どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年11月11日(月)新発売のカップ麺、まるか食品「ペヤング 火炎風やきそば超大盛」の実食レビューです。
麺重量2倍の「超大盛ペヤング」から “燃え上がるような辛さ” を謳う新しいタイプの激辛やきそば新登場!!
辛い? 辛くない? そもそも何味? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力と辛さレベルを判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング 火炎風やきそば超大盛
「ペヤングやきそば超大盛」とは、1975年(昭和50年)3月に発売された世界初の四角いカップ焼そば「ペヤング ソースやきそば」の麺2玉バージョンで、初めて発売されたのは2004年(平成16年)8月27日。以降、おなじみの「ハーフ&ハーフ」シリーズを筆頭に展開しているのですが、実は長い歴史のわりに意外と新商品の数は多くありません。
2004年8月に定番のカップ焼そば「ソースやきそば超大盛」を発売、翌2005年5月にカップラーメンの「ペヤング超大盛らぁめん醤油 / 味噌」を発売しているのですが、超大盛らぁめん2品はスポット的な販売で終売。以降、超大盛シリーズからの新作は8年間以上も間が空いて、2013年10月7日に「超大盛やきそばハーフ&ハーフ激辛」が登場しました。
そして2013年11月18日に「超大盛やきそばハーフ&ハーフイカスミ」、2014年6月16日に「超大盛やきそばハーフ&ハーフカレー」を発売し、流れにのってきたかと思いきや、2014年12月某日に “例の事件” で全商品の製造・販売を休止——そして2015年11月30日、満を持して「ソースやきそば超大盛」のみ関東エリア限定で復活します(※このとき1,099kcalから1,081kcalに減少)。
以降、超大盛やきそば系統の新作は “もれなく激辛縛り” で、2017年5月にーフ&ハーフではない「激辛やきそば超大盛」を発売。そして2017年7月発売の激辛×激辛カレー「超大盛やきそばハーフ&ハーフW激辛」、2018年2月発売の「超大盛やきそばハーフ&ハーフもっともっと激辛×辛さゼロ」以来の超大盛なので、「火炎風やきそば超大盛」は同サイズで1年半ぶりの新作。
つまり、ハーフ&ハーフを除く新作としては、2017年5月の「激辛やきそば超大盛」以来なので、実は “15年以上ある歴史の中でハーフ&ハーフじゃない超大盛は3作目” という、何気にレアな新商品。パッケージに激辛の文字はないけれど、まるか食品の公式ウェブサイトには “辛さの中に旨味がしっかりと感じられる、中華風激辛やきそばです” と紹介されていました。そう、火炎風は「中華風」なんです。
添付調味料は「しょうゆ、みそ、糖類、ラード、食塩、香辛料、ポークエキス、植物油脂、豆板醤」と和風中華ベースの構成で、ちょっと面白いのが具材に「麩(ふ)」を使っていること。定番の「激辛ペヤング」に豆板醤や味噌は使用されていないので、味付けや具材が違うのは明白なんですけど、果たして新作の「火炎風」と定番の「激辛ペヤング」は “どっちが辛い” のか——
実際に食べ比べて検証してみようと定番の赤い「ペヤング 激辛やきそば」を先に購入したのですが、肝心の「火炎風やきそば超大盛」は売ってない。どこに行けば見つかるのか、とりあえずドンキホーテにあるだろうと思いきや未入荷で、セブンイレブンとローソンもダメ‥‥何軒かのコンビニをハシゴした後、隣の県にある「ミニストップ」にて無事に捕獲しました。
もしかすると地域によって差があるかもしれませんが、北近畿のコンビニでは「ミニストップ」と「ファミリーマート」での販売を確認。たとえば定番の「ソースやきそば超大盛」や「チーズMAX」「牛脂MAX」など、変わり種ペヤングを積極的に入荷している店舗であれば、比較的にエンカウント率が高いかもしれません。
開封
メーカー希望小売価格は税別240円、コンビニでの実売価格は239円(税込258円*)だったので、ちょっと高級な有名店監修のカップラーメンくらいの値段。同サイズの辛くない「ソースやきそば超大盛」のメーカー希望小売価格は税別230円、コンビニでの実売価格は221円(238円*)なので、コンビニでの税込価格は通常商品よりも20円高い設定です(*軽減税率8%)
