どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年2月18日(火)新発売のファミリーマート限定カップ麺、ヤマダイ(ニュータッチ)「凄旨 麺屋大河 金沢味噌ラーメン」の実食レビューです。
北陸・金沢の行列ができる味噌専門「麺屋大河」のカップラーメンが数年ぶりに復活!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
凄旨 麺屋大河 金沢味噌ラーメン
麺屋大河(めんや たいが)とは、石川県金沢市堀川町(北鉄金沢)に本店を構える味噌らーめん専門店で、2012年(平成24年)3月20日に創業。地元の人気店「金澤濃厚中華そば 神仙(しんせん)」や東京・神田にあった有名店「支那そば きび」出身の経歴を持つ寺田雄志さんが開業し、現在は「とり屋 秀吉」や「ワインと夜パフェ 寧々」といった系列店も金沢市内に展開しています。
今回のパッケージには “凄麺(すごめん)” ではなく「凄旨(すごうま)」のブランドロゴが描かれているのですが、凄麺と同じデザインかつ上に「ニュータッチ」と一見して明白に記されているように、ニュータッチことヤマダイ株式会社及びファミリーマートの共同開発商品として発売。麺屋大河店主監修のもと、同店の看板メニュー「味噌らーめん」がカップ麺にアレンジされました。
「凄旨」といえば “カラシビ味噌らー麺” で人気を博している東京の名店「鬼金棒(きかんぼう)」のファミリーマート限定カップ麺と同じ称号なのですが、2007年に発売されていた「凄旨 とんこつ醤油 豚そば(とんそば)」や「凄旨 豚骨醤油らーめん ねぎ玉」など、実は10年以上前からファミリーマート×ニュータッチの販路限定商品に付与されている歴史の深いブランドです。
他にも麺2玉入り「メガ旨! 鶏ガラ醤油ラーメン」や「とろみがうまい五目そば」「大きめ野菜の味噌バターラーメン」「もやし味噌らーめん」「丸鶏使用スープの塩らーめん」「濃厚背脂味噌ラーメン」「炎のラーメン ~味噌の章~」等々、定期的に関連商品が発売されていたのですが、最近だと「鬼金棒」のカップ麺くらいだったので、ちょっと異例の展開かもしれません。
遡ること2015年10月13日——まだ当時のサークルK・サンクスがファミリーマートに吸収される前の頃、凄旨(すごうま)ではなくアピタ・ピアゴを代表するユニー系列のプライベートブランド「PrimeONE(プライムワン)」から「麺屋大河」のカップラーメンを発売。関東・信越・東海・北陸・近畿エリアのみ対象の地域限定商品で、当時の製造者も今回と同じヤマダイ株式会社でした。
2015年10月発売品の標準価格は税別258円、野菜を炒めたような臨場感が印象的な濃厚みそスープには “2種類の味噌” をブレンドし、麺は同社の凄麺(すごめん)を彷彿とさせる力強いノンフライ太麺をあわせ、アオサと柚子チップを入れた小袋を別添した本格派。しっかり味噌の輪郭を整えた濃厚な味わいで、なおかつ塩気よりも旨味が牽引するタイプのスープだったと記憶しています。
同じく「麺屋大河」実店舗のスープも塩気より旨味で食わせる味との評判・口コミが多く、おろし生姜やアオサ、柚子皮などがトッピングされていて、今回のファミリーマート限定「凄旨 麺屋大河 金沢味噌ラーメン」のパッケージにも “別添 青さ&柚子チップ付き” と表示。また “2種類の味噌” をブレンドしているのも前回同様で、北海道産の赤味噌と信州味噌を使用とのこと。
またパッケージの左上に火柱が上がっているように、あっさりとしたスープを作るため、挽肉や野菜などを強火でイッキに炒めあげるのが「麺屋大河」の特徴。2015年版カップ麺でも野菜や味噌を炒めたような芳ばしい風味が印象に残っているので、2種類の味噌と青さ&柚子チップのアクセント、焼き味噌の風味などが今回の見所ですね。
開封
別添の小袋は「液体スープ」「粉末スープ」「かやく」「ふりかけ(青さ・柚子)」の合計4袋、それぞれ小袋のデザインは前回の2015年10月発売品から変わっていますが、小袋の数や構成は同じです。かなり液体スープの量が多いので、フタの上で温めなければいけないのですが、あらかじめ熱湯を入れた丼(別容器)に小袋ごと浸けて温めておいたほうがいいかもしれません。
