深夜3時間だけ開く名店!? 京ラーメン「さだかず」監修「背油醤油ラーメン」の味わいをカップ麺で再現!!

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エースコック

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2021年10月18日(月)新発売、エースコックのカップ麺「深夜3時間だけ開く名店 京ラーメンさだかず 背油醤油ラーメン」の実食レビューです。

京都・祇園で22時~25時に行列を作る名店「さだかず」の看板メニュー「背油醤油ラーメン」をカップラーメンとして商品化!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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深夜3時間だけ開く名店 さだかず

京ラーメン「さだかず」とは、京都の代表的な繁華街・祇園(京都府京都市東山区)に本店を構えるラーメン店で、2007年(平成19年)2月1日にグランドオープン。祇園本店の営業時間は夜22時から25時までの3時間、中京区壬生(みぶ)にある支店「壬生さだかず」も昼11時30分から13時30分までの2時間のみ営業というハードルの高さから、マニアの間では “知る人ぞ知る幻の名店” として語られます。

容器側面に店舗情報と「祇園本店」の住所を記載

今回の新商品「深夜3時間だけ開く名店 京ラーメンさだかず 背油醤油ラーメン」は、京都・祇園の人気店「京ラーメン さだかず」の店主・樹下真一(きのした さだかず)氏監修のもと、同店が誇る看板メニュー「背油醤油ラーメン」の味わいを再現したカップラーメンで、大阪府吹田市に本社を置くエースコックが商品化。

「京ラーメン さだかず 祇園本店」で提供されている「背油醤油ラーメン」は、通称 “背脂チャッチャ系” と呼ばれるジャンルの一杯で、あっさりとした王道の鶏ガラしょうゆスープに、たっぷりの背脂をトッピング。本店の所在地が八坂神社の近くにある、祇園ファーストビルの地下1階「祇園はんなり横丁」という立地も手伝い、祇園での飲み〆に食べたい一杯としても重宝されています。

京都の背脂チャッチャ系といえば、1947年(昭和22年)創業の老舗「中華そば ますたに 北白川本店」を筆頭に、何度かカップ麺にもなっている「魁力屋(かいりきや)」など、ラーメン激戦区として知られる京都の地でも不動の人気を誇るジャンルの一つ。今回の「さだかず」も深夜に行列をつくることで有名ですが、これまでにカップ麺を監修したことはありません。

エースコックのロゴは店舗の外観写真と重ねるように配置

その味わいを再現したエースコックといえば、数ある即席めんメーカーの中でも “背脂に強い” 企業で、たとえばファミリーマート限定の「来来亭」コラボに、2018年(平成30年)10月1日の発売から現在も販売を続けている「タテ型 飲み干す一杯 京都 背脂醤油ラーメン」など、京都を代表する背脂チャッチャ系のラーメンを継続的に展開している現在。

それらの商品に別添されている「深うまいの素」と書かれた小袋(液体スープという名の背脂パック)が秀逸で、背脂特有の甘さや粒感までもリアルに再現。その良質な背脂を大量に搭載し、なおかつ “アブラ足りてます?” という好戦的なキャッチフレーズで話題になった「EDGE(エッジ)鬼背脂とんこつ醤油ラーメン」で世間を騒がせた実績もあるエースコックなので、背脂についてのノウハウは業界随一。

商品のパッケージには記載されていませんが、エースコックの公式ウェブサイト内にある「深夜3時間だけ開く名店 京ラーメンさだかず 背油醤油ラーメン」のニュースリリースには “背脂と追い油のWパックが味の決め手” という頼もしい文面があり、なおかつ使用している麺も “店主お墨付き” ということで、それについての期待も高まるところ。

写真はお店のラーメンです。

ただ、カテゴリーとしてはファミリーマートの「来来亭 背脂しょうゆラーメン」や「タテ型 飲み干す一杯 京都 背脂醤油ラーメン」と被るので、それとは違う「京ラーメン さだかず」ならではの個性に注目しながらレビューします。※商品名が “背脂醤油ラーメン” ではなく「背油醤油ラーメン」となっていますが、お店のメニュー表記を再現しているため、誤字ではありません。

