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TRYラーメン大賞 “名店部門みそ” 殿堂入り【大島】夜の部限定「こく辛味噌らーめん」をカップ麺で再現!!

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東洋水産

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2021年2月8日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん 大島 こく辛味噌ラーメン」の実食レビューです。

講談社発行『TRYラーメン大賞』名店部門みそ殿堂入り「大島」監修 “夜の部限定メニュー” をカップラーメンにアレンジ!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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大島 こく辛味噌ラーメン

大島(おおしま)とは、札幌みそラーメンの重鎮「すみれ」が認めた関東初の暖簾分けで、2013年(平成25年)5月11日、東京都江戸川区船堀にオープン。店主の大島剛史(おおしま つよし)氏は、12年以上「すみれ」で修行を積み、ほぼ「すみれ」と同じ食材及び調理方法を採用しているそうですが、本家とはテイストが異なる “進化系札幌味噌ラーメン” を提供し、多くのマニアからも高い評価を得ています。

実店舗の外観と大島店主

今回の新商品「大島 こく辛味噌ラーメン」は、東洋水産(マルちゃん)と「大島」及び講談社発行『業界最高権威 TRY(東京ラーメン・オブ・ザ・イヤー / Tokyo Ramen of the Year)ラーメン大賞』の共同開発商品で、2015年(平成27年)4月13日発売のコラボ第1弾「大島 味噌ラーメン」を皮切りに、毎年1〜2回のペースでカップ麺を発売しているのですが、夜の部限定メニュー「こく辛味噌らーめん」の再現は初の試み。

『TRYラーメン大賞』とは、講談社が発行していた同社初の都市情報雑誌『TOKYO★1週間』(1997年11月18日発刊 – 2010年6月8日休刊)の企画から発足した1週間MOOK* で、その当初から “東京で一番うまいラーメンを決めよう” がコンセプト。現在は株式会社ラーメンデータバンクの取締役会長を務める自称 “日本一ラーメンを食べた男” 大崎裕史(おおさき ひろし)氏を筆頭に、名立たる著名人が審査員として参加。

そのTRY審査員(当時6名)が2013年に発表した『業界最高権威 TRY認定 第14回ラーメン大賞 2013-14』にて、みごと大島が「新人賞みそ部門」の1位に輝き、翌2014年に「名店部門みそ」で1位を獲得するや否や、2019年にかけて「名店部門みそ1位・5連覇」を達成し、負け知らずの全勝で殿堂入りを果たすなど、東京・船堀の名店として確固たる地位を築きました。

*1週間MOOK(ムック)とは、雑誌と書籍の中間的な性質を特徴とする刊行物の総称で、語源は「magazine」の “m-” と「book」の “-ook” を組み合わせた混成語。

TRYラーメン大賞 名店部門みそ殿堂

2021年2月現在「すみれ」が認めている暖簾分けは、2000年9月20日に開業した北海道札幌市・美園の「麺屋 彩未(さいみ)」を皮切りに、関東初の暖簾分け「大島」が上記の功績で名を轟かせ、2016年2月2日に3店舗目の「八乃木(はちのき)」が北海道札幌市・発寒にオープン。

続けて2017年2月1日に4店舗目の「ラーメン郷」が神奈川県大和市・高座渋谷に店を構え、2019年10月29日に産声を上げた東京都新宿区・江戸川の新店「三ん寅」で合計5店舗。

いずれの暖簾分けも軒並み高評価を受けているのですが、そのうち「彩未」は東洋水産とタイアップしたカップラーメン「麺屋 彩未 札幌味噌らーめん」(2020年09月21日リニューアル)を通年商品として販売中。今回の「大島」も定期的にカップラーメンを展開し、数ある “純すみ系” の中でも全国的な知名度を誇っているため、ご存知の方も多いでしょう。

そんな「大島」の実店舗で提供されている “夜の部限定” の「こく辛味噌らーめん」は、通常の「味噌」に使われているスープをベースに、生姜やニンニクなどの香味野菜を効かせ、山椒や唐辛子で辛味を強めているのですが、実店舗での辛さレベル(辛味の強さ)は “辛い食べ物が苦手でも大丈夫な程度” との評判。