麺は「凄麺(すごめん)」ご当地シリーズの味噌ラーメンに使用されているタイプのノンフライ太麺で、かなり黄色味が強く、見た目は味噌ラーメンの雰囲気にピッタリ。フタの裏には金沢市堀川町の大河グループ総本山「大河本店」と高柳町の「高柳店」だけでなく、大河の味噌ラーメンを引き継いだ本町の濃厚鶏味噌らーめん専門店「麺屋 渉(わたる)」も注目の新店として紹介されていました。
冒頭でも触れたように、今回の「凄旨 麺屋大河 金沢味噌ラーメン」はファミリーマート限定商品なのですが、関東・東海・北陸のファミリーマートでしか売ってない地域限定発売のカップ麺なので、それ以外の地域では基本的に購入できません。今回は普段から懇意にしている一般の方に頂いたので、Twitterの投稿にメンションをつけておきます(※お店やメーカーの関係者など、いわゆるスポンサーからの提供ではありません)。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:凄旨 麺屋大河 金沢味噌ラーメン 製造者:ヤマダイ株式会社 本社工場 製造所:茨城県結城郡八千代町平塚4828 内容量:130g(めん65g) 商品コード:4903088014593(JAN) 商品サイズ:縦175mm×横175mm×高さ78mm |
発売日:2020年02月18日(火) 実食日:2020年03月05日(木) 発売地域:関東・東海・北陸 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:288円(税込) ファミリーマート標準価格:267円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:4袋(液体スープ・粉末スープ・かやく・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉、食塩、大豆食物繊維)、スープ(味噌、動物油脂、糖類、食塩、野菜ペースト、ポークエキス、ごま、たん白加水分解物、しょうゆ、チキンエキス、おからパウダー、オニオンエキス、デキストリン、昆布粉末、香辛料)、かやく(味付豚肉、味付肉そぼろ、ねぎ、モヤシ、メンマ、青さ、柚子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、増粘多糖類、カラメル色素、香料、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、クチナシ色素、乳酸Ca、(一部に卵・乳成分・小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)※本品製造工場では、そばを含む製品を製造しています。本製品使用している青さは、えび・かにが混ざる漁法で採取しています。 |
実食開始
先入れの小袋は「かやく」のみで、中には味付豚肉(チャーシュー)、味付肉そぼろ、ねぎ、もやし、メンマが入っています。PrimeONE時代と比較して同じような具材構成ではあるものの、ややチャーシューのサイズが小さくなったような気が無きにしも非ず——とはいえ前回は2015年の話。それから今日までの間、資材の高騰などが相次いでいるため、致し方ないところかもしれません。
湯戻し時間は熱湯5分、待っている間に液体スープの小袋をフタの上もしくは別の容器で温めて、時間になったら各スープを入れる前に麺をほぐします。次に “粉末スープから投入” し、よくかき混ぜてから液体スープを入れて再度よく混ぜ合わせ、最後に青さ・柚子チップをトッピングしたら出来上がり。容器の側面にも作り方が書いてあるので、念のため調理前に確認してください。
なお、2015年版のサークルK・サンクス標準価格は税別258円、今回のファミリーマート標準価格は税別267円に上がっているのですが、2019年6月1日にカップ麺の値上げが実施されたので、だいたい値段の設定率としては対等かもしれません。それでは、引き続き有名店監修の本格感に注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(130g)あたり |
カロリー:404kcal たん白質:11.7g 脂 質:10.5g 炭水化物:65.7g 食塩相当量:7.9g (めん・かやく:2.6g) (スープ:5.3g) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ちょっとゴムっぽさが気になる
