どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年10月12日(火)新発売、ファミリーマート限定のカップ麺「スーパーカップ大盛り ブタキムラーメン 辛さ4.0倍」の実食レビューです。
エースコックが誇る大盛りカップめんのパイオニア「スーパーカップ」の商品開発チームが “ファミリーマート創立40周年記念商品” を新規に開発!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ファミマ限定「ブタキム」辛さ4.0倍
ファミリーマート(FamilyMart)とは、ファミマの通称で親しまれている日本発祥のコンビニエンスストアで、5つのキーワード(「もっと美味しく」「たのしいおトク」「『あなた』のうれしい」「食の安全・安心、地球にもやさしい」「わくわく働けるお店」)をコンセプトに「40のいいこと!?」という創立40周年キャンペーンに販促費を注ぎ込んでいる現在。
出典:ファミリーマート「ファミマの40周年合言葉はファミマる。」
ファミリーマート誕生の歴史を振り返ると、1972年(昭和47年)9月に株式会社西友ストアー(現・合同会社西友)が企画室に設置した小型店担当を起源とし、1973年(昭和48年)9月にオープンした埼玉県狭山市水野の実験第1号店「ファミリーマート 狭山店(現・入曽店)」を皮切りに発足。
その後、株式会社ジョナスという企業が当時の西友ストアーより「ファミリーマート」の営業権と資産の譲渡を受け、商号を “株式会社ファミリーマート” に変更したのが現在を遡ること40年、1981年(昭和56年)9月1日の話——。
今回の新商品「スーパーカップ大盛り ブタキムラーメン 辛さ4.0倍」は、2021年(令和3年)9月1日に創立40周年を迎えたファミリーマートのチャレンジ「40のいいこと!?」の1つ “もっと美味しく” の一環で、エースコック株式会社を代表する大盛りカップめんのパイオニア「スーパーカップ」とコラボレーション。
不動の人気を誇る「(コンビニ限定)スーパーカップ1.5倍 ブタキムラーメン」の味わいをベースに、使用している唐辛子パウダーの量を2021年2月発売品比「4.0倍」に増やした変わり種で、全国に点在する約16,600店舗のファミリーマートを対象に新発売。記念商品として多くの方が楽しめるように検討を重ね、何度も味の調整を繰り返し、この時期に食べたくなる “ホット” な美味しさに仕上げたそうです。
スーパーカップとは、1988年(昭和63年)7月25日に発売された業界初の大盛りカップめん「スーパーチャーシューラーメン生しょうゆ仕立て」「スーパーみそラーメン生みそ仕立て」「スーパーとんこつラーメン博多味」を皮切りに、現在も大盛りカップめん市場を牽引し続けているブランドで、基本となる王道の味わいはもちろん、期間限定フレーバーもコンスタントに展開。
NB(ナショナルブランド)の「スーパーカップMAX(めん100g)」では「しょうゆラーメン」「みそラーメン」「とんこつラーメン」を御三家としていますが、それに匹敵する‥‥いや、それ以上にコアなファンも多いのが「スーパーカップ1.5倍 豚キムチラーメン」で、現在はカタカナ表記の「ブタキムラーメン」を “コンビニ限定品” とし、めん・スープ・かやくの内容を変更しています。
今回のファミリーマート創立40周年記念商品「スーパーカップ大盛り ブタキムラーメン 辛さ4.0倍」は、2021年2月22日にリニューアルした「ブタキムラーメン」をルーツに持ち、いつもは大盛りバケツ型の容器を採用しているところ、商品の陳列スペースが限られるコンビニの販売事情に配慮し、製品スタイルを縦型ビッグに変更しているのがポイント。
しかし、カップ麺における容器の変更というのは、そう容易いことではありません。唐辛子パウダー4.0倍の辛さレベルもさることながら、縦型カップでも戻りやすい麺を合わせ、なおかつ「スーパーカップ」らしい食べ応えも打ち出さなければいけない今回‥‥。せっかくなので、いつもの「(コンビニ限定)スーパーカップ1.5倍 ブタキムラーメン」との違いに注目しながら比較・レビューしていきます。
開封
さて、まずは「スーパーカップ1.5倍 ブタキムラーメン」(以下「大盛りバケツ型」と記載)の開封後。中には3つの小袋「粉末スープ」「かやく」「ブタキムオイル」が入っている状態で、前述の最終リニューアル日から “THEのどごし麺” を搭載。このタイミングでスーパー向けの「豚キムチ」は白菜キムチを50%増量し、コンビニ向けの「ブタキム」はスープのパンチとコクを強化しました。
