どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年4月8日(月)新発売のカップ麺、まるか食品「ペヤング ソースやきそば 金粉入り」の実食レビューです。
新元号「令和(れいわ)」を金粉ペヤングで華やかにお祝い!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング ソースやきそば 金粉入り
発売前から話題になっていた「金粉ぺヤング」こと「ペヤング ソースやきそば 金粉入り」ですが、きらびやかな金色のパッケージに身を包み、左側には薬玉(くすだま)をあしらったデザインで「祝 限定販売金粉入り」の文字——で、いったいコレなんのお祝いなの? と、疑問に思われた方も多いでしょう。
まるか食品株式会社の公式ウェブサイトには発売前から製品情報が掲載されたのですが、そこには「金粉を使用した、華やかなやきそばです。※限定商品です」と、きわめて分かりやすいようで漠然とした曖昧な情報しか記載されていませんでした。実は今回の新商品、新しい元号の「令和」に因んで開発されたもので、その変わり目をお祝いしています。
「令和(れいわ)」とは、「平成」に代わる日本の元号として2019年4月1日に発表された新元号で——というのは皆さまニュースなどで既知のこととは存じますがw 日本で最初の元号「大化」(西暦645年 – 650年)から数えて248番目となる元号で、『万葉集』の巻五・梅花(うめのはな)の歌三十二首の序文(「梅花の歌三十二首并せて序」)が典拠。
その新元号を祝うべく開発されたのが今回の「ペヤング ソースやきそば 金粉入り」なんですけど、お値段なんとメーカー希望小売価格250円(税別)というレギュラーサイズのぺヤングとしては最高級(?)のハイエンドプライス。通常の「ペヤング ソースやきそば」が税別170円なので、およそ1.74倍(+80円)の価格設定です。にしても、お城の金屏風みたいなパッケージですね(笑)
で、ちょっと驚いたのがイトーヨーカドーのネット通販サイト・オムニ7でのランキング(2019年4月10日時点)なんですけど、24時間売上順「食品・飲料・お酒:1位」「食品:1位」「めん類・パスタ:1位」と大カテゴリーから小カテゴリーまで総なめ状態。これまで1位の座は「蒙古タンメン中本」の関連商品が死守していたので、注目度の高さに驚きました。
まるか食品のサイトには「限定商品」と書かれていますが、特定のコンビニやグループ店舗など、販路限定商品ではありません。全国のスーパーマーケットやドラッグストア、コンビニエンスストアなどでも取り扱われているのですが(兵庫県の片田舎ではファミリーマートが意欲的でした)、「数量限定」商品です。で、ちょっと気になるのは通常商品と比較した時のカロリーや食塩相当量などの違い——
くすだまの「祝 限定販売金粉入り」が邪魔で栄養成分表示や大切な “安心・安全についてはこちらから” という二次元コードが隠れちゃってるんですけどw(※とうぜんスマホでは読み取れません)、それはさておき内容量は通常の「ペヤング ソースやきそば」と同じ120gなのに、カロリーや食塩相当量、たん白質、脂質、炭水化物などの数値が高くなっています。
厳密にいうと‥‥エネルギー:544kcal → 559kcal、たん白質:8.9g → 10.1g、脂質:27.6g → 28.3g、炭水化物:64.9g → 66.0g、食塩相当量:3.6g → 4.1g(左:通常商品 / 右:金粉ペヤング)——と、このように数値は全体的に右肩上がり。ちなみにですが、金粉(金箔)自体に栄養はありません。
開封
通常商品と原材料を比較してみると、小麦粉の横に記載されている「(国内製造)」の有無だったり、「牛肉エキス」を「ビーフエキス」と「ビーフ風味調味料」に分割するなどの違いが見られますが、これは新食品表示法に対応しているか否かの違いなので、原材料の構成に大幅な違いは見られません。しかし、もっとも大きな違いとして添加物の欄(「ローズマリー抽出物」右、「重曹」左)に『金箔』の文字があります。めでたいw
容器の大きさはペヤングの標準規格サイズ(縦162mm×横127mm×高さ57mm)、必要なお湯の目安量もレギュラーの「ペヤング ソースやきそば」と同じく480mlとなっているので、製品スタイル(仕様)についても大きな違いはありません。ただ、いつもと同じ小袋「ソース」「かやく」「ふりかけ・スパイス」に加えて『金粉』が入っている、というのが最大の特徴ですね。
ちなみに使用されている金粉の量は「0.3g」、前述したように特別な栄養価はありませんが、純金を食べるとヒーリング効果があるとかないとか——(※学術的なテストデータは存在するが科学的根拠はない)。また、金箔は厚生労働省から食品添加物として認可されているのですが、食用金箔は食品添加物のカテゴリーにおいて「着色料」に属し、4号色(金94.438%、銀4.901%、銅0.661%)から使用可能となっています。
