どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2017年10月2日(月)リニューアル発売、ヤマダイ「ニュータッチ 凄麺 喜多方ラーメン」のレビューです。
蔵のまち喜多方老麺会推奨!
前回の記事で紹介した「坂内食堂」監修のカップ麺で、「やっぱりノンフライ麺で食べたかったなぁ‥」という思いが強く残ってしまったのですが、ノンフライ麺を採用した「喜多方ラーメン」のカップラーメンも存在します。しかも、期間・数量限定発売ではありません。ご存知「ニュータッチ*」こと「ヤマダイ*」が展開しているノンフライ麺を採用した「凄麺」ブランドの雄、「ご当地シリーズ」の一角に「喜多方」の枠があるのですが、スーパーやドラッグストアなどで常備している店舗も少なくないので、既知の方は多いでしょう。
2014年9月15日に登場してから定番シリーズのレギュラー入りを果たし、当時は熱湯4分の平打ち麺でしたが、2016年11月21日のリニューアルから熱湯5分に改良。また、2015年より「(協)蔵のまち喜多方老麺会」お墨付きの推奨を得たそうです。2017年10月2日のリニューアルにて従来品のスープよりも醤油のコクと “スープにおけるチャーシューの肉感” がアップしたそうで、それが現時点(2018年7月13日現在)での最終リニューアルになります。
「蔵のまち喜多方老麺会」とは、喜多方市内に約120軒ほどあるラーメン店が集まり、2006年に創設された団体で、喜多方老麺会に加入している店舗店先には「喜多方老麺会」という黒い幟(のぼり旗)が掲げられているそうです。加盟店すべてを紹介すると大変なことになるので、代表的な店だけ軽く紹介しますが、喜多方ラーメン発祥の店と言われている「源来軒」、初めて喜多方ラーメンとして紹介された最初の店と言われている「まこと食堂」、前回の記事で紹介した喜多方ラーメン坂内・小法師の本家であり喜多方ラーメン店の中で最も有名な老舗店と言われている「坂内食堂」なども加盟しているそうですね。
「喜多方ラーメン」とは、現代でも趣のある蔵が数多く残っている「蔵のまち」として有名な福島県喜多方市発祥のご当地ラーメンで、「札幌ラーメン」と「博多ラーメン」に並ぶ世界三大ラーメンとして数えられる日本の代表的なラーメンです。しかしながら最近は数え切れないほどのご当地ラーメンやミシュランガイドに掲載されるほどの有名店までもが出現していることもあり、カップ麺でも喜多方ラーメンを題材とした新作のリリースは少なく、素晴らしいラーメンなのに一般的な知名度も札幌や博多に比べて地味な印象があるかもしれません。
基本的に喜多方ラーメンは醤油が主流とされていますが、店によって味は千差万別で、中には塩に近い醤油味や味噌ベースのラーメンを提供している店舗もあると聞きました。麺の太さや縮れ、コシなども様々と言われていますが、およそ共通して「平打ち熟成多加水麺」と呼ばれる一般的な麺よりも水分を多く含んだ麺が特徴とされているようです。さて、前置きが長くなってしまいましたが、「蔵のまち喜多方老麺会」推奨の実力は‥
*「ニュータッチ」は “ブランド名” で、「ヤマダイ」が “製造メーカー” の名称です。
原材料名:めん(小麦粉、食塩、大豆食物繊維)、スープ(たん白加水分解物、食塩、しょうゆ、動物油脂、調味油、糖類、ポークエキス、チキンエキス、チャーシュー風味エキス、香辛料、魚介粉末)、かやく(味付豚肉、ねぎ、なると、メンマ)、加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、酒精、カラメル色素、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、クチナシ色素、紅麹色素、(原材料の一部に卵、乳成分を含む)
アレルゲン情報:卵・乳・小麦・大豆・鶏肉・豚肉
エネルギー:345kcal
たん白質:10.9g
脂質:7.8g
炭水化物:57.8g
ナトリウム:3.1g
(めん・かやく:0.4g)
(スープ:2.7g)
食塩相当量:7.9g)
(めん・かやく:1.0g)
(スープ:6.9g)
喜多方ラーメンの特徴である、あっさりした中にもチャーシューのコクを感じられるスープやモチモチとした平打麺は、年齢性別を問わず幅広い方々に美味しく召し上がっていただける味です。