ちなみに「激辛ペヤング」の購入店舗はドンキホーテ(MEGAドン・キホーテ)で、値段は158円(税込170円)。「超大盛やきそば」シリーズは単純にペヤングの麺(90g)が2個(180g)入っているのと、激辛ペヤングをコンビニで買うと税込198円なので、単純に麺の量やカロリー等のコストパフォーマンスでいえば、圧倒的に超大盛のほうが得ですね。
「火炎風」に別添されている小袋は、「液体ソース」と「かやく」の合計2袋。激辛ペヤングのソースは油脂も含めてサラッとしているのに対し、「火炎風」の液体ソースは動物油脂が凝固していて、見た目は激辛ペヤングよりも辛そうな色合い。かなり量が多いので、本体に熱湯を注ぐ前に、かるく液体ソースの小袋だけ別の容器で温めておいたほうがいいかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング 火炎風やきそば超大盛 製造者:まるか食品株式会社 製造所:本社工場(群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1) 内容量:237g(めん180g) 商品コード:4902885005988(JANコード) 商品サイズ:縦162mm×横127mm×高さ57mm 発売日:2019年11月11日(月) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型容器・超大盛サイズ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:820ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ソース・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(しょうゆ、みそ、糖類、ラード、食塩、香辛料、ポークエキス、植物油脂、豆板醤)、かやく(キャベツ、ニンジン、麩、豚肉)/ 調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工デンプン、グァーガム)、香辛料抽出物、カラメル色素、かんすい、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、リン酸塩(Na)、pH調整剤、カゼインNa、ビタミンB2、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
先入れの小袋(かやく)に入っている具材は、キャベツ、ニンジン、麩、豚肉の4種類。定番の激辛ペヤングには筒状の怪しい肉具材が入っているのに対し、火炎風の肉具材にはジャーキーを四角くカットしたような見覚えのある形の——これ、もしかすると加工肉の下請業者が同じ系列なのか、エースコックの四角いベーコンみたいな見た目の具材とソックリですね。
ちなみに元ネタがないか「火炎焼きそば」「火を吹く焼きそば」「燃え上がる焼きそば」「炎上焼きそば」「お麩入り焼きそば」などで検索してみたところ、ご当地焼そば系統で地味に “お麩入り” がヒットしたのですが、中華(中国)+激辛(辛い)+麩+焼きそば的なキーワードでドンピシャにヒットする食べ物はなかったので、「火炎風」はペヤングのオリジナルかもしれません。
さて、カロリーは1068kcalと通常商品の約2倍。さすが麺2玉は伊達じゃないのですが、パッケージに “辛みが強いので、小さなお子様や辛みが苦手な方の喫食には——” などの警告文はありません。果たして火を吹くほど辛い焼きそばなのか、既存の激辛ソースと比較しつつ、「めん」「ソース」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(237g)当たり
カロリー:1068kcal |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
まるか食品はカップ麺の製造工場を2つ所有しており、ひとつは商品のパッケージにも住所が表示されている本社工場(群馬県伊勢崎市戸谷塚町49-1)、もう一つはパッケージに “住所が表示されることのない” 赤堀工場(群馬県伊勢崎市下触1101-1)があって、見分け方は原材料名下に記載されている「製造者:まるか食品株式会社」の横に「+A」の表示があるかないか。