次に、ファミリーマート限定「スーパーカップ大盛り ブタキムラーメン 辛さ4.0倍」(以下「縦型ビッグ」と記載)の開封後。別添の「ブタキムオイル」は大盛りバケツ型(通常品)の小袋と共通のデザインで、かやくと粉末スープは最初から中に入っている状態。あいかわらず小袋の周りが粉末スープまみれなので、それが玉に瑕ではあるものの、エースコックの縦型カップ麺では定番の別添方法です。
ちなみに縦型ビッグ(辛さ4.0倍)のファミリーマート通常価格は212円(税込228円)だったので、コンビニだと税込232円で販売されている大盛りバケツ型(通常品)よりも安く、手に取りやすい価格と調理工程の少なさが強み。ただ、麺の量は大盛りバケツ型(めん90g)と比較して10g少ないため、それについては容器の限界を感じるところ。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:スーパーカップ大盛り ブタキムラーメン 辛さ4.0倍 製造者:エースコック株式会社 製造所:K・東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1) 内容量:100g(めん80g) 商品コード:4901071256401(JAN) |
発売日:2021年10月12日(火) 実食日:2021年10月14日(木) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:228円(税込) ファミリーマート通常価格:212円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(ブタキムオイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、チキンエキス)、スープ(植物油脂、食塩、ポークエキス、香辛料、豚脂、乳化油脂、香味油、砂糖、粉末しょうゆ、でん粉、魚介エキス、ポークコラーゲン、キムチパウダー、全卵粉)、かやく(味付豚肉、チンゲン菜、白菜キムチ、ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、香料、カラメル色素、かんすい、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、酸味料、ビタミンB2、ベニコウジ色素、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
大盛りバケツ型(通常品)の調理方法は、先入れの「粉末スープ」と「かやく」を入れ、内側の線まで熱湯(500ml)を注ぎ、待つこと3分。時間になったら粉末スープを溶かし、後入れの「ブタキムオイル」を加え、再度よく混ぜ合わせたら出来上がり。スーパーやドラッグストア向けの「豚キムチラーメン」と比較して、圧倒的に具材の量が多く、大容量のカップでも具材に貧弱なイメージはありません。
縦型ビッグ(辛さ4.0倍)の調理方法は、容器の中から「ブタキムオイル」を取り出して、内側の線まで熱湯(430ml)を注ぎ、こちらも待つこと3分。時間になったら後入れの「ブタキムオイル」を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。製品スタイルこそ違うものの、きちんと「ブタキムラーメン」の系譜に連なる雰囲気で、実直にサイズダウンさせたような仕上がり。
なお麺量の違いもありますが、大盛りバケツ型と比較してカロリーは487kcalから459kcalにダウン。食塩相当量も7.9gから6.9gに減っているのですが、逆に脂質は18.1gから21.0gに増えるなど、なかなか興味深い変化が生じていました。というわけで、通常品との違いはもちろん、念のため辛さレベルにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(100g)あたり |
カロリー:459kcal たん白質:9.2g 脂 質:21.0g 炭水化物:58.4g 食塩相当量:6.9g (めん・かやく:1.9g) (スープ:5.0g) ビタミンB1:0.34mg ビタミンB2:0.34mg カルシウム:224mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:459kcal(めん・かやく:370kcal)(スープ:89kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。以下、最後の総評は「スーパーカップ大盛り ブタキムラーメン 辛さ4.0倍」の感想に基づきます。 |
