どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年9月2日(月)新発売のカップ麺、農心ジャパン「辛ラーメン 激辛カップ」とノーマル版「辛ラーメン カップ」の実食・比較レビューです。
うまからっ「辛ラーメン」の辛さ2倍 “激辛RED” がタテ型レギュラーサイズで新登場!
実際に食べ比べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
カップ辛ラーメン 激辛vs.ノーマル
辛ラーメン(シンラーメン、Shin Ramyun)とは、1965年9月18日に設立した株式会社農心(ノンシン、NONGSHIM)の看板ブランドで、初めて発売されたのは1986年10月。すっかり日本のスーパーでも定番商品として取り扱われるようになった “うまから” の辛ラーメンですが、オリジナルと比較して辛さ200%版の “突き抜ける辛さ” を実現しました。
実は今回の新商品から2ヶ月半ほど前の2019年6月24日、大盛りタイプの激辛カップラーメン「辛ラーメン 激辛ビッグカップ」をコンビニ限定商品として発売。今回も同じくテーマは辛さ通常比2倍で、パッケージのデザインも酷似している‥‥というか「Big CUP」の文字が消えただけの状態なのですが、今度はコンビニ限定発売ではありません。
私が今回の標準サイズを発見したのは発売日の前で、場所は兵庫県のイオンリテール。基本的に数量・期間限定のカップラーメンは売り場での寿命が短く、かなり新商品の入れ替わり立ち替わりが激しいため、だいたい発売から2~3ヶ月も経過した頃に100円均一の安売りワゴンに投げ込まれていた——というのも定番の流れ。
それに2019年8月中旬、ドンキホーテの店内で「辛ラーメン 激辛ビッグ」が販売されているのを目撃。発売当初は全国の「セブンイレブン」「ファミリーマート」「デイリーヤマザキ」限定で、他の店では売ってないカップ麺だったんですけど、まずコンビニ先行商品として発売、後日しれっと販路を広げてくるのは農心ジャパンの常套手段。
それが現状のカップめん業界なので、この前の激辛ビッグが “このイオンでは新商品として” 安売りされ始めたんだな‥‥と思い、その日はスルーして帰宅していました。その数日後——「辛ラーメン」の公式ツイッターアカウントが “#辛さに狂った人へ” というハッシュタグをつけて、タイムラインに投稿してきたのが以下のツイート。
全国的にも新商品やったんかいw などと一人でツッコミを入れつつ、人間の思い込みとは恐ろしいもので、すっかり店頭では縦型ビッグだと思い込んでいました(横にレギュラーサイズの「カップヌードル 味噌」が並んでたんですけどね)。それに原材料を比較してみると、やはり通常の「辛ラーメン」とは違うのですが、2019年6月発売の「激辛ビッグ」とも違います。
値段はイオンリテールで98円(税込105.84円)と格安で、横にあった同じサイズの「カップヌードル 味噌」(税込149.04円)と比較して44円も安く、この値段はイオンのプライベートブランド商品「トップバリュ ワールドダイニング」のカップ麺と同じ値付け。しかし、「辛ラーメン 激辛 カップ」はオープン価格の廉価版商品ではありません。
「激辛ビッグ」の製品情報は公式ウェブサイトに登録されていませんが、標準サイズ「激辛カップ」の製品情報は存在し、希望小売価格は税別193円。基本的に農心ジャパンは期間限定商品を公式ウェブサイトに掲載することはないので、ここに登録されているということは、もしかすると “新たな通年商品の追加” という可能性も充分に考えられます。
開封
というわけで、この記事では「辛ラーメン カップ」と辛さ2倍の「辛ラーメン 激辛カップ」は何が違うのか、どのくらい辛いのか、通常商品との違いを比較していきたいと思います。写真の左が「辛ラーメン 激辛カップ」、右が通常の「辛ラーメン カップ」、どちらも別添の小袋は「粉末スープ」が1袋ずつで、それぞれ希望小売価格は税別193円と同じ値段。
2019年3月18日公開のクックパッド監修レシピをアピールしている容器の告知部分は、2019年11月29日18:00までの期間中、LINEポイントが貰える告知に変わります。まだ「辛ラーメン カップ」のパッケージは変更前の商品もありますが、「キムチカップ」を含めた3つのカップ辛ラーメンが対象なので、気になる方はチェックしてください。
