どうも、taka :aです。
【2019年3月28日追記】エースコック株式会社(大阪府吹田市)より、1988年から販売されている「スーパーカップ 大盛りいか焼そば」の販売を3月末の生産分で終了するとの発表がありました。理由は原材料の高騰や人権費、物流費の問題など、2019年6月1日に施工されるカップ麺の値上げと共通しているようです。いつかまた、復刻版が出ますように——
復刻版と現在の味を食べ比べ!
本日の一杯は、2018年7月2日(月)新発売、エースコック「復刻版 大盛りいか焼そば」のレビューです。1988年に発足した、エースコックの看板ブランド「スーパーカップ」が2018年で発売30周年を迎え、デビュー当時の味をイメージし、現行品として絶賛発売中の定番4品が「復刻版」として発売されました。当時の味を鮮明に覚えていらっしゃる方は少ないかもしれませんが、味の雰囲気が思い出として残っている方もいらっしゃるでしょう。
復刻版として発売された4品は、「スーパーカップ1.5倍 しょうゆラーメン」の復刻版「スーパーチャーシューラーメン生しょうゆ仕立て」、「スーパーカップ1.5倍 みそラーメン」の復刻版「スーパーみそラーメン生みそ仕立て」、「スーパーカップ1.5倍 とんこつラーメン」の復刻版「スーパーとんこつラーメン博多味」、そして今回の記事でレビューする「スーパーカップ 大盛りいか焼そば」(以下、「現行品」と記載)の復刻版「大盛りいか焼そば」です。
当時、絶賛発売中だったレギュラー品「大盛りいか焼そば」は、2018年4月9日にリニューアルされています。復刻版ではパッケージ左上の社名ロゴ* と、左下にある「スーパーカップ大盛り」のブランドロゴが新しくて、なんだか浮いているような気もしますが、イカのイラストがチープでカワイイですね。今のイカもカワイイけど、昔のイカもカワイイです。触腕は2本で足は5本しかないけどw
さて、今回の記事は食べ比べを行う比較レビューです。当時の味がチープな路線というのは実食前から目に見えていますが、私は当時の味を覚えていないので、ノスタルジックなイメージを踏襲しつつ現代でも通用する味なのか、またソースだけでなく麺の違いや具材の量など、いつものレギュラー品と原材料名も比較しながら食べ比べてみます。
ちなみに復刻版の内容量は162g(めん130g)、現行品の内容量は167g(めん130g)、両者ともに容器の形状は同じで、希望小売価格も同じく税抜200円です(* 2014年に会社設立60周年を迎え、2015年に刷新されました。「e」だけ小文字なのは、エースコックの遊び心を表現しているそうです)。
左が復刻版で、右が現行品。
ソースを間違えたら騒動ですw
上の写真が復刻版、下の写真が現行品。
製品情報
製品名:復刻版 大盛りいか焼そば 製造者:エースコック 内容量:162g(めん130g) 発売日:2018年7月2日(月) 発売地区:全国(スーパー・コンビニ等) 取得店舗:ÆON 取得価格:202円(税込) 希望小売価格:200円(税抜) JANコード:4901071207533 |
麺の種類:油揚げ麺 容器材質:プラ(PS) 必要湯量:600ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(焼そばソース・かやく・ふりかけ) |
原材料名・アレルギー物質
原材料名:油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、砂糖)、ソース(ソース、糖類、植物油脂、たん白加水分解物、食塩、香辛料、りんご果汁、香味油、酵母エキス、ビーフ調味料)、かやく(キャベツ、いか、香辛料、ごま、あおさ、紅しょうが、ブドウ糖、ビーフ調味料、オニオンパウダー、食塩、キャベツエキス)/加工でん粉、炭酸カルシウム、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、酸味料、ビタミンB2、香辛料抽出物、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・オレンジ・いか・牛肉・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ごまを含む) |
アレルゲン情報:小麦・乳成分・オレンジ・いか・牛肉・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ごま |
実食開始
【復刻版】栄養成分表示:1食(162g)当たり
エネルギー:659kcal |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
発売30周年のスーパーカップシリーズから復刻版が登場!
