どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年7月6日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「MARUCHAN QTTA裏 チリペッパーとんこつ味」と「MARUCHAN QTTA裏 チリペッパーカレー味」の実食レビューです。
QTTAの定番フレーバー「TONKOTSU」と「CURRY」の裏メニューとして “夏のQTTA” をテーマにチリペッパーでアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
裏QTTA TONKOTSU&CURRY
MARUCHAN QTTA(マルちゃん クッタ)とは、しっかりと食べ応えがあり、食べた人に「はぁ~、くった~」と “ホッと一息ついて前向きな気持ちになってもらいたい” をコンセプトに開発された縦型カップ麺ブランドで、日清食品のカップヌードルに真っ向から対抗すべく、2017年3月27日に鳴り物入りで定番御三家「SHO-YUラーメン」「SEAFOODラーメン」「TONKOTSUラーメン」を市場に投下。
「SHO-YU」と「SEAFOOD」にはモチモチとした食感が特徴の “つやもち製法” を「TONKOTSU」には歯切れのいい食感が特徴の “ノンスチーム製法” を採用し、いずれもラードを使用した油で揚げた芳ばしい風味で日清食品のカップヌードルと差別化。その「QTTA」シリーズ発足から1年後、2018年3月26日に新定番の「CURRY」を導入し、現在の4フレーバーが揃います。
今回の新商品「QTTA裏」は、定番QTTAの裏メニューとした企画された数量限定の変わり種で、2020年3月23日に発売された第1弾「MARUCHAN QTTA SHO-YUラーメン 裏 焦がししょうゆ味」からスタート。続けて2020年5月18日に第2弾「MARUCHAN QTTA SEAFOODラーメン 裏 シーフードクリーム味」をリリースし、その流れから満を持す「TONKOTSU」と「CURRY」の裏メニューも開発されました。
第1弾は “肉増量” 版の期間限定「SHO-YUラーメン」と「裏 焦がししょうゆ味」を抱き合わせて発売し、第2弾は “カニカマ増量” 版の期間限定「SEAFOODラーメン」と「裏 シーフードクリーム味」を組み合わせていましたが、第3弾となる今回は2種類のフレーバー「TONKOTSU」と「CURRY」から “夏のQTTA” をテーマに「チリペッパーとんこつ味」と「チリペッパーカレー味」を同時に展開。
「MARUCHAN QTTA裏 チリペッパーとんこつ味」は、ノンスチーム製法を採用した「TONKOTSUラーメン」の変わり種で、豚骨の旨味をベースにガーリックのコクと生姜や唐辛子で辛味を効かせている、スパイシーなチリペッパーに負けない辛旨スープが特徴とのこと。実際のラーメン店でも辛口にアレンジした豚骨ラーメンは変わり種の中でも定番なので、おおむね間違いなさそうな雰囲気。
「MARUCHAN QTTA裏 チリペッパーカレー味」は、つやもち製法を採用した「CURRYラーメン」の変わり種で、ポークの旨味と玉ねぎの甘味でコクをつけたスープをベースに、カレー粉とガラムマサラで複雑なスパイス感を付与。パッケージには「辛口」とありますが、東洋水産のニュースリリースには “唐辛子でピリ辛に仕上げた” カレー味のスープと記載されていたので、そこまで辛くないのかも——
ちなみに通年商品の定番QTTAは “ローマ字” 表記、数量・期間限定のスポット商品は “カタカナ” 表記で区別され、2018年9月24日に第5の定番商品として「MARUCHAN QTTA TOMATO CREAM(トマトクリーム)」をリリースしていましたが、2019年3月25日発売の激辛カップ麺「MARUCHAN QTTA EXTRA HOT(トテモカライ)」の登場にあわせてシレッと消滅。
2019年9月9日に復活を果たした「TOMATO CREAM」ですが、2020年7月現在の定番ラインナップには存在せず、激辛の「EXTRA HOT」はレギュラー商品で据え置きなのかスポット商品に終わるのか曖昧な立ち位置。もしかすると数ヶ月後に “裏エクストラホット味” も発売されるかもしれませんが、ひとまず新作の「裏 チリペッパーとんこつ味」と「裏 チリペッパーカレー味」それぞれ通常版と比較しながら掘り下げていきます。
開封
上記画像の向かって左が通常の「QTTA TONKOTSUラーメン」で、右が裏メニューの「QTTA裏 チリペッパーとんこつ味」。具材の味付豚肉、キクラゲ、ネギは共通ですが、一見して明白に裏QTTAのほうが唐辛子っぽい色合いの粉末スープにアレンジされていて、紅生姜は入っておらず、代わりに粗挽きの赤唐辛子をイン。具材の量や麺の量(61g)は共通で、調理前の豚骨感は同じくらいの香り。
上記画像の向かって左が通常の「QTTA CURRYラーメン」で、右が裏メニューの「QTTA裏 チリペッパーカレー味」。通常版の具材はポテト、味付挽肉、たまねぎ、ネギとなっているのに対し、裏QTTAの具材は味付鶏挽肉、赤ピーマン、ネギ、粗挽唐辛子でポテトと玉ねぎを赤ピーマンに置換したような内容。こちらも粉末スープは裏QTTAのほうが赤みがかった色合いで、濃厚なカレーの香りに食欲をそそられます。
