シンプルで上質なラーメンの本質を追求【麺とスープだけ】第4弾は原点回帰「黄金鶏油中華そば」で新たな門出

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明星食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年9月5日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 麺とスープだけ 黄金鶏油中華そば(二代目)」の実食レビューです。

「MYOJO SELECTION」から独立!? 明星のイノベーション「麺とスープだけ」第4弾は二代目「黄金鶏油中華そば」に回帰!! その本意とは——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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麺とスープだけ 黄金鶏油中華そば 2022

「麺とスープだけ」とは、即席カップ麺のステータスとなっている具材を省き、前代未聞の「だしパック」を別添することで “ユーザーに出汁(だし)を取らせる” 唯一無二の “だし体験” を実現した究極のかけラーメンで、2020年3月28日に設立70周年を迎えた明星食品のプロジェクト「明星セレクション(MYOJO SELECTION)」の一環として発足。

実は二代目「黄金鶏油中華そば」

2021年3月29日発売の第1弾「黄金鶏油中華そば」を皮切りに、同年12月20日発売の第2弾「漆黒マー油豚骨ラーメン」及び2022年3月14日発売の第3弾「琥珀貝だし中華そば」と続いているため、このページでレビューする新作は「麺とスープだけ」のシリーズ第4弾に該当するのですが、第1弾と同じ商品名を冠しながら “MYOJO SELECTION” のロゴは消えている、というのが気になるところ——。

2021年3月29日発売の「黄金鶏油(おうごんチーユ)中華そば」は、前述のようにカップ麺のステータスとなっている具材(かやく)を省き、枕崎産かつお節粉末・利尻産利尻昆布粉末・さば節・焼あご(トビウオの焼干し)を組み合わせた、特別仕様の「だしパック」が最大の見どころ。

お湯を注ぐ前に「だしパック」を入れ、ゆっくりと熱湯を注ぎ、フタをして待つこと4分。時間になったら “だしパックを10回お湯の中で揺らし” それを取り出してから「液体スープ」を加えることで、カップラーメンなのに1番だしが楽しめる、ある種のイノベーションといっても過言ではないアイディア商品でした。

初代・黄金鶏油中華そば / 二代目・黄金鶏油中華そば

それと比較して今回の二代目「黄金鶏油中華そば」は、ずいぶんとパッケージのデザインがシンプルになり、所狭しと詰め込まれた蘊蓄(個人的に好きだったw)も取り払われているのですが、だしパックに4種の魚介(かつお節・昆布・さば節・焼あご)を使用しているのは初代と共通するポイント。

さらにスープの鶏節エキス中、徳島県産の銘柄鶏・阿波尾鶏(あわおどり)の出汁を58%使っていたり、タレには2種の醤油[たまり醤油と生(なま)醤油]をブレンドしていたりと共通する部分が多く、もちろん麺もノンフライ製法となっているのですが、よく見ると湯戻し時間が熱湯4分から熱湯5分に代わっているため、まったく同じ麺ではない様子。

また初代「黄金鶏油中華そば」には別添されていた、薬味(やくみ)の千切りネギ(白髪葱)も省くなど、従来品よりもテーマの「麺とスープだけ」をストイックに追求して、ブラッシュアップを図ったようなイメージ。さらに “MYOJO SELECTION” のロゴが消えていることから、これを機に「麺とスープだけ」が単独のブランドに切り替わったことが窺えます。

本日の見どころ

というわけで、新鮮味に欠ける印象が無きにしも非ずではあるものの、麺における湯戻し時間が1分長くなっていたり、薬味の千切りネギも省いていたり、小さいようで大きな変化が生じている二代目。はたして初代の感動を超えることはできるのか、お手並み拝見と参りましょう。

開封

2022年の「黄金鶏油中華そば」には3種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「だしパック」に、後入れ「液体スープ」と「スパイス」の計3種。だしパックの解説は微妙に変わっていますが、冒頭の “4分後” を消しているくらいで、文章にニュアンスが生じている程度。

容器は引き続き「しおケアカップ」

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、一見すると初代「黄金鶏油中華そば」や「琥珀貝だし中華そば」と共通に思えますが、前述のように湯戻し時間が長くなっています。また「琥珀貝だし中華そば」では麺量が5g減っていたのに対し、今回は初代「黄金鶏油中華そば」と同じ70gということで、当初の麺重量に戻りました。

ちなみに第1弾〜第3弾のメーカー希望小売価格は230円(税別)に統一されていたのに対し、第4弾では255円(税別)に上がっているのですが、2022年6月1日出荷分からの価格改定(明星食品はメーカー希望小売価格の6~12%アップを公言)による影響なので、おおむね順当な値上げになります。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:明星 麺とスープだけ 黄金鶏油中華そば
販売者:明星食品株式会社
製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)
内容量:107g(めん70g)
商品コード:4902881454506(JAN)
発売日:2022年09月05日(月)
実食日:2022年09月07日(水)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
商品購入価格:235円(税込)
希望小売価格:255円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型(しおケアカップ)
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体スープ・だしパック・スパイス)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、乳たん白)、スープ(しょうゆ(生しょうゆ、たまりしょうゆ)、豚脂、糖類、チキンオイル、たん白加水分解物、かつおエキス、食塩、香味調味料、香味油、昆布エキス、鶏節エキス、香辛料、かつおぶし粉末、昆布粉末、酵母エキス、さばぶし粉末、焼きあご粉末)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、かんすい、酒精、香料、炭酸カルシウム、卵殻カルシウム、乳化剤、酸味料、カロチノイド色素、カラメル色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本品製造設備では、えび・かにを含む製品を生産しています。