角刃でカットされた縮れのある平打ちノンフライ太麺で、かなり食べ始めのコシは強く、小麦の風味も芳醇に香るのですが、やや前半はスープを弾く傾向にあります。スープを蹴散らして孤立するほど浮いているわけではないものの、かなり表面が滑らかなうえに伸びにくい(というか伸びないw)ので、なかなか麺にスープが馴染みません。
食べ始めはノンフライめん特有のゴムっぽい弾力が強く、やや旧世代チックな質感で、昔の凄麺にありがちだったゴリゴリ感が目立ちます。ただ、ある意味その強靭な歯応えも醍醐味といえないこともないですし、昔ながらの凄麺が好きな方であればマイナスではないかもしれません。とりあえず熱湯5分でも食べられますが、ちょっと長めに待つのがオススメ。
その際、ただフタを剥がすまでの時間を伸ばすのではなく、いったん熱湯5分の段階で麺をほぐし、粉末スープと液体スープを溶かしてから再びフタをして、そこから2分ちょっと麺を休ませてみてください。そうすることで麺の表面にスープが馴染みやすくなりますし、この程度でコシがなくなる麺ではないのでw ゴムっぽさを和らげる方法としても参考にしてください。
スープ
ええ、文句なしで本格的
後入れ粉末スープを直接ちょっと舐めてみたところ、まさに「ザ・旨み調味料(アミノ酸等)」的な味わいで、いわゆる魔法の白い粉(化学調味料)が主成分チックな味わいなのですが、変な刺激や苦味などは気になりません(※ただし多めに舐めると苦い)。とろみ成分なども含まれていなかったので、しっかり麺をほぐした後に入れるとスムーズに溶けて馴染みます。
そして液体スープを入れて直後、火力の高いガスコンロと鉄製の中華鍋で野菜を炒めたような調理感と味噌の芳醇な香りが漂ってくるのですが、いざ口に含むと実に膨よかな味わいで、濃さのわりに塩気の当たりは気になりません。全体の食塩相当量は7.9gと高く、なんとスープの食塩相当量だけで5.3gとなっているのですが、その数値ほど凶暴ではない大らかな味。
それでいて味噌の旨味やコクといったポジティブな部分を限界まで引き出しているような、味噌は淡色の信州味噌を軸にしているような味わいで、赤味噌よりも塩カドの弱い白味噌がメイン。まったりとした地の動物系も丁寧で、塩味ではなく旨味で牽引する味噌感は数年前の印象から変わっておらず、最終的に若干とろみのついた口当たりも不自然ではありません。
ペースト状の生姜などは別添されていませんでしたが、実際の味わいとしては生姜の存在感も強く、適度なニンニクのアクセントが白味噌にパンチを与え、動物油脂で厚みを出し、けれども濃厚でありながらクドさを感じさせない絶妙なバランス。パッケージには “あっさりとした” スープとありましたけど、野菜や味噌の旨味が溶け込んでいる、実に濃密な味わいでした。
具材
バリエーション豊かな具材
丸いチャーシューは高級感のないチープな肉具材で、カップラーメンならではの安っぽい風味が目立ち、これはこれで尊い項目ではあるものの、税込288円の具材としては頼りない具材です。またメンマも小さいのですが、それなりに量が多く、味付肉そぼろは少量ながらに良質で、意外と太めの乾燥もやしも存在感があり、ねぎも歯触りが強めの青ネギと全体のイメージは悪くありません。
また、ふりかけとして入っていた「青さ」と「柚子」が実に効果的。青さをスープ全体に馴染ませると当たり前に磯の香りが広がるわけですが、それと同時に不思議と味噌が柔らかく感じられるのもポイント。さらに華やかな柚子の香りも強く、別添のため好きなタイミングで味を変えることができるのもいいですね。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6)
旧世代チックな麺のゴムっぽさとスープ馴染みの悪さが気になったので、すこし厳しめに評価しようか迷ったのですが、とにかくスープの臨場感が凄まじく、別添の青さと柚子のアクセントも再現度の高さに通じるポイントで実際に効果的。お店の味を知らない人でも臨場感と本格的な味わいが楽しめるような仕上がりだったので、総評は “6つ星” としました。
正直、コンビニ限定で税込288円はカップ麺として高級品ですが、その価格帯の中でもレベルが高く、もしファミリーマート標準価格が298円(税込321円)でも上出来の5つ星。エリア限定販売なのが惜しまれるところではあるものの、さすが定評のある「麺屋大河」監修商品というだけのことはあるクオリティだったので、関東・東海・北陸エリア限定の “お土産” としても喜ばれると思いますよ。