発売当時の味わいをイメージしたおいしさで、懐かしさと斬新さを楽しめる一杯!(エースコックの商品情報より引用)
めん
復刻版
弾力と滑らかさをあわせ持つ食べごたえのあるめんです。
(エースコックのプレスリリースより引用)
現行品と比較して、原材料からソースがカットされているのですが、そもそものクオリティが違います。断面の丸い中細の油揚げ麺で、やや押し潰してあるような楕円状。現行品よりもサイズが細く、特筆してクオリティの高い麺ではないものの、オープン価格の廉価版に使用しているような頼りないシャビーな麺ではありません。むっちむちの弾力とは言えませんが、歯切れの良さよりも弾力を意識しているタイプで、 “復刻版にしては” 現代風ですね。
かなり頼りない麺を想像していたので、個人的には軽く豆鉄砲を喰らった感じになってしまったのですが、希望小売価格を思うと当然の品質です。2018年1月8日に日清食品が「日清ラ王 復刻版しょうゆ」「日清ラ王 復刻版みそ」という「ラ王」シリーズの復刻カップ麺を発売していたのですが、発売当時の生タイプ麺をノンフライ麺で再現した結果、時計の針ぐるんぐるん左回りのチープなノンフライ麺になっていたんですよねw 値段を踏まえたら少し残念でしたが、コンセプト的には楽しい製品でした。はい、閑話休題‥
ほんと最近の中細麺を使った製品になら違和感なく溶け込みそうなクオリティの油揚げ麺だったので、おそらく発売当時の麺は今回の油揚げ麺よりも頼りない食感だったと思いますが、最近のエースコックが作る油揚げ麺は本当に技術が進歩してきたことを踏まえると(価格帯によってはレトロな油揚げ麺も使われますが)、ちょっと旧世代な油揚げ麺と言えるかもしれません。
有名なラーメン店のコラボとは違い、CoCo壱番屋など別の企業とタイアップした時のカップ麺では麺のクオリティが下がる傾向にあるのですが、その時に使われそうなタイプ‥この例え伝わりますかねw 廉価版ほどチープではありませんが、取り立てるほどの麺でもないです。
現行品
厚みがありプリッとした歯応えのある130g大盛りのめんです。
(エースコックのプレスリリースより引用)
これはもうアレですよ‥ぶっちぎりで現行品の完全勝利ですねw 説明通り厚みのある中太の油揚げ麺で、プリッとした歯切れの良さを感じさせてくれる前に弾力がワンクッション入ります。奥歯で噛むと、いったん麺が奥歯を包み込むように受け止め、それから軽く反抗した後にプリッと弾ける、あらためて食べるとクオリティが高いことに驚きました。
もちろん現れては消える新商品系のカップ麺では、新世代系のハイクオリティな油揚げ麺が数多く生み出されてはいるものの、かなり定番品のレベルも上がってきましたね。もっちりとした弾力から噛み応えがあったので、さすが大盛り食べ応えはバッチリですw 今回の復刻版も麺量130gですが、体感的には現行品のほうが高い満腹感が得られると思います。
左が復刻版で、右が現行品です。けっこう差があります。
ソース
ビーフの旨みとリンゴの甘みを合わせた発売当時をイメージした焼そばソースです。野菜の旨みと香辛料の香りが楽しめます。
(エースコックのプレスリリースより引用)
昨日の「週報」で「いか焼そばなのにビーフの旨味とリンゴの甘みって‥」と書いたら、「ソースに果実(リンゴ)が使われていますからね」と的確なツッコミを頂いたのですが、さようでございますw ただ、「ソース」とは別に「りんご果汁」が追加されていました。でも、だからと言って「りんご!」ではなく、軽くソースのフルーティーさを後押しする感じですね。
でもって現行品には入っている発酵調味料や魚介系の成分は使用されておらず、主な油脂成分が動物油脂から植物油脂に変わっているのが大きな差で、製品説明通りビーフ調味料が加えられています。さらに、カップ麺のアレルゲン表示には通常あまり表記されることが少ない「オレンジ」の文字があるのですが、特別にフルーティーというわけではありません。ただ、後口ほんのり果実由来の味覚を残しました。
