どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年1月17日(火)新発売、ファミリーマート限定のカップ麺「スーパーカップ大盛り 味噌マシ、濃い味 もやしみそラーメン」の実食レビューです。
みそ(ラーメン)好きに朗報!? スーパーカップの中でも根強い人気を誇る「ミニもやしみそラーメン」をファミリーマート限定で “味噌マシ、濃い味” にアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
スーパーカップ大盛り 味噌マシ、濃い味 もやしみそラーメン
スーパーカップとは、1988年(昭和63年)7月25日の発売以来、大型カップめんの牽引役として重要な位置を占めているブランドで、大阪府吹田市に本社を置くエースコックの主力商品。めん1.5倍の大盛り仕様とバケツ型の容器が人を選ぶため、一部では敬遠されることもありますが、この道を切り開いたパイオニアであり、日清食品や東洋水産など、競合他社の追随を誘発させました。
今回の新商品「スーパーカップ大盛り 味噌マシ、濃い味 もやしみそラーメン」は、スーパーカップ1.5倍(めん90g)の真逆を歩みながらも根強い人気を誇る「スーパーカップミニ もやしみそラーメン」(めん30g)を “味噌マシ、濃い味” かつ大盛り(めん80g)にアレンジした一杯で、このブランドとしては珍しいTL(タテロング)容器を採用した、ファミリーマート限定・数量限定のカップラーメンです。
あらためまして「スーパーカップミニ もやしみそラーメン」とは、現在を遡ること33年以上、1990年(平成2年)1月に “サイズバリエーションで新たな食シーンを提案する” ことを目的に発売された「スーパー0.5(スーパーカップ0.5倍)」にルーツを持つ商品で、なかでも「もやしみそラーメン」はシリーズ発足当初から存在する最古参のフレーバー。
スーパー0.5時代には「チャーシューラーメン」「もやしみそラーメン」「きつねうどん」「ごまとんこつラーメン」「カレーラーメン」などを、シリーズの表記が “スーパーカップMINI(ミニ)” に変わってからも「ねぎチャーシューラーメン」「コーンみそラーメン」「豚キムチとんこつしょうゆラーメン」「ワンタンしょうゆラーメン」「とん汁うどん」と多種多様な味を積極的に展開していましたが‥‥
2023年1月も絶賛販売中のミニは「もやしみそラーメン」と「野菜ちゃんぽん」のみで、このページでレビューする「スーパーカップ大盛り 味噌マシ、濃い味 もやしみそラーメン」のモデルになっているのは2018年(平成30年)10月22日発売品。オリジナルの内容量は51g(めん30g)ですが、113g(めん80g)の大盛り仕様に変わり、なおかつ “味噌マシ、濃い味” の訴求も気になるところ。
「スーパーカップミニ もやしみそラーメン」(以下、ミニもやしみそラーメン)といえば、5種の野菜(キャベツ、もやし、人参、コーン、ねぎ)入りに加え、生みそ仕立てのスープも人気の秘訣。濃い過ぎる味ではないけれど、スーパーカップならではの濃度も忘れていない、サイズのわりに満足感が高い一杯なので、オリジナルに忠実な濃いめの大盛りなのか、それとも——。
ちなみにスーパーカップの通年フレーバーにTL容器を採用した商品は存在しませんが、直近だと2021年10月12日発売のファミリーマート創立40周年記念商品「スーパーカップ大盛り ブタキムラーメン 辛さ4.0倍」が記憶に新しく、念のためエースコックに裏取りしたところ、同ブランドにおけるTL商品は「ブタキムラーメン 辛さ4.0倍」と「味噌マシ、濃い味 もやしみそラーメン」だけとの回答でした。
「ミニもやしみそラーメン」が題材の変わり種といえば、2022年12月12日にブランド史上初となる「スーパーカップ大盛り もやしみそ焼そば」を発売しているため、その流れを汲んでいるような企画。しかし、カップラーメンとしての大盛り化はエースコック史上初なので、再現度の高さはもちろん “味噌マシ、濃い味” の加減など、再現元のミニと食べ比べながらレビューします。
開封
オリジナルの「ミニもやしみそラーメン」に別添されている小袋は、後入れの「液体スープ」1袋のみで、製造はサンヨー食品(サッポロ一番)やエースコックの商品を年間50アイテム以上生産している千葉県旭市のカナヤ食品。おにぎりや弁当を食べる際の汁物代わりとしても重宝されるミニサイズでありながら、液体スープの小袋サイズはTL製品の別添と遜色ありません。
