どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年12月13日(月)新発売、エースコックのカップ麺「スーパーカップ1.5倍 金の牛だしキムチうどん」の実食レビューです。
ブタじゃなくてウシ!? スーパーカップ1.5倍の人気フレーバー「ブタキム」に歴代初となる “牛だしキムチうどん” が登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
スーパーカップ1.5倍 金の牛だしキムチうどん
スーパーカップ1.5倍とは、1988年(昭和63年)7月25日の発売以来、現在も大型カップ麺の牽引役として重要な位置を占めているブランドで、大阪府吹田市に本社を置くエースコックが生みの親。現在は特盛めん100gの「スーパーカップMAX」に、不動の人気を誇る「豚キムチ(ブタキム)ラーメン」など、食べ盛りの学生や男性を中心に根強い支持を得ています。
今回の新商品「スーパーカップ1.5倍 金の牛だしキムチうどん」は、スーパーカップ1.5倍の中でも不動の人気を誇る元祖豚キムチ系カップめん「ブタキムラーメン」の派生商品で、今年を締め括る “金” がテーマのカップうどんを新開発。同時に「紅の明太キムチ味ラーメン」を展開し、年末向けのラインナップを強化してきました。
元祖豚キムチ系カップめん「スーパーカップ1.5倍 豚キムチラーメン」の歴史は長く、1993年(平成5年)3月23日の発売以来、現在はスーパー向けの「豚キムチラーメン」とコンビニ限定の「ブタキムラーメン」で販路の棲み分けを図っているのですが、このシリーズに初の和風タイプが登場したのは2016年(平成28年)12月19日と比較的に最近の話。
その記念すべき第1弾を飾った「(コンビニ限定)スーパーカップ1.5倍 ピリ辛ブタキムうどん」は、既存の「ブタキム」が築き上げてきた味と世界観を守りつつ、シリーズ初となる “うどん” を起用したスポット商品で、大きめにカットしたキムチはそのままに、カツオの風味を効かせたピリ辛のブタキムスープを新規に開発。
2017年(平成29年)12月18日には当時のスーパーカップが注力していた “カドメンうどん” 搭載の「(コンビニ限定)スーパーカップ1.5倍 ブタキムうどん」を発売し、スーパーカップの発売30周年記念並びに元祖豚キムチラーメンも発売25周年を迎えた2018年(平成30年)12月17日には「スーパーカップ1.5倍 ブタキムチーズ味うどん」を発売するなど、3年連続で市場に投下されていたブタキムうどん。
そのまま冬の風物詩として「ブタキムうどん」が定着するのかと思いきや、平成から令和へと元号が切り替わった2019年(令和元年)12月16日に登場したのは「スーパーカップ1.5倍 ブタキム蕎麦」というブタキム初の和蕎麦メニューで、年越し蕎麦の需要拡大を狙ったエースコック。そして、2020年には「ブタキムうどん」も「ブタキム蕎麦」も販売されなかったのですが‥‥
エースコック曰く「金の牛だしキムチうどん」は “ブタキム派生商品” ということで、3年ぶりに復活したブタキムうどん。いや、ブタではなくウシ(牛だし)がテーマの新作なんですけど、金色の牛オイルが輝く牛だしスープとキムチの兼ね合いは素直に興味深い組み合わせ。ちなみに抱き合わせでリリースされた「紅(あか)の明太キムチ味ラーメン」はレビュー済みで、このブログでは高評価を記録。
さらに「紅の明太キムチ味ラーメン」と「金の牛だしキムチうどん」の発売に合わせて登場した「スーパーカップ大盛り 背徳感MAX ブタキム油そば」も高評価を叩き出しているので、味の感想や仕様などの詳細については各ページの評価を参考にしてください。ここから先は、3年ぶりに登場したブタキムうどんの変わり種「金の牛だしキムチうどん」を詳しく掘り下げていきます。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」に、後入れの「調味油」で合計2袋。既存の「豚キムチラーメン」や「ブタキムラーメン」に別添されている調味油は “ブタキムオイル” ですが、パッケージにも “金色に牛オイルが輝く-・” とあったように、今回は牛脂を仕込んでいる様子。
かやくは最初から容器の中に入っている状態で、おそらく白菜キムチと青葱は「豚キムチラーメン」や「ブタキムラーメン」と共通の具材だと思うのですが、歪な形の “程良く味付けした肉そぼろ” はスポンジ食感(ハズレ)の確率大。ただ、テーマの「金」に合わせて “金ごま” を採用しているようなので、それについては好印象。
メーカー希望小売価格は210円(税別)なので、既存の「スーパーカップMAX」や同時発売品「紅の明太キムチ味ラーメン」と同じ値段。スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外の店舗であれば、高くても税込149円が相場になると思います。ただ、変わり種だと1〜2ヶ月後に税込100円で投げ売りされるパターンも珍しくないので、それまで待つのも手かもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:スーパーカップ1.5倍 金の牛だしキムチうどん 製造者:エースコック株式会社 製造所:K・東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1) 内容量:104g(めん90g) 商品コード:4901071235604(JAN) |
発売日:2021年12月13日(月) 実食日:2021年12月15日(水) 発売地域:全国 希望小売価格:210円(税別) |
