どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年10月28日(月)新発売のカップ麺、エースコック「セブンプレミアム スープが決め手 濃厚味噌」の実食レビューです。
セブンイレブンの格安カップラーメン「スープが決め手」シリーズの秋冬限定フレーバー「濃厚味噌」が今年も登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
スープが決め手 濃厚味噌
「スープが決め手」とは、セブンイレブン限定のコンビニPB(プライベートブランド)カップ麺で、基本的に明星食品もしくはエースコックが製造を担当しています。今回の新商品「スープが決め手 濃厚味噌」は、セブン&アイグループとエースコック株式会社の共同開発商品で、おそらく2019年で「6回目」の販売。
第1弾の発売日は2014年10月13日、当時の商品名は「スープが決め手の濃厚味噌」と間に “の” があって、翌2015年10月12日にリニューアル。以降、2016年10月、2017年10月と秋冬向けの商品として登場しているのですが、前回の2018年だけ11月5日に発売され、そのタイミングから商品名の間にあった助詞(の)が無くなりました。
たとえば明星食品が製造している同シリーズの定番商品「中華そば」(全国発売)や「とんこつ」(北海道・東北・関東・甲信越・九州・沖縄限定)など、いずれも2018〜2019年のリニューアルで「スープが決め手——」と助詞が消え、パッケージの商品名下に表示されていた定番の英文 “Seven Premium-Always evolving. always affordable, supporting modern life styles.” を廃止。
この英文は、直訳すると “セブンプレミアムは常に進化しています。常に手頃な価格で、現代のライフスタイルを支えています。” という意味で、どの商品にも常套句的に表示されていたのですが、IYグループ(イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート)限定商品として販売されているスーパーマーケット向けの商品パッケージでも同じ現象(英文の廃止)が起きています。
その部分にはシンプルに商品名の英語表記(今回の場合は “Miso ramen” )が表示されるようになりましたが、単なるデザインの変更らしく、あまり深い意味はないとのこと。おおむね2019年版の「濃厚味噌」も前回と同じようなデザインですが、何気にイメージ写真は木製のレンゲから白い散蓮華に刷新されました。
値段は前回と同じくセブンイレブン標準価格128円(税込138円)で、セブン-イレブン・ジャパンの公式ウェブサイト及び公式コミュニティサイト・セブンプレミアム向上委員会にも商品情報は掲載されていませんが、今週の新商品として発売(※2019年11月1日現在)。販売エリアは全国のセブンイレブンが対象で、原則コンビニ限定販売のPBカップラーメンです。
本体容器側面に表示されている商品の特徴は、 “味噌とポークのうま味を利かせた、花椒の風味がアクセントの濃厚味噌ラーメン” ということで、前回と同じようなテーマ。2018年11月発売品は、標準タテ型サイズのカップ麺にしては太めの麺が入っていて、高級感はないけれどチープで頼りないわけでもない、値段相応の油揚げ麺といったところ。
スープのベースラインは麦味噌ではなく豆味噌で、タイプは白よりも赤寄り。けれども発酵感は浅く、ほんのり花椒が効いていて、濃厚でも食べやすい絶妙な塩梅でした。残念ながら肉そぼろはスポンジみたいな食感のハズレ系だったんですけど、もやしとメンマが好印象だった前回、それとの違いに注目しながらレビューします(関連記事「セブンプレミアム スープが決め手 濃厚味噌 2018」)
開封
別添の小袋は、最初から容器の中に入っているエースコック式の「液体スープ」が1袋。接着剤を使用していないため、フタの上で温めやすいのがメリットではあるものの、今回は粉末スープの量が多く、けっこうな勢いで粉末まみれになっていました。ちなみに2018年の小袋は緑色で、 2019年はピンク色に変わっています。
ネットで検索しても「濃厚味噌」の詳細情報がアップされていなかったので、エースコックに今回のリニューアルポイントを聞いてみたところ、 “ほぼマイナーチェンジです” との回答。液体スープや調味油などの小袋が違う色に変わっている場合、もれなく中身も変わっているパターンが多いので、そこが今回の注目ポイントですね。
具材は前回と同じく鶏・豚味付肉そぼろ、もやし、メンマ、ねぎの4種類。たとえば一つ前の記事でレビューしている「MEGA背脂」など、最近は「大豆そぼろ」を使ってくるようになったエースコックですが、今回は本物の肉そぼろ。ただ、あきらかに肉そぼろの見た目が怪しいので、これについては改善されていないかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:スープが決め手 濃厚味噌 製造者:エースコック株式会社 製造所:関西滝野工場(W)兵庫県加東市河高1816-175 内容量:76g(めん55g) 商品コード:4901071288082(JANコード) 個装サイズ:縦100mm×横100mm×高さ110mm 発売日:2019年10月28日(月) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:320ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん〔小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、砂糖、しょうゆ〕、スープ(粉末みそ、みそ、糖類、植物油脂、食塩、動物油脂、香辛料、ポークエキス、おからパウダー、チキンエキス、ポークコラーゲン、ポーク調味料、酵母エキス、発酵調味料、香味油、全卵粉、たん白加水分解物)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、もやし、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、酒精、香料、増粘多糖類、微粒二酸化ケイ素、かんすい、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン・ごまを含む) |