開封

まずは「調味油」の小袋を取り出す

エースコックの縦型カップ麺といえば、別添の小袋を最初から容器の中に入れておくスタイルが標準となっているのに対し、今回の「調味油」はフタの上に貼り付けてあるので、フタを開ける前に取り外します。ええ、しかしながら “背脂と追い油のWパックが味の決め手” と前述したように‥‥

今回も例に漏れず

「液体スープ」の小袋は最初から容器の中に入っている状態で、そこに “深うまいの素” とは表示されていませんが、こちらに液体の背脂が入っていると見て間違いありません。たとえば豚骨ラーメンを題材にしていた場合、多くの細かい粉末が小袋の表面に付着してしまうため、取り出すときに小さなストレスを感じることになるのですが、今回は比較的にマシだと思います。

メーカー希望小売価格は220円(税別)なので、2021年10月現在の縦型ビッグ製品における標準的な値段。コンビニで購入した場合の税込価格は232円になりますが、スーパーマーケットやドラッグストア・ディスカウントストアなども販売店の対象なので、コンビニ限定のカップラーメンではありません。

ちなみに「京ラーメン さだかず」の店舗では、1食あたり200円(税込)で取り扱っているらしく、発売前に入荷した分は予約で完売してしまったようですが、21日(木)に再入荷とのこと。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:深夜3時間だけ開く名店 京ラーメンさだかず 背油醤油ラーメン
製造者:エースコック株式会社
製造所:K・東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1)
内容量:92g(めん70g)
商品コード:4901071247393(JAN)
発売日:2021年10月18日(月)
実食日:2021年10月21日(木)
発売地域:全国
希望小売価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙
湯量目安:440ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(液体スープ・調味油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、香辛料)、スープ(背脂加工品、食塩、鶏油、豚脂、砂糖、植物油脂、粉末しょうゆ、デキストリン、香味調味料、しょうゆ、でん粉、ポーク調味料、チキンエキス、たん白加水分解物、香辛料、ポークエキス)、かやく(焼豚、メンマ、ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、香料、酒精、カラメル色素、かんすい、酸味料、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE)、増粘多糖類、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

調理前は既視感のある雰囲気

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。具材は四角いカットの焼豚を筆頭に、メンマ、ネギとシンプルで、既存の「飲み干す一杯 京都 背脂醤油ラーメン」(2021年2月8日リニューアル)は九条種ねぎ使用を特徴としているのに対し、そういったアピールポイントはありません。けれども例のスカスカした肉そぼろは入っていないため、それについては一安心。

背脂の芳ばしさと適度な獣臭に注目

あとは熱湯を注いで3分間、フタの上で別添の「液体スープ」と「調味油」を温めながら待ち、それらを食べる直前に加えるのですが、調味油の小袋には “よくもみほぐし” との記載があったので、調理の際は留意しておきたいポイント。やはり液体スープの中身は背脂で、それとは別の調味油を加えると、芳ばしい獣臭がグッと勢いを増すフレームワーク。

ちなみに今回はコンビニ限定発売の商品ではないと前述しましたが、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「ローソン」での取り扱いが多かったので、販売店の参考にしてください。それでは、引き続き「さだかず」監修の個性と臨場感に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(92g)あたり
カロリー:415kcal
たん白質:8.2g
脂  質:19.7g
炭水化物:51.3g
食塩相当量:6.3g
(めん・かやく:1.5g)
   (スープ:4.8g)
ビタミンB1:0.36mg
ビタミンB2:0.34mg
カルシウム:241mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:415kcal(めん・かやく:316kcal)(スープ:99kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

京都の背脂しょうゆ味にマッチする質感

5.0

形状は丸刃で切り出された平打ち麺で、断面は楕円。やや加水率は低めに設定されており、ゆるやかな縮れが施されています。油で揚げた麺なので、生麺とは違う独特の風味を漂わせてくるのですが、そこまで不躾ではありません。むしろ今回は背脂の芳ばしさをフロントに感じるため、それが油揚げ麺臭をネガティブに思わせなかった最大の勝因。

