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正しくはバッキンガム宮殿? ペヤングの「スパイシーカレーヌードル」が難事件すぎた話

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まるか食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年6月17日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング スパイシーカレーヌードル」(193円+税)の実食レビューです。

すべての始まりはカップラーメン!? やきそばとは異なる魅力を発掘 “これから本格化する暑い夏に嬉しい„ 刺激的なペヤヌー登場!!

辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ペヤング スパイシーカレーヌードル

ペヤング(peyoung)とは、まるか食品が展開している即席カップめんブランドで、長年にわたり同社の屋台骨に位置している、1975年(昭和50年)3月13日発売の「ペヤング ソースやきそば」が代表的な商品。しかしながら元を辿ると、1973年(昭和48年)7月発売の「ペヤングヌードル」が事の発端で、らーめん系の新作にも力を入れ始めた近年。

夏に嬉しいスパイシーカレー、出た。

今回の新商品「ペヤング スパイシーカレーヌードル」は、これからの暑い季節に嬉しい “カレー„ をメインにしたフレーバーで、2024年2月5日に「ディアーヌードル カレー味」(オープン価格)をリリースしているペヤングですが、こちらはスパイシーなカレースープがコンセプト。背景にタージ・マハル風の影をデザインしているため、いわゆるカレー味をベースに、スパイスの刺激を強めた感じの構成でしょうか。

ところで「ペヤング」ブランドにおける “カレー„ といえば、前述の「ディアーヌードル カレー味」に、ソースやきそばとのHALF&HALF「超大盛やきそばハーフ&ハーフカレー」(4月29日発売品)や、変わり種の「海鮮カレーやきそば」(6月10日発売品)など、今年だけでも立て続けにリリースされているイメージ。

なかでも「デリー 銀座店(DELHI)」のカレーソース(カシミールカレー)を彷彿とさせる、シックなパッケージが印象的だった「スパイスカレーやきそば」(5月20日発売品)はスパイスの本格さを売りにしていたので、今回の「スパイシーカレーヌードル」と共通点が多いのではないかと、念のため原材料名を比較してみた結果‥‥

(上)やきそば /(下)らーめん

「スパイスカレーやきそば」の添付調味料は、スパイスではなくビーフオイルを筆頭に、オニオンエキスやオニオンルウを使用するなど、並びだけ見ると「欧風カレー」や「ビーフカレー」を彷彿とさせる構成で、18世紀末にイギリスで生まれた歴史を持つカレー粉を使用し、商品名に冠しているスパイスは “香辛料„ に要約。

片や「スパイシーカレーヌードル」にもカレー粉を使用していますが、添付調味料にビーフ由来の原材料は使用しておらず、唐辛子、オニオンパウダー、ガーリックパウダー、スパイスミックス、ブラックペッパーなど、香辛料に要約できる成分を事細かに記載しているため、先にリリースされた「スパイスカレーやきそば」の汁ありバージョンではないことが分かりました。

ちなみに「カレー」という言葉はインドにおいて “スパイス料理の総称„ なので、伝統的なインド料理にカレーは存在しない、というのは有名な話。そのためカレー界隈では、哲学的に「麻婆豆腐もカレーに入りますか?」などと、バナナおやつ論争のような話題で盛り上がることもあるようですが、それほどまでに奥深い世界。

現在 “いわゆるカレー味„ を見失いかけている筆者

バターチキンカレー、キーマカレー、欧風カレー、グリーンカレー、マッサマンカレー、サンバル、パリップ、アル・べンタ・タルカリ、ケタムマサラマなど、ペヤングは味のモデルを事細かに公表していないため、日本人が思い描くカレーの本場といえばインド=いわゆるカレー味? だとしたら背景に描く建造物はタージ・マハルじゃなくてバッキンガム宮殿が適切‥‥? 深追いすると迷宮に入りますねコレw

開封

とりあえず2種の小袋を取り出す

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」と「粉末スープ」の合計2パックで、かやくのデザインは「ペヤング ソースやきそば」と共通ですが、例の “味付け鶏ひき肉„ は入っていません。いつの日かシレッと導入された筒状の味付け鶏ひき肉、私あまり得意じゃないんですけど、メーカーの都合で使い勝手いいんでしょうか。

いかにも食べ応えなさそうなヒョロい麺(好き)

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は標準の3分。添付調味料にビーフ由来の原材料は使用していないと前述しましたが、フライ麺にはビーフパウダーを吹き付け、さらにポークエキスパウダーや魚介エキスパウダー、酵母エキスパウダー、しょうゆ、糖類、香辛料などで味付けを施している、かなり複雑なフレームワーク。

ちなみに冒頭で例に引いた「ディアーヌードル カレー味」はオープン価格、つまり立ち位置としては安売り用のカップラーメンなのですが、こちらの希望小売価格は193円(税別)ということで、ディアーヌードルよりもコストが費やされた商品。売ってる・売ってない問題については地域差もありますけど、私が住んでいるエリアでは「ウエルシア薬局」での取り扱いが積極的でした。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ペヤング スパイシーカレーヌードル
製造者:まるか食品株式会社
製造所:本社工場(群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1)
内容量:90g(めん76g)
商品コード:4902885011002(JAN)
発売日:2024年06月17日(月)
実食日:2024年07月04日(木)
発売地域:全国
取得店舗:ウエルシア薬局
小売価格:193円(税別)
購入価格:181.44円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:標準どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:400ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(粉末スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、糖類、香辛料、たん白加水分解物、ポークエキスパウダー、魚介エキスパウダー、酵母エキスパウダー、ビーフパウダー)、添付調味料(糖類、食塩、カレー粉、唐辛子、オニオンパウダー、ガーリックパウダー、スパイスミックス、ブラックペッパー、ポークエキスパウダー、粉末しょうゆ)、かやく(鶏・豚味付ひき肉、ポテト、にんじん)/ 調味料(アミノ酸等)、増粘剤(グァーガム)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、粉末セルロース、カラメル色素、甘味料(カンゾウ)、ビタミンB2、香料、(一部に小麦・卵・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

