どうも、taka :aです。
本日の一杯は、前回記事の【前編】に続きまして、本場韓国のメーカー農心(NONGSHIM)が送るカップ麺「辛ラーメン カップ」をアレンジして実食レビューします。
【前編】ではアジアン・エスニック系のテイストをテーマにして5選紹介しましたが、今回の【後編】は多国籍。人気のトッピング「チーズ」も使用しているのですが、ただチーズを放り込んで完成ではございません。
実際に辛ラーメンをアレンジして調理し、食品や香辛料の効能にも触れつつ、食べてみた感想をお伝えしてカップ麺の様々な楽しみ方を提唱します。お湯を沸かすこと以外に光熱費を使わない “トッピングするだけ” の簡単ちょい足しレシピなので、お時間よろしければ最後までお付き合いください。
辛ラーメン カップ アレンジ10選 後編
あらためまして「農心(ノンシン)」とは、「辛ラーメン(Shin Ramyun)」を中心とした大ヒット商品を手がける韓国のメーカーで、社名の由来は「農夫の心」だそうです。
農心のロゴは “農心シード” と呼ばれ、「蒔いただけ刈り取る」「努力に値する収穫」という信念が込められ、また生命力の強いシード(種)をイメージすることで芽生えさせ実らせる生命の根元を表しているのだとか。
同じ「辛ラーメン」でも「ブラック(袋麺)」や「キムチ(カップ)」などの姉妹品があり、他にもカップ麺では「コムタンラーメン」や「のりラーメン」、「旨ピリ辛ラーメン」や「旨激辛ラーメン」という製品もたまにスーパーで見かけます。ちなみに余談ですが、私は袋麺の「カムジャ麺」と「ふるる冷麺 ビビン冷麺」が好き(笑)
最近では日本でも辛ラーメンのアレンジが流行っているようで、あの「クックパッド」が監修し、けっこう本格的なレシピもあったりするんですけど、鍋で煮たりフライパンで焼いたりできるポテンシャルの高い袋麺が主流となっていて、カップ麺のアレンジレシピは少ないんですよね‥
というわけで新商品のレビューだけでなく新たな可能性を探るため、アレンジにも意欲的なカップ麺ブロガーの私taka :aが紹介させていただきます。実は今回のレシピ、すべてスーパーで買い物しながら “たぶんゼッタイに大丈夫だろう” という謎の根拠から思いついた組み合わせなので、もし想像と違ったらどうしよう‥と、少しビビッているのは内緒w
開封
2018年10月23日(火)から全国のローソンでも取り扱いが始まったので、発売最初の週は新商品の棚に並んでいる店舗も多かったのですが、それに合わせてリニューアルされたとかコンビニ限定の特別な味だとか、そういったことではありません。一般のスーパーで購入できる製品と変わらず、ただ単純に “ローソンでは新商品” というだけの話です。
小袋は先入れの「粉末スープ」1袋で、具材は最初から容器の中にイン。【前編】で5個調理しましたが、どれも椎茸が大きく、中には個体差で特に多い製品もあったけど、特に少ない製品はありませんでした。日本のカップ麺は地味にメイン具材の個体差が激しいこともあるので、この安定感は実に好印象ですね。
粉末スープを入れた後、容器を軽く左右に “ふりふり” すると粉末スープが満遍なく広がるので、熱湯を注いでから溶けやすくなりますよ。麺は特別に配合した高級麺用の小麦粉を使用しているそうで、たしかに平均売価100円前後のカップ麺としては出来がいいと思っているのですが、フライングすると別物レベルでチープな食感になってしまうので、きちんと3分待ちましょう。
製品情報・購入価格
製品名:辛ラーメン カップ 販売者:農心ジャパン 製造元:農心(韓国) 内容量:68g(めん55g) コード:8801043030694 希望小売価格:180円(税抜) 発売地域:全国 |
麺の種類:油揚げ麺 容器材質:紙 必要湯量:240ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(粉末スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】 油揚げめん(小麦粉、でん粉、植物油脂、食塩)、特製辛味粉末、にんじん、調味醤油粉末、ねぎ、食塩、糖類、しいたけ、香味調味料、でん粉、唐辛子、粉末みそ、旨味ベース粉末、豆もやし抽出物粉末、にんにく粉末、パーム油粉末、胡椒抽出物粉末、たまねぎ風味粉、しいたけ粉末、加工でん粉、調味料(核酸等)、かんすい、増粘多糖類、乳化剤、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE、緑茶抽出物)、酸味料、ビタミンB1, 、ビタミンB2、(原材料の一部に小麦、大豆を含む) |
