どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年7月17日(火)新発売のカップ麺、明星食品「セブンプレミアム おくらたっぷりねばねばうどん」の実食レビューです。
夏バテ対策としても注目されている話題の「ねばねば素材」を使った和風カップ麺がリニューアル!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
おくらたっぷりねばねばうどん 2019
「おくらたっぷりねばねばうどん」とは、セブン&アイグループと明星食品の共同開発商品で、ちょうど1年前の2018年7月17日にも同じ商品名で発売されていました。実は2017年の夏にもリリースされていて、ほとんど前回からパッケージのデザインも変わっていませんが、2019年バージョンはテコ入れなしの再販ではありません。
販売地域は全国、系列スーパーマーケットのIYグループ(イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート)には売ってないコンビニ専用の縦型PBカップ麺という販売ルートは前回と同じですが、カロリーなどの栄養成分表示は微妙に変わっています。また、今年は前回発売品と比較してスープの “とろみを強化している” とのこと。
内容量は63g(めん55g)のタテ型レギュラーサイズで、セブンイレブン標準価格も128円(税込138円)と内容量・値段ともに前回から変更なし。昨年、とても美味しいカップ麺だったと記録しているのですが、仕入れの関係か売ってないセブンイレブンも多く、中には1〜2週間ほど遅れて入荷した店舗もありました。
今年はスープは、新たに「こんにゃく粉」を配合することでスープの粘性率をアップさせている模様。昨年は具材にオクラや和布蕪(めかぶ)を入れ、さらにデキストリンだけでなく「オクラ粉末」を使用することで自然なトロミを表現していたのですが、そのオクラ粉末が蒟蒻(こんにゃく)由来の成分に変わったようですね。
というのも昨年の原材料名と比較してみたところ、「かつおエキス」から始まり「さばぶし粉末」に終わるスープの項目は、間のオクラ粉末・こんにゃく粉末の違いを除き、まったく原料は変わっていません。ただ、細かい相違点をあげると「キサンタンガム」という増粘剤がカットされるなど、食品添加物の組み方にも違いが見られます。
「キサンタンガム」とは、天然発酵によって作られる多糖類「バイオガム」の一種で——という小難しい話はさておき(※ドレッシングやソース、カスタードクリームなどの粘性率を上げるのにも使用されていて、少量でも高粘度になるのが特徴です)、とりあえず具材の主役である「オクラ」と「めかぶ」は2019年も健在なので、そこは一安心。
昨年のスープは関西風の和風だしで仕上げた優しい味わいで、デキストリンによる効果もありましたが、きちんとトロミがあり、オクラとメカブに関しては箸で持ち上げると軽く糸を引くリアリティの高さ。ちょっと塩気が強かったけれど、汗で塩分が排出される夏の暑い日には嬉しい塩梅でした。
真上の画像は、前回発売品のレビュー記事から引っ張り出してきた写真のコラージュ。たぶん今年もこんな感じなんじゃないかと思いますが、ほとんど原材料名は変わっていないのに食べてみたら印象は変わっていた——という場合も珍しくないため、前回との違いに注目しながらレビューします。2018年発売品の詳しい感想と評価が気になる方は、「セブンプレミアム おくらたっぷりねばねばうどん(2018)」の記事をご参考ください。
開封
別添の小袋はないので、フタを開けたら熱湯を注ぐだけの簡単調理。これはコンビニ専売PBカップ麺として嬉しいポイントなんですけど、開封直後のオクラは前回ほどの量ではなく、めかぶも少々、たまごについては存在感なさすぎです。でも軽く左右に振ると容器の底から音がするので、麺の下に入っているのかもしれません。
麺は熱湯4分の油揚げ麺で、縦型カップ麺のうどんにしては頑丈そうな雰囲気。前回と比較して待ち時間は変わっていませんし、調理前の見た目も大差ありません。あえて言えば原材料名の小麦粉横に「国内製造」という文字が追記されているのですが、これについては新食品表示制度への移行による関係です。
ただ、あくまで国内 “製造” なので、原材料の小麦粉が “日本の国産小麦であることを保証しているわけではない” というのが微妙な落とし穴。たとえば九州の “ラー麦”(福岡県産ラーメン用小麦)など、もし国産小麦を使用しているのであればメーカーも強調するはずですが、実は日本で製粉さえしていれば “どこの小麦を使っていても原産地まで表示する義務はない” ので「国内製造」という曖昧な表記になっている、というのが理由。