液体ソースはサラサラとしており、やや塩気が強く、加えて油脂成分も動物油脂ではなく植物油脂が主体なので、かなりシャープな印象を受けます。ビーフの旨味は下支えに過ぎませんが、豚脂などの動物油脂がベースとなっている濃厚なソース焼そばとは違う素朴な味わい。新商品としては何の変哲もない味ですが、どろどろした粘度の高い液体ソースを使用したソース焼そばよりもシャープでサラッと素朴なソースを使った焼そばが好みな方にとっては好印象だと思いますし、現代でも余裕で通じる味ですね。それだけに復刻感がアレなんですけど‥w
現行品のように魚介の旨味は意識されていないので、具材のイカとのマッチングは劣りますが、相性に問題はありません。味はシャープに濃いめなので、味の好みこそあれど濃度に関する物足りなさは心配なさらなくて結構です。そこまで実食中は気になりませんでしたが、けっこう後口に酸味が残りました。嫌な酸味ではありませんでしたけどね。
現行品
果実の甘みを含んだソースなど5種のソースをベースに魚介の旨みを加えた、酸味・旨み・甘みをしっかりと感じる味わいです。「めちゃうま!ふりかけ」の胡椒感を上げることで今まで以上にパンチのある味わいにしました。
(エースコックのプレスリリースより引用)
こちらも液体ソースはサラサラとしていますが、油脂成分が動物主体なので、やはりコクが違います。さらに魚介エキスの下支えが入る分、具材に入っているイカの香りと相乗効果が感じられるんですよね。もちろん復刻版もイカとソースのマッチングは問題ありませんでしたが、シンプルなソース焼そばにイカを乗っけたような組み合わせではなく、根本から合わせようとしている現行品のほうがクオリティは高く‥って当たり前なんですけどw ただ、濃いめの味ながらも丸みを帯びたマイルドさや適度な酸味と果実の甘味、それらが余韻として残る後味にはバランスのよいコクが感じられ、そういえば久しぶりに食べたのですが、なるほどレギュラーを張っているだけのことはあるなと感心しました。
で、この「めちゃうま!ふりかけ」が実際めちゃうま!w 昔から好きだったんですけど、今年4月のリニューアルから胡椒感がアップし、さらにパンチが増していました。うん、さすがですね。もはや当たり前のように、文句なしで美味しいです。復刻版は「ふりかけ」無しだと面白味に欠ける味わいでしたが、現行品はソース単体でも充分に勝負できる味だと思います。
かやく
復刻版
風味の良いいか、キャベツ、ごまとあおさと紅しょうがのふりかけを付けました。
(エースコックのプレスリリースより引用)
ふりかけは味の決め手と言っても過言ではない存在で、定番の紅生姜やアオサに加えてブドウ糖、ビーフ調味料、オニオンパウダー、食塩、キャベツエキスなど、さらに現行品には使われていない胡麻のアクセントが光ります。現行品がリニューアルで胡椒感を増しましたが、若干こちらのほうが威力は上かもしれません。そんな香辛料のパンチも大きな味の決め手となりますが、オニオンパウダーやキャベツエキスなど、それが単体の味覚としてダイレクトに伝わってくるわけではないものの、液体ソース単色では出せない彩りを見せてくれます。
イカは細切れでしたが、風味がソースに与える恩恵は強く、ソースでは感じられなかった「いか」を確固たる地位に定着させていました。ふりかけ以外は、ほぼ現行品と同じです。思いのほかキャベツの量が多く、意識して食べると麺が大盛りでも食感に飽きが来ませんでした。
現行品
風味の良いいか、シャキシャキとした食感の良いキャベツ、紅しょうがとあおさの「めちゃうま!ふりかけ」を付けました。
(エースコックのプレスリリースより引用)
キャベツとイカは両者で同じと書きましたが、現行品のイカは中サイズからが基本で、比較的に大きかったです。ただ、これに関しては個体差の加減もあるので、なんとも言えません。ふりかけの内容も違っているのですが、胡椒の配分とポーク調味料やオニオンパウダーが “めちゃうま!” の秘訣なんでしょうね。キャベツの量は復刻版のほうが多めに感じたのですが、それは麺の存在感が違ったからだと思います。実質、ほぼ絶対量は同じでした。
総評