(ヤマダイ「ニュースリリース」より引用)
めん
当社独自製法のノンフライ麺です。モチモチとした生麺のような食感で、喜多方ラーメンの特徴である「平打多加水麺」を再現しました。また、時間が経っても伸びにくい麺質が特徴です。
(ヤマダイ「ニュースリリース」より引用)
熱湯5分きっちり待ってから液体スープを入れる前に麺の戻り具合を確かめてみると、この時点で適切に食べ頃でした。かつてのようにゴリゴリとした違和感や特有のゴムっぽさも気にならなかったので、余分に待ってケアする必要はありません。しっとりとした平打ち多加水ノンフライ麺で、表面は摩擦抵抗が少なく、つるんっ‥と喉を通り抜けます。
一般的には麺の幅が約4mmと言われている喜多方ラーメンの麺ですが、こちら3mm弱くらいだったので、サイズも近いのではないでしょうか。それほど厚みはなかったので、いつもの中細麺や太麺ほど食感の耐久性はありませんでしたが、伸びにくいというか不自然に伸びないことも多い「凄麺」としては自然な食感の変化が好印象でした。喜多方ラーメンの麺は店舗によってことなるそうですが、比較的に柔らかめの麺が提供されるようなので、食べ始めは麺のコシを楽しみ、中頃から後半は柔らかめの雰囲気を楽しむ、というのもオツかもしれません。
つるみのある表面に加えて縮れが少ないので、やや前半はスープを弾く性質も備えていましたが、さほど麺に厚みがなかったことが功を奏し、スープに対して酷く麺勝ちするようなバランスではありません。そこまで小麦の風味は強くありませんが、程よく適度に香り、透明感のある見た目が美しく、油揚げ麺のようにスープの邪魔をしないのも大きな利点です。
麺の重量は62gと中途半端な数値ですが、「凄麺」の「ご当地シリーズ」は麺の種類によって60g、62g、65gと微妙に異なります。希望小売価格は210円(税別)一律ですが(2018年7月13日現在)、細麺・中細麺は60g、平打麺は62g、太麺・極太麺は65gが基本の仕様です。ジャンルは同じ中細麺でも熱湯4分・5分の麺があるので、現行の「ご当地シリーズ」20品すべての麺が汎用というわけではないと思いますが、現行でノンフライ平打ち麺を採用しているのは「尾道中華そば」と「佐野らーめん」、そして「喜多方ラーメン」の3品のみですね。
スープ
地元喜多方市で製造された再仕込み醤油を使用し、豚骨と魚介ダシの旨みを合わせたスープです。従来品より醤油のコクとチャーシューの肉感をアップさせオーソドックスながらも厚みのあるスープへ改良しました。
(ヤマダイ「ニュースリリース」より引用)
旨味の指標が “たん白加水分解物” に頼っていたので、やや人工的な旨味が土台にあるのですが、鼻に付くほどワザとらしいテイストではありません。カエシにはキリッと醤油が効いていて、ほのかに甘みを帯びています。チキンエキスも使用されていますが、ベースラインは澱みのない清湯系の豚骨醤油で、これぞ昔ながらの中華そばとでも言わんばかりの王道を地で行く動物系醤油スープですね。かなりオーソドックスな趣ですが、チャーシュー風味エキスの香りが効果的で、スープの表面に浮かぶ芳醇な動物油脂の風味がコクをグッと深めてくれます。
それなりに醤油と食塩の主張が強く、スープだけで食塩相当量6.9gというキレのある味わいなので、完飲してしまうと確実に後から喉が渇くと思います。健康のためにもスープは残すことをオススメしますが、やや前半はスープを弾く嫌いにあったノンフライ麺を思うと、麺とスープのバランスとしては程よい塩梅だと感じました。
意外と魚粉の下支えも効いており、これは「坂内食堂」の再現カップ麺では感じなかったポイントだったので、なるほど同じ喜多方ラーメンが題材でも千差万別こだわりがありますね。
かやく
チャーシュー2枚、ねぎ、なると、メンマ
(ヤマダイ「ニュースリリース」より引用)
チャーシューは一般的な丸型のチャーシューではなく、バラチャーシューを彷彿とさせる適度にサシの入った四角いタイプで、現行の定番カップ麺では「スーパーカップ1.5倍 しょうゆラーメン」にも入っていますが、それよりも肉質はリアルに感じます。厚みとしてはカップ麺らしく薄切りですが、サイズとしては平均的で、それが2枚入っているのは嬉しいですね。
