どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年2月14日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング ペタマックスきつねうどん」の実食レビューです。
規格外の爆盛りサイズ「超超超超超超大盛ペタマックス」シリーズ第6弾は “油揚げ5枚入り” のカップきつねうどんを展開!! ただし‥‥。
おいしい? まずい? それ以前の問題‥‥? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング ペタマックスきつねうどん
ペタマックス(petamax)とは、まるか食品を代表するペヤング史上最大級のボリューム感を体現したシリーズで、2020年11月2日に発売された「ペヤング 超超超超超超大盛やきそばペタマックス」を皮切りに発足。おひとり様お断りスペックの内容量から、膨大なカロリーと食塩相当量を誇るため、パッケージには “絶対に1人で食べないでください” と記載するなど、衝撃のデビューを飾りました。
今回の新商品「ペヤング ペタマックスきつねうどん」は、ペタマックスシリーズ第6弾に該当する超超超超超超大盛サイズの即席カップうどんで、容器の大きさは桶(おけ)かよレベル。内容量は578g(めん90g×5=450g)かつ必要なお湯の目安量は2800ml(2.8L)となっているため、調理後の総重量は単純計算で3.3kg以上の爆盛りペヤングです。もはやペヤングの定義を見失いかけている件‥‥w
あらためまして「ペヤング」とは、まるか食品の代名詞となっているブランドで、1973年(昭和48年)7月発売の「ペヤングヌードル」が最初の商品。まだカップ麺が高価な食べ物とされていた当時、若い(young)カップルに2人(pair)で1つのものを仲良く食べてほしい-・との願いを込めて、ペヤング(pair+young=peyoung)という名前になりました。
つまり、現在から49年ほど前の発売当初から “シェアすること” を想定していたペヤング。そう考えると “おひとり様お断りスペック” の「ペタマックス」は、まるか食品の基本的な理念を具現化したシリーズといえるのかも‥‥などと思いつつ、その想いよりも話題性(売上高)に感けた印象が強くなっているため、ちょっと無理があるフォローでしょうか。
最初はレギュラーサイズの「ペヤング ソースやきそば」対比約7.3倍の重量を誇る「超超超超超超大盛やきそば」からのスタートだったので、まだ “ペヤングらしい” と思える要素が色濃く残っていたのですが、2021年6月7日発売の「ペタマックス醤油ラーメン」と「ペタマックス辛味噌ラーメン」からペタマックスの基本方針を総重量3kg以上の汁ありタイプにシフト。
あたまペタマックスかよ‥‥などと思いながらも “ペヤングはカップラーメンから始まった” ブランドなので、まだ分からんでもなかったのですが、同年11月1日に企業間コラボ商品「幸楽苑ペタマックス味噌野菜うどん」を市場に投下。以前に「ペヤング ふる里うどん」というノンフライ麺を使用したカップうどんを発売していたので、これも史上初の試みではなかったものの、どこに向かっているのか‥‥。
そもそも “ペヤングとは” などという疑問を抱くこと自体がナンセンスなのかもしれないけれど、近年の即席カップめん業界ではSDGsに力を入れている企業が多く、フードロス(食品ロス)問題やプラスチック原料の削減などに取り組んでいるところ。その風潮に逆行するのがペタマックスで、挑戦しても食べきれない人が続出した結果、Twitterなどで “YouTuberのオモチャ” などと揶揄されるようになります。
しかし、2021年12月20日には年越しそば向けの「ペタマックスたぬきそば風」を展開するなど、まだまだ止まる気配を見せないペタマックス。それに続く「ペタマックスきつねうどん」のパッケージには、日の出と富士山を背景に、松と梅、さらに竹丸窓を豊富とさせるデザインや鳥居をあしらうなど、正月っぽい雰囲気なので、当初は年明けうどん用に発売する予定がズレ込んだのかもしれません。
開封
前回の「ペタマックスたぬきそば風」と同じように、今回も取っ手が付いた外箱に入った状態で販売されているので、まずは一般的な家庭用の洗面器よりも大きな容器(φ25×13cm)を取り出します。なんかもう慣れちゃったけど、この時点で心を折りにかかってくるペタマックスなので、いっきに「5人前のカップうどん」を完食する自信がない方は、恥ずかしがらずに応援を呼んでください。
なぜ5人前なのかというと、容器の中に90gの油揚げ麺が5つ入っているから。やることが単純すぎますけど、それはさておき個包装の「粉末スープ」と「かやく」のほか、5枚の「油揚げ」が入っているので、それらの小袋を取り出してください。ちなみに余談ですが、商品名になっているペタ(peta)は “10の15乗=千兆倍” を意味する単位の接頭辞です(なんだよ千兆倍のカップうどんって)。
ネット上では「どこで売ってる?」「どこにも売ってない‥‥」などのコメントが見られましたが、ドンキホーテやヴィレヴァン(ヴィレッジヴァンガード)など、ネタ商品に強い販売店を筆頭に、コンビニ大手4社の中では “ファミリーマート” での取り扱いを確認。コンビニで購入した場合の税込価格は1058円なので、たとえば5人でシェアしても1人頭は200円以上とコスパ的な取り柄はありません。
発売日は2月14日(よりにもよってバレンタインデー)だったので、もう1ヶ月以上前の話になりますが、依然として売れずに持て余しているファミリーマートは多かったです。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング ペタマックスきつねうどん 製造者:まるか食品株式会社 製造所:本社工場(群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1) 内容量:578g(めん450g) 商品コード:4902885007647(JAN) |
