どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年1月17日(月)新発売、エースコックのカップ麺「罪な味 濃厚カルボナーラ風ラーメン」の実食レビューです。
追い飯したくなるほど罪な濃さ!? ご飯を入れたら、もう止められない——。後入れの “きみまろペースト” で仕上げる「罪な味」新登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
罪な味 濃厚カルボナーラ風ラーメン
罪な味とは “追い飯したくなるほど濃い!” をテーマにしたエースコックの新シリーズ‥‥いや、ただでさえ多数の自社ブランドを展開しているエースコックなので、2022年1月現在、第2弾・第3弾とシリーズ化されるのかどうかは定かでないものの、高いポテンシャルを感じる新作が登場しました。
今回のカップ麺「罪な味 濃厚カルボナーラ風ラーメン」は、冬に食べたい “カルボナーラ風” の濃厚洋風ラーメンで、前述の “追い飯したくなるほど濃い!” がテーマ。後入れの「きみまろペースト」を加えて仕上げるカルボナーラ風スープを「罪な味」の指標とし、その題材もさることながら、パッケージのインパクトも申し分ありません。
念のためカルボナーラ(carbonara)とは、イタリア語で “炭焼職人風” を意味する「アッラ・カルボナーラ」が由来のパスタ及びパスタソースの総称で、円柱状のスパゲッティ(直径1.4mm〜1.9mm前後のロングパスタ)を使うのが一般的。そのため料理としての正式名称は、スパゲッティ・アッラ・カルボナーラ(Spaghetti alla carbonara)といい、日本にも広く浸透しているイタリア料理の一つです。
その起源については資料不足のため不明確で、仕上げに振り掛ける黒胡椒が炭の粉に見えることから「もしも炭焼き職人(carbonara)が仕事の合間にパスタを作ったら-・」という想像で生まれた、あるいは「炭焼き小屋にあった乾燥パスタ、貯蔵肉、卵のみで創作したパスタだから」など、由来については諸説ありますが、すでにスタイルは確立している料理。
しかしながら日本でのカルボナーラと本場(イタリア)のカルボナーラには大きな違いがあり、日本のレストランでは卵の凝固を防ぐために生クリームを使う店舗が多く、その作り方を採用しているのは日本だけ。ソースに卵黄を使用するところは共通ですが、生クリームを使わずに作るのが本来のレシピとされ、卵を凝固させないように仕上げるのが腕の見せどころ。
肉もベーコンではなく豚の頰肉を塩漬けして熟成させたグアンチャーレを使い、チーズは羊のミルクを原料としたペコリーノ・ロマーノというイタリア最古のチーズを使うのもポイント。ほかにパンチェッタやパルミジャーノ・レッジャーノを使うレシピもあり、パスタの種類が変わることもありますが、本場のカルボナーラは日本よりもシンプルで奥深く、場合によっては別物と感じるかもしれません。
ただ、おそらく「罪の味」がイメージしているのは、調理の際に生クリームを使い、お店によっては提供の直前に卵黄やポーチドエッグをトッピングすることもある、日本式のクリーミーなカルボナーラだと思うので、本場との違いについてはさておき、カップ麺で注目すべきは “ちゃんと追い飯したくなるほど罪な味” なのかどうか。
本体の容器側面には “ご飯を入れたらもう止められない。最後の一滴まで残さず食べてしまう罪な味わい。” との記載があるので、ますます期待が高まるところ。まずは通常通りレビューしますが、最後に追い飯も試してみますね。それでは、別添の小袋からチェックしていきましょう。
開封
いつもは最初からカップの中に小袋を仕込んでいるエースコックですが、今回はフタの上に「ふりかけ」が貼り付けてあるので、まずはコイツを取り外します。おそらく主成分は黒胡椒だと思いますが、エースコックのニュースリリースには “ふりかけを加えることで(中略)コショウやベーコンの風味がプラスされた-・” との記載があったので、ベーコンの風味を演出するアイテムが仕込んであるのかも。
