキス” を使用したスープは素晴らしい出来栄えで、全体の濃度を底上げしてくれる粉末スープの粉っぽい舌触りに、砕いた豚骨を彷彿とさせる乳化感の強い旨みや野趣に富んだ調味油の香りなど、なるほど「豚骨の神」というネーミングにも納得の一杯でした。
その続編として現れたのが今回の「スーパーカップ1.5倍 鶏白湯の神 濃厚鶏白湯麺」で、企画としては “○○の神” シリーズ第2弾。前述のようにスーパーカップ1.5倍史上最大量の鶏エキスを配合しているらしく、鶏の品種までは公表されていませんが、選び抜かれた複数種の鶏原料を使用とのこと。
スーパーカップ1.5倍とは異なるブランドになりますが、エースコックの鶏白湯といえば鶏白湯の傑作「MEGA鶏 濃厚鶏そば」(2021年1月4日発売品)に、もうすこし遡ると “ぼんじりペースト” を使用した「トリまみれの濃厚鶏そば」(2017年1月2日発売品)など、個性的な名作を輩出しているため、今回も期待できそうな予感。
パッケージには「豚骨の神」と同じく3つの「神ポイント」のアピールがあり、ひとつはブランド史上最大量の鶏エキス。その下に記載された “クセになる濃厚な風味” というのは「豚骨の神」と共通のワードになるので、ますます期待が高まる展開。
最後の “空きっ腹に利く90g大盛り麺” だけは漠然としたアピールポイントになりますけど、エースコック曰く “濃厚スープにマッチした「スーパーカップ」ならではの食感が楽しめるめんを採用” とのことなので、そこも注目したいポイント。ちなみに余談ですが、従来の麺量×1.5倍は「ルート2の法則」を基に算出した倍率だそうです。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」に、後入れの「液体スープ」で合計2袋。かやくの小袋が入っていない時点で具材については察しなければいけないのですが、鶏白湯の神はスープに掛かっているため、そういう商品だと割り切る姿勢が大切。
麺は油で揚げたフライ麺で、縮れの弱さが印象的。具材は最初から容器の中に入っている状態で、白い鶏肉そぼろに、ネギとシンプルな構成です。先ほどスープに特化した商品だと割り切る姿勢が大切と前述しましたが、見るからに歪な形が物語っているように、すかすか食感の “ハズレ” かもしれません。
既存の「スーパーカップMAX」や「スーパーカップ1.5倍」のメーカー希望小売価格は210円(税別)を基本としているのに対し、今回は230円(税別)と若干ながら高めに設定されているのですが、約1年前に発売された「豚骨の神」と同じ値段。とはいえコンビニで購入した場合の税込価格は245円が相場になるため、それも踏まえながら評価します。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:スーパーカップ1.5倍 鶏白湯の神 濃厚鶏白湯麺 製造者:エースコック株式会社 製造所:+K 東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1) 内容量:127g(めん90g) 商品コード:4901071235680(JAN) |
発売日:2022年04月11日(月) 実食日:2022年04月13日(水) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ミニストップ) 商品購入価格:245円(税込) 希望小売価格:230円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:大盛りバケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:500ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(粉末スープ・液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(チキンエキス、しょうゆ、鶏油、食塩、でん粉、糖類、たん白加水分解物、植物油脂、豚脂、ポークエキス、乳化油脂、オニオンパウダー、香辛料、チキンパウダー、ハクサイエキス、シイタケエキス、酵母エキス、鶏レバーパウダー、ポーク調味料)、かやく(味付鶏肉そぼろ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、炭酸Ca、増粘多糖類、香料、かんすい、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、甘味料(スクラロース)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「粉末スープ」のみ先入れで、早くも芳醇な鶏の香りが漂ってくるのですが、ここで一つ注意点。容器側面の調理方法には “スープに直接熱湯をかけてよく溶かしながら-・” とあり、それとは別の枠にも “粉末スープが溶け残るとめんがもどらない場合があります。必ず直接熱湯をかけてよく溶かしてください” との記載があるので、調理の際は留意したいポイント。
