どうも、taka :aです。
本日の一杯は、サンポー食品の棒ラーメン、「棒状プレミアム 焼豚ラーメン」とカップ麺「焼豚ラーメン」の食べ比べ実食レビューです。
ドンキホーテでカップ麺を探している時、ふと目が合った「プレミアム」な棒状ラーメンの「焼豚ラーメン」‥カップ麺と何が違うのか気になったので、確かめてみることにしました。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて判定し、再現性や違いを誰よりも詳しく丁寧に解説します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
焼豚ラーメン 棒状プレミアムvs.カップ麺
「棒状プレミアム 焼豚ラーメン」は数年前から販売されていたようですが、そもそも棒ラーメンタイプの焼豚ラーメンがあることすら知りませんでした。カップ麺での焼豚ラーメンといえば素朴な味わいが何よりの魅力ですし、とても「プレミアム」という言葉が似合ようなブランドではありません。(※もちろん、いい意味で)
そう、棒ラーメンといえば「味のマルタイ」に対抗すべく‥というわけではないようで、2013年9月2日に焼豚ラーメン(カップめん)の発売35周年を記念して開発・発売されていたらしく、そのまま現在も販売が続けられているようです。しかも、福岡県産小麦「ラー麦」を100%使用しているのだとか‥
「ラー麦」とは、福岡県がラーメンのために品種開発した福岡県産小麦の名称で、麺にした時の色が明るい、コシが強くて湯伸びしにくいなど、とんこつラーメンに合う細ストレート麺に適した特性を備えている小麦。全国的にも有名な「一風堂」や「一蘭」、九州のラーメンチェーン「博多三氣」や「筑豊ラーメン山小屋」など、実際のラーメン屋さんにも採用されています。
しかも棒ラーメンなのに「具材入り」で、焼豚・紅しょうが・ネギ‥と、もれなく焼豚ラーメンに欠かせないアイテムを実装。しかし、スープの味はカップ麺だと「九州とんこつ味」と表現されているのですが、棒状プレミアムでは「九州背脂とんこつ味」と “背脂” がアピールされていました。
そして、その下に「SINCE 1978」と記載されているように、2018年で焼豚ラーメン(カップめん)は発売40周年を迎えます。
「感謝のキャンペーン第2弾!」として、「純金の焼豚」(なんと50万円相当‥!!)を抽選で5名様、さらに外れてもWチャンスとして「金色のラーメン箸」(若狭塗り箸)が500名様に当たるキャンペーンが開催され、パッケージでもヤカンちゃんが泣いて喜んでます(※応募期間は2018年11月30日23時59分まで)。それでは、開封して中身をチェックしてみましょう。
開封
「棒状プレミアム」を開封すると、所々に小麦由来と思われる粒が視認できる、極細ストレート麺が帯で丁寧に束ねてあるのですが、もちろん油揚げ麺ではなくノンフライ麺で、小袋との間に型紙の仕切りがあります。
棒状プレミアムの小袋は「液体スープ(デカい‥)」「焼豚」「紅しょうが」「ねぎ」の4袋構成で、焼豚と紅生姜に関してはカップ麺の焼豚ラーメンと同じですね。カップ麺は普段通り、「粉末スープ」「調味油」「焼豚」「紅しょうが」の合計4袋なのですが、紅生姜の色が鮮やかなのは製造年月日が新しいからでしょう。
ちょっと気になったのが焼豚の質感で、カップ麺の焼豚はパサついた感じというか固めなんですけど、棒状プレミアムの焼豚はフニャッ‥としていました。たぶん、これについてもロット差や肉の部位によるものでしょう。小袋の包装は、どちらもフチが黄色で同じでした(紅生姜の包装も両者ともに差異はなし)。
カップ麺の希望小売価格は税抜180円(購入価格は「トライアル」にて税込129円)、棒状プレミアムの希望小売価格は税抜235円(購入価格は「メガドンキホーテ」にて税込178円)でした。棒状プレミアムは1食入りなので、棒ラーメンの中では比較的にリッチな値段です。
