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ローソン限定【らーめん五丈原】監修「塩とんこつ」札幌の名店が誇る人気No.1 “とんしお” をカップ麺で再現!!

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東洋水産

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2021年4月20日(火)新発売、東洋水産(マルちゃん)のカップ麺「らーめん五丈原 塩とんこつ」の実食レビューです。

札幌の激戦区で25年以上愛されている名店「らーめん五丈原」二代目・東英俊(あずま ひでとし)店主監修 “とんしお” ローソン名店シリーズのカップラーメンで再現!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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らーめん五丈原 塩とんこつ

らーめん五丈原(ごじょうげん)とは、札幌市中央区南7条西8丁目(東本願寺前)に本店を置く人気ラーメン店で、1994年(平成6年)に初代・東俊治氏が創業。ラーメンの激戦区として知られる札幌にて、1990年〜2000年代のラーメンに新たな伊吹を与えた “第2世代” の代表格「らーめんてつや」「にとりのけやき」「山岡家」「白樺山荘」ほか、旭川の名店「山頭火(さんとうか)」らと並び称される名店です。

撮影協力:ローソン

今回のカップ麺「らーめん五丈原 塩とんこつ」は、マルちゃんのブランドで知られる東洋水産と「らーめん五丈原」の共同開発商品で、コンビニの中でもローソンでしか買えない販路限定商品として展開。ローソン公式から事前の告知はありませんでしたが、Twitterでは発売日に多数のユーザーが歓喜のツイートを送信。それは北海道のみならず、全国のファンからカップ麺の発売を祝う声が見られ、人気の高さがうかがえました。

「らーめん五丈原」を立ち上げた初代店主・東俊治氏と息子の英俊氏(今回のカップ麺を監修した現二代目店主)は、もともと深川で出前専門の寿司店を営んでいたらしく、最盛期には年商1億3,000万円の売り上げを記録したこともあったそうですが、出前中に俊治氏がバスと衝突。それを機に “もう出前の時代じゃない” と出前専門の寿司店を畳むや否や、1994年(平成6年)に「らーめん五丈原」を創業という特異な歴史の持ち主。

五丈原(ごじょうげん)という特徴的な名前の由来は、ラーメン店を開業するから “5分で店の名前を考えてほしい” と父に頼まれた息子・英俊氏の発案で、その当時に好きだった『三国志』の本をめくり、たまたま目に留まったところが五丈原だった、という意外な理由で決定。そんな「らーめん五丈原」を象徴する看板商品であり、カップ麺のモデルにもなったラーメンが「とんしお」で、北海道のラーメンに新風を吹き込みます。

ポッケージには「らーめん五丈原」本店の外観を掲載

「らーめん五丈原」の「とんしお」とは、それまで「すみれ(純蓮)」にルーツを持つ濃厚な味噌ラーメンが札幌の主流とされていた当時の流行に反し、旭川ラーメン特有の低加水麺を札幌で提供するという、当時としては斬新な試みで、それに合わせるスープも独自に考案。現在も本店で豚骨をベースにした「みそ」や「しょうゆ」を提供していますが、やはり「とんしお」が不動の1番人気とのこと。

先代の地元が旭川だったこともあり、今でも麺は旭川の製麺所「佐藤製麺工場」から取り寄せているらしく、スープは灰汁(あく)を取り除くために “2度ゆでこぼす” 手法を取り入れているのが特徴的なポイント。使用する豚骨と豚足は、しっかりと下処理を施すことで独特の臭みを抑え、ゆでこぼした後に本炊きすること25時間。手間を惜しまずに丹精込めて作られるラーメンは、現在も老若男女を問わず愛されています。

ほとんどネット上にも情報は残っていませんが、十勝新津製麺(後の「とかち麺工房」)が大手コンビニエンスストアと提携し、全国各地の有名ラーメン店監修のもと、名店の味を再現したカップ麺の製造に取り組み始めた2000年(平成12年)8月。たしか「丹頂の舞本舗」を発売元とし、当時のサークルK・サンクス限定商品として、五丈原の味を再現したカップ麺「らーめん五丈原 とんしお」及び「同 とんこつしょうゆ」を新発売。

