どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年1月14日(月)新発売のカップ麺、エースコック「全国ラーメン店マップ すすきの編 らーめん空監修 辛味噌ラーメン」の実食レビューです。
ラーメンご当地札幌の人気店「らーめん空」とのコラボ商品第5弾!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
らーめん空のカップ麺 辛味噌ラーメン
「全国ラーメン店マップ」とは、 “全国各地の人気ラーメン店の味を手軽に味わうことができる” というコンセプトを掲げている人気シリーズなんですけれども、異様に北海道率が高いことでも有名です。特に「らーめん空」とのタイアップは頻度が高く、シリーズの中では最もコラボしているラーメン店になるのではないでしょうか。
「らーめん空」(らーめん そら)とは、北海道・すすきのに本店を構える札幌みそラーメンの名店で、国内には本店を含めて3店舗(すすきの本店・札幌ら〜めん共和国店・千歳空港店)、さらに「ラスベガス」に1店舗(ラスベガス店)、「フィリピン」に4店舗(セブ島店・スービック店・アンヘレス店・バギオ店)、「シンガポール」に1店舗(シンガポール店)と海外にも6店舗の支店を構える(※2019年1月現在)ワールドワイドなラーメン店です。
「らーめん空」が提供している味噌ラーメンは、いわゆる「純すみ系」と呼ばれている札幌で一世を風靡した味噌ラーメンの伝説的名店「純連(すみれ)」を源流とする系統のラーメンに分類され、コクがあるのにスッキリとしたテイストと定休日の月曜日を除く平日は朝方(日・祝日も深夜1時30分)まで営業していることから飲み会のシメに利用される方も多いようですね。
「すみれ」が正式に暖簾分けしたラーメン店は3店舗しかないといわれているのですが、もともと会社員だった店主・高田富央(たかだ とみお)氏は「すみれ」出身。お店のラーメンは北海道産のモチ豚を炊き出し、野菜や昆布などを合わせた濃厚スープに焼き味噌の風味が特徴とされているのですが、濃厚なのに白湯ではなく清湯(透き通った)スープがベースとなっているそうです。
代表メニューの「味噌ラーメン」は、カネジン食品が製麺している玉子ちぢれ麺を採用し、スープは清湯と思えないほど濃厚でコクがあるのに比較的すっきりとした味わいから胃もたれせず(これもシメの一杯として人気が高い理由なのでしょうね)、とろけるようなチャーシューの上にトッピングされている生姜を少しずつ溶かしながら頂くのだとか。
しかし、今回のテーマは本店のメニューにもある変わり種の「辛味噌ラーメン」で、このカップ麺は前にも見たよ? という方も多いかとは思いますが、「らーめん空」の「辛味噌ラーメン」を再現した商品は今年で3回目のリリースになります。初版は2017年1月9日(月)発売、2回目は2018年1月15日(月)発売ということで、毎年1月の定番品的な立ち位置ですね。
2018年1月発売品は山椒の量が前年比30%増量となり、2019年は2018年と比較して “辛さをより高めることで更にお店らしくカラダ温まる一杯に” 仕上げているそうなので、辛さレベルにも注目しながら食べてみたいと思います。それでは、開封して中身をチェックしてみましょう。
開封
別添の小袋は「液体スープ」が1袋、毎度おなじみエースコックらしく別添の小袋が先入れ状態で粉末スープまみれなので、お湯を入れる前に取り出しましょう。液体スープには「フタの上にのせよく温め、お召しあがりの直前に入れてください」と書かれているのですが、おかげで接着剤が再接着する恐れは皆無なので、そこは評価すべきポイントですね。
あまり具沢山とはいえないかもしれませんが、おそらく “アタリ” と思われる肉具材(たぶん‥後述します)とネギ、玉ねぎがチラホラと確認できます。お店のように大きなチャーシュー、メンマ、もやし、糸唐辛子、卵などは入っていませんが、具材の構成に関しては従来の「辛味噌ラーメン」と大差ありません。