粉末スープを溶かしながら熱湯を注いだら、フタの上に「液体スープ」の小袋をのせ、温めながら待つこと3分。時間になったら液体スープを加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。粉末スープが溶け残ると-・という注意書きがあったように、とろみ成分が粉末スープに含まれていたので、容器の底から念入りに混ぜ合わせてください。
さて、豚骨の神と同じく具材の貧弱さが否めない状態ではあるものの、かなり鶏の香りは濃密なので、引き続きスーパーカップ史上最大量の鶏エキスに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(127g)あたり |
カロリー:534kcal たん白質:10.5g 脂 質:23.2g 炭水化物:70.7g 食塩相当量:7.1g (めん・かやく:1.8g) (スープ:5.3g) ビタミンB1:4.74mg ビタミンB2:0.45mg カルシウム:467mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:534kcal(めん・かやく:399kcal)(スープ:135kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
「THE のどごし麺」のノウハウを感じる仕上がり
カドのない丸刃で切り出された形状から、とても口当たりがよく、表面は摩擦抵抗ゼロの滑らかさ。現「スーパーカップMAX」などに使われている “THE のどごし麺” のノウハウを感じる仕上がりで、食べ応え重視の大盛りバケツ型なのに縮れは弱く、質より量といったネガティブな印象はありません。
とろみ成分が含まれる粉末スープを先に入れなければいけない仕様なので、どうしても食べ始めは部分的な戻りムラが発生するかと思いますが、フライングしなければ30秒ほどで気にならなくなる程度。噛めば適度に押し返してくる反発性の持ち主で、しかしながら一定の圧力を加えると、絶妙なタイミングで歯切れのよさも楽しませてくれる高品質な麺。
蒸した麺を油で揚げる工程を採用しているため、それなりに特有の風味を伴いますが、スープのニュアンスを崩すほど無骨な主張ではありません。麺の量はスーパーカップ1.5倍の例に漏れず調理前90gから、食べ応えについても申し分なく、とろみの強いスープの中にあっても最後まで適度な反発性が持続していたので、そこも大盛りサイズのカップラーメンとして評価すべきポイントでした。
スープ
鶏100%の純鶏白湯じゃないけど高級感あり
先入れの「粉末スープ」には、とろみを人工的なまでに高める成分が入っているため、なるほど油断したらダマになるレベル。ええ、これについては不自然といわざるを得ません。しかし、ふわっと鼻に抜ける骨っぽさと芳ばしい風味は心地よく、それについては豚骨による後押しも手伝っての項目になりますけど、炊き出し感を演出する上で効果的。
隠し味に使われている鶏レバーパウダーも注目すべきポイントで、加熱したレバー特有のクセが全面に押し出されているわけではないけれど、パッケージにあった “クセになる濃厚な風味” を表現するにあたり、この鶏レバーパウダーが鍵を握っていることは間違いありません(私は加熱したレバーが得意ではないのですが、それほど強いクセではないため、鶏レバーが苦手な方でも大丈夫)。
後入れの「液体スープ」には、しょうゆダレに該当する成分が含まれるため、液体しょうゆ特有のキレとコクがプラスされるのですが、それを上回るのが鶏の臨場感。粉末スープの骨っぽい旨味に多重層な鶏のエキス、さらに鶏油(ちーゆ)の芳ばしいオイル感が重なって、鶏ガラや丸鶏、もみじ(鶏の足)など、それらの素材を長時間じっくりと炊き出したような、骨の太い鶏白湯に仕上がっています。
そんな鶏に由来するインパクトも然る事乍ら、白菜と椎茸の旨みを重ねているのもポイントで、鶏100%の鶏白湯ではないけれど、重厚でありながらも大味ではない本格的な味わいでした。
具材
麺とスープの出来を思えば許容範囲内だけど‥‥しょぼいw
歪な形の鶏肉そぼろはスポンジよろしく例のスカスカとした歯応えのない食感で、ネギも熱風乾燥の安っぽい質感。正直、麺とスープの本格さを阻害してくるような存在だったので、たとえば後入れ用にフリーズドライの白髪ネギを別添するとか、薬味くらいでよかったんじゃないですかね。
もしくは明星食品の「麺とスープだけ」じゃないですけど、かけラーメンよろしく引き算の方式で “麺とスープにこだわり過ぎた結果、具材を入れるのヤメました” みたいな感じで振り切ったほうが潔く、インパクトや話題性も強まったかもしれません。
総評
約1年前に発売された「豚骨の神」よろしく具材のボリューム感には目を瞑らなければいけませんが、食べ応えのある油揚げ麺は「スーパーカップ1.5倍」の中でもクオリティが高く、なんといっても濃密な鶏白湯の作り込みは一見の価値あり。まるでスーパーカップらしからぬ‥‥などと書いたら関係者に怒られそうですけどw
スーパーカップらしい力強さを打ち出しながら、スープについては有名店監修の本気モードにも通用しそうなレベルの高さだったので、いつものスーパーカップとは違う特別感が楽しめました。この感じだと来年も「○○の神」がリリースされそうな流れなので、再び「豚骨の神」が舞い戻るか、それとも新たな神の降臨か、早くも続編が楽しみです【author・taka :a(大石敬之)】