独特の歯応えがクセになる感じ

食べ始めは中心部にコリコリとした芯を残す、しっかりとした噛み応えのある食感で、サイズのわりに密度感のある仕上がり。それでいて噛み切ると内側から弾けるような、程よいコシの強さと歯切れの良さを両立した油揚げ麺で、黄色味を抑えた見た目も京都の中華そばらしい雰囲気にマッチ。お店の無かん水麺とはタイプが異なるものの、後述するスープとの相性は悪くありません。

念のためファミリーマートの「来来亭 背脂しょうゆラーメン」(2020年11月3日発売品)に使われている油揚げ麺と比較してみたところ、それに含まれる “砂糖” や “しょうゆ” は不使用で、何度か引き合いに出している「飲み干す一杯 京都 背脂醤油ラーメン」の油揚げ麺に使われている “卵白粉” も練り込んでおらず、食感や戻り具合なども違ったので、同じ油揚げ麺ではありませんでした。

スープ

特製スープと調味油の組み合わせが秀逸

6.0

別添の小袋を加える前のスープは、粉末しょうゆベースの平凡な味わいで、香味野菜の効かせ方にエースコックらしさを感じるものの、これといって特別なフレームワークではありません。ある意味 “王道の味” といえなくもないけれど、よくも悪くもカップラーメンらしいチープなテイストで、ここに「さだかず」監修の個性はありません。

しょうゆ感はファミリーマートの「来来亭 背脂しょうゆラーメン」よりも控えめで、オブラートに包んでいえば飲みやすく、バッサリと切れば薄っぺらい味。

中身は “深うまいの素” と同じ

そこに別添の「液体スープ」を加えると、スープの臨場感がイッキに加速。中には食塩で味を調えた背脂が入っているので、液体スープとは名ばかりの小袋ではあるものの、背脂ならではの芳ばしい風味が実にリアル。きちんと粒感のある背脂を多めに使ってくれているため、粉末スープだけの状態とは比べ物にならないくらい、芳醇で雰囲気のあるスープに仕上がります。

強すぎず弱すぎない獣臭のバランスが見事

その臨場感を押し上げてくれるのが別添の「調味油」で、そこには無色透明に近いオイルが入っているのですが、液体スープの背脂とはベクトルの違う獣臭が個性的。獣臭といってもマイナスな要素ではなく、背脂のポジティブな部分を引き出してくれるような、これがあるのとないのとでは大違い。

さすがに店舗の「背油醤油ラーメン」に匹敵する背脂ではないけれど、口径の狭い縦型カップという形状も手伝って、それっぽい雰囲気と背脂ならではの魅力がダイレクトに伝わってきました。

かやく

背脂の臨場感を思えば

4.0

メンマのサイズに違いを感じますが、構成としてはファミリーマートの「来来亭 背脂しょうゆラーメン」と共通で、気の抜けたベーコンみたいな焼豚(とかって書いたらショボく見えますけどw)を筆頭に、メンマは小さくても風味が強く、コリコリとした歯応えもスープにマッチ。

もうすこしネギにもこだわってほしかった‥‥という思いもありますが、スープの満足度が高かったので、そこまで気になりませんでした。ちなみに粗挽き唐辛子がチラホラと入っていますけど、見た目に嬉しい飾り程度の存在感だったので、辛い食べ物が苦手な方でも大丈夫です。

総評

5.0

大判どんぶり型よりも簡便性に優れている分、制約も多い縦型ビッグでの再現だったので、それなりにデフォルメされている部分もありますが、漠然と京都の背脂チャッチャ系を想起させる要素は多く、既存の「来来亭」や「飲み干す一杯」とも異なる仕上がり。

まったく新進気鋭の味ではないけれど、店舗の「背油醤油ラーメン」も王道を地で行く一杯との評判なので、あえて冒険しなかったのかもしれません。しかし、いろいろと冒険しやすいカップ麺だからこそ奇を衒った要素が欲しかったのも事実。次はカップ麺だけの限定メニューや大判どんぶり型の本気モードなど、コラボ第2弾の発売にも期待しています【author・taka :a(大石敬之)】

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