どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年7月16日(火)新発売、サンヨー食品のカップ麺「サッポロ一番 ご当地熱愛麺 博多純情らーめんShinShin監修 炊き出し豚骨味焼きらーめん」(276円+税)の実食レビューです。
お店では食べられないカップめん限定「博多ShinShin焼きらーめん」満を持しての第2弾登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ShinShin監修 炊き出し豚骨味焼きらーめん 2024
ShinShin(しんしん)とは、2003年(平成15年)10月の創業以来、福岡で長年にわたり愛されている “昔ながらの豚骨らーめん„ をブラッシュアップした、これまでにない「博多純情らーめん」を提供している有名店で、その繁盛ぶりは昼夜を問わず行列が絶えないほど。お笑い芸人から誰もが知るアイドルまで、錚々たる著名人からの信頼も厚く、ラーメン激戦区において不動のポジションを築き上げました。
今回の新商品「サッポロ一番 ご当地熱愛麺 博多純情らーめんShinShin監修 炊き出し豚骨味焼きらーめん」は、福岡市中央区の「天神本店」を中心に、福岡県内で計6店舗を展開している「博多らーめんShin-Shin」の実店舗では食べられない “カップめん限定メニュー„ として企画された一杯で、共同開発者は東京都港区に本社を置くサンヨー食品。
「博多らーめんShin-Shin」監修の即席カップめんが初めて発売されたのは、現在を遡ること6年以上、2018年(平成30年)4月9日。直近だと2024年4月1日に同店監修のカップラーメンでは通算7代目となる「サッポロ一番 ご当地熱愛麺 博多純情らーめんShinShin監修 炊き出し豚骨らーめん」をリリースしていますが、結論から申しますと、このブログでは高く評価していません。
「炊き出し豚骨らーめん」の詳細についてはレビューと重複するため省きますが、同じ「博多らーめんShin-Shin」監修商品でも「炊き出し豚骨味焼きらーめん」となれば話は別。このページでレビューするバージョンは、2023年8月21日発売品に続く2代目に該当するため純然たる新作ではないけれど、前回発売品比 “よりジューシーに!濃いばい!„ ということで、進化のほどに注目です。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」と、後入れ「特製調味だれ」の組み合わせで、構成は昨年と同じ。サンヨー食品の公式ウェブサイトには “炊き出し感のあるポークのうまみをベースに、チキンやしょうゆのうまみを加え、香味野菜のガーリック、オニオン、ジンジャーを合わせた風味豊かな調味だれ„ との記載があるため、よりジューシーに! の指標は炊き出し感の向上でしょうか。
麺は油揚げたフライ麺で、湯戻し時間は70秒の超カタ麺、90秒のカタ麺、120秒の普通から選択できる仕様。とはいえ初見だと自分好みに調整するの難しいですよねw とりあえず公式のオススメは「90秒(カタ麺)」なので、それを目安に調理します。ただ、ちょっと気になるのがメーカー希望小売価格の設定で、事実上の標準よりも高いこと。
本商品の内容量は、1食あたり131g(めん100g)なので、ポジション的にはレギュラーサイズ。2024年7月現在、即席カップめん業界におけるメーカー希望小売価格は、レギュラーサイズだと236円(税別)、大盛りサイズだと271円(税別)が事実上の標準となっているのですが、2代目「炊き出し豚骨味焼きらーめん」は276円(税別)に設定されているため、大盛りサイズの基準を上回ります。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:サッポロ一番 ご当地熱愛麺 博多純情らーめんShinShin監修 炊き出し豚骨味焼きらーめん 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:太平食品工業 関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944) 内容量:131g(めん100g) 商品コード:4901734054863(JAN) |
発売日:2024年07月16日(火) 実食日:2024年07月24日(水) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 小売価格:271円(税別) 購入価格:298円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:610ml 調理時間:熱湯90秒(推奨) 小袋構成:2袋(特製調味だれ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、粉末卵、食塩、チキン調味料)、たれ(豚脂、植物油脂、ポークエキス、糖類、ポーク調味料、食塩、チキンエキス、野菜ペースト、調味油脂、しょうゆ、酵母エキス、たん白加水分解物、しょうが調味料、香辛料)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、キクラゲ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、かんすい、焼成カルシウム、香辛料抽出物、カラメル色素、甘味料(カンゾウ)、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容は肉そぼろ、キクラゲ、ネギの組み合わせとなっているのですが、味わい強化の関係か昨年の初代「炊き出し豚骨味焼きらーめん」に入っていたキャベツは省かれています。そういえば、先ほど希望小売価格が事実上の標準を上回ると触れたばかりですけど、初代「炊き出し豚骨味焼きらーめん」も276円(税別)だったので、そこからは変動していません。