実は復刻版にはチープで安っぽい、えーこれ現代じゃ通じないよー、みたいな味を楽しみにしていた面があったので、なんだか普通に定番品としてあっても違和感なさそうだった質の高さに「復刻版‥?」などと思ってしまったんですけどw 定価が税抜200円と現在のスーパーカップと同じなので、これくらいじゃないと現代の顧客は納得しないかもしれません。ただ、それほど現行品とノスタルジックな差は感じられなかったので、じゃぁ普通の「大盛りいか焼そば」でいいよね?という結論に落ち着き、今回の総評は★3が妥当だと判断しました。
復刻版も具材のイカは問題なくマッチしていましたが、やはり魚介の下支えが入るソースで構えている現行品のほうが “らしい” ですね。もちろん現行品と復刻版を見比べて現行版が最終的に劣っていないと現行品の立つ瀬がなくなってしまうわけなんですけれども、どうせだったら「さっすが30年前の味しょっぼww」と思わず膝を叩いて笑ってしまうような安っぽさに振り切ったほうが分かりやすかったと思います。
けっして復刻版も悪くありませんでしたが、麺の量を90gに減らし、希望小売価格を180円に下げてイカを入れたソース焼そばを作ったら今回みたいな感じになるのかなー、って。もちろん普通に美味しかったし、細部には現行品との違いも見られましたが、あまりにも普通に美味しくてw その結果そこまで復刻版らしさは得られませんでした。同じ値段でも食後の満足感が圧倒的に違ったので、買うなら普通の現行品「スーパーカップ 大盛りいか焼そば」でいいと思います。あ、でもイマイチ(★2)じゃないですからね。暗黙の了解なのかイカの入ったソース焼そばって滅多に出ませんしw そういった意味では貴重な存在と言えるかもしれません。
30年前にタイムスリップして大ダメージを喰らうほど突き抜けてチープだったほうが分かりやすかったかな?とは思ったものの、もし30年前当時に今回のクオリティに近い製品を初版から打ち出していたのであれば、なんとも末恐ろしいメーカーです‥って、まぁそれはさすがにないと思いますけどw さらっと食べ比べるつもりだったんですが、思いのほか力んでしまいましたね。最後までお目通しいただき、ありがとうございます。復刻版は今でも普通に通じるような味でしたが、それだけにレトロな復刻感が弱かったので、残り3品に期待しましょう。(この記事は2018年7月1日18:29に公開したものを編集しています)
管理人の返信が追いつかないので、今回の記事には返信不要でも差し支えない方のみコメントお願いします(ぺこり)
私も好きな食べ比べ!
味覚は人によっても、季節によっても、その日の体調でも
変わりますよね、食べ比べは、その日の味の違いが分かりやすいですね!
takaさん、こんばんは!
現行のいか焼そばって味全体に占めるふりかけの比重が大きいので、
今回の復刻版にはソースを素直に楽しめる期待があるのですよね!
めちゃうまふりかけもあれはあれでおいしいのですけどもね!
いか焼そばは発売当初UFO以上に好きな存在だっただけに、
それを再び味わってみることへの興味もありますね!(●・ω・)
ではでは、おじゃまいたしました!(゚x/)
復刻版のほうが美味しかったら
それはとってもよくないことなので
当然の結果ですね。
でもそれなりにしっかり当時のチープさはあったのはよかったです。
汁ありスーパーカップのほうの結果も見えていますが、
食べてみたい気分にはさせられますね。
原稿品のイカがタコにしか見えない(゚∇゚ ; ) うっかり間違え買ってしまいそう・・まぁ「美味しいタコだった」って気がつかない率高しだけどw
カップ麺も進化してるから現行品の方が美味しくなるのはしょうがないとして、復刻版のよさって「懐かしい〜」だと思うんだよね・・それがないなら現行品でいいよねぇ(((uдu*)ゥンゥン
友達で「いかや焼きそば」のことを「いか」と言えなくて「えか焼きそば」って言ってる子がいたんだけど、思い出しちゃったw。
昔美味しいと思ったものが今食べたら美味しくないってことない?
なんか前のほうが美味しかった~ってなるのはきっと懐かしさと当時の自分のあまりの味オンチさが故なのかすら・・・。