製品情報・購入価格
製品名:棒状プレミアム 焼豚ラーメン 販売者:サンポー食品 内容量:130g(めん75g) JANコード:4901773013388 希望小売価格:235円(税抜) 発売地域:全国 |
麺の種類:ノンフライ麺 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:300ml(液体スープ1袋に対し) 茹で時間:1分30秒程 小袋構成:3袋(液体スープ・焼豚・紅生姜) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】 めん(小麦粉、植物たん白、食塩)、スープ(ポークエキス、豚脂、食塩、デキストリン、たん白加水分解物、醤油、ゼラチン、糖類、昆布エキス)、かやく(焼豚、紅しょうが、ねぎ)、調味料(アミノ酸等)、酒精、炭酸カルシウム、かんすい、増粘剤(キサンタン)、カラメル色素、クチナシ色素、酸味料、紅麹色素、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE) |
【アレルギー表示】 小麦・大豆・豚肉・ゼラチン |
実食開始
パッケージの裏面にある調理方法には「簡単な作り方」として、450mlの水を沸騰させて麺を1分30秒ほど茹でる、麺が茹で上がったら液体スープを入れてかき混ぜ、別添の具材をトッピングしても食べられると記載されているのですが——
お湯(1リットル以上推奨)を沸騰させて麺を1分30秒ほど茹でた後、ザルに上げて湯切りを行い、あらかじめスープは300mlの熱湯で容器に溶かしておくように指示されています。また、液体スープの動物油脂が凝固しているため、どんぶりを温めるついでに少し液体スープを小袋ごと浸しておきましょう。(※背脂と書いてあるので、がっつり湯煎は避けたほうがいいかも)
さて、完成です。焼豚のアウェイ感w ところで乾麺を茹でる時のコツなんですけど、 “鍋のセンターをコンロから少しズラしてみて” ください。これは蕎麦屋さんでも取り入れられている手法になるのですが、鍋底のセンターをコンロから少しズラすことで対流が生まれるので、麺が自然に踊ります。
それからカップ麺の焼豚ラーメンを調理する際のコツとしては、最初に焼豚を麺の上にあけ、それから焼豚を台座にするように粉末スープを開封し、ゆっくりと粉末スープを溶かすように熱湯を注ぎましょう。それでは、「めん」「スープ」「かやく」の項目に分けて、カップ麺と棒状プレミアムの違いを丁寧に解説します。
1食(130g)当たり
カロリー:424kcal |
食塩相当量:7.1g |
めん
福岡県産小麦 “ラー麦” を100%使用したコシのある極細めんです。
(出典:サンポー食品「商品情報」)
いやいやいや‥ガチですねw サンポー食品は今回の棒状プレミアム以外にも棒ラーメン系の即席麺を販売しているのですが、カップ麺の古き良き伝統的な油揚げ麺とは打って変わって本格的な内容です。もちろんカップ麺よりも本格的で美味しいのは当たり前なんですけど、「マルタイ」や「五木食品」の棒タイプ製品と比較しても引けを取りません。
茹で時間きっちり1分30秒ジャストで中心部に適度な芯を残す食感を打ち出し、硬さレベルとしてはカタとバリカタの中間くらいなんですけど、さすが「ラー麦」湯伸びが起きにくい。それに市販の生麺タイプと比較したら劣るところもあるのですが、かんすい臭さが控えめなので、あのツン‥とスープの邪魔をしてくるアンモニア臭は気になりませんでした。
一方その頃‥‥ゴリゴリに縮れた上にラードの背徳感もマックスなカップ麺の焼豚ラーメンなんですけどw それはそれ、これはこれ。再現性も何も完全な別物になるのですが、棒状プレミアムではラー麦の恩恵が感じられる本格的な低加水ノンフライ麺でした。生麺ではなく乾麺なので、いくら硬麺が好きでもフライングはしないほうが安全です。