2020年7月12日現在、どちらもメーカー希望小売価格は税別193円なので、タテ型レギュラーサイズにおける標準的な値段。コンビニで購入した場合の税込価格は198円が現在の標準売価なのですが、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の店舗では見かけなかったので、コンビニよりもスーパーやドラッグストア、ディスカウントストアなどでの取り扱いが意欲的かもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:MARUCHAN QTTA裏 チリペッパーとんこつ味 / チリペッパーカレー味 製造者:東洋水産株式会社 関西工場 製造所:兵庫県神戸市西区見津が丘6-8 内容量:77g(めん61g)/ 85g(めん66g) 商品コード:4901990366250 / 4901990366274(JAN) |
発売日:2020年07月06日(月) 実食日:2020年07月12日(日) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:MEGAドン・キホーテ 商品購入価格:127円(税込) 希望小売価格:193円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:プラ(PP) 湯量目安:280ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【MARUCHAN QTTA裏 チリペッパーとんこつ味】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、精製ラード、植物性たん白、食塩、たん白加水分解物、卵粉、しょうゆ、粉末野菜、香辛料)、添付調味料(ポークエキス、食塩、香辛料、ごま、しょうゆ、砂糖、粉末野菜、豚脂、酵母エキス、乳等を主要原料とする食品、植物油)、かやく(味付豚肉、ねぎ、きくらげ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、トレハロース、炭酸カルシウム、かんすい、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、pH調整剤、パプリカ色素、クチナシ色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんご・ゼラチンを含む) |
【MARUCHAN QTTA裏 チリペッパーカレー味】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、精製ラード、でん粉、食塩、植物性たん白、チキンエキス、しょうゆ、卵白)、添付調味料(砂糖、粉末野菜、香辛料、食塩、豚脂、ポークエキス、でん粉、酵母エキス、植物油、たん白加水分解物)、かやく(味付鶏挽肉、赤ピーマン、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、カラメル色素、かんすい、増粘多糖類、香料、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、パプリカ色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
まずは「QTTA裏 チリペッパーとんこつ味」の調理直後、おおむね具材のラインナップと量は通常版から変更なく、麺の雰囲気も同じように見えますが、粉末スープの色が現しているように唐辛子の芳ばしい香りが漂って、明らかに通常版とは違う雰囲気。なお小袋は別添されていないため、通常版と同じく熱湯3分で食べられます。
次に「QTTA裏 チリペッパーカレー味」の調理直後、通常版には入っているメイン具材の皮付きポテトは不在なので、ややボリューム感に欠ける印象が無きにしも非ずではあるものの、かなり味付鶏挽肉の量が多くてワイルドな雰囲気。調理前から食欲を刺激してきたカレーの香りも引き続き強く、食欲が減退しがちな暑い夏にも嬉しいポイント。こちらも小袋は別添されていないため、お湯を注ぐだけの簡単調理。
どちらも強烈なトロミ成分は含まれていませんでしたが、粉末スープが容器の底に溜まりがちなので、3分経ったら念入りにかき混ぜてください。それでは、通常商品の「TONKOTSUラーメン」及び「CURRYラーメン」との違いや辛さレベルに注目しつつ、裏メニューの「チリペッパーとんこつ味」及び「チリペッパーカレー味」の順に「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
MARUCHAN QTTA裏 チリペッパーとんこつ味 / チリペッパーカレー味 |