容器側面に「こく辛味噌」の概要を記載

ちなみに2015年4月発売の初代「大島 味噌ラーメン」は、とにもかくにも粉末スープに含まれていたトロミ成分の凝固が酷く、ひとつのカップ麺として致命的な欠陥が生じており、最近だと2019年3月25日発売の「大島 味噌ラーメン」も再現度は低かったので、結果的に及第点と評価。

>>「マルちゃん 大島 味噌ラーメン」2019年3月発売品レビュー

このブログにとって「大島」の縦型ビッグは鬼門なので、ちょっと緊張しているのですが、初めて “夜の部限定メニュー” がピックアップされた今回、これまでと違った評価を叩き出してくれるかもしれません。

開封

別添の小袋は1種類

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「特製油」が1袋。東洋水産の公式ウェブサイト内にあるニュースリリースには “ポークの旨味をベースに、生姜やにんにく等の香辛料を利かせたコクのある味噌味。別添特製油付き” と、シンプルに商品の特徴を記載しているのですが、辛味の強みに対するコメントはありません。

かなり具沢山で好印象

具材のラインナップは、味付挽肉、たまねぎ、メンマ、ねぎの4種類。構成自体は従来の「味噌」を再現したカップ麺と変わっていませんが、同社の本気盛(マジモリ)よろしく具沢山なのは素直に嬉しいポイント。東洋水産が販売するカップ麺の挽肉と細切りの玉ねぎは、どの商品でも基本的にハズれないので、これについては安心して楽しめます。

メーカー希望小売価格は220円(税別)で、販売ルートはCVS(コンビニエンスストア)、量販店、一般小売店など、販売店を問わないNB(ナショナルブランド)商品として展開。コンビニで購入した場合の税込価格は232円、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「セブンイレブン」「ローソン」「ミニストップ」での取り扱いを確認しました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん 大島 こく辛味噌ラーメン
販売者:東洋水産株式会社
製造所:株式会社酒悦 房総工場
内容量:111g(めん80g)
商品コード:4901990367882(JAN)
発売日:2021年02月08日(月)
実食日:2021年02月12日(金)
発売地域:全国(CVS、量販店、一般小売店 他)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:232円(税込)
希望小売価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:紙+プラ
湯量目安:440ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:1袋(特製油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、卵白)、添付調味料(みそ、香味油脂、香辛料、食塩、ポークエキス、植物油、豚脂、砂糖、でん粉、発酵調味料、酵母エキス)、かやく(味付挽肉、たまねぎ、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、カラメル色素、かんすい、レシチン、クチナシ色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、パプリカ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

麺は熱湯4分の油揚げ麺を使用

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。数年前の縦型ビッグに使われていた東洋水産の油揚げ麺は、頻繁にスープを蹴散らすほど無骨な仕上がりで、特に再現カップ麺では不利に働いていたのですが、現在そのようなイメージは完全に払拭。近年の東洋水産が販売する縦型ビッグの麺は “洗練された印象を受けることも珍しくない” ため、過度に構える必要はなくなりました。

調理直後は具沢山で好印象

あとは熱湯を注いで4分後、後入れの特製油を加えて混ぜたら出来上がり。あいかわらず粉末スープにトロミ成分が含まれていたので、とにかく念入りに(最短でも1分以上)かき混ぜたほうが安全な仕様となっているのですが、お湯を注いでも容器の底に浸透しない‥‥みたいなトラブルはなく、それについては改善されたポイント(でも熱湯は可能な限り “ゆっくり” と注いでください)。

ちなみに製造所は株式会社酒悦の房総工場(千葉県長生郡長南町)となっていますが、酒悦は東洋水産が1983年(昭和58年)7月から資本参加している連結子会社かつ多数の実績を有する工場なので、ご安心ください。それでは、実力店監修の恩恵と辛さレベルにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(111g)あたり
カロリー:522kcal
たん白質:11.2g
脂  質:25.5g
炭水化物:61.8g
食塩相当量:5.5g
(めん・かやく:2.4g)
   (スープ:3.1g)
ビタミンB1:0.34mg
ビタミンB2:0.40mg
カルシウム:200mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:522kcal(めん・かやく:421kcal)(スープ:101kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

致命的な戻りムラはマシになったが‥‥

3.5

「大島」の実店舗で使っている麺は、札幌にある1950年(昭和25年)創業の老舗製麺所「森住製麺」の熟成多加水麺で、サイズは中太‥‥と、聞き及んでいるのですが、ちょっと気になるのが大島店主の修行先である「すみれ」の製麺所。もともと「すみれ」も森住製麺と契約していましたが、2017年10月より製麺所を「西山製麺」に切り替えているので、もしかすると暖簾分けの「大島」も‥‥?

