実食開始
麺は熱湯3分の油揚げ麺で、見た目は「サワークリームオニオン味」と同じく黄色味の強い幅広麺。原材料名も “小麦粉、植物油脂、精製ラード、でん粉、食塩、植物性たん白、チキンエキス、しょうゆ、卵白” と一致しますし、東洋水産の公式ウェブサイトに記載されている商品特徴の説明文も同じなので、おそらく共通の油揚げ麺を使用しているのでしょう。
あとは熱湯を注いで3分後、しっかりとスープが溶けるように “カップの底から” よくかき混ぜたら出来上がり——なんですけど、粉末スープの量が多い上に粘性を高める成分が含まれているため、どうしても熱湯が浸透しにくい構造になっています。また、場合によっては麺が浮かび上がってくるので、かるく箸で麺を押さえながら注湯するのがいいかもしれません。
さて、調理後の香りも調理前から衰えることなく濃厚な実食前の現在。幅の広い変わり種QTTAの麺は作り方にコツがあるので、おいしく食べるポイントも押さえつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(80g)あたり |
カロリー:341kcal たん白質:7.1g 脂 質:13.0g 炭水化物:48.9g 食塩相当量:4.2g (めん・かやく:2.3g) (スープ:1.9g) ビタミンB1:0.32mg ビタミンB2:0.34mg カルシウム:136mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:341kcal(めん・かやく:293kcal)(スープ:48kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ラードを使用した油で揚げているQTTAらしく、植物油では出せない独特の芳ばしさがあり、またマルちゃん独自の “つやもち製法” を採用しているため、もちもちとした弾力のあるコシの強い食感が特徴となっています。というわけでパスタ(たらこスパゲッティ)とは裏腹なジャンクさを醸してはいるものの、変わり種のQTTA的には悪くありません。
やはり体感的にも「サワークリームオニオン味」の麺と大きな違いはなかったので、麺は共通の認識で問題ないでしょう。つまり、熱湯3分では部分的な戻りムラが生じてしまうため、この麺が持つポテンシャルが最大限に引き出せません。なんで熱湯4分じゃないんだろう——実際、熱湯3分でも食べられないことはないのですが、もうちょっと待ってみてください。
さらに細かいことをいうと、熱湯4分でフタを剥がし、とりあえず1分間は混ぜ続け、その後さらに1〜2分ほど休ませたくらいが食べ頃。この手順で調理するとスープも超ど濃厚なドロドロの “食べるスープ状態” に持っていけますし、ほとんど麺の戻りムラも気になりません。そのスープもジャンクな麺を受け入れるスタンスにあったので、相性も申し分ありませんでした。
スープ
いや、なんというか逆らえないやつキましたよコレは——まさに調理前の香りが “そのまま味になった” ようなテイストで、これぞ王道たらこ味の直球ど真ん中。乳等を主要原料とする食品の含有量が多いように、まったりとしたクリームソース系の味わいで、おそらくバターは香料による演出ですが、乳製品系の確かなコクによって違和感はありません。
その濃厚なクリーム感とバターの風味もさることながら、たらこ加工品の使用量も惜し気なく、魚醤のアクセントと粉末の鰹節を隠し味に組み込むことで魚卵の風味を引き立てているのもポイント。辛子明太子とは違うため、唐辛子の刺激は皆無に等しいものの、たらこはガツンと力強く、まさに「たらこ」「バター」「クリーム」それぞれが三位一体の味わいです。
小麦粉ではなく粉末野菜(おそらく粉末ポテトが主成分)と澱粉で粘度を高めているような構図なので、小麦粉を使ったホワイトソースとは違うのですが、この粉末野菜でトロミをつけている技法を用いているのもQTTAらしい特長の一つ。まさに気を衒わない王道の「たらこバタークリーム味」から、それ以上でも以下でもないけれど、いっさい裏切りもない秀逸なスープでした。
具材
具材はフレッシュタイプのオニオンにインゲンというシンプルな構成で、同時発売品のサワークリームオニオン味(3代目)のように皮付きポテトがゴロゴロと入っているわけではなく、オニオンの量もサワクリ味ほど多くありません。とはいえシャキッとした刻み玉ねぎ特有の食感と香味のキレは実に効果的なアクセントですし、ネギではなくインゲンなのも個性ですよね。
そんなにインゲンの風味は強くなかったのと、たらこ系のパスタソースがテーマならネギでもいいのではないだろうか——という思いが無きにしも非ずではあるものの、なかなか歯触りはインゲンっぽく、たらこ加工品も具材の一つと思えば上出来だと感じました。しかし、王道を地で行くテイストだったので、やっぱり欲しい刻み海苔(笑)
控えめに言って、最高です。もし “ぜったいカップ麺はアレンジしない” みたいな縛りさえなれば、ちょい足しアレンジも検討してみてください。刻み海苔はもちろん、青ネギ(小葱)も想像以上にヒットでしたよ。
総評
★★★★★★★☆☆☆(★7)
麺はQTTA(クッタ)の汎用麺ですし、具材もシンプルなものですが、サワークリームオニオン味に勝るとも劣らない名作で、正直ちょっと文句の付け所が見当たりませんでした。このシリーズは2019年6月10日に「MARUCHAN QTTA 明太チーズ味」という変わり種を出していたんですけど、その反響が大きかったのかもしれませんね。
今回の「たらこバタークリーム味」にチーズは使用されていませんが、明太チーズ味の基盤を継承しつつ、それよりも完成度が高くなっていると感じました。ラードで揚げたQTTAの麺が苦手、たらこクリーム系のパスタソースは無理‥‥だとオススメできないけれど、逆なら試す価値ありです。ちなみにQTTAはサブタイトルが日本語表記=期間限定なので、お早めにお試しください。
こんにちは。いつも見させていただいています。(移行前のブログから)
最近記事を分割されているようですが、ちょっと、というかかなり読みづらいです。
以前みたいに全記事1ページで見られた方がうれしいです。
全記事読んで総評を見てから後で成分やパケ画像を見直そうとすると行ったり来たり…
Re:もこ様
平素、お世話になっております。
やはりページ分割は見にくいですか‥‥これ賛否両論ありまして、
スマホだと逆に見やすいというコメントをいただいたりもしたのですが、
もこ様と同じく読み返すのに手間という意見も別の方から頂戴しました。
あくまでも試験的な導入なので、今後また分割したり統合したりするかもしれませんが、
とりあえず文字数が6000文字を超えない時は1ページにまとめるようにしてみますね。
貴重なご意見、ありがとうございます。引き続きよろしくお願いします。