どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年10月25日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清のスタミナどん兵衛 豚ニンニク醤油うどん」の実食レビューです。
セブンイレブン限定のマシマシ篇「ガチ豚ニンニク」がNB商品に!? すべての豚ニンニク好きへ捧ぐ「スタミナどん兵衛」として独立!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清のスタミナどん兵衛 豚ニンニク醤油うどん
日清のどん兵衛(にっしんのどんべえ)とは、1976年(昭和51年)8月9日の発売以来、多くのユーザーに支持されている日清食品のブランドで、現在は即席カップめん業界における丼型うどん・そばカテゴリーの重鎮「赤いきつねうどん」(東洋水産)を抜き、堂々の売上No.1を記録。常に先進的な技術の導入と攻めの姿勢を保ち、和風カップ麺の常識を覆してきました。
今回の新商品「日清のスタミナどん兵衛 豚ニンニク醤油うどん」は、昨今のラーメン業界で確固たる地位を確立した “ガッツリ系ラーメン” の味わいを「日清のどん兵衛」流にアレンジした新作で、見るからに二郎ライクなカラーリングのパッケージとコンセプトから察するに、セブンイレブン限定商品として開発された「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」が前身とみて間違いありません。
「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」とは、日清のどん兵衛を “ラーメン二郎風” にアレンジすることで話題になった野島慎一郎氏考案のレシピ「どん二郎」をモデルに開発された縦型ビッグのカップうどんで、2019年(令和元年)10月8日に新発売。なんの前触れもなくセブンイレブンに陳列され、ネット上でも “ついに公式が「どん二郎」を出した” と大きな反響を呼ぶことに——。
「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」セブン限定 “二郎系どん兵衛” ついに爆誕!?
ただ、内容としては「どん二郎」から程遠く、たしかに大量の刻みニンニクにはインパクトを感じたものの、それを除けば和風だし醤油味の「どん兵衛」で、パッケージのわりに見掛け倒しといわざるを得ないランディング。牛脂や豚脂などのオイルも別添されておらず、麺も致命的な戻りムラが多発するなど、二郎インスパイア系をイメージしていると中途半端な印象を受ける商品でした。
しかし、その後も「マシマシ篇」の続編として、2019年12月10日に第2弾「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチニンニクバター味噌」を、2020年3月31日に第3弾「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチニンニク背脂風豚骨」をセブンイレブン限定商品として市場に投下。徐々に当初の “二郎インスパイア系” から離れていきましたが、いずれも刻みニンニクのインパクトが強烈で、たしかな爪痕を残します。
そのまま「マシマシ篇」を貫くかと思いきや、2020年10月13日に発売された「日清のどん兵衛 背脂風豚ニンニク濃厚ラー油太そば」以降、マシマシ篇から「濃厚太そば篇」に切り替え、うどんから日本蕎麦に刷新。いよいよ “二郎インスパイア系” ではなくなってしまったのですが、致命的だった麺の戻りムラは解消され、縦型カップ麺としての総合力を高めることに成功しました。
以降は「濃厚太そば篇」というコンセプトを踏襲しつつ、2020年12月8日に「日清のどん兵衛 背脂風豚ニンニク濃厚カレー太そば」を、2021年3月30日に「日清のどん兵衛 背脂風豚ニンニク濃厚担担太そば」を発売しているのですが、突如 “セブンイレブン限定のPB(プライベートブランド)商品という枠組みから外れ” まさかの販売店を限定しないNB(ナショナルブランド)商品にシフト。
商品名やパッケージに「ガチ」や「マシマシ篇」などの表記はありませんが、2019年10月に発売された「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」の流れを汲んでいることは明白で、パッケージに「濃厚太そば篇」から登場し始めた “手描きのブタさん” をデザインしているところも裏付けになる証拠。ただ、2019年10月発売の「ガチ豚ニンニク」と完全に同じ仕様ではありません。
開封
2019年10月発売の「ガチ豚ニンニク」と比較して、大きな進化を感じるポイントは、従来のマシマシ篇には別添されていなかった「特製こってりオイル」をフタの上に貼り付けていること。基本的なデザインは濃厚太そば篇の “豚ニンニク風味ラー油” を踏襲していますが、今回のオイルは “豚ニンニク風味” ということで、辛味成分は含まれていない様子。
そして、もうひとつ注目したいのが麺のリニューアル。従来のマシマシ篇には熱湯5分の油揚げ麺を採用していましたが、前述のように致命的な戻りムラが多発していたところ、NB商品に生まれ変わった「豚ニンニク醤油うどん」には “熱湯4分” の油揚げ麺を搭載しています。時間だけ見ると不安を覚える変化ではあるものの、明らかに形状が違うので、例の戻りムラの改善にも期待できそうな予感。
メーカー希望小売価格は220円(税別)ということで、2021年10月現在の縦型ビッグ製品における標準的な値段。コンビニでは引き続き「セブンイレブン」でも取り扱われているようですが、実際に立ち寄ったコンビニの中では「ローソン」での販売も確認。ほかにもスーパーやドラッグストア、ネット通販サイトなど、かなり広範囲で取り扱われるようになりました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のスタミナどん兵衛 豚ニンニク醤油うどん 製造者:日清食品株式会社 製造所:S・関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1) 内容量:87g(めん70g) 商品コード:4902105268063(JAN) |
