どうも、taka :aです。
本日の一杯は、ファミリーマート限定カップ麺、日清食品「ラ王 黒タンタン」と「ラ王 白タンタン」の実食・比較レビューです。
黒の次は白!? ファミマ限定ラ王から対極的な姉妹品「白タンタン」新登場!!
辛い? 辛くない? 実際に食べ比べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力と白黒の違いを判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ラ王 “黒タンタンvs.白タンタン”
「ラ王 黒タンタン」とは、日清食品株式会社と株式会社ファミリーマート(FamilyMart Co.,Ltd.)の共同開発商品で、初代発売日は2018年11月13日。当時からトレンド味覚として注目されている花椒(かしょう、ホワジャオ)をノンフライ麺に練り込んだ “まるで、生めん。” の「花椒練りこみ麺」と「黒ラー油」を特徴とし、全国のファミリーマートにて一斉に販売されました。
ベースは “ラーメンの王様” に因んで名付けられた日清食品の旗艦ブランド「日清ラ王」で、製品スタイルは定番の八角形どんぶり型ではなくコンビニ向けの縦型ビッグ。一見すると担担麺に黒マー油(焦がしニンニク油)をトッピングした変わり種に思えるのですが、別添の小袋には黒マー油ではなく「黒ラー油」が入っていたので、ちょっとギャップの激しい一杯だったかもしれません。
しかし、そのクオリティは上々の出来栄え。噛む度めちゃくちゃ痺れるとかではないのですが、じっくり噛んでいると花椒の清涼感を伴うノンフライ麺は個性的で面白く、同時にスープとの一体感を高める効果あり。土台のスープは胡麻(ねりごま、すりごま)がズッシリと構えている、ちょっと重たいくらい濃厚な胡麻系スープで、もともとラ王の担担はゴマが強めなのですが、想像以上のインパクト。
加えて別添の「黒ラー油」は、読んで字の如く “黒いラー油” だったので、焦がしニンニク油でもなければ激辛ラー油でもなかったのですが、墨汁やイカスミでも入れたようなビジュアルに——と、その強烈な見た目を除けば硬派な仕上がりで、唐辛子の辛さや花椒の痺れこそ頼りないと感じたものの、かなり高濃度だった胡麻の存在感が印象に残っています。
その「黒タンタン」は、2019年7月9日に再びファミリーマート限定・数量限定商品として “二代目” がリリースされ、今回の新作「白タンタン」が発売される1週間前の2020年3月31日に “三代目” を発売。1週間違いのタイミングかつコントラストの姉妹品なので、黒タンタンと白タンタンを隣り合わせで陳列しているファミリーマートを多く見かけました。
さらに2020年4月20日(月)までの期間中、新作の「ラ王 白タンタン」を購入すると、先発の「ラ王 黒タンタン」が30円引きになる割引券が必ずもらえる(割引券がレシートに印字される)キャンペーンを実施。とはいえ “次回使える” 割引券なので、白と黒を同時に購入して即座に30円引きというわけではないのですが、きちんと相乗効果を狙っています。
ちなみに「黒タンタン」の初代と二代目はカロリーなどの数値が完全に同じだったので、中身は変わっていなかったのですが、2020年版の三代目は栄養成分表示の値が同じではありません。その「黒タンタン」は店内ポップやパッケージで “黒ラー油と花椒の重層的な刺激” を強調しているのに対し、今回が初登場の「白タンタン」は “白ごまとナッツの豊潤な味わい” をアピール。
けれども “花椒練りこみ麺” や “2種のミンチ肉入り” といった共通点もあるので、このページでは「黒タンタン」と「白タンタン」の何が違うのか食べ比べて確認します。なお、容器のサイズ(お湯の目安量)は「黒タンタン」「白タンタン」どちらも同じで、ファミリーマート標準価格も212円(税込228円)と基本スペックは変わりません。
開封
「黒タンタン」に別添されている小袋は、後入れの「黒ラー油」が1袋。初代と二代目の具材は “味付肉そぼろ、チンゲン菜、ごま、赤唐辛子” でしたが、パッケージに2種のミンチ肉入りと書いてあったように、前回・前々回にはなかった味付豚肉が追加されています。なお、開封した瞬間から強めの香りが漂い、この時点から美味しいと確信させてくれるような実食前。
「白タンタン」に別添されている小袋は、後入れの「赤ラー油」が1袋。具材の構成は黒タンタンと同じ内容(チンゲン菜、味付肉そぼろ、ごま、味付豚肉、赤唐辛子)で、香りは比較的に丸みを帯びているのですが、こちらも調理前から高濃度な香りが漂います。ちなみに別添の小袋は「白タンタン」のほうが小さめに写っていますが、錯覚ではありません(※実際に小さい)。