そんな「ミニもやしみそラーメン」を “味噌マシ、濃い味” にアレンジした「スーパーカップ大盛り 味噌マシ、濃い味 もやしみそラーメン」(以下「味噌マシ、濃い味」)には、フタの上に「液体スープ」を、さらに容器の中にも「液体スープ」(ミニと同じ?)を搭載した2袋構成で、なおかつ事前に粉末スープを仕込んでいるのも「ミニもやしみそラーメン」との決定的な違い。
ちなみに2023年1月現在、エースコックのNB(ナショナルブランド)におけるTLのメーカー希望小売価格は245円(税別)を基準としているため、ファミリーマートで購入した場合の税込価格は264円と決まっているのに対し「味噌マシ、濃い味」のファミリーマート通常価格は221円(税込238円)と相場よりも安く、この販売価格にはPB(プライベートブランド)ならではの強みを感じました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:スーパーカップ大盛り 味噌マシ、濃い味 もやしみそラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1) 内容量:113g(めん80g) 商品コード:4901071300029(JAN) |
発売日:2023年01月17日(火) 実食日:2023年01月21日(土) 発売地域:全国(ファミリーマート約16,600店舗) 取得店舗:ファミリーマート 小売価格:221円(税別) 購入価格:238円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(みそ、粉末みそ、砂糖、食塩、香辛料、ポーク調味料、ポークエキス、香味油、豚脂、おからパウダー、乳化油脂、たん白加水分解物、米粉、チキン調味料、酵母エキス、全卵粉)、かやく(キャベツ、もやし、コーン、人参、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、酒精、カラメル色素、香料、かんすい、増粘多糖類、微粒二酸化ケイ素、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(カンゾウ、スクラロース、アセスルファムK)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
栄養成分表示[内容量:51g(めん30g)あたり]カロリー 193kcal(めん・かやく 137kcal / スープ 56kcal)、たんぱく質 4.5g、脂質 7.1g、炭水化物 27.7g、食塩相当量 3.1g(めん・かやく 0.7g / スープ 2.4g)、ビタミンB1 0.16mg、ビタミンB2 0.21mg、カルシウム 99mg |
さて、まずは「ミニもやしみそラーメン」の調理直後。画像では具材が沈んでいるため、ちょっと伝わりにくいかと思いますが、もやしを筆頭に5種の野菜は量が多く、たとえば「スーパーカップ1.5倍」の変わり種よりも具沢山。また生みそ仕立ての「液体スープ」もミニ用とは思えないサイズなので、お湯を注いでから3分間、フタの上で小袋を温めておくのも重要なポイントです。
栄養成分表示[内容量:113g(めん80g)あたり]カロリー 442kcal(めん・かやく 351kcal / スープ 91kcal)、たんぱく質 10.3g、脂質 13.9g、炭水化物 69.0g、食塩相当量 7.2g(めん・かやく 2.1g / スープ 5.1g)、ビタミンB1 0.72mg、ビタミンB2 0.48mg、カルシウム 306mg |
続きまして「味噌マシ、濃い味」の調理直後、あきらかに「ミニもやしみそラーメン」よりも具材が多めに見えますが、実際の量は1.1倍ないし1.2倍程度なので、極端に多いわけではありません。しかし、エースコックのTL製品としては充分な量に達しているため、こちらも「スーパーカップ1.5倍」の変わり種における平均値よりも具沢山。
もちろんカロリーや脂質、炭水化物など、栄養成分表示の値は「ミニもやしみそラーメン」よりも「味噌マシ、濃い味」のほうが高いため、引き続きオリジナルとの違いや共通点に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
めん
タイプは違うけどスープにピッタリ
