どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年8月1日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん 日本うまいもん 青森津軽煮干しラーメン 激にぼまぜそば」の実食レビューです。
日本うまいもんシリーズ初の湯切りタイプ!? あの「激にぼ」を汁なしアレンジ!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日本うまいもん 激にぼまぜそば
日本うまいもんとは、全国的な知名度に関係なく一様に、地元では誰もが知っている “ご当地麺” にスポットを当てたシリーズで、2022年8月現在は「青森津軽煮干しラーメン 激にぼ」「青森味噌カレーミルクラーメン」「吉田のうどん」の計3品を通年的に販売。それとは別に数量・期間限定のスポット商品も展開しているのですが‥‥
今回の新商品「日本うまいもん 青森津軽煮干しラーメン 激にぼまぜそば」は、同シリーズ初となる湯切りタイプの汁なしカップ麺で、カップラーメンの「激にぼ」がモデル。青森ねぶた祭をイメージしたパッケージのデザインに、青森推奨の県産品PR用シンボルマーク「青森の正直」の認証や “津軽ラーメン煮干し会” 監修など、まさに「激にぼ」の遺伝子を強く感じる新作です。
あらためまして「日本うまいもん 青森津軽煮干しラーメン 激にぼ」とは、マルちゃんのブランドで知られる東洋水産のカップラーメンで、初代の発売日は現在を遡ること8年以上、2014年(平成26年)4月14日。その当初から青森ねぶた祭のデザインを背景に配し、青森県と “津軽ラーメン煮干し会” 監修の話題性からテレビ番組にも取り上げられ、即席カップめん市場の活性化に貢献しました。
「激にぼ」という衝撃的なタイトルなので、エグいほどニボいカップラーメンなのかと思いきや、それほど強烈なスープでありません。たしかに煮干しは明白に効かせているものの、あくまで一般受けする程度を計算しつつ、上品に仕上げているようなイメージ。そのため一見さんに “肩透かし” と言われることもありますが、バランス型の濃厚な煮干しラーメンとしては改良の余地が少ない一杯です。
今回のパッケージにも名を連ねている “津軽ラーメン煮干し会” とは、青森の煮干しを使った津軽ラーメンを全国に広めるために、県外で実施される催事への参加や津軽ラーメンに関する情報発信を行なっている団体で、地元の人気店「長尾中華そば」「出し屋 五丈軒」「中華そば ひらこ屋」「マルミ・サンライズ食堂」の4店が中心となり、2012年(平成24年)8月に設立。
以降は上記の設立メンバーに「原食堂」「高長まるしげ」「中華そば 田むら」「丸山らーめん」を加えた計8店を以って “津軽ラーメン煮干し会” とし、2014年の「激にぼ」発売当初から監修に携わっています。その横にある “青森の正直” は、青森の県産品を多く方に印象付ける、県産品全体の認知度向上及び総合イメージづくりを目的とした印で、2006年(平成18年)2月に青森県が策定しました。
カップラーメンの「激にぼ」は、何年も前から “青森の正直” の認証を受けているため、今回の「激にぼまぜそば」も例に漏れずといったところ。さらに麺も “生麺ゆでてうまいまま製法※” ということで、もれなく期待しながらの実食です。
※生麺ゆでてうまいまま製法とは、即席カップ麺を作る際に必須だった “麺を蒸す工程が入らない” 東洋水産の独自技術(特許 第5719064号)で、もともとは「マルちゃん正麺 カップ」のために開発されました。以前に詳しく解説しているため、容器側面よりも詳細な情報が知りたい方は、過去に公開した「マルちゃん正麺 カップ 濃厚もやし辛味噌」のレビューをご覧ください。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」と「粉末スープ」の計3種。かやくの構成はカップラーメンの「激にぼ」とは異なる編成で、おそらくメンマとネギは共通ですが、1枚のチャーシューが複数の味付鶏肉だんごに変わっています。
麺は前述の “生麺ゆでてうまいまま製法” で、厳密に分類するとノンフライ麺の定義から外れる乾麺なのですが、大別するとノンフライ麺に該当します。湯切りタイプの「正麺カップ」における “生麺ゆでてうまいまま製法” は、2022年3月21日のリニューアル発売品から仕様が変わっているため、調理前の見た目的にも加水率は低めに仕上がっていそうな雰囲気。
メーカー希望小売価格は288円(税別)なので、既存する「激にぼ」と同じ値段。コンビニで購入した場合の税込価格は311円が相場になるため、お世辞にも安い商品とはいえないけれど、それだけに本格的な味わいに期待できる展開。地域によっては売ってない場合もありますが、コンビニでの取り扱いは「ローソン」が意欲的だったので、販売店の参考にしてください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:マルちゃん 日本うまいもん 青森津軽煮干しラーメン 激にぼまぜそば 製造者:東洋水産株式会社 製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1) 内容量:129g(めん90g) 商品コード:4901990372183(JAN) |