2020年4月7日現在、コンビニで縦型ビッグのNB(ナショナルブランド)商品を購入すると、税込価格は軽減税率8%適用で232円が相場。それと比較して「黒タンタン」「白タンタン」ともに税込4円安いので、コンビニ のファミリーマートでしか売ってないPB(プライベートブランド)商品ですが、きっちり専売品らしい強みが活かせています。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ラ王 黒タンタン / 白タンタン 製造者:日清食品株式会社 静岡工場 製造所:静岡県焼津市相川17-2 内容量:116g(めん75g)/ 114g(めん75g) 商品コード:4902105262498 / 4902105262481(JAN) |
発売日:2020年03月31日(火)/ 04月07日(火) 実食日:2020年04月07日(火) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:228円(税込) 希望小売価格:212円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺(花椒練りこみ麺) スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(黒ラー油 / 赤ラー油) |
原材料名とアレルギー表示
【ラ王 黒タンタン】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、チキンエキス、香辛料(花椒))、スープ(豚脂、ポーク調味料、植物油脂、小麦粉、ごま、食塩、ねりごま、乳等を主要原料とする食品、香辛料、でん粉、糖類、脱脂大豆粉、発酵調味料)、かやく(チンゲン菜、味付肉そぼろ、ごま、味付豚肉、赤唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、香料、炭酸Ca、増粘多糖類、カラメル色素、乳化剤、植物炭末色素、セルロース、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、香辛料抽出物、シリコーン、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・落花生・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
【ラ王 白タンタン】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、チキンエキス、香辛料(花椒))、スープ(ポーク調味料、豚脂、糖類、ごま、食塩、小麦粉、でん粉、ねりごま、クリーミングパウダー、脱脂大豆粉、植物油脂、香味油、香辛料、ピーナッツバター)、かやく(チンゲン菜、味付肉そぼろ、ごま、味付豚肉、赤唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、炭酸Ca、増粘多糖類、香料、乳化剤、セルロース、カラメル色素、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、香辛料抽出物、ビタミンB2、シリコーン、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・落花生・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
【ラ王 黒タンタン】栄養成分表示[1食(116g)あたり]カロリー:492kcal、たん白質:10.7g、脂質:17.1g、炭水化物:73.7g、食塩相当量:6.8g(めん・かやく:2.9g)(スープ:3.9g)、ビタミンB1:0.24mg、ビタミンB2:0.30mg、カルシウム:237mg / 参考値:調理直後に分別した値(めん・かやく:336kcal)(スープ:156kcal) |
「黒タンタン」の湯戻し時間は熱湯5分、今回も調理後は初代・二代目に続いて黒ラー油のインパクトが凄まじく、2種のミンチ肉とチンゲン菜の量も申し分ありません。ちなみに容器の側面に辛さレベルが記載されているのですが、5段階基準で標準以下の “2” となっているため、今回も刺激に特化した仕上がりではない様子。
【ラ王 白タンタン】栄養成分表示[1食(114g)あたり]カロリー:476kcal、たん白質:10.9g、脂質:15.2g、炭水化物:73.8g、食塩相当量:6.8g(めん・かやく:2.7g)(スープ:4.1g)、ビタミンB1:0.25mg、ビタミンB2:0.29mg、カルシウム:224mg / 参考値:調理直後に分別した値(めん・かやく:336kcal)(スープ:140kcal) |
「白タンタン」の湯戻し時間も熱湯5分、白いスープに赤いラー油が映え、こちらも2種のミンチ肉とチンゲン菜で麺が見えない調理直後。白タンタンの辛さレベルは5段階基準でもっとも低い “1” となっているため、いよいよ辛くないようですが、それだけに “花椒練りこみ麺” の効果をより高く実感できるかもしれません。