「+A」の文字がなければ本社工場、「まるか食品株式会社+A」となっていたら赤堀工場で製造していることを意味していて、いま手元にある商品は本社工場で製造されたもの。たとえば季節や天候(気温・湿度)の違い、また製造所の違いによって、麺の食感に差異が生じることもありますけど、基本的にペヤングの「やきそば」に使用している麺は同じです。
「ペヤングやきそば」「ペヨングやきそば」「超大盛」「超超超大盛GIGAMAX(ギガマックス)」いずれも共通の油揚げ麺で、違いは単純に量。それぞれペヤング=90g、ペヨング=80g、超大盛=180g、超超超大盛=330gとなっていて、湯切りに伴う時間差も関係してくるのですが、麺自体は変わりません。基本的に万能麺なので、今回のソースにも違和感なくフィットしていました。
ソース
たとえば定番の「激辛ペヤング」を辛さレベル「5」とするならば、ペヤング史上最強の激辛カップやきそば「激辛MAX END(マックスエンド)」の辛さレベルは「20」(※通常の激辛ペヤング対比4倍)で、今回の「火炎風やきそば超大盛」の辛さレベルは「4.5」の “大辛” くらい。ただ、麺の量が多いため、蓄積分を加味すると「5」前後といったところでしょうか。
テイストは味噌のコクを軸に醤油のキレを効かせ、そのキレを糖類の甘さが適度に包み、豆板醤のアクセントで中華風を表現。動物系は豚脂とポークエキスで固めているため、端的に例えると “辛い回鍋肉(ホイコーロー)のタレ” みたいな味。残念ながら火を吹くほどの辛さではないけれど、通常の「激辛ペヤング」が厳しい方にとっては激辛クラスの辛さレベルに到達しています。
(既存の激辛ソース)
「激辛ペヤング」の原材料(添付調味料)は、「糖類、たん白加水分解物、食塩、しょうゆ、醸造酢、ポークエキス、植物油脂、りんご、香辛料、トマト、野菜エキス、でん粉」となっていて、ほぼ完全に別物。結果的に辛さは既存の激辛ペヤング程度なので、そんなに辛くないのですが、単純に味は悪くありません。辛さは弱くなりますけど、味に飽きたらマヨネーズちょい足しオススメ。
かやく
麺の量はレギュラーサイズと比較して2倍ですが、具材の量は1.2〜1.3倍くらいだったので、そんなに多いわけではありません。ただ、ペヤングは他社の汁なしカップ麺と比較して具材の標準量が多く、業界全体の平均を思えば充分ですし、回鍋肉ライクな辛いソースとキャベツの相性は抜群で、細切り人参のコリコリとした食感も箸休めに効果的。
対する麩の食感は、一見して明白に柔らかい麩。それ以上でも以下でもないのですが、辛いソースを吸い込んでいても不思議と風味は優しくて、意識的に拾うとインターバルになります。宮城県の油麩を使った仙台焼そばや車麩入りの沖縄焼そばなど、麩入りの焼そばに馴染みがなかったので、意外と相性がいいもんだなと勉強になりました。で、豚肉——
調理前の見た目はエースコックの肉具材(このブログでは “気の抜けたベーコン” などと表現しているもの)と瓜二つでしたが、調理後は比較的に柔らかく、ジャーキーっぽさが控えめだったので、別物かもしれません。定番の「ペヤングソースやきそば」に入っている筒状の味付け鶏ひき肉は、どうにもザラッとした粉っぽい舌触りが不自然なので、よっぽど印象がよかったです。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
漠然と中華風なデザインのパッケージに火炎風の文字で、なんとなく実食前から中華っぽい味付けを想起させていた「火炎風やきそば」。けれども冷静に考えてみたら “火炎風” って何味だよ——なんですけど、まさにソースは中華風の味付けで、日本式の回鍋肉を辛くしたような和製中華風の辛みそ味。麺は親しみのある汎用麺を2玉、具材は麩が個性的な食べ応えのある一杯でした。
どちらかというと辛さよりも油揚げ麺2玉ぺろっと食べきれるかどうかがハードルですけど、けっこう物量的なコスパは高く、がっつり一人で堪能するもよし、誰かとシェアするのもいいでしょう。次は火炎風もとい “爆炎風” の超激辛に期待したいところではあるものの、ふつうの激辛ペヤング程度には辛いので、普段あまり辛い食べ物に慣れていない方は念のため気を付けてください。