麺は熱湯5分の油揚げ麺、前述したように液体スープはフタの上で温めてくださいとのことなので、そのようにしましょう。販売エリア(発売地区)は全国のスーパー・コンビニ等となってるため、コンビニでしか売ってないわけではないのですが、おそらくコンビニだと税込216円が平均的な販売価格になると思います。
製品情報・購入価格
製品名:全国ラーメン店マップ すすきの編 らーめん空監修 辛味噌ラーメン 製造者:エースコック 製造所:自社工場(製造所固有記号[W])兵庫県加東市 内容量:98g(めん70g) 発売日:2019年01月14日(月) 実食日:2019年01月15日(火) JANコード:4901071246082 希望小売価格:205円(税抜) 発売地域:全国(スーパー・コンビニ等) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:タテ型ビッグ(タテロング) 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、砂糖)、スープ(みそ、粉末みそ、糖類、香辛料、ポークエキス、動物油脂、食塩、ポーク調味料、香味油、植物油脂、おからパウダー、ねりごま、酵母エキス、チキンエキス、みそ加工品、ごま、ポークコラーゲン、発酵調味料、全卵粉)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ、玉ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘多糖類、香料、酒精、かんすい、微粒二酸化ケイ素、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン・ごまを含む) |
【アレルギー表示】小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン・ごま |
実食開始
液体スープを開封すると、中身は味噌の比率が高く、スープというよりも味噌ダレといった雰囲気。ラー油系の赤いオイル成分も見られますが、特に量が多いわけではありません。辛味噌ラーメンといっても豆板醤などを練り込んだ調味料をトッピングするタイプからラー油を添加したもの、または単純に唐辛子追加など様々ですが、お店のラーメンは辛く味付けした挽肉がトッピングされているようですね。
さて、完成です。強烈ではありませんが、とろみ成分が含まれていたので、溶け残りがないよう丁寧にかき混ぜましょう。肉そぼろにオイル成分が絡まって、ちょっとお店のラーメンに通じる見た目になりました(部分的にw)。具材のボリュームは足元にも及ばないものの、エースコックのタテ型ビッグ製品にしては標準量ですね。
ちなみに容器は紙製でも二重構造になっているので、熱湯を注いだ後も熱に苦戦することなく片手で持てました。それでは、実際に食べてみましょう。「辛さUP!(※2018年1月発売品比)」と書いてありましたが、山椒については前年比30%DOWNなのか、そのあたりにも注目しながら食べてみたいと思います。
1食(98g)当たり
カロリー:399kcal |
※参考値(調理直後に分別した値) エネルギー:399kcal(めん・かやく:306kcal)(スープ:93kcal) |
めん
滑らかさと弾力を併せ持った太めんです。適度な味付けをし、スープと相性よく仕上げました。
(出典:エースコック「商品情報」)
お店の麺はカネジン食品が製麺している玉子ちぢれ麺が採用されていると書きましたが、ネット上にアップされている写真や評判を拝見したところ、いかにも札幌の味噌ラーメンらしい黄色くて縮れの強い麺でした。しかし、カップ麺に使われている麺は比較的に色が薄く、ストレート麺ではないけれど、むしろ縮れは弱いです。
丸刃でカットされた油揚げ麺は口当たりがよく、摩擦抵抗のない滑らかな表面と縮れも弱いことから喉越しもいいのですが、あまり札幌ラーメンのイメージではありません。しかし、油揚げ麺なのに油揚げ麺特有の野暮ったい風味は控えめで、ほとんどスープの邪魔をしてこないのは再現カップ麺として大きなメリットですね。