日本の歴史で「金」といえば豊臣秀吉ですが、国内の金箔生産量99%以上を占めているのは金沢で、金沢ひがし茶屋街「懐華樓」の金箔入り葛切りや黄金ぜんざい、金沢箔(金箔)をいち早くブランド化した「はくいちカフェ 本店」の金箔ソフトクリームなど、金箔工芸の他に「食べる」金箔メニューも豊富なので、金沢エリアで販売すると金粉0.3gではインパクトが霞んでしまうかもしれません(笑)。でも、ちゃんと入ってます、金粉。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング ソースやきそば 金粉入り 製造者:まるか食品株式会社 内容量:120g(めん90g) 商品コード:4902885005445(JANコード) 規格サイズ:縦162mm×横127mm×高さ57mm 発売日:2019年04月08日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用・中華麺) スタイル:角型容器・ペヤング標準サイズ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:480ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:4袋(ソース・かやく・ふりかけ+スパイス・金粉) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(ウスターソース、糖類、たん白加水分解物、食塩、香味油、ビーフエキス、香辛料、ビーフ風味調味料)、かやく(キャベツ、味付け鶏ひき肉、ごま、香辛料、アオサ、紅生姜)/ カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(グァーガム)、酸味料、かんすい、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、金箔、重曹、ビタミンB2、甘味料(カンゾウ)、(一部に小麦・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む) |
【アレルゲン情報】小麦・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんご(法令で規定する特定原材料27品目) |
実食開始
麺は通常の「ペヤング ソースやきそば」(以下「通常商品」と記載)と比較して大差なく、基本的にカップラーメンの「ペヤングヌードル」や加ト吉水産製造のノンフライめん製品を除き、ソースが何味でも麺は共通なので、今回も同じ汎用の油揚げ麺です(※ただしロット差あり)。先入れの小袋は「かやく」のみですが、麺の下にあけるとキャベツがフタの裏に引っ付きにくいのと湯切りの際にキャベツが湯切り口をブロックしてくる確率も下がるので、まだ試したことのない方はぜひ。
さて、完成です。め、目がぁ‥目がぁぁあー! ってほどの輝きではありませんが、写真で見るより実際もっとキラキラしてて、なんだろう‥‥なんか悔しいけどペヤングが高級ですw 調理方法に「スパイス・ふりかけ、金粉はお好みでかけてお召し上がりください」と書いてあるのですが、金粉を入れなければ話になりません。他の料理に使う手もありますが、本来なら金粉と運命を交差する予定などなかったであろうペヤングに使ってこそのギャップが醍醐味ですからね。
ちなみにソースの香りは通常商品と同じで、やや麺が細めに見えますが個体差の範囲内。あいかわらずキャベツもたっぷりですし、怪しい円柱の肉具材も据え置きでw いまのところ金粉が入っていること自体、いつものペヤングと変わらない雰囲気です(さすがに金粉の臨場感は写真以上にスゴいですが)。それでは、通常商品との違いに注目しつつ、「めん」「ソース」「かやく(金粉)」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(120g)当たり
熱 量:559kcal(カロリー) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
なんの変哲もない普段通りのペヤング麺(油揚げ麺)なんですけど、通常商品と比較して部分的にですが金粉ペヤングの麺は厚みがないというか、角ばった細めの平打ち麺となっています。もうちょっと普段は厚みがあって、どちらかというと角がないというか‥‥しかし、これについてはロット差の問題でしょう。