【アレルギー表示】 小麦・大豆 ※本品製造工場では、そば、落花生、えび、かに、豚肉、鶏肉、牛肉、乳成分、ごま、いか、さば、卵を含む製品を製造。 |
アレンジ調理&実食開始
【後編】のアレンジで使用するアイテムは、「黒酢」「チーズ」「温泉たまご」「韓国海苔」「ミニパプリカ」「ミニトマト」「イタリアンパセリ」「バジル」「料理用カレー粉」の9種類。正直これだけのアイテムが揃っていれば応用次第で10選でも15選でも可能なんですけど、できるだけ仕上がりが被らないように5選の組み合わせを紹介します。
包丁を使わなければいけないアレンジもあるので、それは後半に回し、まずは “トッピングするだけ” で楽しめる簡単ちょい足しアレンジから順番に作ってみましょう。
1食(68g)当たり
カロリー:302kcal |
すっぱからっ! 酸辣湯アレンジ
粉末スープを開け、熱湯を注いでから3分待機。普通に調理した辛ラーメンに、黒酢(または米酢)を食べる直前に少し入れるだけの簡単なアレンジです。たまにスーパーで見かける「とろみちゃん」などの顆粒片栗粉があるとベストなので、入手可能であれば確保しておきましょう。それにしても椎茸が大きいですねw
黒酢は米酢よりもアミノ酸が多く含まれており、リジン・ロイシン・メチオニンなどの成分が血管内にコレステルロールや中性脂肪の蓄積を予防。他にも疲労回復、ダイエット、美肌、アンチエイジング、冷え性、便秘の改善など、飲むだけで痩せるとか健康になれる魔法の調味料ではありませんが、1日15〜30ccで効能が得られると言われています。
さて、肝心の味なんですけど、まぁこれが美味しいですよw 顆粒片栗粉(もしくは水溶き片栗粉)を使用しないとトロミは得られませんが、酸辣湯に嬉しい椎茸はモンスターサイズで標準装備ですし、もはや期間限定で別添の酢とかフタの上に貼り付けたらバカ売れするんじゃないのか‥?ってくらい運命のジャストフィット。
酸味はカプサイシンの刺激を抑制する効果があるのと、やはり芳ばしさがあると段違いなので、ラー油が用意できる方は追加してみてください。いつもと違う辛ラーメンが食べたいなぁ‥と思ったら、お酢ちょい足しで劇的に味が変わるので、大幅な気分転換になりますよ。容器のサイズが小さいため、ドバッと勢いよく入れて酢一辺倒にならないよう注意しましょう。
・お好みでプラス辣油
・顆粒片栗粉もあるとモアベター
ぜったいハズさない! 温泉たまごアレンジ
基本的に大きく滑ることがない温泉たまごトッピングですが、辛ラーメンとの相性も抜群。もちろん温泉たまご単体でも楽しめますが、たとえば一緒にチーズをトッピングして「温玉チーズ」にしてみたり、カレー粉と合わせて「温玉カレー」にしてみたり、そのまま第二段階に繋げる足場にもなるアイテムです。
たまごは「完全栄養食品」として有名な食べ物ですが、その中でも特に温泉たまごは優れた消化吸収スピードの持ち主で、なんと体内吸収率は驚異の97%と言われています。通常、生卵を消化するのに必要な時間は2時間45分、ゆで卵なら2時間30分ほどかかるのですが、半熟玉子であれば1時間30分で消化可能。つまり、胃への負担が少ない食べ物なんですよね。(そこ、今は唐辛子の刺激について言及しない)
卵黄のコクによってマイルドになるので、辛ラーメンは好きだけど、もうちょっとだけ辛さ控えめだったら‥という方には特にオススメ。栄養価も上がりますし、たとえば袋麺でも溶き玉子を入れたら “たまごの入っていない辛ラーメンなんて‥” などと思ってしまうように卵と辛旨スープは絶妙なユニゾンを奏でます。
先ほどチーズやカレー粉と合わせても‥と書きましたが、温泉たまご1個で “ほぼ完結” と言っても過言ではない隙の無さですよ。やっぱりシンプルイズベストが最終的に勝ち組なのかもしれない‥
・お好みでチーズやカレー粉と合わせてもOK
原点回帰!? 韓国風アレンジ
辛ラーメンとチーズの相性についてはカップ・袋を問わず言及するまでもないマリアージュですが、仕上げに韓国海苔をトッピングします。
韓国海苔は日本の海苔と違って胡麻油や塩味で味付けが施されているので、そこまでヘルシーではありませんが、ラーメン×海苔の約束された組み合わせしかり、おかきじゃないけどチーズ×海苔の相性しかり、しかも今回は両者ともに韓国生まれということもあって文句なしのベストマッチ。
