どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年2月20日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング ちゃんぽん風うどん」の実食レビューです。
ペヤング “うどんめん” シリーズ初「長崎ちゃんぽん」をイメージした優しい味わいの新作登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング ちゃんぽん風うどん
ペヤング(peyoung)とは、まるか食品を代表する即席カップめんブランドで、現在を遡ること50年弱、1973年(昭和48年)7月に発売された「ペヤングヌードル」を皮切りに発足。その約2年後、1975年(昭和50年)3月13日に永遠のスタンダード「ペヤング ソースやきそば」が現れ、近年は攻めのスタンスだだ漏れのカップ焼きそばをコンスタントに展開しているのですが‥‥
今回の新商品「ペヤング ちゃんぽん風うどん」は、いつもの「やきそば」や「そば風めん」とは違う “うどんめん” シリーズの最新作で、優しい味わいのソースに、ちゃんぽんをイメージした具材を搭載とのこと。日本各地には「ご当地ちゃんぽん」と呼ばれる様々なチャンポンが存在するのですが、パッケージのイメージから察するに、ちゃんぽんの王道「長崎ちゃんぽん」をモチーフにしている様子。
というのも「ペヤング ちゃんぽん風うどん」の外装フィルムに描かれている豪華な門は、中華街(チャイナタウン)の入り口に欠かせない牌楼(ぱいろう=中華門)で、ちゃんぽんといえば長崎、長崎における中華街といえば「横浜中華街」や「南京町中華街」と並び称される日本三大中華街の一つ「長崎新地中華街(ながさきしんちちゅうかがい)」が存在します。
「長崎新地中華街」の入り口は “東西南北” の四方にあり、それぞれ方角を司る四神をモチーフにした牌楼が建てられ、四神は五行(古代中国に端を発する自然哲学の思想)に基づき、東門(青)は青龍、西門(白)は白虎、南門(赤)は朱雀、北門(黒)は玄武が守っている-・というのは有名な話。でもって今回の「ペヤング ちゃんぽん風うどん」にデザインされているのは、朱雀が守る南門の牌楼。
モチーフが全体的に赤っぽいから‥‥などという短絡的な理由ではなく、向かって左の柱には見切れながらも「壮麗新街攘往熙」とあり、向かって右の柱には「輝煌」とある、これは「長崎新地中華街」南門の柱に書かれている「壮麗新街攘往熙亲同慶幸」と「輝煌福地道交禮接要頻繁」をイメージしたデザインとみて間違いないため、その細かさに驚きました(※漢字が違ってたらゴメンナサイ)。
それを特定するために時間を使っている私も大概ですけどw 話を本題に戻します。ペヤングにおける “うどん” といえば、2023年1月30日発売の「味噌煮込み風うどん」が記憶に新しく、それ以前にも「超大盛伊勢崎焼うどん」や「超大盛合い盛りうどんそば風 天かす・七味入り」「ペタマックスきつねうどん」など、昨年から定期的にリリースされているのですが、長崎ちゃんぽん風は初めて試み。
かれこれ12年以上前の話になりますけど、2011年(平成23年)1月16日に「ペヤング 長崎ちゃんぽん風やきそば」を発売しているため、その饂飩(うどん)バージョン‥‥それはないか。兎にも角にもペヤングの “うどん” は基本的にコシもヘッタクレもない柔麺なので、それがプラスに転んでくれるといいのですが、どうなるでしょう。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「ソース」の計2種で、ペヤングの製品にしては珍しく “ソースはフタの上で温めて下さい” とのこと。いつもと下請けが違うのかな?
