どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年11月5日(月)リニューアル発売のカップ麺、ヤマダイ「ニュータッチ 凄麺 鴨だしそば」の実食レビューです。
茹で置きの蕎麦なら裸足で逃げ出すレベルのカップ麺とは思えない本格的な “ノンフライ蕎麦” を実装!「凄麺 鴨だしそば」(旧製品名「手緒里庵 鴨汁そば」)と「凄麺 かき揚げ天ぷらそば」が麺・つゆ・具材を見直してリニューアルされました。
「手緒里庵」時代と何が違う?いつから「凄麺」に転身した?実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
ニュータッチ 凄麺 鴨だしそば
前回記事でレポ済みの「凄麺 かき揚げそば天ぷらそば」と同じく、もともとは旧ブランド名「手緒里庵(ておりあん)」というシリーズから展開されていたのですが、ニュータッチことヤマダイが送る “油で揚げていないノンフライ麺の蕎麦を採用” している珍しい和風カップ麺です。
2017年9月11日、突然に手緒里庵シリーズから脱却し、 “ゆでたての旨さ、再現!” をキャッチコピーに掲げている「凄麺」ブランドの新アイテムとして現行のラインナップに加わりました。一応、販売エリアは全国区、それに数量・期間限定品でもない通年販売のレギュラー商品なんですけど、いかんせん取扱店が少ない‥というのが悩ましいところでしょうか。
しかし、その状況は一変するかもしれません。
2018年で創業70周年を迎えるヤマダイは、売上の中核を担う「凄麺」ブランドの生産体制を見直し、ファクトリーオートメーションの導入によるノンフライ製品の生産性向上と品質管理の強化を図るため、今年の2月から本社敷地内に投資金額22億円の新工場を増築する工事をスタートしています。
(出典:ヤマダイ「ニュースリリース」)
完成予定日は2019年5月、投資金額は22億円、予定されている生産能力は1日あたり40万食、新工場の稼働によってノンフライ製品の専用工場としては日本最大規模の工場となり、生産数量も倍増となる見込みだとか。ええ、きっと取扱店は増えるでしょう。
さて、今回のカップ麺に話を戻しますが、最近は定番の「ご当時シリーズ」も順番にリニューアルされていますし、今回の「そばシリーズ」もブラッシュアップが図られました。
実は凄麺になってから「鴨だしそば」を食べるのは今回が初めてになるので、残っている最後の記事は移転前のブログで評価した手緒里庵の「鴨汁そば」になるのですが、何を隠そう★8という当ブログとしては超高評価を叩き出している “最強のカップ鴨だし蕎麦” だったんです。
なので、手緒里庵時代から何が変わったのか、その違いに注目しながらレビューします。それでは、開封して中身をチェックしましょう。
開封
凄麺の恒例となっている今回の「フタの裏ばなし」は、「開発担当者からのメッセージ」(No.鴨-15)で、しっかりと鴨の旨味を感じられるように甘さとコクの再現を重視し、別添の特製調味油を使用することで臨場感のある鴨風味が楽しめる設計にしたと紹介されています。この裏話はランダムなので、けっこう楽しみなんですよね。鴨-15ってことは、鴨だしそばの中でも15種類目の裏話なのかも?
別添の小袋は、お湯を注ぐ前に入れる「かやく」、お湯を注いでから食べる直前に入れる「液体スープ」と「調味油」の全部で3袋構成。手緒里庵シリーズの頃は “やげん堀” の七味唐辛子が別添されていたのですが、凄麺では調味油に変更されていました。
メーカー希望小売価格は税別210円なので、コンビニで購入すると税込225円でしょうか。私はコンビニで見かけたことがないんですけど、購入価格は関西のローカルスーパーで税込170円でした。たぶん、安いほうだと思います。
製品情報・購入価格
製品名:ニュータッチ 凄麺 鴨だしそば 製造者:ヤマダイ 内容量:117g(めん60g) 発売日:2018年11月5日(月)リニューアル JANコード:4903088013831 希望小売価格:210円(税抜) 発売地域:全国 |
麺の種類:ノンフライ麺 容器材質:プラ(PS) 必要湯量:430ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体スープ・調味油・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】 めん(小麦粉、そば粉、植物性たん白、食塩、大豆食物繊維)、スープ(しょうゆ、糖類、動物油脂、食塩、鰹エキス、鴨エキス、昆布エキス、たん白加水分解物、酵母エキス、宗田鰹節粉末、オニオンエキス、香辛料)、かやく(鶏肉団子、ねぎ、かまぼこ)/ 調味料(アミノ酸等)、酒精、香料、カラメル色素、増粘剤(キサンタン)、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、紅麹色素、(一部に卵・小麦・そば・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
【アレルギー表示】 卵・小麦・そば・大豆・鶏肉・豚肉 |
実食開始
おー、ネギがデカい。かやくを開封した瞬間、ネギと鶏肉団子の香りがよくて、思わず食欲をそそられました。ええ、原材料名にも明記されているように鴨肉団子じゃなくて “鶏” 肉団子なんですけど、けっこうサイズは大きめ。つまり、スタイルとしては「鴨だし鶏南蛮そば」(?)ですかね。