メンマは残念ながら小さく、量も多いとは言えませんでしたが、地味に歯応えありました。しかしながら、メンマには期待しないほうが賢明でしょう。ネギは大きめにカットされていたので、そのサイズからネギの甘味で舌を包み込んでくれるのかと思いきや、意外とネギ特有の辛味を出しています。スープの醤油が立っていたので、個人的にはオアシス要員となる予定だったのにアレ?というギャップを勝手に感じてしまったんですけれども、実際のところネギのシャープな風味が動物油脂の厚みを適度に切ってくれるような役割で、なかなか効果的でした。なぜかナルトは軽く破損していたのですが‥(涙)ダメージは少なく、やはりナルトが1枚入ると華がありますね。食べるとオーソドックスに魚介練り製品で、自然な風味でした。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(5)
(標準は★3です)
定番も定番、まさに奇を衒うことなくオーソドックの王道を地で行くような味だったので、裏を返せば無難で面白味のない印象を抱かれるかもしれませんが、もともと喜多方ラーメンに奇抜なイメージはありませんし、記憶に残るインパクトが求められる新作カップ麺ではなく定番品という立ち位置ですから、そういった点も踏まえて今回の総評としました。
どのラーメン店をモデルにしているのかは分かりませんし、「坂内食堂」のカップ麺とは麺の種別や製造メーカーからして違うので、ちょっと見当違いな比較をしているのかもしれませんが、醤油がキリッと立った魚粉の香るスープには明白な差が得られ、それでいて表面の油脂による厚みには共通の特徴を感じるなど、比較してみると楽しかったです。もちろん油揚げ麺・タテ型の「坂内食堂」とは、そもそもの土俵が違うので、一概にはなんとも言い切れないところではあるものの、サンヨー食品の「坂内食堂」は油揚げ麺(めん70g)・タテ型で定価205円、こちらはノンフライ麺・どんぶり型で定価210円ですから、どっちの喜多方が本格的でコスパに優れているかと言われると、当ブログとしては「凄麺」をオススメします。
200円オーバーのカップ麺は高いと感じられるかもしれませんが、オーソドックスな味だからこそ飽きのこない素朴さは定番ラインナップとして魅力となり、きちんと熱湯5分で食べ頃の喉越しがいいノンフライ多加水麺に2枚入りのバラチャーシューが嬉しく、さすが「凄麺」の「ご当地シリーズ」だけのことはある安定の高品質でした。ひとつ注意すべきポイントは、食塩相当量の高さです。これは「凄麺」全般に言えることですが、本格的な分しっかり塩分も高濃度なので、素朴な後引く味わいのスープでも摂取し過ぎないように気を付けてください。
製造者:ヤマダイ
内容量:115g(めん62g)
発売日:2017年10月2日(月)リニューアル
発売地区:-
取得店舗:マックスバリュ
取得価格:213円(税込)
希望小売価格:210円(税抜)
JANコード:4903088011455
麺の種類:ノンフライ麺
容器材質:プラ(PS)
必要湯量:430ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体スープ・かやく2袋)
ヤマダイ株式会社:〒300-3598 茨城県結城郡八千代町平塚 4828
お客様窓口:0296-48-0133
家でラーメンとか手作りするとき、なると入れるとぐっと本格的に見えたりするけど、なるとって何気に高いよねぇ・・・。
購入するの躊躇うわ~。
だから、カップ麺とか、外で食べるときになるとが入ってると
「あ、リッチだ」
って思ってしまうw
この製品と坂内は同じ喜多方でもぜんぜんベースが違いますよね。
まずスープの方向性があまりに違い、
同じ喜多方ラーメン?って感じがします。
凄麺は寿がきやとかの汎用麺志向と違って
しっかり製品ごとで麺を変えてくるのも素晴らしく、
この麺も透き通ってきれいな麺でしたよね。
「つるみのある表面」あんまし聞いたことがない言い回しだけど、わかりやすい((φ(・д・。)ホォホォ ノンフライ麺もいいねぇ♪ だけどちょっと塩分が強そうなのが気にるな・・今更だけど、塩分濃度の心配までするカップ麺ブロガーが他にいるだろうか??? 他をあんまし読んでないからわからないかえど(゚∇゚ ; )w