麺はラード配合の油で揚げたフライ麺で、カップうどんの湯戻し時間といえば、おおむね5分の製品が多いのに対し、今回は熱湯3分と標準的な設定です。そういえば前述の「味噌煮込み風うどん」では熱湯2分となっていましたけど、サイズや見た目は変わりません。
メーカー希望小売価格は214円(税別)ということで、いつもの「ソースやきそば」193円(税別)よりも高めに設定されているのですが、2023年2月現在の即席カップめん製品におけるレギュラーサイズでの標準的な値段。販売店を調べてみたところ、スーパーやドラッグストア、ディスカウントストアなど、コンビニ以外の店舗がメインになっているようです。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング ちゃんぽん風うどん 製造者:まるか食品株式会社 製造所:赤堀工場(群馬県伊勢崎市下触1101-1) 内容量:121g(めん90g) 商品コード:4902885009269(JAN) |
発売日:2023年02月20日(月) 実食日:2023年02月22日(水) 発売地域:全国 取得店舗:ウエルシア 小売価格:214円(税別) 購入価格:203円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:480ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(ソース・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、食塩、香辛料)、添付調味料(ラード、香味油、ポークエキス、しょうゆ、食塩、糖類、たん白加水分解物、ガラスープ、シーズニングペースト、マルトデキストリン、魚介エキス、植物油脂、香辛料、ラー油、オニオンエキス、おろし生姜、乳たん白、デキストリン)、かやく(キャベツ、えび、コーン、カマボコ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、トレハロース、増粘多糖類、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、リン酸塩(Na)、炭酸水素Na、乳化剤、クチナシ色素、ベニコウジ色素、(一部にえび・小麦・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容はキャベツ、かまぼこ、えび、コーンの計4種。2022年9月20日発売のローソン先行商品「ペヤング 超大盛彩り豊かな7種の具材のやきそば」には、タイトル通り7種の具材を使っていたので、それを得意の使い回しで再利用してほしかった‥‥などと思いつつ、ひとまず構成は悪くありません。
かやくを入れたら熱湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「ソース」の小袋を温めながら待つこと3分。時間になったら温めておいた「ソース」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。ペヤングにエビが入ってると毎回のように思うんですけど、かなりニオイ強烈ですよねw
ひとまず見た目は「長崎ちゃんぽん」を彷彿とさせる彩りで、それっぽい香りも漂ってくる調理直後。はたして問題が多い “うどんめん” の仕上がりはもちろん、ソースの方向性にも注目しつつ「めん」「ソース」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(121g)あたり |
カロリー:634kcal たん白質:9.1g 脂 質:40.3g 炭水化物:58.8g 食塩相当量:2.8g |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
「やきそば」のほうが綺麗に収まったんじゃない?
汁ありで麺重量450gという暴挙を決行した「ペタマックスきつねうどん」とは異なり、ちゃんと3分で湯切れば不必要に膨張し続けることはなく、きわめて麺重量も常識的ではあるけれど、如何せん表面がベタベタでw ソースの粘度と動物油脂も関係しての結果ですが、もったりとした口当たりなので、けっこう評価が分かれそうなポイント。
ある意味それが濃厚さを高めてくれる要素でもあったので、慣れてしまえば気にならないといえば気にならない感じではあったんですけど、べちゃっとした麺が嫌いな方は要注意。例の汁ありほど頼りない食感ではなく、しかしながらコシ抜けの部類に入り、九州といえば福岡の柔らかいうどんをイメージしているのであれば、理解できなくも‥‥くらいのベクトルなので、コシに期待してはいけません。
ちなみに賞味期限の右側に「+H」と記載されていたら群馬県伊勢崎市戸谷塚町の本社工場で、同じ箇所に「+A」と記載してあったら群馬県伊勢崎市下触町の赤堀工場で製造したことを意味しているのですが、基本的には同じ設備・同じレシピに基づいて製造しているそうです。
ソース
こってり濃厚
あけた瞬間にギョッとしたんですけど、見た目は札幌みそラーメン系の液体スープよろしく焦げ茶色のタレと動物油脂の組み合わせで、かなり粘度が高く、想像していた以上にギットギト。しかしながら味付けに味噌は不使用で、どっしりと重心の低い動物系の白湯(ぱいたん)を軸に、魚介の旨みが重なる様は、なるほど「長崎ちゃんぽん」の中でも重厚なスープを彷彿とさせるフレームワーク。
実はラー油も入っていたのですが、ほとんど辛味を感じることはなく、公式が自社サイトで “優しい味わい” と表現しているように、塩味などの攻撃性は控えめ。それでいてテイストはズシンと濃厚な部類に入り、生姜のアクセントを巧みに効かせることでクドさ中和するなど、思っていた以上に本格的な味わいでした。
かやく
雰囲気を感じるラインナップ
キャベツは通常の「ソースやきそば」よりも圧倒的に少なめですが、風味の強いエビに、ピンクの蒲鉾(かまぼこ)も「長崎ちゃんぽん」らしさを強調してくれるアイテム。さらにキクラゲや豚肉・イカ・アサリなんかも入っていると嬉しかったんですけど、コーンで彩りもよく、それっぽい雰囲気が楽しめました。それにしてもペヤングのエビは主張が強いですねw
総評
というわけで、こってりとした長崎ちゃんぽん風のソースは想像以上に完成度が高く、それっぽい構成の具材にも雰囲気を感じたのですが、うどんの仕上がりだけが極端というか人を選ぶ要素。博多名物の焼きラーメン(小金ちゃん)じゃないですけど、全体的にベチャッとしているので、それを受け入れられるかどうかで評価は変わってくるでしょう(私は好きでした)。
ちなみに「ちゃんぽん」と双璧を成す長崎の名物といえば、揚げ麺に餡掛けをトッピングした「皿うどん」も代表的。4年ほど前の話になりますけど、2019年5月20日に発売された進化系カップ皿うどん「ペヤング 中華風そのまま皿うどん」が面白かったので、そっち系の変わり種にも期待しています【author・taka :a(大石敬之)】