今回のレビュー記事に使っている写真はファミリーマートで購入した金粉ペヤングを撮影したものになるのですが、あらためて前述した「オムニ7」で購入した商品(税込価格257円)を食べてみたところ、写真の麺よりも比較して厚みがあったんです。これに関してはファミリーマートだから、オムニ7だから、などという販路の問題ではなく、製造時期(製造日)に関するブレに過ぎません。
なので、比較的に厚みがない時は麺の食感もソフトで主張が弱く、ややソースの味を濃いめに感じるのに対し、麺に厚みがある時にはソースの味を柔らかく感じる——ほんと微妙な違いになるのですが、これもペヤングの奥深さかなと。レビュアーとしては可能な限り統一してほしいんですけどねw ある意味いつ食べてもペヤング、でも追求すると微妙なニュアンスが食べ飽きない魅力に繋がっているのかな‥と、あらためて感じました。
ソース
今回の個体は若干ながら麺が細めに感じたので、ソースの味が濃いめに思えたのですが、小袋のデザインも同じですし、基本いつものペヤングやきそばソースです。通常商品の原材料名と比較して「香味油」までは同じ内容、そこから先の「牛肉エキス、香辛料」が金粉ペヤングでは「ビーフエキス、香辛料、ビーフ風味調味料」となっているのですが、これまで要約されていた成分の内訳が表示されているに過ぎません(※まるか食品に限らず全メーカー、以前とは微妙に原材料名の表示形式が変わります)。
食塩相当量が高い、カロリーが高い、というイメージから味を濃いめに感じるパターンもあるかもしれませんが、オムニ7で購入した金粉ペヤング(2回目)を食べた時には穏やかな印象を覚え、けっして薄味ではないけれど普段通りの濃度というか、なにせ違いといえば味に若干の濃淡があることくらいで、しかも金粉ペヤング同士でも微妙な違いがありました。
いつも通りウスターソースベースのスッキリとした味わいで、適度にスパイシーだけど攻撃性はなく、ビーフの旨味を起用しているのが最大の個性。とはいえ個性といっても奇抜な印象は皆無に等しいわけですが、豚脂やポークエキス・ポーク調味料を主体とする粘度の高いソース焼そばが多い中、さらっとしたペヤングの食べ飽きないソースは根強いファンが多いのにも納得です。でもやっぱり数年前と比較して最近のソースは味が濃くなったような気が‥‥気のせいですかねw
かやく
具材のキャベツと味付け鶏ひき肉、スパイス・ふりかけ、すべて通常商品と同じなんですけど、ペヤングのソースやきそばって他社のカップ焼そば(ソース味)と比較してキャベツの量が多いので、いつも感心します。ただ、「ペヤング ヌードル」が復活した頃(2016年10月10日以降)から突如として現れた長細い円柱型の肉具材‥‥これ正直ちょっとイマイチw 以前は普通の鶏ひき肉だったんですけどね。
さて、やっとこさ本丸の「金粉」なんですけど、さすがの高級感。とはいえ0.3gですがw もっと少ないと思っていたので、意外と入ってるもんだなと。それに、材質の関係か小袋からスムーズにサラサラと金粉が出てこなかったので、金粉の入った小袋を指でバッシバシ弾くという貴重な経験をさせていただきましたw(そしてダイヤモンドダストのように舞う金粉——)
もちろん金粉自体は無味無臭なので、これぞ純然たる「飾り」です。ええ、飾り以外の何物でもありません。最初はキラキラ華やかですが、途中から普通のペヤングです。食べ終わってから容器のフチに残っている僅かな量の金粉を見て、ちょっとセンチメンタルな気持ちに浸れます。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
まず今回の金粉ペヤング「ペヤング ソースやきそば金粉入り」と通常商品「ぺヤング ソースやきそば」は何が違うのか——なんですけども、「油揚げ麺」「ソース」「かやく」いずれも通常商品との違いはありません。ええ、まったく中身は同じです、金粉を除いて。つまり、別添の金粉を振りかけなければ “いつもの” ペヤング です(※まるか食品に確認済み)。
じゃぁなぜカロリーや食塩相当量が違うの? という疑問について念の為まるか食品にも確認を取りましたが、麺やソース、かやくは『通常商品とまったく同じです』との回答。しかし、新商品として発売する上で栄養成分表示の値を再計測したところ、数値に若干のブレが生じたようで(もちろん100%完璧に同じ物を製造するのは不可能に近いので)、その関係で数値が違うとのことでした。
つまり “0.3gの金粉(金箔)に80円の価値が見出せるか否か” が問題で、結果的にコストパフォーマンスの高い商品ではありませんが、おめでたい商品にコスパを求めるのは粋じゃありません。それに、なんの変哲もないペヤングに対して金粉を別添するという単純きわまりない発想が楽しかったのでw 総評は上出来の★5としました。完全にネタですけど、まさに1発のネタ作りには最適な良品だと思います。