「ミニもやしみそラーメン」に使われている麺は、がっしりとした密度の高い食べ応えを特徴とする現行「スーパーカップ1.5倍」のイメージに反し、ずいぶんと幅が狭く、厚みもありません。しかし、食感の耐久性は「カップヌードル」(日清食品)や「サッポロ一番 カップスター」(サンヨー食品)よりも上で、コシも強めの質感から、ミニサイズでも頼りない印象を受けることはないでしょう。
対して「味噌マシ、濃い味」に使われているのは、見るからに力強そうな太麺で、実際の質感も然り。形状は平打ちで、縮れが施されているところも「ミニもやしみそラーメン」と共通する部分になりますが、タイプは別物。ヌードルというよりも “ラーメン” という表現が適切な、しっかりとした密度感のある仕上がりで、もちもちとした弾力が楽しめる多加水麺を合わせています。
みそラーメンといえばの札幌で愛されている熟成たまご麺とは異なる系譜に連なりますが、後述する「味噌マシ、濃い味」なスープに負けない力強さを備え、なおかつ押し込まれた歯を優しく包み込むような抱擁感も印象的。元ネタの「ミニもやしみそラーメン」とは完全に異なるベクトルを歩んではいるものの、スーパーカップらしいのは「味噌マシ、濃い味」で、どちらも高い満足感が得られました。
スープ
共通点はあるけどバケツ型に近い味の骨組み
「ミニもやしみそラーメン」の液体スープ(小袋)は、同社のTL製品に匹敵するサイズと前述したように、実際の味わいもミニサイズのカップ麺とは思えないほど、それも思わず白ご飯が欲しくなるくらいに重厚的ですが、べらぼうに塩っぱいわけではありません。
パッケージにも “生みそ仕立て” とあるように、粉末みそでは出せないコクも然る事乍ら、それを支える動物系のコクだったり、香味野菜のアクセントだったり、味の満足度は「スーパーカップ1.5倍」に勝るとも劣らないレベル。それでいて味噌汁に通じるような、ほっとする優しさも備えている、老若男女を問わずに愛されるタイプの味わい。
片や「味噌マシ、濃い味」には粉末スープを仕込んでいることに加え、調理後にベナール対流(規則的に区切られた細胞状の対流)が発生しないなど、そもそもの構成が異なります。ただ、最初から容器の中に入っていた小袋(茶)の中身を単体で味見してみたところ、ほぼほぼ「ミニみそもやしラーメン」の別添と同じテイストで、ここは忠実。
しかし、もうひとつの小袋(青)に重点されていた液体スープは甘さが強く、おからパウダーや米粉を加えた液体スープの効果もあり、きちんと「ミニもやしみそラーメン」の流れを汲みながら、濃さでいえばバケツ型の「スーパーカップ1.5倍」に匹敵。オリジナルの2倍とまではいわないけれど、こちらを食べたら「ミニもやしみそラーメン」のスープが味噌汁くらいに思える濃度には上がっていました。
オリジナルのスープには使っていない天然甘味料(カンゾウ)と人工甘味料(スクラロース、アセスルファムK)を併用しているため、やや舌に残る甘さが気になったのですが、なるほど「ミニもやしみそラーメン」をベースにしつつ、その骨組みを踏襲しながらも「味噌マシ、濃い味」にアレンジされていました。あんまり新鮮味はなかったけどw おかげで親しみやすかったです。
かやく
まったく同じ具材を1.1〜2倍くらいに増やした感じ
「ミニもやしみそラーメン」の具材は、シャキシャキとした食感の乾燥もやしを筆頭に、みずみずしいキャベツ、コリコリとしたニンジンの食感、さらにコーンの甘さなど、それぞれ前述のスープと相性がよく、量も含めて文句の付け所が見当たりません。ネギは熱風乾燥の青ネギなので、けっこう自己主張が強いトッピングなのですが、そこまで多くないバランスも好印象。
「味噌マシ、濃い味」の具材も「ミニもやしみそラーメン」に忠実で、量的な不満を覚えることもなく、印象は悪くありません。ただ、全体の内容量が2倍以上なので、もうちょっと量的なインパクトが欲しかったかな‥‥という若干の物足りなさを感じました。
総評
スープの本質と具材は「ミニもやしみそラーメン」に忠実で、しかしながら “味噌マシ、濃い味” の名に恥じない濃さを打ち出しつつ、それに合わせて麺を変えるなど、ミニサイズよりも力強く、でもバケツ型よりも食べやすい、独自のポジションを開拓していました。つまり、中途半端と評価できなくもないんですけどw
「ミニもやしみそラーメン」をファミリーマートで購入した場合、税込価格は140円を超えるため、量的なコストパフォーマンスは悪くありません。新鮮味のなさも再現度の高さに貢献しているポイントですし、エースコックの味噌ラーメンが好きなら違和感なく楽しめると思います【author・taka :a(大石敬之)】