どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年12月4日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清の最強どん兵衛 鴨だしそば」の実食・比較レビューです。
驚きの太そば、甘み加える鴨オイル、大きな香ばしつくね。すべてが主役の「最強どん兵衛」第3の味は “年越しにピッタリ” いつもより贅沢な鴨だしそば!!
いつもの「鴨だしそば」と何が違うのか、通常品との違いを比較してみた結果——。実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清の最強どん兵衛 鴨だしそば
日清のどん兵衛(にっしんのどんべえ)とは、1976年(昭和51年)8月9日の発売以来、日清食品が力を入れているブランドで、現在は即席カップめん市場の丼型うどん・そばカテゴリーで “売上No.1” の実力を誇る絶対王者。さらに、ゆでるからうまい! 2食パックの袋めんや冷凍食品、チルド(冷蔵)商品ほか、もっちり極太めんのアルミ鍋シリーズなど、さまざまなアプローチで顧客のニーズに応えています。
今回の新商品「日清の最強どん兵衛 鴨だしそば」は、2022年(令和4年)3月28日に登場した「日清の最強どん兵衛 きつねうどん」及び「同 かき揚げそば」に次ぐ “第3の最強どん兵衛” で、鴨の芳ばしさと上品な旨みで確固たる地位を築き上げた「日清のどん兵衛 鴨だしそば」の上位版。ただでさえ完成度の高い「鴨だしそば」がベースということで、期待せずにはいられません。
あらためまして「日清のどん兵衛 鴨だしそば」とは、ひとくち含んだ瞬間に鴨の風味と旨みが広がる、やや甘めの液体つゆが特徴の一杯で、量的な食べ応えを追求した「特盛」が存在しないところも玄人好みの上品さを感じさせるポイント。また年の瀬になると開催される “年越しそばに食べたいカップ麺は?” といった趣旨のランキングでも重宝されているのですが、初めて発売されたのは2009年(平成21年)2月23日と比較的に最近の話。
——とはいっても現在を遡ること14年以上の話ですけど、それはさておき発売当初から高い評価を得ていたフレーバーで、2013年(平成25年)3月25日に “ミニ” シリーズでは初となる液体つゆを採用した「日清のどん兵衛 鴨だしそばミニ」を、2017年(平成29年)9月4日には日清食品の千歳工場で製造する北海道エリア限定商品「北のどん兵衛 鴨だしそば」を市場に投下。
2018年(平成30年)6月25日に実施されたリニューアルで「日清のどん兵衛 鴨だしそば」及び「北のどん兵衛 鴨だしそば」のメイン具材(鴨つくね)は “大豆鴨つくね” に、あわせて「日清のどん兵衛 鴨だしそばミニ」のメイン具材(鴨ミンチ)も “大豆鴨ミンチ” に改悪されたので、ちょっとヒヤヒヤしましたが、2021年(令和2年)3月の順次リニューアルから3品すべて「鶏つくね」に変わり、現在に至ります。
その上位版である「日清の最強どん兵衛 鴨だしそば」の “香ばしつくね” は鶏肉を主原料としているため、残念ながら鴨つくね復活ならず‥‥なんですけど、ちゃんと本物の鶏肉を使用かつ炭火で焼いたような風味が楽しめる特別なアイテム。別添の “香ばし鴨だし” は濃口醤油をベースに、たまり醤油でコクと深みを出しているらしく、それとは別に鴨の甘みを加える “特製鴨オイル” を搭載するなど、いつも以上に鴨の魅力とインパクトが楽しめそうな予感。
また通常の「鴨だしそば」には「日清のどん兵衛」シリーズの定番「天ぷらそば」や「きつねそば」などにも使用している熱湯3分の油揚げ麺(フライそば)を合わせているのに対し、最&強どん兵衛には通常版よりも太く、弾力と喉越しが楽しめる “太そば” を使用ということで、それについての違いも見どころ。
ちなみに通常版「日清のどん兵衛 鴨だしそば」のメーカー希望小売価格は236円(税別)なのですが、上位版「日清の最強どん兵衛 鴨だしそば」は280円(税別)と明らかな差が生じており、なんだったら「日清のどん兵衛 特盛」シリーズ(271円+税)よりも高めの価格設定なので、其れ相応の特別感に期待しながらレビューします。
開封
「日清のどん兵衛 鴨だしそば」(以下「通常版」と記載)に別添されている小袋は、先入れの「かやく」と後入れ「液体つゆ」の計2パックで、湯戻し時間は標準の3分。現時点での最終リニューアルは2021年3月で、フェイクミートの大豆鴨つくね(大豆たん白加工品)が本物の鶏肉を使用した “鶏つくね” に変わった、というのが大きな変更点。
片や「日清の最強どん兵衛 鴨だしそば」(以下「上位版」と記載)に “かやくは別添されていない” ため、具材は最初から容器の中に入っている状態ですが、大きな違いは後入れの「香ばし鴨だし(液体スープ)」と「特製鴨オイル」を別添していること。湯戻し時間も「日清のどん兵衛 きつねうどん」よろしく5分と長めの設定なので、調理の際は注意してください。