いや、麺の再現度的にはアレかもしれないんですけど‥w ソフトながらに弾力があり、もちもちとした食感。熱湯5分しっかり守ってフタを開けたら液体スープを投入、よくかき混ぜて即食べる‥のテンポだと、まだ部分的にサクサクしていると思うので、熱湯5分30秒くらいケアしたほうが適切かもしれません。再現度はともかく、ひとつの油揚げ麺としての質は高いです。
スープ
直火で炒めた香ばしい味噌をはじめとした選び抜いた味噌に、ポークエキスや豚脂でコクを付けたスープです。香味野菜を加え、唐辛子や山椒をしっかり利かせて華やかな香りと辛みを付与しました。
(出典:エースコック「商品情報」)
山椒を30%増量していた前回(2018年1月発売品)と比較して唐辛子の辛さはアップしたように感じますが、それでもピリ辛〜ピリ辛ちょい上(中辛くらい?)だと思うので、ほんとうに辛い食べ物が苦手とかでなければ苦戦することはありません。逆に「辛さUP!」の文字に期待していると、え‥この程度? と物足りなさを感じることになるでしょう。
しかし、味としては実に美味しいですね。山椒が通常量くらいに戻ったことで、やや前回は鳴りを潜めていたように感じた焼き味噌のニュアンスが戻り、それでいて唐辛子のヒリヒリとは違う山椒の香りは明白かつ適度な刺激でスパイシー。山椒は初版より強く、前回から20%DOWN? くらいでしょうか。ラードたっぷり系ではないものの、濃厚かつ繊細で複雑なテイストにはこだわりを感じました。
味噌は赤・白それぞれバランスよく配合されていて、赤味噌の適度な輪郭と白味噌の淡いコクが同時に得られます。そこへ交わる唐辛子と山椒の絶妙なアクセントもバランスよく共存していたし、おからパウダーのザラついた舌触りも自然に味噌感を高めることに寄与。丁寧な動物系の旨味や芝麻醤(ねりごま)による確かなコクがあったので、とろみも不自然ではありませんでした。生姜は強くありませんが、味のバランスでいうとスープのクオリティは前回以上ですね。
かやく
程良く味付けした肉そぼろ、風味の良い玉ねぎ、色調の良いねぎ、唐辛子を加えて仕上げました。
(出典:エースコック「商品情報」)
エースコックの製品説明に “程良く味付けした肉そぼろ” と書いてある肉具材にはアタリとハズレがあって、ハズレの時はスカスカとした頼りない食感かつ味付けもイマイチ(というか味付けしてる? くらいのレベル)なのですが、アタリの時は旨味しっかり、食感もスポンジみたいに頼りなくありません。
大量ではないものの、前々回から前回にかけて肉具材の量が増え、逆に玉ねぎが減ってしまったように感じていたのですが、おおむね今回は前回の印象と大差ありません。フレッシュな食感と風味が相性抜群の玉ねぎが少ないのが寂しかったりもするんですけど、「らーめん空」とのコラボでは肉具材をケチってこないので、実に好印象です。
玉ねぎは容器の底に溜まりがちなので、しっかり混ぜながら食べたほうが食感のアクセントを楽しめるのですが、あえて底に残しておくメリットも‥‥
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4++)
(ほぼほぼ★5)
まず何と言ってもスープの完成度が高く、再現度は評価しかねますが、余裕で★5ないし★5以上。具材も及第点ではあるものの、おそらく来年の1月にも発売されるであろう次回作では麺の改良に期待、といったところでしょうか。そこさえ目を瞑れば、味としては上出来の★5でも差し支えありません。それに‥‥
先ほど玉ねぎは容器の底に残しておくメリットもあると書きましたが、今回のスープは白ご飯との相性抜群で、残ったスープに白ご飯を投入して食べる〆の一杯が美味しいこと。その際、底に溜まっている玉ねぎの食感が面目躍如の大活躍。残ったスープにライスダイブ派の方は、高い満足感が得られるでしょう。その際は、おろし生姜+ニンニクちょい足しアレンジがオススメの美味しい食べ方です。