実食開始

テンションあがるぅw

即席カップめん業界に革命を起こした「だしパック」は先入れで、これを最後まで入れたまま、あえて雑味を出すのもありかと思いますけど、引き続き容器側面の調理方法には “5分後、だしパックを左右に10回ゆらしてから取り出す” との記載あり。この時点で出汁の香りは申し分なく、後入れの「液体スープ」を加えると‥‥

まさに黄金鶏油の中華そば

グワッと攻め寄せてくる芳醇な鶏油に、ブラックペッパーの清涼感が相俟って、初代に負けないオーラ放っている二代目・黄金鶏油中華そば。白髪ネギの降板は寂しく思える変更点ではあるものの、まさに「麺とスープだけ」のビジュアルに、テーマの体現は申し分ありません。

ちなみに栄養成分表示を見ると、スープまで完飲した場合の食塩相当量は6.6gとなっていますが、カップ内側下線までスープを残した場合、摂取する食塩相当量の目安は4.5gまで下がるため、健康に配慮が必要な方は活用してください。それでは、引き続き初代との違いに注目しつつ「めん」「スープ」「スパイス」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(107g)あたり
カロリー:388kcal
たん白質:10.0g
脂  質:11.3g
炭水化物:61.6g
食塩相当量:6.6g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:4.6g)
ビタミンB1:0.20mg
ビタミンB2:0.25mg
カルシウム:147mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:388kcal(めん・かやく:271kcal)(スープ:117kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

湯戻し時間は違うけど同じノンフライ麺?

6.0

初代「黄金鶏油中華そば」に使われていたノンフライ麺と比較して、調理前・調理後の見た目に大きな変化はなく、サイズも平均的に見て細めの中細。また “小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、乳たん白” という原材料名の構成も完全に一致するため、正直なところ大きな変化は感じません。

サイズも劇的に変わってない

しかし、初代「黄金鶏油中華そば」のレビューで記した「もちろん熱湯4分でも食べられますが、部分的に “ちょっと硬い(ちゃんと戻っていない)かな‥‥” と感じたので、熱湯4分きちんと時間を守るのはもちろん、液体スープを馴染ませてから2、3分ほど休ませるのがオススメ」というコメントが反映されたのかどうかは定かでないけれど、部分的な戻りムラが気にならなくなったのは大きな改善点。

今回も食べ始めはコシを強めに感じるものの、ムラなどは気にならなかったので、主な原材料だったり、グルテン線維のネットワーク形成だったり、そういった部分は大きく変更することなく、単純に湯戻し時間の記載を見直しただけかもしれません。あいかわらず小麦感は芳醇で、食べ始めのコシから食べ終わる頃のアシまで違和感なく楽しめる、安心と信頼の高品質なノンフライ麺でした。

スープ

すばらしい

7.0

このカップラーメンを食べる際に、まず試していただきたいのは、だしパックを10回ゆらした後、液体スープを入れる前だけに楽しめる出汁の体験。ここで飲み過ぎるとスープの味が濃くなり過ぎるので、かるく麺を啜る程度にしなければいけないのですが、小麦に由来する麺の甘さや風味は液体スープを入れる前のほうが強く、だしパックから出汁もカップ麺とは思えない味わい深さ。

第3弾の「琥珀貝だし中華そば」と同様に、枕崎産や利尻産など、産地についての訴求は見られませんが、第3弾をレビューした際「だしパック」の原材料について明星食品に問い合わせてみたところ “第1弾と同じ「だしパック」を使用しています” との回答だったので、今回も内容に変更はないのかもしれません(たとえ変化があったとしても、あいかわらず感動的な手法であることは確か)。

液体スープもヤバい

続けて「液体スープ」を加えると、初代「黄金鶏油中華そば」よりも若干ながら甘さが増したように感じたのですが、ほぼマイナーチェンジに過ぎません。グワッと攻め寄せてくる鶏油の芳ばしさに、清湯(ちんたん)とは思えないほど濃密な動物系のコク、さらに生しょうゆ・たまり醤油に由来するフレッシュなタレの存在感など、お店クオリティといっても過言ではない味わいです。

具材

途中入れがオススメ

スパイスの中身は100%ブラックペッパーで、S&Bのテーブルコショーよろしくパウダー状の細かいタイプではなく、若干の粗挽き。それ以外の特徴はないけれど、スープの表情が丸いため、スッ‥‥と通る独特の清涼感がオシャレであり、今風な感じを演出してくれます。

ただ、あえてスープの丸みを味わうのも一興なので、だしパックだけの状態と液体スープのマリアージュを楽しんだ後、味変的にスパイスを入れるのがベストかもしれません。

総評

7.0

2021年3月29日発売の初代「黄金鶏油中華そば」と比較して、湯戻し時間が1分長くなったり、ちょっとだけスープが甘くなったり、白髪ネギが入っていなかったり、ところどころ仕様の変更が見られた2022年版「黄金鶏油中華そば」ですが、なんのこれしき。立ち位置としては原点回帰でありながら、その味わいが色褪せることはなく、とても高い満足感が得られました。

具材らしい具材は入っていませんが、このノンフライ麺とスープに見合う具材をトッピングした場合、メーカー希望小売価格が280円(税別)に跳ね上がることは必然。カップ麺らしさを強調するアイテムを省くことで、高級感を演出する引き算が功を奏し、初代に負けず劣らずの仕上がりでした。コンビニで遭遇したとしても、即カゴに入れていいレベルの一杯です【author・taka :a(大石敬之)】

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