どうも、taka :a です。
本日の一杯は、2021年2月8日(月)新発売のカップ麺、日清食品「白樺山荘 大辛味噌」の実食レビューです。
札幌味噌ラーメンの名店「白樺山荘」監修の “辛いカップラーメン” が今年も登場!!
辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
白樺山荘 大辛味噌 2021
白樺山荘(しらかばさんそう)とは、札幌市南区真駒内に本店を置く札幌味噌ラーメンの名店で、創業は1997年(平成9年)7月。店主の菅沼省五(すがぬま しょうご)氏は、札幌の中でも最大手とされる広告代理店に勤務していた経歴を持ち、親会社が倒産したことを転機に「白樺山荘」を独学で立ち上げ、北海道を代表する人気店としての地位を確立した実力者。
開業当初は地下鉄南北線の霊園前駅(現・南平岸駅)付近に店を構えていましたが、2014年(平成26年)7月より本店を真駒内に移し、2021年2月現在は国内で「真駒内本店」「新千歳空港店」「札幌ら〜めん共和国店」「羊ヶ丘店」「ラーメン横丁店」「新川店」「横浜店(JAPAN RAMEN FOOD HALL 内)」の合計7店舗を展開していますが、シンガポールの北海道マルシェ(Hokkaido Marche)にも出店している国際派です。
このページでレビューするカップ麺「白樺山荘 大辛味噌」は、イオングループ限定・数量限定のPB(プライベートブランド)商品で、日清食品×白樺山荘シリーズ第12弾に該当する令和3年の最新作。もともと白樺山荘のカップ麺は「とかち麺工房(旧・十勝新津製麺)」が担当していましたが、釧路地方裁判所帯広支部より破産手続の開始決定を受け、とかち麺工房は2014年8月5日付で倒産——。
その後、2014年11月に発売されたイオングループ限定の大判どんぶり型「札幌味噌ラーメンの名店 白樺山荘」を皮切りに、日清食品と白樺山荘のタイアップがスタート。その流れで2017年6月に発売された夏向けの縦型ビッグ「札幌味噌ラーメンの名店 白樺山荘 辛口味噌ラーメン」がシリーズ初の辛口で、それを “大辛” にアレンジしたのが今回の新商品。
2017年6月発売品及び2018年6月発売品まで “辛さレベル3” の「辛口味噌」となっていたのですが、2019年2月26日発売品より “辛さレベル4” の「大辛味噌」にブラッシュアップ。同年6月にテコ入れなしで「大辛味噌」を再販し、翌2020年2月25日にも同じ商品名のカップ麺を発売しているのですが、従来品比45%ミンチ肉増量!! をテーマにリニューアルしていたので、まったくテコ入れなしの再販ではありませんでした。
その流れを汲む今回の「白樺山荘 大辛味噌」も辛さレベルも「4」の大辛(激辛以下)で、残念ながらパッケージに肉具材増量!! などの特筆すべきリニューアルポイントは表示されていませんが、容器側面に “辛みが強いので注意してお召し上がりください” と、辛いカップ麺で定番の注意事項を記載。一見するとテコ入れなしの再販に思えますが、具材に “味付卵を起用している” ところが前回との大きな違いになります。
あらためまして「白樺山荘」の “こだわり” は、インパクトの強い奇抜な素材を多様するのではなく、素材の配合(さじ加減)に力を入れているのが特徴で、味の決め手となる味噌は麹(こうじ)味噌と白味噌を絶妙なバランスでブレンド。さらにハチミツやオイスターソース、ごま油、にんにく等を隠し味に使っているらしく、スープは豚骨や豚足に、数種類の野菜と昆布を合わせて炊き出した豚骨白湯(ぱいたん)が基本。
お品書きには「醤油ラーメン」や「味噌ラーメン」もありますが、もっとも注文されるのは「味噌ラーメン」で、オーダーの際に「チャーシュー」「辛口(ちょい・中・激)」「大盛り」が選べるのもポイント。さらに “ゆでたまごが無料で何個でも食べ放題” という、他店では見られないサービスも人気の秘訣となっています。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「特製油」が1袋。これについては従来の「大辛味噌」と変わっていませんが、2019年2月及び同年6月発売品並びに2020年2月発売品では “白い小袋” だったのに対し、2021年2月発売品では “濃いめの橙色” にデザインを刷新しているため、中身も変わっているのかも。
そして、前述した味付卵(スクランブルエッグ)が入っているのも従来品との大きな違い。ただ、これについては実店舗の “ゆでたまご食べ放題” をイメージしているわけではなく、単純に昨年のミンチ肉45%増量分を補うためのコスト調整に感じるので、やや手放しに喜べないところでしょうか。おいしいですけどね、日清食品の味付卵。
念のため日清食品に販売ルートを確認してみたところ、全国に点在するイオンリテールを筆頭に、マックスバリュ、サンデー、マルエツ、ダイエー、まいばすけっと、マルナカ、カスミ(KASUMI)など、イオングループ全体が販売店の対象になっているらしく、ドラッグストアのウエルシア薬局やコンビニのミニストップでも販売中とのこと。筆者はミニストップで購入しましたが、GMSやスーパーのほうが安く手に入るかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:白樺山荘 大辛味噌 製造者:日清食品株式会社 製造所:F・静岡工場(静岡県焼津市相川17-2) 内容量:111g(めん80g) 商品コード:4902105264997(JAN) |
発売日:2021年02月08日(月) 実食日:2021年02月13日(土) 発売地域:全国(イオングループ限定) 取得店舗:コンビニ(ミニストップ) 購入価格:232円(税込) 本体価格:215円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:420ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、香辛料)、スープ(豚脂、粉末みそ、香辛料、糖類、ポーク調味料、でん粉、小麦粉、乳等を主要原料とする食品、食塩、植物油脂、クリーミングパウダー、酵母エキス、オイスターソース)、かやく(味付豚ミンチ、味付卵、味付メンマ、ねぎ、きくらげ、赤唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、カラメル色素、炭酸Ca、かんすい、増粘多糖類、カロチノイド色素、酸味料、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