発売日:2022年02月14日(月) 実食日:2022年03月20日(日) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:1,058円(税込) 希望小売価格:980円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:ペタマックス 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:2800ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:7袋(粉末スープ・かやく・油揚げ5枚) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、食塩、香辛料)、添付調味料(食塩、糖類、粉末しょうゆ、かつおぶし粉末調味料、かつおぶしエキス調味料、乾燥ねぎ、香辛料、オニオンパウダー、酵母エキス、植物油脂)、かやく(油揚げ、ねぎ、かまぼこ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、ソルビトール、カラメル色素、トレハロース、増粘剤(グァーガム)、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、ベニコウジ色素、(一部に小麦・さば・大豆を含む) |
実食開始
さて、あらためて調理方法を確認してみましょう。まず第1の難関は用意しなければいけない熱湯の量で、2800ml(2.8リットル)が目安ということは、ティファールなどの電気ケトル1台では間に合いません。残された手段としては両手鍋、あるいは片手鍋の二刀流で熱湯を沸かす方法になりますが、それを容器に移す際に火傷(やけど)するおそれがあるので、くれぐれも注意してください。
前述のように注湯後の重さは3.3kg以上になるので、可能であれば最初から食べる場所を決めて熱湯を注ぎ、持ち運ばないのが安全策。頑丈そうに見える巨大な容器ですが、持ち方を失敗したり重心を崩したりすると簡単に割れます。そこでも火傷しないように注意して‥‥というか、ペヤングの定義よりも優れた簡便性を前提とした “即席カップ麺としての定義” を論ずるべきでしたね。
ちなみに2567kcalというカロリーの高さも然る事乍ら、全体の食塩相当量は43.2gなので、厚生労働省が定める1日あたりの塩分摂取量基準(男性7.5g未満、女性6.5g未満)を遥かに上回る値。そのためスープは飲み干さない方向で完食を目指しますが、きちんと味についても注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(578g)あたり |
カロリー:2567kcal たん白質:53.8g 脂 質:102.3g 炭水化物:357.7g 食塩相当量:43.2g |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
たぶん「幸楽苑ペタマックス味噌野菜うどん」と同じ麺
容器の形状に合わせて成型した専用の油揚げ麺を搭載しているのではなく、カップ焼きそば用の四角い容器にフィットする長方形の油揚げ麺を5つ放り込んでいるだけなので、おそらく調理直後は上記写真のように麺が浮いていると思います。もちろん熱湯に浸かり切らなかった部分は適切に戻っていない状態なんですけど、それが気になるのも途中まで。
逆に “ちゃんと浸かっている部分は熱湯3分で柔らかめに仕上がる” ため、なんというか救いようがない仕様なんですけど、遅かれ早かれ最終的にはコシもヘッタクレもない炭水化物の塊になってしまうのは「幸楽苑ペタマックス味噌野菜うどん」を思い出す二の舞。たぶん、今回も同じ油揚げ麺を使っているのでしょう。
たとえば「ふる里うどん」のようにノンフライうどんを使用していた場合、伸びに対する耐性値も大幅に変わってくると思うのですが、そういった工夫もなく。しかも完全に伸び切るまでスープを吸い続けるため、もしも麺の劣化が食べるスピードを追い抜いてしまった場合、ぜんぜん麺が減らねぇゾーンに突入します。シェアするにしても伸びるのが早いことには変わらないので、抜本的な改善が必要かと。
スープ
どうりで見覚えのある小袋だと思ったら‥‥
味付けは食塩を軸に、しょうゆの風味も加えているのですが、液体ではなく粉末なので、あまり深みのあるテイストではありません。出汁はカツオ(イノシン酸)が中心で、うま味の相乗効果が狙える昆布(グルタミン酸)と干し椎茸(グアニル酸)は使用しておらず、けっこう塩気が舌に刺さってくるタイプの‥‥って、これ「ペタマックスたぬきそば風」と同じ粉末スープじゃないですか。
麺が “そば風めん” ではないのとメインの具材も変わっているため、それに伴う多少の違いは生じているのですが、粉末スープの原材料名は「ペタマックスたぬきそば風」と完全に一致。いやいやいや、これはダメでしょ。深みのある美味しいスープならまだしも廉価版チックな安っぽいテイストなので、けっこうショックでした。
具材
「たぬきそば風」の天ぷらを油揚げに変えただけ
ネギとカマボコが入っている「かやく」は「ペタマックスたぬきそば風」と同じ内容だったので、メインの天ぷらが油揚げ(きつね)に変わっただけの話。さすがに逆立ちしても勝てそうにない「日清のどん兵衛」と同じクオリティの油揚げを使えとはいわないけれど、けっこう濃いめの味付けで、意識的にスープを残しても喉が渇きます。
ペタマックスのイメージ的に、食べ応えが無駄に増える部分については評価できるポイントになりますが、油揚げのクオリティは “ふつう” です。
総評
うどんは前々回の「幸楽苑ペタマックス味噌野菜うどん」と同じ油揚げ麺だった‥‥というの百歩譲って仕方ないとして、粉末スープは「ペタマックスたぬきそば風」と完全に一致。具材は5枚の天ぷらを油揚げと入れ替えただけだったので、やっつけ仕事が過ぎるというか、甚だ以て残念と評価せざるを得ません。というか、そもそも企画的にどうなんですかね。
けっきょく私のようなブロガーだったり、まんまと術中にハマっているYouTuberだったり、わざわざ多額の広告宣伝費を費やさなくても顧客が勝手に宣伝してくれるので、それなりの粗利は出ていると思いますけど、さすがに酷いんじゃないかと。まだ「ペタマックス」を続けるつもりなのであれば、ひとまず焼きそばに戻すなど、軌道修正のために頭を冷やしてください【author・taka :a(大石敬之)】