写真では適度に砕いてトッピングしていますが、日本のラーメンみたいに韓国海苔をスープに浸してから麺をクルッと包んで食べるのもオススメです。
今回はシュレッドタイプのチーズを使用していますが、溶けやすいチーズであればスライスでも大丈夫。チーズ系のアレンジをする時は、いったん2分前後でフタを開けてから軽く混ぜ、溶けるチーズをトッピングし、再びフタを閉めます。途中でフタを開けて混ぜることによってスープの温度が低下するので、念のために1分30秒ほど余熱で蒸らすのがポイント。
その頃には目立った粉末スープの溶け残りもなく、麺も適切に戻り、チーズもイイ感じに溶けているので、チーズを麺に絡めながら楽しむもヨシ、スープに溶かしてマイルドにコクを加速させるもヨシ。シュレッドタイプのチーズであれば、食べている途中に追いチーズすることも可能です。
*韓国海苔
おしゃれ系! イタリアン風アレンジ
同じカップ麺で同じチーズが題材でも、トッピングの具材と調味料を変えれば国籍もガラッと変わります。可能であればイタリアン風アレンジの主役と言っても過言ではない生のフレッシュなイタリアンパセリを用意していただきたいのですが、乾燥バジルとトマトだけでも雰囲気は大幅にチェンジ。
海苔×チーズとはまったく違う、トマトの酸味×バジル×チーズで西洋の面持ちになり、特にフレッシュなイタリアンパセリの存在感は大きく、ある意味これはパクチーに匹敵する自己主張の強さかもしれません。たっぷり入れてスープに沈め、しんなりしてきたら麺と一緒に食べるのがオススメです。
パセリの清涼感が油揚げ麺特有の野暮ったい風味を吹き飛ばし、軽く加熱されたトマトの酸味が絶妙なアクセントとして旨辛スープに映え、辛ラーメンなんだけど辛ラーメンらしくない女子力高めのテイストに進化。特に女性の方にウケそうなアレンジですが、若い男性やオシャレに気を使っているダンディなアナタもぜひ。
*ミニトマト
*チーズ
*バジル
パプリカ&スパイシー! カレー風アレンジ
今回は溶けやすくて様々な料理にカレー風味を添加しやすいS&B(エスビー)の「料理用カレー」を使いましたが、これけっこう便利です。ただ、どうしても味が濃くなるので、たっぷりのパプリカで中和しましょう。具材としても楽しみたい方は、もうちょっと大きめにカットしてください。
実は色によって効能が違うパプリカなんですけど、赤パプリカはベータカロチン、黄パプリカはビタミンC、黒(紫)にはアントシアニンが含まれていると言われています。ミニパプリカは生で食べると甘味と同時に酸味や独特の青い風味が得られるのですが、カレー風味との相性もバッチリですし、そのアクセントが絶妙なんですよね。
カレー粉に含まれている香辛料の中には漢方薬にも使われているものが多く、加齢臭や認知症の予防、美肌効果に新陳代謝の上昇で免疫アップなど、健康やアンチエイジングに嬉しい効果が満載。カレールゥは動物油脂で固めてあるので、どうしても高カロリー・高脂質になってしまいますが、カレー粉ならスパイスを手軽に効率よく摂取可能です。(※ただし食塩相当量に注意)
唐辛子だけでは出せない複雑味のあるスパイシーなアクセントは韓国風の辛旨スープを別の次元へと引っ張り、刺激のレベルを落とすことなく大幅に変化。麺を食べ終わってからもザクザク残っているパプリカは食べ応えアップに貢献してくれると同時にカレーともカプサイシンとも相性がよく、食欲がない時にもオススメのアレンジです。
*たっぷりのパプリカ
総評
うむ、我ながら完成型にあるアレンジが多かったと自画自賛したいくらい、どれもハズレなしの美味しさだったんですけど、たとえば最後のカレー風にチーズを加えても間違いないと思いますし、温玉と韓国海苔を合わせても間違いないと思います。【前編・後編】と合わせて10選紹介しましたが、ほんの一例にすぎません。
ちょっと香辛料やハーブを足してみる、ちょっと食品をプラスしてみる、それだけで味は劇的に変わり、食の楽しみは途端に広がります。最終的に熱湯を注ぐだけのカップ麺では食材の加熱にも限界があるので、袋麺のように凝ったアレンジはできませんが、パッと思いつくだけでも10種類以上の簡単レシピができました。
もしよかったら、この記事をもとにオリジナルのアレンジにも挑戦してみてください。特に定番の辛ラーメンはアレンジしやすいカップ麺ですし、お安いのでw たとえばチューブの生おろしニンニクやフライドガーリックを入れてジャンクに仕上げるとか、スイートチリソースを入れてエスニックに仕上げるとか、まだまだ捻り甲斐がありますよ。