麺の種類: 油揚げ麺 スタイル:大盛りバケツ型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:500ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(粉末スープ・調味油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、砂糖)、スープ(食塩、植物油脂、砂糖、粉末しょうゆ、牛脂、香辛料、ポークエキス、香味油、魚介調味料、ビーフ調味料、魚介エキス、オニオンパウダー、酵母エキス、魚醤(魚介類)、香味調味料、全卵粉)、かやく(白菜キムチ、金ごま、鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、リン酸三ナトリウム、香料、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、カロチノイド色素、カラメル色素、甘味料(アドバンテーム)、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・牛肉・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・魚醤(魚介類)を含む) |
実食開始
別添の小袋は「粉末スープ」のみ先入れで、同時発売品「紅の明太キムチ味ラーメン」には既存の「豚キムチラーメン」と同じ粉末スープを採用していましたが、こちら「金の牛だしキムチうどん」の粉末スープからは違う香りが漂ってきます。この時点で漠然と韓国ライクな雰囲気というか、ビーフ調味料っぽい要素が垣間見えるので、差別化はバッチリ。
別添の小袋は後入れなので、粉末スープを溶かすように熱湯を注ぎ、フタの上で調味油の小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら粉末スープを溶かし、調味油を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。調理後の香りにおける「ブタキム(豚キムチ)ラーメン」らしさは弱く、それよりも牛脂の主張が強いので、いつもとは完全に異なる雰囲気。
おかげでブタキムらしさは弱いと感じたのですが、思っていたよりも調味油の香りは存在感が強く、きらきらと黄金色に輝く様も印象的。つまり、ブタキムらしさは白菜キムチくらいしか残ってないような状態なんですけどw 引き続き「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(104g)あたり |
カロリー:465kcal たん白質:8.6g 脂 質:18.6g 炭水化物:65.8g 食塩相当量:6.6g (めん・かやく:2.0g) (スープ:4.6g) ビタミンB1:0.53mg ビタミンB2:0.41mg カルシウム:254mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:465kcal(めん・かやく:400kcal)(スープ:65kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
食べ応えのある油揚げうどんはエースコックの得意分野
口当たりは滑らかな油揚げ麺で、しかしながら中心にかけてコシが強く、スーパーカップらしい食べ応えを体現。油揚げ麺らしく強めの縮れが施されており、おかげで啜り上げたときのランダムな躍動感が面白く、たしかな存在感を放っているのですが、スープとの一体感は悪くありません。
基礎クオリティの高さでいえば日清食品の「どん兵衛」に劣るものの、ボリューム感については負けず劣らずの食べ応え。東洋水産の「赤いきつねうどん」よりも力強く、それに比例して油揚げ麺の風味も強めに主張してくるのですが、それも含めて後述のスープにフィットしていたので、カップ麺ならではの背徳感が楽しめます。
かなり頑固そうな雰囲気とは裏腹に、熱湯5分きちんと守れば致命的な戻りムラもなく、最後まで伸びにくいのも大盛りサイズ(めん90g)のカップ麺における利点。強付きのある食べ始めの弾力にも魅力を感じたのですが、あえて表面を柔らかくして(2〜3分ほど休ませて)から食べても美味しかったので、その変化も楽しんでみてください。
スープ
いつもと違うけどブタキムらしさも垣間見える
「紅の明太キムチ味ラーメン」とコンビニ限定ではない「豚キムチラーメン」に使われている粉末スープは共通だったので、今回も使い回しかと思いきや、いつものジャンクな豚骨醤油味とは完全に別物。原材料にポークエキスを使用していますが、それよりも清湯系の牛だしを彷彿とさせるテイストなので、豚骨白湯よりも牛テールスープに近いイメージ。
けれども香味野菜の使い方は「ブタキムラーメン」のスープに近かったのと、具材の白菜キムチから滲み出る風味もあったので、まったくルーツを感じないわけではありません。
黄金色に輝く別添の「調味油」には植物油脂も配合していたので、100%牛脂ではないけれど、そこそこ牛脂の使用量は多く、これが牛テールスープっぽいイメージをブースト。加えて既存の「ブタキムオイル」に通じる刺激と芳ばしさを感じたので、それもブタキムの派生商品であることを示す指標になっていました。
具材
キムチと金ごまがスープを引き立てる
金ごまを除くと「紅の明太キムチ味ラーメン」と同じ構成で、白菜キムチは素直に美味しいと思えるのですが、例によって “程良く味付けした肉そぼろ” はスカスカな食感。金ごまの芳ばしい風味はスープと相性がよかったものの、よくも悪くもスーパーカップらしいというか、うん。まぁでもスーパーカップなんで、こんなもんかなとw
総評
麺の食べ応えとスープの力強さに注力した分、そのトレードオフが具材に生じるのは「スーパーカップ」で定番のランディングなので、東洋水産の「でかまる」よろしく具材のボリューム感にも期待していた場合、そこには物足りなさを感じてしまうかもしれません。しかし、思っていたよりも牛だし&牛脂の存在感は強く、いつものブタキムとは違った魅力を感じました。
それでいてブタキムらしいと思える要素もあり、なかなか面白い捻り方の変わり種だったなと。2016年〜2018年にかけて販売されていた歴代の「ブタキムうどん」とも毛色が違ったので、一度は試してみる価値のある商品だと思います【author・taka :a(大石敬之)】