ちなみにコンビニで購入した場合の税込価格は、通常版=254.88円、上位版=302.40円と大きな差が開いているのですが、スーパーやドラッグストアなどにも流通しているNB(ナショナルブランド)商品。地域や店舗によっては売ってないこともあるかと思いますが、私の行動圏内にあるマックスバリュでは通常版=128円(税込138.24円)、上位版=198円(税込213.84円)だったので‥‥などと比較してみたら “価格差はコンビニ以上” だった件。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清の最強どん兵衛 鴨だしそば 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:103g(めん66g) 商品コード:4902105282212(JAN) |
発売日:2023年12月04日(月) 実食日:2023年12月07日(木) 発売地域:全国 取得店舗:マックスバリュ 小売価格:280円(税別) 購入価格:213.84円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(香ばし鴨だし・特製鴨オイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ、大豆食物繊維)、スープ(しょうゆ、糖類、鶏脂、合鴨エキス、たん白加水分解物、合鴨調味油、合鴨脂、植物油脂、魚介エキス、食塩、酵母エキス、香味油、かつおぶし粉末)、かやく(味付鶏つくね、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、カラメル色素、リン酸塩(Na)、香料、炭酸Ca、乳化剤、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE)、チャ抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・そば・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
栄養成分表示[1食(105g)あたり]カロリー 412kcal(めん・かやく 359kcal / スープ 53kcal)、たんぱく質 10.6g、脂質 18.9g、炭水化物 49.8g、食塩相当量 6.2g(めん・かやく 1.7g / スープ 4.5g)、ビタミンB1 0.32mg、ビタミンB2 0.38mg、カルシウム 123mg[製造所:+S 関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1)] |
さて、まずは「通常版」の調理直後。液体つゆを投入した途端に漂ってくる繊細な香りも然る事乍ら、そこそこ大きめの鶏つくねと斜め切りの下仁田系ネギも嬉しいポイント。ちなみに下仁田ネギではなく “下仁田系” となっている理由は、九条種ネギよろしく “品種は下仁田ネギだけど、群馬県甘楽郡下仁田町で育ったネギではないから” みたいな感じですかね(※ちなみに日清食品が公表している「ネギ」の主な原産国と最終化工地は「中国」です)。
栄養成分表示[1食(103g)あたり]カロリー 423kcal(めん・かやく 346kcal / スープ 77kcal)、たんぱく質 11.9g、脂質 19.7g、炭水化物 49.6g、食塩相当量 5.4g(めん・かやく 1.8g / スープ 3.6g)、ビタミンB1 0.34mg、ビタミンB2 0.40mg、カルシウム 137mg[製造所:+A 関東工場(茨城県取手市清水667-1)] |
片や「上位版」のプレスリリースに下仁田系ネギの訴求はなく、そもそもの見た目からして違うため、こちらに下仁田ネギは使用していない様子(ちなみに上位版の「ネギ」も主な原産国と最終化工地は「中国」です)。また通常版には入っている “揚げ玉” も省かれていたのですが、メインの鶏つくねは見るからに大きめで、なんといっても醤油の香りと鴨の芳ばしさが段違いの強さ。
っていうか久々に通常版を調理したんですけど、かなり鴨の芳ばしさ弱くなってますよね? 数年前は強烈に鴨の脂が主張していたので、かなりのパワーダウンを感じたのですが、それだけに上位版の高級感が際立つ展開。はたして風格のある香りに見合った仕上がりなのかどうか、引き続き通常版との違いに注目しつつ「めん」「つゆ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
原材料名:油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ、かつおぶし粉末、糖類) |
調理後に1、2分ほど休ませるのがベスト