「特製調味だれ」は後入れなので、かやくを空けてから内側の線まで注ぎ、フタの上で小袋を温めながら待つこと90秒‥‥なんですけど、ひとつ注意しておきたいのが「特製調味だれ」に含まれる豚脂。たとえば冷房の効いた部屋に保管していた場合、フタの上で90秒だと溶け切らないかもしれないので、気になる方は深めの容器に熱湯を準備し、事前に温めておきましょう。
ちなみに製造所はサンヨー食品ではなく太平食品工業の工場となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、単純に “サッポロ一番の工場” という認識で問題ありません。それでは、引き続き昨年からの変化に注目しつつ「めん」「たれ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(131g)あたり |
カロリー:648kcal たん白質:11.8g 脂 質:36.7g 炭水化物:67.5g 食塩相当量:3.5g ビタミンB1:0.30mg ビタミンB2:0.33mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
カップラーメンのナマクラとは切れ味が違う
熱湯90秒で湯切りの義を執り行ない、即座に添付調味料を混ぜ合わせ、間髪を容れずに喫食した場合、中心部に残るスナック的な食感が気になるかもしれないけれど、よほど焦って食べない限り、それが気になるのも最初だけ。若干の戻りムラに関しては、すぐに余熱が解消してくれるため、ほぼほぼネガティブに作用することはありません。
福岡屈指の細さと評価されている、実店舗の極細麺ほど切刃番手の数字が大きいわけではないけれど、博多とんこつラーメンといえばの低加水麺らしいプツンと軽快な歯切れの良さが心地好く、それが最後まで楽しめるところも大きなポイント。カップラーメンにも熱湯90秒のフライ麺を搭載していますが、ほんとに同じメーカーが作ってんの? などと疑わしいほど別物も別物で、いやはや今年も素晴らしい仕上がり。
おそらく昨年の「炊き出し豚骨味焼きらーめん」と共通のフライ麺で、試しに熱湯70秒でも調理してみましたが、熱湯90秒よりも前述の戻りムラが気になったのと、スナック的な風味もフロントに躍り出てくる感じ。逆に熱湯120秒で調理した場合、せっかくの歯切れ感が後半にかけて失速し始めるので、パッケージに印刷されている「麺のかたさ目安表」通り90秒がオススメです。
たれ
ポークエキスの使用量が増えました
昨年の「特製調味だれ」と比較して、使用している原材料そのものは完全に一致するのですが、注目すべきは「糖類」と「ポークエキス」の順番が入れ替わっていること。即席カップめんの原材料名は、JAS法の『使用した原材料を全て重量順に表示する』という原則に基づいているため、昨年の「特製調味だれ」と比較して “糖類よりもポークエキスの使用率が上回っている„ ところがリニューアルポイント。
カップラーメンではガン無視されていた炊き出し感を筆頭に、豚脂の量も多く、獣臭は抑えながらもパンチの効いたテイスト。さらに野菜ペーストのコクだったり、しょうが調味料の清涼感だったり、それらの組み方も絶妙で、糖類の甘さも不躾に思わせません。逆に大丈夫? ってくらいカップラーメンとは異なる味に仕上がっているのですが、なるほど昨年よりも動物系のジューシーさが増している、緻密な進化を実感しました。
かやく
キャベツは抜いて正解だったかも?
お店のチャーシューには似ても似つかぬジャンクな鶏・豚味付肉そぼろ、コリコリとした歯応えのキクラゲ、ジャキジャキとした歯触りが気になるネギは、それぞれ昨年の「炊き出し豚骨味焼きらーめん」と共通する具材で、ただ単純にキャベツを抜きましたよ、みたいな。
おそらく「特製調味だれ」の変更に伴うコストの調整だとは思いますけど、キャベツのベチャッとした水分が干渉してこない分、全体の旨みが濃く感じられたので、パッケージの “濃いばい!„ も腑に落ちたというか、うまいですね。
総評
SNS界隈では称賛の声も目にするため、私が同店監修の「炊き出し豚骨らーめん」を厳しく評価し過ぎているのかもしれないけれど、同じようにカップラーメンが手放しに楽しめなかった方いらっしゃいましたら、ぜひ懲りずに「炊き出し豚骨味焼きらーめん」を試してみてください。もちろんスナック的な要素もありますけど、これぞShinShin監修シリーズの真骨頂といっても過言ではありません。
ちなみに “カップめん限定„ を謳いながら、ShinShinの実店舗でも「焼きラーメン」を提供しているようですけど、そちらはウスターソースで味を調えた元祖「小金ちゃん」スタイル。しかしながら「炊き出し豚骨味焼きらーめん」は、豚骨ラーメンを実直に汁なしアレンジしたような仕上がりなので、それが “カップめん限定„ たる所以なのだと思います。さて、そろそろ汁あり版も本気出してくださいよ。【author・taka :a(大石敬之)】