実食開始
麺は熱湯5分の油揚げ麺で、原材料名の「小麦粉」横に「国内製造」の表示が追加されていますが、2020年3月31日に猶予期間が終了する食品表示法の一部改正に伴う変化。粉末スープの香りは親会社・サンヨー食品の「サッポロ一番 みそラーメン」に似た輪郭のある香りで、スープのモデルは北海道・札幌の味噌ラーメンでしょうか。
内容量は前回の76gから1gも変わってないませんが、気になるカロリーは301kcalから305kcalに上昇。脂質は10.6gから11.1gに増え、カルシウムは179mgから223gにアップ。たん白質は7.8gから7.7gに減っていますが、おおむね他は前回から大きく変わっておらず、全体の食塩相当量(4.8g)や糖質(42.3g)にいったては1gも変わっていません。
別添の液体スープは “後入れ” なので、かならず熱湯を入れてから5分後に投入してください(※お湯を入れたらフタの上で液体スープの小袋を温めておきましょう)。それでは、前回との違いやコスパに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(76g)当たり
カロリー:305kcal |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:305kcal(めん・かやく:240kcal)(スープ:65kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
丸刃でカットされた口当たりのいい油揚げ麺で、表面は摩擦抵抗ゼロの滑らかさ。断面は扁平の平打ち、全体は緩やかに縮れていて、タイプとしては加水率の高い多加水麺ですが、スープの掴みは悪くありません。また、前回は熱湯5分ちゃんと待っても戻りムラがあったのに対し、今回そういったこともなく、きちんと熱湯5分で食べ頃だったのが好印象。
食べ始めは歯応えのある固茹で食感で、適度に粘り気もあるのですが、包容力よりも跳ね返りの強い反発性で楽しませてくれるタイプ。さらに5分ほど経過すると歯切れの良さが目立ち始め、しかしながら前回の麺よりも耐久性がアップしていたので、だいたい食べ始めてから10分前後であれば一定の弾力が楽しめます。
麺量は55gと若干ながら少なめではあるものの、前回から増えてもいなければ減っているわけでもなく、1年前よりもクオリティアップ。これ1食でガッツリとはいかないけれど、反発性のある麺の弾力から麺量以上の食べ応えが得られると思いますし、セブンイレブンのコンビニおにぎりなんかも一緒に食べたい時には嬉しい量ですね。
スープ
別添の小袋が調味油ではなく液体スープの場合、土台の粉末スープは下地を整えることに徹しているパターンが多いのですが、液体スープを入れる前に味にしてみたところ‥‥このまま最後まで食べられるかもしれないw 今回うっかり液体スープを入れ忘れても “ふつうにおいしかったなー” って思えそうなくらい、ちゃんとした味です。
さすがに絶品とは言えないけれど、生姜やニンニクなどの香味野菜が効いていて、ふつうに粉末味噌のコクも丁寧で、おからパウダーの舌触りも自然に思えます。この粉末スープにトロミ成分が含まれていたので、液体スープを入れる前に溶かしましょう。
みそメインの液体スープといえば、味噌そのまま入れた!? くらい高粘度な味噌ダレが別添されていることも多い中、今回の液体スープは文字通り濃縮みそスープで、実際の味噌みたいにペースト状ではありません。さらに前回と同じくオレンジ色のオイルが入っていて、軽く動物油脂も重ねてありますが、どちらかというと植物性の香味油が主体です。
液体スープを加えることで味噌のコクがグッと深く、動物系のコクも増し、香味油の芳ばしい香りが中華鍋で具材やスープを煽ったような臨場感を表現。さらに花椒(かしょう、ホワジャオ)は液体スープのオイル分に仕込んであって、そんなに痺れは強くないけれど、日本の和山椒では出せない四川・華北山椒特有の華やかな香りが個性的。
前回やや赤味噌寄りと感じたスープでしたが、今回どちらかというと白味噌のイメージも強く、よりマイルドなテイストに。なるほどたしかに濃厚なスープでありながら、こだわりのある大人の男性から妙齢の女性まで楽しめそうな濃度の調整が見事。いわゆる純すみ系(赤味噌しっかり、ラードたっぷり)ではないけれど、味の密度は高いです。
具材
具材の構成は前回と同じですし、それぞれ量も大差ありません。すかすか食感のスポンジ肉そぼろに小さくカットされたメンマ、汎用の小ねぎ、あと乾燥もやしが入っています。ネギは咀嚼に合わせてリズミカルに、シャキッとした歯触りのアクセントで自己主張。対してスカスカ食感の肉そぼろは‥‥どうやって加工したらこうなるんでしょうw
原材料名では鶏肉と豚肉を使用していることが明記されているのですが、リアルな挽肉系の食感でも肉団子系の食感でもありません。歯で圧力をかけてもスカスカと手応えのない食感で、本体の味付けもイマイチよく分からない、でも長年の付き合いで憎めないような——(とはいえ腐れ縁以上の価値も見出せないというw)
メンマは材木メンマ(極太)とは程遠い、タテ型レギュラーサイズのカップ麺に有り勝ちな端材系で、乾燥もやしも乾燥もやしの枠を出ませんが、メンマは発酵食品特有の風味が心地よく、スープの味を深める効果もあり。意外と乾燥もやしもシャッキシャキなので、お飾りではないですよ。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4+)
2018年11月発売品と比較して、たしかにマイナーチェンジではあるものの、麺は戻りムラが改善され、スープの味が穏やかになっていたことに違いを感じました。あいかわらずスポンジ肉そぼろがネガティブではあるものの、コンビニで税込138円のカップラーメンですし、「スープが決め手」というだけあって、スープは値段以上の価値があると思います。
念のためエースコックに確認を取ったところ、もしかしたらイトーヨーカドーで販売される可能性が無きにしも非ず——と言われたのですが、基本的にはセブンイレブン限定のカップ麺。かなり白ご飯との相性もよく、寒い季節にピッタリなテイストなので、気になった方は最寄りセブンイレブンで探してみてください。