スープ
濃厚で本格的に仕上げた背脂豚骨スープがめんによく絡みます。
(出典:サンポー食品「商品情報」)
久留米のような荒々しいスープではなく、長浜とんこつ系のスッキリとした豚骨スープがベースになっていて、豚骨臭などの癖は抑えられていました。しかし、表面に浮かぶ動物油脂によって適度な “こってり” もあり、やや糖類のサポートを感じるものの、背脂やポークエキス由来の甘味が豚骨らしさを表現しています。
真横にオリジナルのカップ麺を並べてみると‥完全に別物ですねw とりあえず液体スープだけで50gと重いのですが、表面に浮かぶ豚脂の中には背脂の粒が見えるので、がっつり湯煎するのは避けたほうがよいでしょう。(※それに沸騰した鍋などに放り込むと容器の材質が変形するため注意)
カップ焼豚ラーメンのスープは少し胡麻油っぽい香りのアクセントがあるのと、比較して胡椒のパンチも強めに効いているのですが、棒状プレミアムに植物性の油脂成分は含まれておらず、香辛料さえも含まれていないため、ややパンチに欠ける仕上がりではあるものの、焼豚ラーメンらしからぬガチの長浜系とんこつスープです。
醤油も使用されているのですが、カエシの香り付けに過ぎなかったので、タイプとしては塩とんこつ系ですね。かなり原材料がシンプルなんですけど、それゆえに雑味がなくて純粋。荒々しい豚骨に期待していると物足りないのですが、ほんのり昆布の隠し味に滋味が見えた本格派でした。
かやく
おなじみのハート型焼豚、生の紅しょうが、ねぎ付き。
(出典:サンポー食品「商品情報」)
麺とスープは焼豚ラーメンの片鱗も見せない本格さを打ち出していましたが、唯一無二の「ハート型焼豚」が(ちょっと強引にw)焼豚ラーメンらしさを(なんとかw)繋ぎ止めています。あれですね、日清食品の「カップヌードル リッチ」は本格派だけど “いつもの麺” が入ってるから “これはカップヌードルなんだよ” みたいな。
正直、今回の洗練された麺とスープに対して焼豚ラーメンのアイデンティティであるハート型焼豚は完全に浮いています。この上なく。イレギュラー感すごい。だけど、これがなかったら「焼豚ラーメン」として販売できないような状態なので、必要不可欠な存在というのも事実。
現行品のカップ麺に入っているコーンもリニューアル前のナルトも入っていませんが、ハート型焼豚の存在で “これが焼豚ラーメンの亜種” であることが確立しています。ただ、紅しょうが邪魔だったかなぁ‥別添だから入れなきゃ済む話なんですけど、純粋な紅生姜ではなく保存用の紅生姜なので、自然じゃない酸味がスープに合っていませんでした。
まとめ
もはや歴史的文化財と言っても過言ではない(過言か‥?)サンポー食品が誇る永遠のオーソドックス「焼豚ラーメン」(カップめん)と本格派「棒状プレミアム 焼豚ラーメン」(乾麺)を比較してみましたが、もはや “まったくの別物” でした。
小袋のデザインが同じ紅生姜とハート型の焼豚で “なんとか” 焼豚ラーメンの体裁を保ってはいたものの、「焼豚ラーメン」の正当な血筋というわけではなく、 “サンポー食品が本気で作った棒ラーメンにカップ麺の焼豚のっけただけ” みたいな。でも、ある意味ありえない組み合わせは記憶に残ること間違いなしですよ。
正直、ちょっと高いです。棒ラーメンって基本的に2人前で150円前後とかザラですし、カップ麺の焼豚ラーメンが食べたい気分の時に棒状プレミアムをチョイスしたらベクトルが違い過ぎて物足りないでしょう。しかしながら “焼豚ラーメンの” というブランド価格を思えば値段は許容範囲内かと思いますし、本気の製品づくりと遊び心の両立は面白かったので(話のネタにもなりますし)、よかったら試してみてください。