東洋水産とのカップ麺は二代目店主が監修

その後、2007年(平成19年)にミニサイズ(麺量45g)のカップラーメンが登場し、2010年(平成22年)に実施されたサークルKサンクス30周年記念企画では、過去に “サークルKサンクスで発売したご当店カップ麺の中で、最も高い販売を記録した商品” として復刻版を発売するなど、これまでに何度かカップ麺を監修してきた五丈原。しかし、東洋水産とタイアップしたカップ麺の発売は、創業以来初の試みです。

開封

別添の小袋は特製油(後入れ)1袋

さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「特製油」が1袋。東洋水産の特製油は、いつもスープの完成度を大幅に高めてくれるため、これが決め手になりそうな予感。ちなみに五丈原の実店舗には、ラーメンと人気を二分するサイドメニュー「チャーシューおにぎり」があり、それ再現した商品も同時発売となっているのですが、おにぎりのみ北海道のローソン店舗限定で販売とのこと。

実は豚骨ラーメンに強い東洋水産

しかし、カップラーメンの販売エリアは全国区で、開封すると豚骨の芳醇な香りが立ち、ふわっと唐辛子の香りも並行する調理前。具材は東洋水産が得意とするリアルな味付豚肉を筆頭に、背脂加工品を使っているのもポイントで、これが前述の「特製油」と交わると、なかなかどうして侮れない存在。

なお第2世代を代表する「らーめんてつや」は、ヤマダイ(ニュータッチ)と提携してカップ麺を発売しており、伝説のロードサイド店「山岡家」も以前にヤマダイとサンヨー食品(サッポロ一番)が商品化。札幌の名店「にとりのけやき」と「白樺山荘」並びに旭川の名店「山頭火」(セブン&アイ限定)は日清食品が製造を担当しているため、今回の「らーめん五丈原」と東洋水産のタイアップは絶妙な組み合わせだと感じました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:らーめん五丈原 塩とんこつ
販売者:東洋水産株式会社
製造所:株式会社酒悦 房総工場
内容量:98g(めん70g)
商品コード:4901990368803(JAN)
発売日:2021年04月20日(火)
実食日:2021年04月22日(木)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:232円(税込)
希望小売価格:215円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙+プラ
湯量目安:460ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:1袋(特製油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、卵白)、添付調味料(ポークエキス、食塩、豚脂、植物油、香辛料、砂糖、ごま、香味油脂、たん白加水分解物、酵母エキス、魚介エキス、粉末野菜、こんぶエキス)、かやく(背脂加工品、味付豚肉、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘多糖類、かんすい、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、カラメル色素、パプリカ色素、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

熱湯4分のフライ麺を採用

実店舗の「とんしお」に使われている麺は、加水率の低い細麺めの麺となっているのに対し、カップラーメンでは熱湯4分(やや太め)の油揚げ麺を使用しているのですが、おおむね照らし合わせると同じくらいのサイズ感。別添の小袋は後入れなので、フタの上に貼り付けてある「特製油」を取り外し、ゆっくりと熱湯を注いだら、気長に待つこと4分後——。

朱色のオイルが印象的

あいかわらず容器の外側が “めちゃくちゃ熱い” ので、たとえばローソンで注湯後に持ち運ばなければいけない場合など、やけどに注意して持たなければいけないのですが、それはさておき芳醇な湯気の香りが食欲を刺激してくる調理直後。お店の「らーめん」は「あっさり」と「こってり」が選べるシステムとなっており、カップ麺のパッケージには “こってり背脂入り” とあるので、どうやら後者をモデルにした様子。

なお販売者は東洋水産株式会社、製造所は株式会社酒悦の房総工場(千葉県長生郡長南町美原台1-34)となっていますが、酒悦は1983年(昭和58年)7月から東洋水産の商品を多数製造している連結子会社なので、どちらも “マルちゃん” という認識で問題ありません。それでは、引き続き名店監修の臨場感に注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(98g)あたり
カロリー:454kcal
たん白質:10.1g
脂  質:22.7g
炭水化物:52.4g
食塩相当量:6.3g
(めん・かやく:1.7g)
   (スープ:4.6g)
ビタミンB1:0.32mg
ビタミンB2:0.36mg
カルシウム:225mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:454kcal(めん・かやく:350kcal)(スープ:104kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

独特の反発性と歯応えが印象的

4.5

丸刃で切り出された口当たりのいい平打ち麺で、ゆるやかな縮れが施されているのは「らーめん五丈原」の麺(佐藤製麺工場)と同じ仕様。加水率は特別に高いともいえず、低いともいえない中間のラインに設定されていますが、噛むと独特の反発性があり、適度な歯切れと同時にコリッとした独特の歯応えが楽しめます。