それから日本の即席めんメーカーが商品の一斉値上げを施行した2019年6月1日、農心ジャパンの希望小売価格は据え置きでしたが、ちょうど2019年9月の価格改定実施により、「辛ラーメン カップ」シリーズすべて180円から193円に値上がりしました。とはいえ実際に100円前後で販売している店は多かったので、事実上そんなに変わらないかもしれません。
「辛ラーメン 激辛カップ」の製品詳細情報
製品名:辛ラーメン 激辛 カップ 原産国:韓国 輸入者:株式会社農心ジャパン 内容量:68g(めん55g) 商品コード:8801043052429 発売日:2019年09月02日(月) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:240ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(粉末スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【辛ラーメン 激辛 カップ】油揚げめん(小麦粉、でん粉、植物油脂、食塩)、スープ(唐辛子調味パウダー、粉末しょうゆ、香味調味料、食塩、マルトデキストリン、野菜エキス、粉末みそ、しいたけパウダー)、かやく(にんじん、ねぎ、しいたけ、唐辛子フレーク)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、増粘剤(アラビアガム)、乳化剤、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE、緑茶抽出物)、ビタミンB1、酸味料、ビタミンB2、(一部に小麦・大豆を含む) |
【辛ラーメン カップ(通常品)】油揚げめん(小麦粉、でん粉、植物油脂、食塩)、スープ(調味醤油粉末、唐辛子調味パウダー、デキストリン、食塩、香味調味料、野菜エキス、粉末みそ、しいたけパウダー)、かやく(にんじん、ねぎ、しいたけ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、乳化剤、増粘剤(アラビアガム)、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE、緑茶抽出物)、ビタミンB1、酸味料、ビタミンB2、(一部に小麦・大豆を含む) |
実食開始
どちらの辛ラーメンも粉末スープは先入れで、湯戻し時間や具材の種類など、粉末スープ以外に目立った違いは見られませんが、明らかに激辛のほうが濃いめのオレンジ色。また香りも激辛の粉末スープは唐辛子特有の芳ばしい香りが強く、通常の粉末スープは比較的に丸みを帯びたジャンクでコクのある香りを手前に感じます。
調理後は「辛ラーメン カップ(右)」と比較して「辛ラーメン 激辛カップ(左)」のほうが赤みを帯びていて、なかなか辛そうな色合い。そして、あまりネット上でも取り上げられていない情報になるのですが、実は “2018年に辛ラーメンのスープは大きくリニューアルしている” ので、2018年に施行されたリニューアル前後の違いについても触れていきますね。
それでは、定番の “ノーマル” と “激辛” の辛さレベルや味の違いに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。2019年6月に発売された大盛サイズの詳細につきましては、「辛ラーメン 激辛ビッグカップ」の記事をご参考ください(※以下、「辛ラーメン 激辛カップ」の評価です)。
【辛ラーメン 激辛カップ / 通常カップ】
栄養成分表示:1食(68g)当たり(※内容量一致) カロリー:284kcal / 302kcal |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:284kcal / 302kcal(めん・かやく:256kcal / 279kcal)(スープ:28kcal / 23kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
「通常品」の麺
通常のカップ辛ラーメンに使われている油揚げ麺は、丸刃でカットされた縮れのある平打ち中細麺で、もちもちとした弾力と滑らかな口当たりが特徴的。この麺には特別に配合した高級麺用の小麦粉を使用している特注品で、よく袋麺は美味しいけどカップ麺の辛ラーメンはマズイ‥‥などと聞きますが、使っている小麦粉は同じですし、税込100円前後の商品としては悪くありません。
(「激辛カップ」の麺)
むしろ辛ラーメンの辛旨スープと油揚げ麺特有の甘味は相性がよく、もちもちとした食感もスープにマッチしているため、けっこう個人的には高く評価しています。どちらも原材料名は同じですし、油揚げ麺特有の風味も同じベクトルなので、おそらく使用している揚げ油は同じものだと思うのですが、「激辛」の麺は “太めにカットされている” のが大きな違い。