ちゃんとスパイシーな香り

別添の小袋は「かやく」「粉末スープ」どちらも先入れで、なるほどスパイシーな香りが食欲を刺激してくれるファーストインプレッション。便利な言葉ですよね、スパイシー。もうちょっと具体的に書くと、いわゆるカレー粉の香り‥‥いや、いわゆるカレー粉のゲシュタルトも崩壊しかけている筆者なんですけれどもw 日本人が慣れ親しんでいるカレー粉を中心に、やや黒胡椒を強めにブレンドした感。

調理後は少しマイルド?

あとは内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと3分。時間になったらフタを開け——おや? たぶん油揚げ麺のコクが滲み出た結果なんだと思いますけど、お湯を入れる前と比較して香りは柔らかく、ちゃんとカレーのベクトルを歩んではいるものの、すこしスパイシーさが陰に隠れているようなイメージ。

ちなみにパッケージや公式ウェブサイトにも辛味に対する警告などは記載されていないため、スパイシーでも極端に辛いわけではないようですが、そこを遠慮なく裏切ってくることも珍しくないのがペヤング。念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(90g)あたり
カロリー:438kcal
たん白質:8.4g
脂  質:21.7g
炭水化物:52.3g
食塩相当量:4.8g
(めん・かやく:1.8g)
   (スープ:3.0g)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

いいですねー、あいかわらずチープな感じ

4.0

基本の「ペヤング ヌードル」に使われている油揚げ麺の原材料名も “小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、食塩、しょうゆ、糖類、たん白加水分解物、香辛料、ポークエキスパウダー、魚介エキスパウダー、酵母エキスパウダー、ビーフパウダー„ と複雑で、よく見ると「スパイシーカレーヌードル」では配合を変えているのですが、使用している原材料そのものは変わりません。

ほんと昔ながらって感じで

直近にレビューした商品を例に挙げると、2024年5月6日に発売された「ペヤング 激辛ヌードル」の原材料名と完全に一致する内容で、体感的にも然り。日清食品の商品を引き合いに出すと「カップヌードル」よりも細く、意外と吸水スピードは「チキンラーメン」よりも緩やかで、かなりチープなタイプでありながら、それだけにオヤツ感覚でも手を伸ばせるスナック感が魅力。

やきそば用の油揚げ麺よろしく、これを中心に組むとスープを選ばないというか、けっこう何味にもマッチしちゃうフレキシビリティーの持ち主で、後述するスパイシーカレースープとの相性も例に漏れず。高級感など揚げ油の中に置いてきたわ!! などと胸を張って言わんばかりの仕上がりですが、このチープさは未来永劫ひたすら守り続けてほしいです。

スープ

え、ちょっと待って聞いてないんだけど

4.0

日清食品の「カップヌードル カレー」や「日清のどん兵衛 カレーうどん」然り、東洋水産の「黒い豚カレーうどん」然り、即席カップめん業界にも “いわゆるカレー味„ は存在するのですが、定番フレーバーを例に挙げると基本的にマイルド。しかし、今回の粉末スープは、想像していたよりもドライなテイストで、悪く言えばコクに欠ける味ではあるものの、その粉っぽさが商品名にマッチ。

なるほど暑い夏にも食べたくなる、きちんと旨みを残しながらも重さを極限まで抑えたような、これ嫌いな日本人いる? みたいなカレー味から離れているところに本気度が見えたのですが、残るんですよ‥‥例の「激辛やきそば」と同じ薬品臭が後味に‥‥w 体感的な辛さレベルは硬派にピリ辛〜中辛くらいだったので、騒ぐほどの刺激ではないけれど、思わぬサプライズでした。二度見したもんパッケージw

かやく

量は少ないけど、それぞれ効果的

3.0

けっして具沢山とはいえない内容ですが、ポテトはホクホクとした食感で、けっこう旨みも強く、サイズのわりに存在感大。片やニンジンはコリコリで、ジャンクな肉そぼろも全体のスナック的な雰囲気に合っている、どれか飛び抜けて特別なわけではないけれど、極端な物足りなさは感じません。

このブログでは詳しくレビューしていませんが、原材料名を比較した「スパイスカレーやきそば」と同じ内容だったので、そこからの使い回しです。このパターンが常套手段になっているペヤングですから、いまさら驚いたりしませんし、むしろ限界に挑んでほしいですね、どれだけ同じ具材で味のパターンを増やせるか。

総評

3.5

日本人が馴染みやすいカレー味に、黒胡椒とか唐辛子ちょっと強めに効かせときましたよ、みたいな芸のない味を想像していたのですが、なんのなんの。思っていた以上にドライなテイストで、その粉っぽさは暑い夏にも食べやすく、ちゃっかり例の薬品臭でサプライズを仕掛けてくるなど、なかなか見どころが多い一杯でした。

というわけで、インドの臨場感よりも “ペヤングらしさMAX„ だったし、バッキンガム宮殿も正解じゃない気がするし、いろいろ謎も残りましたけどw たまにはヌードルもイイですね。この感じだと残り半年、何本かヌードル系の新作をリリースしてきそうなので、味についてはもちろん、それ以外のネタにも期待しています。【author・taka :a(大石敬之)】

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