熱湯4分で戻りムラなし

数年前の東洋水産が手掛ける縦型ビッグのカップラーメンといえば、現在も食べ応えにスポットを当てている「本気盛(マジモリ)」を筆頭に、麺の無骨さがスープを蹴散らすことも珍しくありませんでしたが、そういった印象は受けません。2019年以降の「謹製(きんせい)」シリーズほど洗練された麺ではないけれど、適度なインスタントらしさが心地よく、生麺よりもカップラーメンらしさに寄った仕上がり。

もうちょっと加水率を下げたほうが‥‥などと思った節もありますが、後述するスープの穏やかな部分を蹴散らすような嫌いは見せず、ややカップ麺としては太めのサイズでありながら、まろやかなスープとのバランスは悪くありません。食べ始めのクニッとした歯応えはもちろん、後半にかけてスープとの一体感が増してくる、最初から最後までダレない麺でした。

スープ

塩気も含めてマイルドな味わい

5.0

土台の粉末スープは豚骨を軸に、魚介エキスや粉末野菜、昆布エキスなどを隠し味に使っているのですが、丁寧に下処理された豚骨を “白湯用の羽釜ではなく清湯用の寸胴” に入れ、ストレスなく煮込んだような。それでいて長時間かけて、じっくりと白濁させている、上品で洗練された味わいを再現。もちろん値段相応の差はありますが、セブン&アイ(セブンプレミアム ゴールド)の「山頭火 旭川とんこつ塩」にも通じるフレームワーク。

※見た目に反してオイル自体は辛くありません

別添の「特製油」は量が多く、見た目がラー油のような色合いだったので、カップめんオリジナルの要素として辛味を効かせているのかと思いきや、そういったことではなく。添加物の欄に “パプリカ色素” の文字があったので、それを使って着色しているのでしょう。ただ、土台の粉末スープに赤唐辛子が含まれるため、ほんのすこしピリッとしたアクセント。

けっこうオイルの量は多いため、こってり感と豚脂の芳ばしい風味を適度にプラスしてくれるのですが、引き続き風味・コクともにクドさを感じることはなく、最後まで洗練された味わい。ど豚骨マニアには物足りないスープになりますが、お店のスープも洗練した味わいが特徴となっていますし、クセを抑えながらも鼻に抜ける骨っぽさが印象的で、それっぽい雰囲気は楽しめるのではないでしょうか。

具材

やや具材は少なめ

4.0

メインの味付豚肉、メンマ、ねぎ(青葱)は、いずれも東洋水産が保持している汎用の具材なので、目新しい物はなく、たとえば前述の「本気盛」を基準にすると、少なめの量といわざるを得ません。メンマなんて小さいのが2個とカケラしか入っていなかったので、もうすこし頑張ってほしかったところではあるものの、あいかわらず味付豚肉は高品質。

背脂加工品はスープの満足度UPに寄与

マイルドなスープに映える煎り胡麻の芳ばしいアクセントも心地よく、それと見逃せないのが背脂加工品の存在。本物の背脂とは食感と風味が異なるものの、ぷにぷにとした食感と特有のコクが楽しめる素材で、前述の特製油と馴染み、スープの満足度UPに寄与。これは東洋水産の縦型ビッグにおける常套手段のようなものですが、汎用性が高いので、これからも駆使してほしい手法です。

総評

4.5

「らーめん五丈原」本店の方向性に倣い、誰もが楽しめるマイルドな塩とんこつスープは味わい深く、それについては高く評価できるポイントになりますが、ひとつのカップラーメンとして具材の少なさが玉に瑕。麺もインスタントラーメンよりだったので、可能であればノンフライ麺で食べてみたかった‥‥というのが正直な感想です。

しかし、インパクトのある濃いめの味と食べ応えが重視されがちなコンビニ限定発売のカップ麺において、ここまでマイルドに振り切った塩とんこつ味は珍しく、それだけでも価値のある一杯といえるかもしれません。本格さでいえば「山頭火」のカップ麺に引けを取りますが、穏やかに個性的な商品だったので、いつかノンフライ麺での再現にも期待しつつ、気になっている方は最寄りのローソンをチェックしてください(author・taka :a)

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