また、どちらの麺にも “特別に配合した高級麺用の小麦粉を使用” と公式ウェブサイトに記載されているため(※麺の説明文は「通常カップ」「激辛カップ」「袋麺」すべて一言一句まったく同じ)、おそらく同じ生地を使用しつつ、激辛のほうはスープに合わせて太めに切り出しているのでしょう。ただし、もちもち感を最大限に引き出すには「ノーマル:3分30秒」「激辛:4分」待つのが適切です。
スープ
(「通常品」のスープ)
まずカップ辛ラーメン(ノーマル)の辛さレベルについて、正直そんなに辛くないです。ぜんぜん辛くないわけではないですし、もちろんピリ辛以上の辛さではあるものの、中辛〜中辛ちょい上くらい。辛い食べ物が苦手な方にはオススメできませんが、いわゆる市販の辛口表示が大丈夫なら問題ありません。
また、スープも袋麺のほうが美味しくてカップ麺はマズイ‥‥などと言われることが多く、たしかに比較してカップは味が浅いような気がしないでもないのですが、2019年9月現在「キムチ カップ」「ミニカップ」「ブラック」を除く辛ラーメンは基本的に “牛肉系の原材料は不使用” なので、そもそも1〜2年前のスープとは別物です。
(「激辛カップ」のスープ)
通常品・激辛カップともにダシダ(ビーフ調味料)系の旨味を意識しているのですが、 “賞味期限が2018年9月4日以降の辛ラーメンから動物系の原材料は不使用” になり、旨味成分も「調味料(核酸等)」から「調味料(アミノ酸等)」に変わるなど、実は「辛ラーメン」のスープは大幅に骨組みの仕様が変わりました。
とりあえずノーマル・激辛どちらも旨み成分の基本軸は同じ人工的なもので、やや激辛のほうがニンニクと旨み成分を多めに添加しているような印象。体感的な辛さレベルは、本気の激辛カップ麺(例「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」「来来亭 旨辛麺 辛さMAX」等)には及びませんが、オリジナルと比較して2倍ないし2.5倍くらいの辛さ。
すくなからず何辛かと聞かれたら激辛に片足を突っ込んでいるため、しょせん辛ラーメンでしょ? みたいなノリで食べると思わぬ辛さに驚いてしまうかもしれません。ちなみに「激辛ビッグ」のスープには牛肉由来の成分が使用されていたんですけど、レギュラーサイズの「激辛カップ」はノーマルと同じく “アニマルフリー” なので、ややビッグカップより旨味が劣っているように感じました。
具材
(「通常品」の具材)
通常カップの具材は「にんじん、ねぎ、しいたけ、唐辛子」、激辛カップの具材は「にんじん、ねぎ、しいたけ、唐辛子フレーク」、唐辛子の品種が違うのか微妙に原材料名の表記が変わっているのですが、特に非常識な激辛唐辛子が使用されているわけではなく、体感的な印象に大きな違いはありません。
(「激辛カップ」の具材)
カップ辛ラーメンの特徴とも言えるフリーズドライの巨大な椎茸、同じく大きめにカットされたフリーズドライのネギ、そしてコリコリとした食感のニンジンが多めに入っているのですが、撮影のタイムラグなしで食べ比べようと購入していた “予備の激辛カップには椎茸が1個も入っていなかった” ので、ちょっとビックリしました。
実は椎茸なしの個体を摑まされたのは今回が初めてのことではなく、5回くらいノン椎茸のカップ辛ラーメンを食べたことがあるので、そういった個体が稀に発生しているようです。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
通常の「辛ラーメン カップ」と新商品「辛ラーメン 激辛 カップ」の違いは、まず辛さレベルが2〜2.5倍くらいになっていること、そして麺が太めに切り出されていることに加えてスープに微調整が見られますが、大きな違いは「麺の太さ」と「スープの辛さ」なので、単純に “いつもの2倍くらい辛くなった辛ラーメン” という認識で問題ありません(※辛い食べ物が苦手な方は要注意)。
ただし、賞味期限が2018年9月4日以降のカップ辛ラーメン及び袋麺の辛ラーメンはアニマルフリー(動物性の原材料不使用)にリニューアルしているため、ある意味そこが衝撃的な違いです。最後に「辛ラーメン 激辛カップ」(標準サイズ)の販売期間について、農心ジャパンに確認したところ “期間限定商品ではない” とのことでした。実売価格も安いですし、ひとつの激辛ラーメンとしてコストパフォーマンスにも優れた良品だと思います。