今回のカップ麺にも小麦粉の原産地・国名までは記載されていませんが、カップ麺の小麦粉は豪州産(オーストラリア産)や米産(アメリカ産)、カナダ産が大半です。今年7月にワシントン州で未承認の遺伝子組換え(GM)小麦が発見されたと農林水産省が発表しましたが、ごく少量であれば安全性の懸念はなく、さらにGM小麦が混入していない小麦のみ検査で割り出すとし、輸入・販売停止を免れました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:セブンプレミアム おくらたっぷりねばねばうどん 販売者:明星食品 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(R) 内容量:63g(めん55g) 商品コード:4902881483988(JANコード) 商品サイズ:φ100×110(mm) 発売日:2019年07月17日(火) |
麺の種類:油揚げ麺(かんすい不使用) スタイル:縦型レギュラー・標準サイズ 容器材質:紙 湯量目安:280ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:-(別添なし) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん〔小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、酵母エキス〕、スープ(かつおエキス、食塩、デキストリン、しょうゆ、昆布エキス、香味調味料、こんにゃく粉末、たん白加水分解物、香味油、そうだかつおぶし粉末、さばぶし粉末)、かやく(オクラ、めかぶ、卵)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、リン酸塩(Na)、炭酸カルシウム、ソルビット、乳化剤、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、甘味料(スクラロース)、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、カロチノイド色素、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・牛肉・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【本品に含まれるアレルギー物質】卵・乳成分・小麦・えび・牛肉・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン(特定原材料及びそれに準ずるものを表示)※本商品製造工場では、そば、落花生、かにを含む商品を製造しています。 |
実食開始
製造所は東日本明星食品の埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町大字川島2360 / 製造所固有記号:R)となっているのですが、2018年7月発売品と同じ製造所。カロリーは272kcalから270kcalに下がり、たんぱく質や脂質、炭水化物などの数値も下がっているのですが、食塩相当量は4.1gから4.3gに上がるなど、それぞれ微妙に変わっています。ただ、いずれも大幅な変化ではありません。
熱湯を注げば今年もフリーズドライのオクラが花開き、めかぶとともに麺が見えないほど入っているのですが、前回よりもめかぶの量が多くなっています。ただ、これについては機械が重量判定で振り分けているため、オクラめっちゃ多い! めかぶ少ない‥‥みたいな逆のパターンもあるでしょう。
でもって可能な限りサルベージしてはみたものの、あいかわらず卵の量は少なかったので、これについては共通かもしれません。それでは、おくら&めかぶの粘りと “こんにゃく粉” の恩恵に注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(63g)当たり
カロリー:270kcal(熱量 / エネルギー) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
弾力は「日清のどん兵衛」以下、マルちゃん「赤いきつねうどん」以上。それなりに油揚げ麺特有の風味も並行するタイプになりますが、けっして嫌な雑味ではなく、ほんのり甘い油揚げ麺ならではのコクがスープに対してプラスに作用しているので、結果まったく印象は悪くありません。