縦型カップのフタ上に小袋を貼り付ける手法は他社だと一般的ですが、エースコックの縦型カップでは比較的に珍しい別添方法になります。でも、安心してください。あらかじめ容器の中には「きみまろペースト」が入っているので、これも忘れずに取り出します。あいかわらず粉末スープまみれなのが玉に瑕ではあるものの、制約が多い縦型カップに2種類の小袋が別添できるのは大きな強み。
メーカー希望小売価格は230円(税別)なので、2022年1月現在の縦型ビッグ製品における標準的な価格設定よりも10円ほど高いのですが、それを補って余りあるほどの中毒性が打ち出せていれば問題ありません。ただ、コンビニで購入した場合の税込価格は248円になるため、それも視野に入れながら評価します。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:罪な味 濃厚カルボナーラ風ラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:W・関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816-175) 内容量:86g(めん70g) 商品コード:4901071247478(JAN) |
発売日:2022年01月17日(月) 実食日:2022年01月23日(日) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 商品購入価格:213円(税込) 希望小売価格:230円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ふりかけ・きみまろペースト) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ)、スープ(食塩、乳等を主要原料とする食品、植物油脂、でん粉、砂糖、還元水飴、酵母エキス、卵黄油、たん白加水分解物、香辛料、卵黄、卵黄粉、チーズパウダー、チキン調味料、マッシュルームパウダー、ミルク風味加工品、しょうゆ、デキストリン)、かやく(卵、にんにく、ねぎ)、ふりかけ(胡椒、大豆加工品、デキストリン、チキン調味料)/ 加工でん粉、炭酸Ca、増粘多糖類、調味料(アミノ酸等)、重曹、香料、微粒二酸化ケイ素、ソルビット、カロチノイド色素、かんすい、酒精、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、甘味料(カンゾウ)、カラメル色素、アカビート色素、香辛料抽出物、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、形状は角刃。かやくには卵、にんにくチップ、ネギを採用しているため、比較的にラーメン寄りのラインナップです。別添の小袋は2種類とも後入れなので、フタを開ける前に「ふりかけ」を取り、フタを開けて「きみまろペースト」を取り出したら、内側の線まで熱湯を注ぎ、待つこと3分。
時間になったらフタを剥がし、粉末スープを完全に溶かしたら、後入れの「きみまろペースト」と「ふりかけ」をトッピングして完成です。きみまろペーストは過去に他の商品にも何度か使っているので、今回が初採用のアイテムではないのですが、即席カップめん業界における卵黄をイメージしたソースの先駆け的な存在。※きみまろペーストは熱を加えると成分が分離するので、事前に温めるのは避けたほうが賢明かもしれません。
ふりかけの中身も単純に黒胡椒だけでなく、カリカリのベーコンビッツを彷彿とさせる大豆加工品が入っていたので、大豆加工品の味付けにも注目しつつ「めん」「スープ・きみまろペースト」「かやく・ふりかけ」の3項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(86g)あたり |
カロリー:369kcal たん白質:6.9g 脂 質:13.8g 炭水化物:54.3g 食塩相当量:6.7g (めん・かやく:2.2g) (スープ:4.5g) ビタミンB1:0.41mg ビタミンB2:0.45mg カルシウム:511mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:369kcal(めん・かやく:314kcal)(スープ:55kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ガッシリとした食感の油揚げ麺