なお、とろみ成分が黒・白どちらの粉末スープにも仕込んであったので、別添の小袋を入れる前に容器の底から丁寧に混ぜ合わせた後、念のため小袋を入れてからも再度よく混ぜてください。それでは、黒タンタンと白タンタンの違いに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
麺は黒・白で共通
「黒タンタン」の麺は、おそらく初代と二代目にも使用されていた花椒入りの三層ストレートノンフライ麺で、じわじわと上がってくる花椒の清涼感がポイント。もちろんスープにも花椒は使われているのですが、日本の和山椒とは違う華北山椒(花椒)特有の清涼感が印象的。そこまで強烈な刺激ではないものの、麺に練り込まれた花椒の効果は伊達じゃありません。
「白タンタン」の麺も黒タンタンと同じ花椒練り込み麺(三層ストレートノンフライ麺)が搭載されていて、鋭利な角刃でカットされた形状から輪郭のある口当たり。スープが穏やかな「白タンタン」のほうが麺に練り込まれた花椒も感じやすく——とはいえ微妙な差ではあるものの、後半にかけてジワジワと上がってくる花椒の清涼感や小麦の風味がストレートに伝わってきました。
なお、麺の加水率は高めの設定で、食べ始めの強いコシも見どころなのですが、やや部分的な戻りムラと多加水ノンフライめん特有のゴムっぽさが気になるところ。とりあえずフライングは厳禁なタイプだったので、熱湯5分しっかり待つのはもちろんのこと、時間に余裕のある方は別添の小袋を加えた後に追加で2分ほど休ませてみてください。
スープ
どっちもゴマが強烈
「黒タンタン」のスープにみられる特徴は、おおむね初代・二代目のスープから変わっておらず、唐辛子の辛さも花椒の痺れも万人ウケする穏やかなもの。しかし、黒ラー油の辛さはともかく花椒の清涼感は明白で、強烈な胡麻のコクも色褪せておらず、粉末スープの中に仕込まれていた大量の擂り胡麻もさることながら、別添の黒ラー油にも胡麻のコクが仕込んであります。
一方の「白タンタン」は “辛さレベル1” と前述したように、見た目こそ辛そうな赤ラー油を全投入しても実際の辛さはピリ辛以下。さらに花椒も入っているのか入っていないのか分からないほど主張が弱く、黒タンタンほどの痺れは感じません。けれども白ごま(すりごま、ねりごま)が強烈に主張してくるのは黒タンタンと同じ特徴で、やわらかいのに旨味の重心は低く、かなり濃厚なテイスト。
黒タンタンには含まれていないピーナッツバターのコクが印象的で、まったりとしたナッツの旨味が奥行きを生み、なるほど “白ごまとナッツの豊潤な味わい” というのにも素直に納得。刺激的な要素が少ないことに加え、酸味などのアクセントは意識されておらず、まろやかさに振り切っているのですが、とことんマイルドなスープは尖っていないのにインパクトがありました。
具材
とにかくチンゲン菜が大量
具材は「黒タンタン」「白タンタン」どちらも共通で、やや白タンタンのほうが肉を少なめに感じたのですが、重量判定による誤差の範囲内。味付肉そぼろ(上記写真の右側)は歴代黒タンタンに使われていたものと同じジャンクな肉具材で、まったく本格的なタイプではないのですが、どちらのスープに合わせても雰囲気を壊しません。
今回から新たに導入された味付豚肉(上記写真の左側)は、既存の「カップヌードル」にも入っている “謎肉じゃない肉具材” で、日清食品の公式ウェブサイトでは “ミンチポーク” と表記されているもの。こちらもジャンクなテイストで風味が強く、量こそ多くありませんでしたが、ちゃんと “2種のミンチ肉入り” を実感できます。
唐辛子こそ飾りに過ぎない存在ですが、ごまについてスープに大きく寄与しており、青梗菜が大量に入っているのも評価できるポイント。ごまが強烈に効いたスープに青梗菜の甘みが絶妙で、歯応えの強い茎の部分も白黒ともに多かったです。これだけ具材が入っていれば、特定のコンビニ限定で税込228円でもコストパフォーマンスが高いですね。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6+)
「黒タンタン」は、2018年11月13に発売された「黒タンタン(初代)」と比較して大幅な変化は見られず、目立った違いといえば肉具材が2種類に増えたことくらい。対する新作の「白タンタン」は、想像以上にマイルドな仕上がりで、唐辛子も花椒も弱かったものの、徹底的して胡麻に特化していた高濃度スープはインパクト抜群でした。
どっちがオススメか聞かれた場合、お好みで——としかいえないのですが、とにかく胡麻が濃厚な担担麺が好きなら一見の価値あり。どちらも刺激が控えめなので、そこに期待してはいけませんが、胡麻の濃度に関しては量商品ともに申し分ありません。販売店はファミリーマートのみ、数量限定商品となっているため、気になった方は早めに最寄りのファミリーマートをチェックしてください。