角刃に見えるけど丸麺らしい

などと思いつつ、それはさておき今回の油揚げ麺は角断面の縮れた平打ち麺で、東洋水産のニュースリリースには “弾力があり食べごたえのある、ちぢれが特長の黄色い丸麺” とあり、形状はともかく黄色っぽい見た目は好印象。食感は後半にかけて歯切れの良さが目立ってくるのですが、札幌味噌ラーメンを象徴する熟成卵麺のプリッとした弾力とはベクトルが異なります。

数年前の本気盛に使われていたような荒くれ者ではないけれど、いくらか粉末スープの溶け残りがあったので、部分的な戻りムラが気になるところ。結果的にイマイチな麺ではないのですが、再現度は当たらずと雖も遠からず。スープとの相性も然り、もうちょっと練り直したほうがいいかもしれません。

スープ

辛さよりもコクを重視

4.0

実店舗のスープは「すみれ」と同じ信州産の白味噌を使い、本家をリスペクトしながらも比較的に柔らかく、それを絶妙な火加減で焼いてから練り上げる芳ばしい味噌ダレを特徴としているのですが、それを再現したカップ麺のスープに焼き味噌の風味は意識されておらず、生姜のアクセントも目立ちません。

しかし、ぽってりとした豚骨の旨味と白味噌の穏やかなコクは味わい深く、そこに一味唐辛子の風味と若干の山椒が重なって、これまでの「大島」とは違ったアプローチ。

オイルは辛そうに見えるけどピリ辛

別添の特製油は香味油脂や植物油を主体としているのですが、ごま油(ラー油)の香りを立たせたオイルではなく、豚脂(ラード)をブレンドすることで全体の厚みを強化。ここに炒め野菜の香り、もしくは焼き味噌の風味が添加されていれば‥‥という希望もありますが、白味噌ベースの穏やかな辛味噌スープはカップ麺でも珍しいので、個性を感じることはできました。

ちなみに特製油を入れる前も入れた後も辛さレベルは「ピリ辛」の範疇を出ることはなく、よほど辛い食べ物が苦手でなければ問題ない辛さだったので、これについては再現度が高いポイントです。

具材

文句なしのラインナップ

6.0

大きめの挽肉はスパイシーかつジャンクな味付けなので、かなりインスタント感の強い具材になりますが、白味噌ベースの穏やかなスープにパンチを与えてくれるワイルドな存在。その横に配置した玉ねぎは、シャキッとフレッシュな食感に、玉ねぎ特有の香味が強く、こちらもスープにパンチを与えてくれる効果的な具材。

メンマの風味にも注目

ネギも強めの歯触りが食感のアクセントに嬉しく、メンマも発酵感の強いタイプを採用し、いずれの具材も全体の満足感を底上げしてくれる、これといって文句の付け所が見当たらないラインナップでした。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)

たとえば麺の質感だったり、焼き味噌や生姜の風味が目立っていないスープだったり、もうちょっと工夫してほしい改善点はあるものの、結果的な印象としては悪くありません。ただ、あいかわらず粉末スープの溶け残りに懸念を感じたので、調理の際は “ゆっくり熱湯を入れる” こと、それから最短でも1分以上 “しっかり混ぜる” のが美味しく食べるポイント。

ちなみにTRY20周年特別企画として開発された『TRYラーメン大賞 2014-19』名店部門みそ1位・5連覇「大島」及び『TRYラーメン大賞 2014-19』名店部門とんこつ1位「博多長浜らーめん 田中商店」のタイアップ商品「大島×田中商店 辛味噌豚骨」(2019年10月21日発売品)にはノンフライ麺を使っていたので、そろそろ「大島」単体でも「彩未」に匹敵する本気モードに挑戦してもらいたいです(author・taka :a)

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