栄養成分表示:1食(77g / 85g)あたり カロリー:343kcal / 365kcal たん白質:9.4g / 8.4g 脂 質:15.2g / 13.9g 炭水化物:42.1g / 51.5g 食塩相当量:4.4g / 4.5g (めん・かやく:1.4g / 2.2g) (スープ:3.0g / 2.3g) ビタミンB1:0.31mg / 0.40mg ビタミンB2:0.35mg / 0.34mg カルシウム:139mg / 145mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:343kcal / 365kcal(めん・かやく:283kcal / 308kcal)(スープ:60kcal / 57kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
どちらも定番商品と同じ麺
「裏 チリペッパーとんこつ味」の麺は、丸刃でカットされた縮れの弱い “ノンスチーム製法” のフライ麺で、スパッとした歯切れの良さが魅力。博多とんこつ系統のバリカタ極細ストレート麺とは違いますが、加水率の低い低加水麺で、今回の辛口とんこつスープとも相性バッチリ。ラードの芳ばしさでインスタント感は強く、しかしながら本格さも両立している油揚げ麺で、税別193円の商品にしては上出来も上出来。
一方の「裏 チリペッパーカレー味」に使われている麺は、角刃でカットされた縮れの強い “つやもち製法” のフライ麺で、もちもちとした加水率の高い食感。同時発売品の「チリペッパーとんこつ味」とは形状も食感も真逆にありますが、こちらも精製ラードの芳ばしさが強く、タイプは違うけれどQTTAらしさは全開。刺激を増したカレースープとの相性も良好で、ライバルのカップヌードルでは得られない食べ応えを打ち出していました。
おそらく今回の油揚げ麺は、それぞれ定番商品の「TONKOTSU」と「CURRY」に使われている油揚げ麺と共通で、チリペッパーとんこつ味の麺は61gしか入っていないのに対し、チリペッパーカレー味の麺は66gと差が生じているのですが、それも定番商品と共通する項目。特に「TONKOTSU」の麺はクオリティが高いため、すこし麺の量を減らし、コストを調節しているのでしょう。
スープ
完成度が高いのはカレー味
「裏 チリペッパーとんこつ味」スープはスナック的な粉末とんこつエキスの旨味を軸に、けっこうジャンクな系統にありますが、それだけに麺の精製ラードが絶妙にヒット。またスナック的というのもポジティブな意味でカップ麺らしく、お店の本格的な豚骨スープでは味わえない、独特の背徳感が楽しめるのもカップ麺ならではの魅力。
辛味の強さはピリ辛〜中辛前後だったので、よほど辛い食べ物が苦手でない限り苦戦することはないかと思いますが、粒子の細かい粉末唐辛子特有の芳ばしさが心地よく、ジンジャーとガーリックのアクセントも食欲を刺激してくれるポイント。カップ麺らしい豚骨味に理解のある方であれば、おおむね違和感なく楽しめるような味わいです。
「裏 チリペッパーカレー味」のスープは通常版「CURRYラーメン」の流れを組み、それと比較して明らかにスパイス感が強く、辛さレベルは中辛以上〜ふつうに辛口前後。粉っぽい香辛料のテイストで本格感を表現しつつ、粉末ポテトをはじめ家庭的な野菜の旨味を軸に、香辛料の調合も家庭的で、動物系の旨味にも余念がありません。
特筆して辛いわけではないのですが、同時発売品の「裏 チリペッパーとんこつ味」よりも明らかに辛味は強く、夏に食べたら自然と汗が滲み出るくらいの辛さ。それでもスカッと引き際のいい、嫌味のない辛さだったので、その効かせ方も時期的に好印象でした。
具材
どっちも具沢山
「裏 チリペッパーとんこつ味」に入っている味付豚肉は、東洋水産が誇る本物志向のリアル系で、味付けは砂糖と醤油を軸に甘辛く、ちょっと豚臭さが楽しめるのもポイント。けっしてネガティブな風味ではなく、むしろスープのワイルドさを高めることに寄与しており、大きめにカットされたコリコリのキクラゲも好印象。粗挽き唐辛子は飾りに過ぎませんでしたが、味付豚肉とキクラゲの量は多く、物足りなさは感じませんでした。
「裏 チリペッパーカレー味」に入っている味付鶏挽肉は小さめですが、思いのほか量が多く、ちょいちょい口の中に入ってきてジャンクな旨味をブースト。その効果的な援護射撃もさることながら、赤ピーマンの甘味と特有の風味がカレー味のスープに映えていて、味付鶏挽肉以上に好印象。かなりシンプルな構成ですが、歯触りの強いネギの食感もアクセントに心地よく、こちらも物足りなさは感じませんでした。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
せっかくの “裏メニュー” だったので、いっそ激辛クラスに振ってほしかった——などと思うのは私を含め全国的には少数派かと思いますし、QTTA(クッタ)という大衆的なブランドのイメージを思えば適切なランディング。チリペッパーとんこつ味・チリペッパーカレー味ともにオリジナルの魅力を受け継いでいたので、裏切りがなかったのもよかったです。
というわけで両方とも素直に美味しかったのですが、ひとつのカップ麺として完成度が高かったのは「裏 チリペッパーカレー味」だと感じたので、もし迷った時は参考にしてください。さて、次は「EXTRA HOT」の裏メニューが開発されるのか、それとも冬に向けて定番4フレーバーの別バージョンが企画されるのか、今後の動向にも期待したいですね。