さて、完成です。「かき揚げ天ぷらそば」をレビューした時、熱湯5分では麺が若干ほぐれにくかったんですけど、今回は乾燥の状態で麺と麺の間にある隙間が大きかったので、大丈夫かなぁ‥と思いきや少し気になりました。でも、そこまでストレスは感じません。液体スープを投入すると甘い香りが漂うものの、たいして鴨は主張せず‥
しかしながら別添の調味油を投入すると一変、後光射す鴨氏降臨w ちょっと炙ったような芳ばしい香りが途端に立ち込め、わざわざ液体スープと分けたことに意味を感じました。それでは、実食開始。蕎麦に不安はないので、鴨の存在感と土台の構成に注目しながらレビューします。
1食(117g)当たり
カロリー:335kcal |
めん
新配合のそば粉3割配合のノンフライそばです。
(ヤマダイ「ニュースリリース」より引用)
ヤマダイのニュースリリースにも書いてあるのですが、「凄麺 かき揚げ天ぷらそば」と2品共通の項目になります。しかし、つゆの表情が違うため、受ける印象は少し異なりました。コシの強い歯応えや舌触りは同様に感じるものの、つゆが「かき揚げ天ぷらそば」と比較して甘みを帯びていることや、調味油の鴨が重なってくるので、体感的な蕎麦の香りについては少し劣るかもしれません。
また、手緒里庵の頃は蕎麦粉4割だったんですけど、含有量は3割に減っています。しかしながら油揚げ麺のような雑味は皆無に等しいため、その香りがストレートに伝わってくるのはノンフライ麺ならではの利点ですよね。
麺の量は60gと大きめの容器にしては意外とフツーのレギュラーサイズなんですけど、これだけクオリティが高ければ文句は言えません。それに、しっかりとしたコシの強さから食べ応えがあるので、そんなに少ないとは思いませんでした。「わんこそば」の大会じゃないですしw 蕎麦らしい上品な量です。
つゆ
本醸造濃口醤油を使用し、鴨の旨み、鰹・昆布の旨みを掛け合わせた、甘辛くコクのある味に仕上げた本格的なそばつゆです。
(ヤマダイ「ニュースリリース」より引用)
調味油を加える前に味見してみると、鰹がベースの甘味を帯びた優しいテイストで、そこまで鴨の主張は目立って感じられません。つゆの色も関東風だった「かき揚げ天ぷらそば」と比較して薄いのですが、実はスープ単体としての食塩相当量は「鴨だしそば」のほうが上なんです。(天ぷらそば 6.7g / 鴨だしそば 7.9g)
それが後半になって蓄積してくることになるんですけど、体感的には強めに効かせてあった甘味が先行します。和風出汁は鰹エキスをベースに昆布を重ね、宗田鰹粉末で軽くパンチを付与。しかしながら容器の底に溜まるほどの荒々しさを感じることはないので、甘い蕎麦つゆがダメな方は苦戦するかもしれません。でも、調味油の鴨はインパクトありますよ。
少し炙ったような独特の香りがグワッと攻めてきて、口に含む前から主張を放ちます。また、こってりとした動物油脂特有のコクも強いので、これについては手放しで好印象でした。鴨だしそばに “こってり” を求めているのであれば、ピタッとハマるはずです。ただ、七味唐辛子のリストラはツラいかなぁ‥
かやく
鶏肉団子、ねぎ、かまぼこ
(ヤマダイ「ニュースリリース」より引用)
鶏肉団子は5個、かまぼこは2枚、でもってネギがデカいです。それもネギ特有の甘味と少しシャープな風味も兼ね備えていたので、それこそ南蛮(蕎麦ではネギを指す言葉)を名乗っても差し支えありません。「かき揚げ天ぷらそば」では薬味葱系統だったので、存在感の違いは明白ですね。
パッケージには「ふんわりした鶏肉団子がおいしい」と書いてあるのですが、ご冗談を‥肉っぽい弾力ばっちりです。通常、カップ麺の鶏肉団子(つみれ)はフワッ‥とした、それこそ歯がなくてもイケそうな柔らかいソフトな食感なんですけど、なんのこれしき肉々しい。鶏肉団子は「凄麺 鶏しおの逸品」と同じかな?と思ったんですけど、それより力強かったです。
鶏の臭みとかはないのに旨味はバッチリで、鴨らしさは皆無に等しかったんですけどw これはクオリティが高いです。大きな天ぷらほどのボリュームは得られませんが、繊細なイメージにもマッチしている、全体の雰囲気を壊さない上質な肉具材。かまぼこも薄いながらに風味が強く、地味にリアルで印象に残りました。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(5+)
(標準は★3です)
他社の追従を許さないノンフライそばに調味油が放つ鴨の香ばしさと土台の甘味もベストマリアージュではあったものの、やげん掘の七味唐辛子がカットされたことでメリハリがなくなったように感じたので、そば単体としての完成度は同時リニューアル品の「凄麺 かき揚げ天ぷらそば」が勝ると感じました。
また、味の好みが変わったのか私自身、かき揚げ天ぷらそばのほうが美味しいと思ったんですけど、七味唐辛子で引き締めた時の加速能力が尋常ではなかったので(試しましたヤバいです)、ぜひ七味唐辛子または柚子七味ご持参の上お試しいただければと思います。
ちょっと評価は厳しめに見ているかもしれませんが(これでも)、セルフで七味唐辛子を追加したら余裕で満足度は★7に到達。実食前に私はコンビニで見たことがないと書きましたが、今回の「ニュータッチ 凄麺 鴨だしそば」は “埼玉エリアのセブンイレブン” でも取り扱われているようなので、該当のエリアにお住いの方はスーパーやドラッグストアだけでなく、コンビニのセブンイレブンもチェックしてみてください。