めん
クオリティは大盛りバケツ型のほうが上
大盛りバケツ型(通常品)に搭載されている “THEのどごし麺” は、丸刃で切り出された口当たりのいい丸断面の油揚げ麺で、ほとんど縮れはありません。さらに表面も滑らかで、なるほど “THEのどごし麺” という表現にも納得できる喉越しのよさを実現しているのですが、密度感のあるガッシリとしたコシの強さを両立するなど、リニューアル前と比較して明らかな基礎クオリティの向上を感じます。
片や縦型ビッグ(辛さ4.0倍)にも油揚げ麺を使っているのですが、大盛りバケツ型よりも縮れが強く、丸刃で切り出しながらも形状は角断面の平打ちで、なめらかな喉越しよりも噛み応えに注力しているような仕上がり。大盛りバケツ型の油揚げ麺には含まれない “チキンエキス” を練り込むことで、スープとの一体感を高めているのですが、基礎クオリティの高さについては大盛りバケツ型に軍配。
どちらも熱湯3分きっちり守って調理しましたが、縦型ビッグのみ食べ始めに部分的な戻りムラが生じていたので、そこも気になったポイント。しかし、麺の戻り具合に関していえば、構造上どうしても縦型ビッグのほうが不利なので、スーパーカップらしい噛み応えを表現しつつ、湯戻し時間を延長しなかったことに開発チームの努力を感じました。
スープ
ブタキムオイルは共通だが‥‥
大盛りバケツ型(通常品)の原材料名は「植物油脂、食塩、ポークエキス、でん粉分解物、砂糖、粉末しょうゆ、動物油脂、乳化油脂、香辛料、香味油、でん粉、魚介エキス、ポークコラーゲン、キムチパウダー、酵母エキス」と複雑で、いかにもカップラーメンらしい人工的なテイスト。ただ、この人工的な感じがクセになるんですよね。
2021年2月に実施されたリニューアル以降、基本のフレームワークは据え置いたまま、キムチ感や醤油の風味、香辛料の効き目を強めることで、よりパンチのあるテイストに。唐辛子の辛さレベルは一般的に見てもピリ辛の枠を出ることはなく、むしろ刺激については胡椒を手前に感じるのですが、しっかりめのガーリックとキムチの風味が相俟って、かなり中毒性の高いスープです。
片や縦型ビッグ(辛さ4.0倍)の原材料名も複雑で、オリジナルに使用している「酵母エキス」や「でん粉分解物」は省き、それでいて「全卵粉」を加えるなど、完全に同じ構成ではなかったのですが、コンビニ限定の「ブタキム」に忠実な作り。もともとの辛さがピリ辛なので、唐辛子の量を4倍に増やしたところで‥‥なんですけど、比較して辛いのは間違いなく、一般的に見ても中辛くらい。
辛さの違いもさることながら、味そのものがオリジナルのスープよりもシャープな面持ちで、キムチパウダーの存在感は本家以上。たしかに「ブタキム」のフレームワークを踏襲しているのですが、それよりも唐辛子やキムチのパンチを効かせたストロングな味付けで、明確な違いが感じられました。
具材
使用している原料は同じもの
大盛りバケツ型(通常品)のトッピングは、メインの白菜キムチを筆頭に、ちゃんと豚肉らしい豚肉を使っているのがポイントで、シャキシャキとしたチンゲン菜の歯触りも食感のアクセントに効果的。スーパーカップは食べ応えのある麺量と濃いめのスープに定評がある反面、具材のボリューム感に欠けるフレーバーも珍しくないところ、そういったマイナスがないのは大きな利点。
片や縦型ビッグ(辛さ4.0倍)のトッピングも本家に忠実で、メインの白菜キムチはもちろん、ちゃんと豚肉らしい豚肉を使っているのが好印象。容器のサイズが違うため、量こそ大盛りバケツ型に負けますが、品質そのものに目立った違いはありません。質だけでいえばNB商品の「豚キムチラーメン」よりも上なので、そこに「ブタキムラーメン」であることのこだわりを感じました。
総評
いつもの「(コンビニ限定)スーパーカップ1.5倍 ブタキムラーメン」とファミリーマート40周年記念「スーパーカップ大盛り ブタキムラーメン 辛さ4.0倍」を比較してみた結果、麺のクオリティは通常品に軍配といわざるを得なかったものの、中毒性については縦型ビッグのスープも負けていません。ただ、通常の「ブタキムラーメン」も絶賛販売中なので、コスパ的には負けを認めざるを得ないところ。
どうせなら40周年で “辛さ40倍” にすればよかったのに‥‥と、それについてはさておき、オリジナルよりも力強い味わいだったので、食べ比べてみる価値はあると思います。ちなみに「スープはるさめ」からも「香りを味わう40種のごちそうスパイス」という “ファミリーマートの「40」にちなんだ商品” もリリースされているので、はるさめ派の方は要チェックです【author・taka :a(大石敬之)】