どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年9月17日(月)新発売のカップ麺、明星食品「明星 末廣ラーメン本舗 濃厚醤油中華そば」の実食レビューです。
末廣ラーメン本舗のカップ麺
「末廣ラーメン本舗」は、秋田・青森・岩手・山形・宮城・東京と東北を中心に店舗を展開し、秋田県秋田市に本店を構えているラーメン店で、念の為にフリガナを振っておくと「末廣(すえひろ)ラーメン」です。
地元ファンの多さから秋田の “ご当地グルメ” としても認知されているとの評判ですが、「富山ブラックラーメン」よろしく「秋田ブラックラーメン」というジャンルが確立しているのですね。
パッケージに「京都の有名店で修行した店主が」と書かれていますが、そのルーツは京都の老舗「新福菜館」にあります。新福菜館の本店で修行された店主の方がレシピを直伝され、 “昭和十三年屋台の味” を東北で好まれるテイストにアレンジし、今や “東北の味を伝える店” と称えられる名店になりました。
以前、セブン-イレブンの「セブンプレミアム 銘店紀行 新福菜館本店」というカップ麺をレビューしたのですが、その時と同じく明星食品が製造を担当しています。
実は経営破綻した「とかち麺工房」を引き継ぐ「渡辺製麺」というメーカーが2015年12月1日(火)にローソン限定商品として、末廣ラーメン本舗の味を再現した “ラーメンデータバンク味保証” のカップ麺をリリースしていました。
しかしながらコンビニ限定で298円という価格から評価が伸び悩んでしまったのですが、今回のカップ麺はコンビニ限定ではありませんし、希望小売価格も税別218円(取得価格192円)なので、明星食品の手腕に期待です。ところで‥
明星食品が製造するカップ麺にはQRコードみたいなマークがパッケージに印刷されているんですけど(今回の場合はチャーシューの上)、これをスマホで読み取ったら製品や企業の秘密が‥!みたいなシステムではないんですよね。
何度もスマホで読み取れないかチャレンジしているのですが、1回も成功したことはないので、おそらく一般購入者向けのマークではないのでしょう。なにもこんな気になるところに印刷しなくてもいいのにw
開封
小袋は先入れの「かやく」、後入れの「液体スープ」と「あとのせかやく」の計3袋。パッケージにはチャーシューとネギしか写っていませんが、あとのせかやくは追いネギの雰囲気ですね。
私は実際のラーメンを食べたことがないため再現度については語れませんが、京都の老舗「新福菜館」をルーツにしたラーメンとして、その個性を意識しながら実際に食べてみた感想をもとにレビューします。
製品情報
製品名:明星 末廣ラーメン本舗 濃厚醤油中華そば 製造者:明星食品 内容量:103g(めん65g) 発売日:2018年9月17日(月) JANコード:4902881428101 希望小売価格:218円(税抜) 発売地域:全国(全チャネル販売) |
麺の種類:ノンフライ麺 容器材質:プラ(PS) 必要湯量:410ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:3袋(液体スープ / かやく / あとのせかやく) |
原材料名・アレルギー表示
【原材料名】 めん(小麦粉、植物油脂、食塩、でん粉、しょうゆ、植物性たん白、香味調味料)、スープ(しょうゆ、豚・鶏エキス、豚脂、香味調味料、食塩、チャーシューエキス、香味油、糖類、醸造酢、たん白加水分解物、香辛料、みそ)、かやく(チャーシュー、ねぎ)/ 加工デンプン、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、酒精、香料、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、炭酸カルシウム、かんすい、乳化剤、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、甘味料(スクラロース)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルギー表示】 小麦・卵・乳成分・豚肉・鶏肉・大豆・ごま・ゼラチン |
実食開始
1食(103g)当たり
カロリー:340kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:340kcal(めん・かやく:260kcal)(スープ:80kcal) |
店で提供されている「中華そば」をイメージした真っ黒な色の醤油スープにしなやかな食感のノンフライめんを合わせました。 具材は、チャーシューとネギのシンプルな組み合わせです。
(明星食品「製品情報」より引用)
めん
しなやかでつるみがあり、食べやすい中細麺です。
(明星食品「ニュースリリース」より引用)
小麦の香りが強い丸刃の中細ノンフライ麺で、軽く縮れが施されているのですが、口当たりの波は控えめです。それでいて適度な縮れがスープを掴み、また麺自体がスープに馴染みやすい肌をしていたので、つるみのある滑らかな表面でもスープとの一体感は悪くありません。