輪郭のある角刃で切り出され、縮れは強く、サイズは中太。形状はスパゲッティともフェットチーネとも別物で、そもそも梘水(かんすい)を使用していることから、分類上は中華麺に該当します。ただ、あくまも今回は「濃厚カルボナーラ風ラーメン」なので、カップパスタではありません。
しょうゆラーメン、しおラーメン、とんこつラーメン、みそラーメンを例に挙げると、みそラーメンに使われるタイプの油揚げ麺で、かなり自己主張が強く、後述の濃厚なスープに負けません。それでいて明確な縮れが功を奏し、とろみの強いスープを容赦なく絡め取るため、存在感の強い麺が孤立することがないバランスも好印象。
カルボナーラ風のイメージ的に、小麦の風味を尊重したフェットチーネ、もしくはスパゲッティっぽい麺でも食べてみたくなりましたが、結果的なイメージとしては悪くありません。スープの味が濃いめだったのと、ふりかけ(黒胡椒)の清涼感が功を奏し、油揚げ麺特有のニオイも気になりませんでした。
スープ・きみまろペースト
なかなかどうして “それっぽい” 仕上がり
粉末スープは粘度が高く、乳等を主要原料とする食品とチーズパウダーを併用しているのですが、ミルク風味加工品のコクとマッシュルームパウダーの隠し味が相俟って、例えるならクリームシチューっぽいテイスト。そのため粉末スープ単体でカルボナーラ風を確立しているわけではないのですが、きみまろペーストの存在を忘れてはいけません。
たとえば日清食品の卵黄ソースを例に挙げると、だし醤油や燻製風の香料でアレンジが施されたタイプも存在するのですが、エースコックの「きみまろペースト」は基本的にシンプルで、卵黄のコクに特化しているのがポイント。もちろんナチュラルな卵黄とは異なるベクトルにありますが、これをスープに馴染ませると‥‥
瞬く間に乳白色になり、それが粉末スープと溶け合うことで、生クリームを使用する日本式のカルボナーラ風に変貌します。カルボナーラといえばチーズも重要な位置を占めているため、もうすこしチーズが強くても‥‥などと思った節もありますが、味の重心は低く、味の満足度は低くありませんでした。そして、さらにカルボナーラ感を強めてくれるのが「ふりかけ」の中身。
かやく・ふりかけ
少量の固形具材も仕事してた
カルボナーラは卵を凝固させないことが重要なので、チラホラと入っている具材の卵がダマに見えなくもないんですけどw そんなに量は多くありません。ガーリックチップも量は少なめですが、以前にSNSでバズッた「松屋」の “シュクメルリ” が証明しているように、クリーミーな粉末スープとニンニクの風味は相性が良く、汎用の青ネギもシャキシャキとした歯触りが何気に効果的。
さらに「ふりかけ」の構成が秀逸で、黒胡椒に由来するパンチの効いたアクセントもさることながら、ベーコンビッツ風の大豆加工品が面白く、ちゃんとベーコンみたいな(「クラッツ」のペッパーベーコンっぽい)風味を施した代物。おそらく香料だと思いますが、黒胡椒とベーコン風の要素が加わることで、ちゃんとカルボナーラ風のテイストに仕上がります。
あまり混ぜないで食べるのもありですが、別添の「きみまろペースト」と「ふりかけ」を加えた後は “全体を大きく混ぜてから食べるのがベスト” かもしれません。※粉末スープのトロミ成分が強力だったので、きみまろペースト、ふりかけを加える前は、問答無用で念入りに混ぜてください。
総評
やはり日本で一般的なカルボナーラをカップラーメンにアレンジしたような内容でしたが、それだけにイメージが掴みやすく、別添の「きみまろペースト」と「ふりかけ」の使い方も大正解。もうちょっと主張が控えめな麺でも食べてみたくなりましたが、引き続き第2弾の登場にも期待したくなる、いいスタートダッシュが切れたと感じました。そして、麺を食べ終えた後のスープに追い飯を試してみた結果‥‥
ホワイトソース仕立てのリゾットを地で行くような、まさに “〆(しめ)のリゾット風で二度おいしい” を実現。ちょっとコレは卑怯かもしれないw などと思いながら、追い飯は必須。禁断の〆も全力で楽しみたい方は、ふりかけを1/3ほど残しておくのがオススメなのと、さらに生おろしニンニクを追加すると “シュクメルリ風” に優勝できるので、ぜひ試してみてください【author・taka :a(大石敬之)】