発売日:2022年08月01日(月) 実食日:2022年08月06日(土) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 商品購入価格:278円(税込) 希望小売価格:288円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:600ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、植物油脂、乳糖、大豆食物繊維)、添付調味料(煮干しエキス、植物油、香味油脂、豚脂、しょうゆ、さばエキス、デキストリン、こんぶエキス、食塩、かつおエキス、ポークエキス、香辛料、砂糖、発酵調味料、酵母エキス)、かやく(味付鶏肉だんご、メンマ、ねぎ)/ 調味料(アミノ酸等)、かんすい、炭酸カルシウム、レシチン、酒精、カラメル色素、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、香料、(一部に小麦・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、中身はフリーズドライのネギに、メンマ、味付鶏だんごとシンプルな構成ですが、なかでも味付鶏だんごは味と食感に定評のある具材。いずれも新開発ではないけれど、印象は悪くありません。
調理方法は既存するカップ焼きそばと共通で、かやくを開けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったら湯切りし、後入れの添付調味料は「液体スープ」を馴染ませてから「粉末スープ」の順に加えるとスムーズなので、調理の際に意識してください。
さて、かなり湯気は芳醇でニボい感じの調理直後。はたして香りのインパクトと味は一致しているのかどうかに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(129g)あたり |
カロリー:491kcal たん白質:13.7g 脂 質:17.8g 炭水化物:69.0g 食塩相当量:4.6g ビタミンB1:0.32mg ビタミンB2:0.55mg カルシウム:219mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
現行の「正麺カップ」と同じ仕様
2022年3月に変わった “生麺ゆでてうまいまま製法” の例に漏れず、原材料に乳糖を加えた現行の「正麺カップ」と同じ仕様で、以前ほどモチモチとした加水率の高い質感ではありません。また箸で持ち上げた際の重量感も衰えてしまったものの、これまでスープを選ぶ要因にもなっていた、加水率の幅が広がったのは大きな強み。
上記の画像では分かりにくいかと思いますが、すこし短めに切り出されているのもポイントで、女性の方でも食べやすいように配慮している、というのも湯切りタイプの「正麺カップ」に共通するところ。粘りは控えめですが、力強く跳ね返してくる反発性に、内側から弾けるような歯切れよさが魅力となっています。
汁ありの「激にぼ」とは異なるタイプではあるものの、後述するスープとの相性に問題はなく、油揚げ麺のように雑味を感じることもないので、煮干しの旨味を阻害せずに伝えてくれました。おそらく新開発ではないと思いますけど、それだけに完成度は折り紙付き。
スープ
本家の魅力を拗らずに継承
サバとカツオのエキスを併用しているため、煮干し100%のスープではないのですが、もっとも強いのは煮干しの主張。えぐみや苦味など、一般的にネガティブとされる部分は丁寧に取り除き、煮干しのポジティブな部分だけを引き出しているような、タイトルのわりに洗練された煮干感は「激にぼ」らしいと思えるポイント。
しかし、液体スープの中にはキラキラと光る煮干しの粉が見え、やや多めのオイルにも煮干しの風味を効かせるなど、ただの優等生ではありません。しょうゆダレはキレを抑えながらも旨味は強く、液体スープだけの状態でも充分に「まぜそば」として成立するくらい。
さらに粉末スープを加えると、方向性を変えずに全体の煮干し感が底上げされるのですが、これも煮干し粉100%ではありません。引き続き煮干しのエグい部分は控えめなので、もっと尖らせてもいいような気もしますけど、この “しっかり煮干しだけど下品じゃない” ところが「激にぼ」らしいスタンス。
またラーメン業界の煮干し系といえば、汁あり・汁なしを問わず、しょっぱい印象を受けることが多いのに対し、ちゃんと煮干しの旨味を打ち出しつつも塩気は穏やか。煮干しラーメンのヘビーユーザーには物足りないかもしれないけれど、既存の「激にぼ」が好きなら間違いなくハマる味だと思います。
具材
あいかわらず味付鶏だんごの完成度が高い
メンマとネギは既存する「激にぼ」と同じですが、ふわふわとした食感の味付鶏だんごは1枚のチャーシューよりも満足度が高く、ほんのり生姜を効かせた味付けも絶妙で美味。1個あたりのサイズも大きめなので、意識的に拾うと食べ応えがあります。ラーメンだと違和感を覚えるかもしれないけれど、汁なし用のスープとは相性良好で、値段相応の価値があると感じました。
総評
「激にぼまぜそば」というインパクトの強いタイトルなので、煮干しの苦味や雑味も感じたかったなど、そのような不満を感じなかったといえば嘘になりますが、丁寧に濃厚なのは「激にぼ」らしい個性の一つ。
まさに「激にぼ」の正当な汁なしアレンジ版といえる一杯で、あえて奇を衒わなかったところに好感が持てました。この流れで「青森味噌カレーミルクラーメン」も汁なしアレンジ‥‥されるかどうかは定かでないけれどw ひとまず「激にぼまぜそば」は期間限定のスポット商品なので、気になっている方や実際に食べて気に入った方は早めの確保をオススメします【author・taka :a(大石敬之)】