通常版における湯戻し前の麺重量は、全国向け=72g、北海道限定=66g、ミニ=33gとなっており、なぜか「北のどん兵衛 鴨だしそば」だけ少なめに(それと余談なんですけど、同ブランドの「きつねうどん」では北海道を除く東向け・西向け=74g、北海道限定=76gなので、なぜか「北のどん兵衛」だけ多めに)なっているのですが、品質そのものは既存のテンプレと変わりません。
原材料名:油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ、大豆食物繊維) |
上位版の油揚げ麺(太そば)も縮れが弱く、ピンとした姿勢は通常版にも通じる特徴になりますが、スタートダッシュは小麦粉のグルテンに由来する粘りが気になるところ。ただ、しばらくすると歯切れの良さが目立ち始め、そば粉の風味も通常版より力強く、後述する鴨の芳ばしさにも負けない存在感が魅力的。
パッケージには “驚きの食感まで調理5分” とありますが、過去に何度か熱湯5分の太そばを展開している「日清のどん兵衛」なので、これに始まった話ではなく。また最初の2、3口までは通常版の油揚げ麺(熱湯3分)でもよかったんじゃない? などと感じていたんですけど、後半にかけて鴨の迫力を尊重しながらも埋没しない、なるほど納得の取り合わせでした。
つゆ
原材料名:スープ(しょうゆ、糖類、たん白加水分解物、合鴨エキス、食塩、合鴨調味油、チキン調味油、魚介エキス、鶏脂、酵母エキス、合鴨脂、かつおぶし粉末、香味油、植物油脂) |
もはや “お店の品質” なんだが‥‥
東日本限定で販売されていた「日清のどん兵衛 きつねうどん 液体つゆ仕上げ」及び「同 天ぷらそば 液体つゆ仕上げ」は、2021年(令和3年)8月の製造分を最後に販売を終了しているため、通年商品では基本的に粉末スープを使用しているのですが、引き続き「鴨だしそば」には “液体つゆ” を別添。
そのため通常版でも液体つゆならではの醤油感が光る味わいで、醤油のエッジを包み込むような甘さも味わい深く、鰹も骨太。鴨脂の芳ばしさは数年前と比較して格段に弱くなってしまったのですが、それでも鴨と分かる個性は充分に放っており、ちゃんと鴨の出汁(だし)感があるところもポイントです。
原材料名:スープ(しょうゆ、糖類、鶏脂、合鴨エキス、たん白加水分解物、合鴨調味油、合鴨脂、植物油脂、魚介エキス、食塩、酵母エキス、香味油、かつおぶし粉末) |
しかし、上位版に別添されている「香ばし鴨だし」は、通常版の「液体つゆ」と比較して圧倒的に重厚感のある味わいで、かつお節の効き目については大した差を感じなかったものの、たまり醤油(醤油中34%使用)の訴求は眉唾物ではありません。そのフレッシュで濃密な醤油感も然る事乍ら、通常版よりも鴨の出汁に奥行きがあり、この時点で “最強” たる所以が伝わってくるのですが‥‥
「特製鴨オイル」の効果も凄まじく、加えた途端に鉄鍋で鴨の脂を溶かしたような芳ばしさが広がって、これぞ鴨だしと言わんばかりの説得力たるや。鴨脂のインパクトについてはイケイケ時代の「鴨だしそば」を超える勢いで、おもわず息を飲みました。1杯あたり2,000円を超える鴨せいろなんかとは比較できませんけど、高速道路のSAにあるレストランや立ち食い屋だと通用するレベルですよコレ。
かやく
原材料名:かやく(鶏つくね、ねぎ、揚げ玉) |
鶏つくねの数は個体差あり
通常版に別添されている鶏つくねは、ちょっとクセのある味わいで、加工食品の肉団子が得意でない方は苦手意識が働いてしまうかもしれないけれど、鴨不使用(なのに “鴨” とは此は如何に)の大豆鴨つくねにはなかった魅力。下仁田系ネギは甘みが強く、ちょいちょい入っている揚げ玉はコクの底上げに寄与している、それぞれに意味がある取り合わせ。
原材料名:かやく(味付鶏つくね、ねぎ) |
片や上位版のネギは下仁田系ではないので、特有の甘さについては負けを認めざるを得ないところはありますけど、香ばしつくねの存在感は絶大。おそらく原材料や基本の味付けなどは通常版と共通で、目を見張るほどの芳ばしさではないけれど、液体つゆの鴨だしを邪魔しない程度に、ふんわりと炭火の風味が香ります。
ただ、鶏つくねの数は3個しか入っていなかったり、なんのこれしき10個も入っていたり、個体差とは思えない差が生じているようなので、えっと‥‥ご武運をw
総評
もともとの最強クラスの完成度を誇る「鴨だしそば」なので、ぶっちゃけ「最強どん兵衛」になったところで——などと、オリジナル+α程度の変化も覚悟していたのですが、なんのなんの。なかでも「香ばし鴨だし」と「特製鴨オイル」の臨場感は凄まじく、お店レベルの味わいに到達していたので、値段相応の価値は充分に見出せました。
日清食品のプレスリリースには「いつもの『どん兵衛』より贅沢な “年越しそば” をお楽しみください」との記載があるため、もしかすると数量限定で撤退する可能性もありますが、ひとまず年末に「日清のどん兵衛 鴨だしそば」を買い溜めされている方は “最強” も確保しておく価値あり。とにもかくにも鴨の勢いが段違いなので、鴨だしファンは要チェックです【author・taka :a(大石敬之)】