あとは内側の線まで熱湯を注いで5分間、後入れの小袋(特製油)をフタの上で温めながら待機。時間になったら小袋の中身を入れて、よくかき混ぜたら出来上がり。なんですけど‥‥ゆっくり熱湯を注いでも “なかなか容器の底に熱湯が浸透しない” ので、何回かに分けて注ぐのが無難。また麺の吸水スピードも早いため、だらだら食べないほうがいいかもしれません。
それから今回のフタ裏には「特別限定クーポン」がプリントされており、このフタを白樺山荘の実店舗に持っていくとチャーシューが1枚無料になるそうです。嬉しい。ただ、有効期限が2021年5月31日までに設定されていること、また他のクーポン・割引券との併用は不可となっているので、ご利用の際は注意してください。
ちなみにカロリーは前回の532kcalから524kcalに減っているのですが、麺の量は変更なし。加えてスープ単体でのカロリーは94kcalから96kcalに微増していたので、具材の変更による差かもしれません。それでは、引き続き前回との違いや辛さレベルをはじめ、コストパフォーマンスにも注目しながら「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(111g)あたり |
カロリー:524kcal たん白質:12.3g 脂 質:24.1g 炭水化物:64.4g 食塩相当量:6.9g (めん・かやく:2.9g) (スープ:4.0g) ビタミンB1:0.25mg ビタミンB2:0.38mg カルシウム:151mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:524kcal(めん・かやく:428kcal)(スープ:96kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
カップヌードルの麺を太くした感じ
実際の「白樺山荘」で使用している麺は、札幌の味噌ラーメンには欠かせない存在といっても過言ではない、1950年(昭和25年)創業の老舗製麺所「森住製麺」の中太ちぢれ卵麺で、卵黄だけでなく卵白も配合。湿度や温度を徹底的に管理した部屋で数時間熟成させることで、札幌ラーメン特有のプリッとした弾力に、独自の歯切れを打ち出します。
対して今回のカップ麺に使われているのは、縮れの強い平打ちの油揚げ麺で、札幌味噌ラーメンの王道を地で行く麺とは違う、イメージとしては「カップヌードル」の麺を太く切り出したような仕上がり。お店の麺を彷彿とさせるプリッとした弾力は皆無に等しく、加水率は低めの設定で、なるほど歯切れのいい食感ですが、熟成卵麺のベクトルとは大幅に異なります。
食べ始めは適度なコシを備えていますが、早めに伸びてしまうのも「カップヌードル」と共通のポイント。これはこれと割り切れるか否かで評価は二分されますが、ある意味お店では楽しめない魅力といえますし、おそらく昨年・一昨年の麺から変わっていないので、諦めて割り切るのが正解かもしれません。再現度はさておき、けっこうスープとの相性はよかったので、個人的な感想としては “悪くない” でした。
スープ
喉に直撃したら盛大に咳き込むくらいは辛い
粉末スープの量は多く、赤味噌と白味噌をバランスよくブレンドした重心の低い味噌のコクを軸に、豚骨の旨みは白湯系で、ややザラついた舌触り。前回と同じく粒子の細かいパウダー状の赤唐辛子で辛味を効かせているのですが、前回の粉末スープはピリ辛ちょい上〜中辛程度の辛さレベルだったのに対し、今回は “粉末スープだけの状態で辛口に達するレベル” だったのはサプライズ。
さらに別添の特製油を加えると、辛そうな見た目に比例して、実際の辛さレベルもワンランク上の段階に——。もちろんガチの激辛カップ麺ほどではないけれど、最終的な辛さレベルは同社製造のセブンプレミアム「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」よりも辛かったので、それが苦手な方には厳しいライン。
しかし、濃厚な味噌のコクと丁寧な豚骨の旨みに加え、実店舗のスープと同じようにオイスターソースを隠し味に仕込み、唐辛子の辛さと対比を描く糖類の甘さで中毒性を覚えさせるなど、ただ辛いだけのスープではありません。特に今年は旨味と辛味のバランスが秀逸だったので、再現度はさておき従来の「大辛味噌」よりもレベルが高くなっていると感じました。
具材
割り切れば好印象
麺の項目で「カップヌードル」を例にあげましたが、具材の味付豚ミンチは謎肉(なぞにく)と見て間違いなく、ふんわり甘いスクランブルエッグも「カップヌードル」御用達の具材。メンマもキクラゲも他の商品に使われている汎用の具材ですが、メンマは特有の風味が強めに香り、キクラゲのコリコリとした歯触りも食感のアクセントに効果的で、いずれの具材もスープと相性がよかったです。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4+)
あいかわらず「カップヌードル」ライクな油揚げ麺が気になるところではあるものの、辛味を効かせたスープと麺の相性は問題なく、新たに導入されたスクランブルエッグも然り。このスクランブルエッグも全体のインスタント感を強めているのですが、あまり再現度にこだわらなければ(などといったら元も子もないんですけど‥‥w)悪い商品ではありません。
またスープの辛味も前年より強くなっており、そこにも従来品との違い感じました。というわけで、個人的にカップ麺らしさを貫いている縦型ビッグも乙だと思っているのですが、しばらくノンフライ麺を採用した大判どんぶり型の本気モードが鳴りを潜めているのは寂しいところ。後者に関しては再現度の高さにも期待できるため、次は本気モードの「辛口味噌」や「激辛味噌」の開発も検討していただきたいです(author・taka :a)