あまり厚みのある麺ではありませんが、そこそこ麺の持久力は高く、よほどゆっくりと食べなければ最後まで麺の食感は持続します。しかしながら後半の柔らかくなってきた頃合いのほうが今回の優しいスープと相性がよかったので、きもち熱湯を多めに入れてから1、2分ほど長めに待ってみるのもいいでしょう。
ちゃんと熱湯4分で食べられますが、もしクーラーがんがんの店内や室内、車内などで召し上がる際は、30秒くらい長めにまったほうがいいかもしれません。表面は滑らかでも麺の塩気と縮れの強さ、そしてスープのトロミで一体感は問題なし。麺の量は55gと平均60gより少なめですが、体感的には特別に少ないということもなく、コンビニで税込138円という実売価格を思えば充分かと思います。
スープ
原材料のオクラ粉末が「こんにゃく粉末」に変わった今回、もちろん大量に入っている具材のオクラやメカブのトロミ成分も影響力が強いので、こんにゃくの恩恵がどれほどかはニュアンスの問題になってくるかもしれませんが、なるほどたしかに以前よりも粘性率は増しています。ただ、きわめて自然な口当たりですね。
イメージとしてはオクラのネバネバや和布蕪のぬめりが優勢で、こんにゃく粉が自然に粘度の重心を下げてくれているような印象です。おもにジャガイモやトウモロコシのデンプンから作られるデキストリンの影響もありますが、体感的にはオクラや和布蕪のヌルッとした成分が優勢で、漠然と免疫力もアップしたような気分になれちゃう効果もw(※イメージです)。
ただ、実際に具材の和布蕪から滲み出る旨味と粉末スープ中の昆布エキスには相乗効果のようなものがあり、出汁は鰹エキスを筆頭に宗田鰹節や鯖節を重ね、ほんのり薄口醤油で香り付を施している関西風の味わいを踏襲しています。それでいてスクラロース(甘味料)の加減か前回よりも甘く、以前よりも穏やかに塩カドが和らいでいて、コクが増したように感じました。
具材
「おくらたっぷりねばねばうどん」というタイトルどおり、フリーズドライのオクラが原型をとどめたまま種ごと入っていて、さらに「めかぶたっぷりねばねばうどん」というタイトルでも差し支えないくらい和布蕪も大量に入っています。それは特有の滑りもさることながら、素材の旨味が出汁(だし)的に広がるのもポイント。
オクラの食感は柔らかめですが、噛めば噛むほど滑りは強くなり、和布蕪の食感はコリッコリで、オクラと同じように噛めば噛むほどリアル。やはり今年も掻き玉(かきたま)系の卵具材は目立つ存在ではありませんでしたが、ふと感じる穏やかな風味に——いや、存在感やっぱりイマイチですねw でも気持ち的にはマイルドです。
そして糸の引き具合もバッチリで、オクラや和布蕪を箸で持ち上げると独特の粘りが——なんですけど、お湯を注いでから4分経過直後の粘り気は弱いので、よく掻き混ぜて粘りを強化してください。ちなみにオクラの粘りはガラクタン・アラバン・ペクチンといった食物繊維で、整腸作用による大腸がんの予防や肌・粘膜の保護、さらにダイエット効果も見込める頼もしい成分。
和布蕪(めかぶ・めかぶら)は一般的に「わかめの根っこ」とされていますが、厳密にいうと生殖細胞が集まった部位で、デトックス効果の高いアルギン酸などの水溶性食物繊維がヌメリのもと。整腸作用や余分な塩分の排出、血糖値の急上昇を抑制、さらに体臭・口臭を抑えてくれる効果もあるのですが、食べ過ぎると甲状腺に負担がかかるので、何事も適量が大切です。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6)
今回のカップ麺から得られる健康効果は微々たるものでしょうし、効能があったとしても気休め程度かもしれません。ただ、そういうの抜きにして単純に味だけで見ても高く評価できる一杯で、こんにゃく粉の導入によるトロミの強化も自然で心地よく、昨年発売品にハマッた方も安心して楽しめる内容に仕上がっていました。
もちろんフリーズドライの枠を超えるクオリティは出せないけれど、オクラ・めかぶどちらも個性的かつ多めに入っていますし、コストパフォーマンスも高い商品です。けっこう遅れて入荷している店舗もあるようですし、おそら夏限定のカップ麺になるので、もしセブンイレブンで見かけたら試してみる価値のある一杯です。
いつも見させていただいています!
文中で、『ただ、〇〇』とか、『〇〇ですが』とか、『しかし、〇〇』とか否定的なことから入るのが少しまどろっこしいです。
もう少し手短かに簡潔に解説いただけるとありがたいです
Re:やっ子さま
こんばんは、鋭いコメントありがとうございます。
た、たしかに、いま部分的に読み返してもまどろっこしいですね‥^^;
ついつい癖になってしまっているようです‥‥ご指摘いただき、ハッとしました。ちょうど執筆中の記事も言われてみれば——だったので、意識しながら組み直したいと思います。ありがとうございます!