しなやかな物腰ですが、サイズのわりにコシが強く、もっちりとした弾力には驚きました。しかも耐久性に優れ、ゴリゴリとした無骨さやゴムっぽさなどのネガティブな癖もなく、とてもクオリティの高いノンフライ麺です。
今回は濃いめのスープを相手にしていましたが、小麦の風味が崩れることはありません。また小麦の風味はネギの香りとも絶妙な相性で、さすが明星食品のスーパーノンフライ製法だと頷ける高品質。麺の量は65gと控えめですが、もちもちの弾力と中細麺というサイズが相俟って、特に少ないとは思いませんでした。
口コミや評判をチェックして見ると、もう少し実際の麺は加水率が低めに思えたのですが、「新福菜館」の麺は中太ストレート麺なのに対して「末廣ラーメン本舗」の麺は写真で見ると中細ストレートだったので、その違いも店主のアレンジなのでしょう。
スープ
ロースト醤油とたまり醤油をブレンドし、香ばしさとコクを表現したタレと、豚の甘みと旨味を感じるオイルを合わせた液体スープです。
(明星食品「ニュースリリース」より引用)
「秋田ブラック」という通り名を持っているようですが、「富山ブラック」のように黒胡椒がガンガンに効いているわけではありませんし、大阪の「高井田系」ほど真っ黒なスープではなく、たしかに醤油も塩気も濃いめのスープですが、 “東北の味” と言われたら納得できる塩梅だと思います。
そして「新福菜館」と同じように甘味を帯びたタレからはチャーシューの煮汁を想起させる畜肉系の旨味があり、豚脂も重なって動物系の厚みは明白。ほんの少しだけ焦がしたようなホロ苦さも個性となっていて、なるほどルーツを感じました。
実際のラーメンとカップ麺のスープは違うかもしれませんが、比較して甘味が強く、醸造酢による酸味が面白かったです。しかしながら体感的には酢の酸味というよりも醤油の癖を演出する隠し味の感覚だったので、ぜんぜん不自然ではありません。
チャーシューの煮汁、独特の香ばしさ、濃い色に酸味のアクセントなど、「新福菜館」のルーツを踏襲しながらも丸みを帯びたテイストや醤油の比率にアレンジが見られ、単純にカップ麺として評価してもよくできたスープだと思います。
かやく
チャーシューとネギの組み合わせに、後のせでネギをさらにトッピングします。
(明星食品「ニュースリリース」より引用)
チャーシューは脂身が少なく、パサパサとした質感ですが、味付けは濃いめだったので、それなりに食べ応えはあります。ただ、これよりもサイズは小さくなるんですけど、もっと美味しいチャーシューを明星食品は持っているので(どんぶり型の「中華三昧」シリーズなどで使用)、それを採用してほしかったです。反面、あとのせかやくグッジョブ。
乾燥ねぎは実に香りが鮮やかで、煮込んだものとは違う、ねぎ特有のシャープなアクセントが眩しく光ります。「めん」の項目で先に触れてしまいましたが、自然と麺に絡んでくるので、小麦とのコントラストに惚れました。あ、でも先入れのほうは存在感なかったです。量も少なかったし、これは別に要らなかったかなぁ‥
え、メンマは?と思われたかもしれませんが、実際のラーメンも「新福菜館」と同じようにチャーシューとネギが基本みたいですね。もちろん、こんなチャーシューじゃないことは重々承知いたしております。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(5+)
(標準は★3です)
うん、これはイイですよ。醤油が濃いラーメンが苦手な方にはオススメできませんが、「新福菜館」の遺伝子を確かに継承しつつ、麺のサイズやスープの面持ちには違いが見られ、おそらく雰囲気の再現度も高いのではないでしょうか。私は実際のラーメンを知りませんが、なんとなく味の個性が掴めたような気がするので、それだけでも食べた価値があったと手応えが得られました。
東京と秋田では味が違うとの口コミがあったり、お店の味を知っている方の評判が怖いところではあるんですけれども、少なくとも一つのカップ麺としてのレベルは高かったです。ただし、醤油の立った甘濃いラーメンが苦手な方、ねぎに魅力を感じない方はスルーされたほうが賢明かもしれません。
いつか秋田へ行く機会があった際には、昭和う〜まれの駅前中華〜♪という公式ソングを楽しみに、本店へと足を運んでみたいと思います。けっこう白ご飯が合うタイプのカップ麺なので、お召し上がりの際には充分お気を付けてください。
お客様サービス室:0120-585-328
レジ用か発注用のQRコードかな?気になるねぇ(^▽^;)
新福菜館は前に縦型のカップ麺の時に新福菜館のチャーハンがセブンの冷食で買えるって聞いて、何度か覗いてるけど、見つけられず・・廃盤になっちゃったのかなぁ・・・すごく残念。リアルなラーメンは食べたことがあるけど、スープの色からは思いもよらないスッキリタイプだった気がする・・ちょっとうろ覚え(゚∇゚ ; )
新福菜館のDNAを受け継ぐ、ってのは魅力・・。新福菜館が横浜を撤退したのは既報ですが、いまだに恋しい味です。ブラックというのはまさしくそうで、見てくれは黒いですが富山のように塩っぱくはなく、溜まり醤油系のまったりした味は穏やかでいいですよね。