発売日:2021年10月25日(月) 実食日:2021年10月27日(水) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:232円(税込) 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:1袋(特製こってりオイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維)、スープ(豚脂、植物油脂、粉末しょうゆ、食塩、かつおぶし調味料、糖類、でん粉、香辛料、魚粉、こんぶ調味料)、かやく(キャベツ、にんにく、味付豚肉)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、香料、カラメル色素、リン酸塩(Na)、炭酸Ca、乳化剤、グリセリン、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、炭酸Mg、甘味料(スクラロース)、ビタミンB2、ビタミンB1、チャ抽出物、(一部に小麦・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
パッと見の具材はキャベツと四角いチャーシューだけで、もやしは入っていませんが、けっこうキャベツの量が多く、この時点でニンニクの香りも強め。あとは熱湯を内側の線まで注ぎ、フタを閉めて待つこと4分。別添の「特製こってりオイル」は後入れなので、お湯を注いでから待っている間、フタの上で温めてください。
容赦ないニンニク臭も然る事乍ら「特製こってりオイル」も豚臭いw(※褒めてます)平均的にみてもチャーシューチップの量は少なめで、キャベツは写真で見るよりも多く、刻みニンニクは「マシマシ篇」から受け継がれた素材。懸念していた麺の戻りムラについては実際に食べるまで分かりませんが、ほぐれにくさは気になりません。
ちなみに写真では刻みニンニクを麺の上に集めていますが、食べている間は容器の底に沈みがちなので、定期的に混ぜながら食べるように意識してください。それでは、引き続き従来のマシマシ篇「ガチ豚ニンニク」との違いや麺の改善に注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(87g)あたり |
カロリー:390kcal たん白質:6.3g 脂 質:16.2g 炭水化物:54.7g 食塩相当量:6.4g (めん・かやく:2.3g) (スープ:4.1g) ビタミンB1:0.31mg ビタミンB2:0.37mg カルシウム:127mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:390kcal(めん・かやく:330kcal)(スープ:60kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
明らかに進化
セブンイレブン限定の「マシマシ篇」に使われていた油揚げ麺(うどん)と比較して、原材料名の構成は変わっていませんが、明らかに麺厚が増しているのと、ストレート麺から縮れ麺に変わっているのも大きな違い。そして、もっとも懸念していた致命的な戻りムラが改善されています。
熱湯4分ジャストで食べ始めた場合、やや硬い部分は残りますが、例の “パキッ” とした戻りムラほど頑固ではなく、それも30秒から1分ほど休ませれば気になりません。いつものストレートうどん特有の喉越しは楽しめないですし、二郎インスパイア特有のワシワシとした食感ともベクトルは異なるものの、たしかな弾力に食べ応えを感じる仕上がりで、後述するスープにも負けない存在感。
実は2年前に「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」をレビューしたとき “熱湯が全体に浸透しやすいように隙間を作るなど、今後の工夫に期待-・” と書いたので、それが採用された‥‥わけではないと思いますけどw 調理前の段階から麺と麺の間に隙間があり、均等に戻るように改良されていました。このタイプは昨今の「どん兵衛」になかったので、おそらく新開発だと思います。
スープ
ベースの粉末スープは大きく変わっていないが‥‥
「特製こってりオイル」を加える前のスープは、ラーメンのスープというよりも和風つゆ寄りで、しょうゆ感は穏やか。さらに甘さも強く、鰹節と昆布の旨味にも尖った要素はないけれど、具材の刻みニンニクから滲み出る風味も相俟って、この時点からニンニクの存在感は明確。体感的に基本のフレームワークは「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」と変わっていなかったのですが‥‥
「特製こってりオイル」の存在感は凄まじく、スープのインパクトが何倍にも増大。液体しょうゆベースのタレなどは含まれていないため、しょうゆ感が増すことはないのですが、あえてクセのある豚臭いオイルを仕込み、いつもの「きつねうどん」や「肉うどん」などの和風つゆとは一線を画す世界観を表現。万人受けするタイプではないと思いますけど、2年前と比較して明らかに進化していました。
具材
キャベツは汎用だけど量は多め
キャベツは他の商品にも使われている汎用の野菜(中国産)なので、その品質に特筆すべきポイントはないものの、写真で見るより量が多く、これといって不満はありません。対してチャーシューチップは安っぽい軽めの食感で、お世辞にも量が多いとはいえないのですが、刻みニンニクのインパクトは特筆すべきレベル。
体感的に「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」と同じ刻みニンニクで、容器の底に沈んでしまうのが玉に瑕ではあるものの、口に入ってきたときのインパクトは申し分ありません。その魅力を最大限に楽しむためにも、容器の底から定期的に混ぜることを忘れないでください。
総評
2019年10月に発売されたセブンイレブン限定のPB商品「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」と比較して、かやくの構成や粉末スープのフレームワークは実直に受け継がれていたのですが、従来のストレートうどんを “太ウェーブうどん” に変更。さらに「特製こってりオイル」を別添するなど、たしかなブラッシュアップを感じる仕上がりでした。
テーマとしては完全に焼き直しなので、なぜPB商品からNB商品に切り替わったのか、その経緯が興味深いところではあるものの、結果的な印象としては悪くありません。コンビニ以外の店舗であれば、税込200円以下でも購入かと思いますので、一度は試してみても損はないと思います【author・taka :a(大石敬之)】