「ワンタンメンどんぶり 南京町監修 香味中華そば」南京町生誕150年

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エースコック

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年1月28日(月)新発売のカップ麺、エースコック「ワンタンメンどんぶり 南京町監修 香味中華そば」の実食レビューです。

今度のコラボは日本三大中華街!?「南京町」生誕150周年記念!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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ワンタンメン×南京町のカップ麺

「南京町」(なんきんまち)とは、兵庫県神戸市中央区の元町通(もとまちどおり)と栄町通(さかえまちどおり)にまたがる東西約270m、南北約110mの中華街(チャイナタウン)エリアで、「横浜中華街」と「長崎中華街」に並ぶ日本三大中華街の一つといわれており、2018年に生誕150周年を迎えました。

その歴史は明治元年(1867年)の神戸港開港から始まり、神戸港開港から多くの外国人が神戸に住み始めたのですが、当時の清国は日本と条約非締結国だったので、中国の方々は外国人居留地には住むことができず、居留地の西側(現在の南京町から港の間)付近に拠点を構えることになります。

当初は欧米人の世話をしたり自身で貿易業を営むほか、欧米系の貿易会社で買弁(外国の貿易業者と日本人の仲立ちをする商人)として活躍していたそうですが、それから雑貨商や豚肉商、飲食店などが盛んになり、昭和初期には「南京町に行けば何でもある!」と評判になって、大いなる繁栄を見せました。

以前、何年か神戸を拠点に活動していた頃があって、よく南京町にも遊びに行ったりしていたのですが、元祖豚饅頭(豚まん)発祥の店「老祥記」、トロトロの角煮まんが美味しい「皇蘭」、ワンコインでフカヒレが食べられる「鮫麵屋」、肉汁がヤバい焼小籠包の行列店「yunyun」などなど‥‥

基本的に店先で買い食いばかりしていたのですが、どこだったかの胡麻団子が異様に旨くてw という、なぜか胡麻団子の印象が強く根付いておりまして、南京町=胡麻団子のイメージが真っ先に思い浮かんだりするのですが(残念な人)、南京町で食べたことのあるラーメンは、ちょっと独特な味でした。

さて、今回のカップ麺はエースコックの中で最も歴史のあるロングセラーブランド「ワンタンメン」がベースになっているのですが、南京町のラーメン店とのコラボ商品ではなく、 “「南京町」が監修した” 町ぐるみのタイアップ。エースコックは積極的にラーメン店や他社企業とコラボしているのですが、ほんと見境なくていいですね。

香味野菜の風味に五香粉(ウーシャンフェン)を効かせた香り高いスープによって南京町に訪れたかのような旅情感に浸れる一杯に仕上げているとのことなので、現地の雰囲気が感じられるのかどうか、旅情感を意識しながら食べてみたいと思います。

開封

別添の小袋は「粉末スープ」と「かやく」の2種類で、本家「ワンタンメンどんぶり タンメン味」と比較して粉末スープの小袋は小さめです。容器自体は同じ形状ですが、通常の「ワンタンメンどんぶり」はプラ容器+胴巻き紙なのに対し、こちらはカップ側面にデザインが直接プリントされています。

麺はオリジナルと比較して同じサイズだったんですけど、ややオリジナル(右)は黄色味を帯びているのに対し、今回の「南京町監修 香味中華そば」(左)は色が薄いというか、すこし白っぽい見た目。ちなみに製造工場は、どちらも兵庫県たつの市にある自社工場(製造所固有記号「T」)となっていました。

だいたい今回のようなメーカー希望小売価格180円(税別)の丼型レギュラーサイズはスーパーやドラッグストアなどを中心に販売されるのですが、バレンタインと節分のシーズン商品に追いやられ、どこもカップ麺の入荷が少なく、コンビニのファミリーマートで購入しました。スーパーなら100円前後のカップ麺なんですけど、コンビニで買ったら184円だったので、約1.8倍ですね。地味に高いw

製品情報・購入価格

製品名:ワンタンメンどんぶり 南京町監修 香味中華そば
製造者:エースコック
製造所:自社工場(製造所固有記号 T)兵庫県たつの市
内容量:73g(めん60g)
発売日:2019年01月28日(月)
実食日:2019年01月31日(木)
JANコード:4901071215927
希望小売価格:180円(税抜)

発売地域:全国(スーパー・コンビニ等)
購入価格:184円(税込)
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)

麺の種類:油揚げ麺
スタイル:どんぶり型レギュラーサイズ
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(粉末スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、砂糖)、スープ(砂糖、食塩、粉末しょうゆ、香辛料、ポーク調味料、チキン調味料、酵母エキス、オニオンパウダー)、かやく(ワンタン、鶏・豚味付肉そぼろ、ねぎ、玉ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘多糖類、カラメル色素、かんすい、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・大豆・鶏肉・豚肉・ごまを含む)
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・卵・大豆・鶏肉・豚肉・ごま
(表示が義務付け及び推奨されているもの)

実食開始

「粉末スープ」「かやく」は両方とも先入れなので、お湯を注ぐ前に開封するのですが、粉末スープの香りがヤバい‥‥すごいです、めっちゃいいニオイ。先ほど五香粉がポイントらしいと書きましたが、やけに中毒性のある香りで、五香粉よりも畜肉系の香りが凄まじく、もしこれで小籠包を作ったら異様な行列ができそうw

ちなみに「五香粉」(ウーシャンフェン)というのは、中国の代表的な混合香辛料のことで、「桂皮(シナモン)」「丁香(クローブ)」「花椒(カホクザンショウ)」「小茴(フェンネル / ウイキョウ)」「大茴(八角 / スターアニス)」「陳皮(チンピ)」などを粉にして混ぜ合わせたミックススパイスです。

お、見た目けっこうイイ感じですね。なんかこう、シンガポールとか中国の屋台で出てきそうな(笑)。調理前は畜肉系の旨味成分的な香りが目立っていましたが、お湯を注ぐと五香粉の香りがフワッと上がってきました。それでは、実際に食べてみましょう。「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

1食(73g)当たり

カロリー:303kcal
たん白質:6.4g
脂  質:10.9g
炭水化物:44.9g
食塩相当量:4.9g
(めん・かやく:1.0g)
(スープ:3.9g)
ビタミンB1:0.24mg
ビタミンB2:0.30mg
カルシウム:238mg

※参考値(調理直後に分別した値)
エネルギー:303kcal(めん・かやく:266kcal)(スープ:37kcal)

めん

スープと相性の良い適度な弾力とコシを併せ持っためんです。

(出典:エースコック「商品情報」)

いい意味で中庸的

丸刃でカットされた口当たりのいい中細ちぢれ麺で、適度なコシと弾力、その先でプリッとした歯切れの良さが心地よい油揚げ麺です。原材料名は通常商品の「ワンタンメンどんぶり タンメン味」と同じなんですけど、それよりも口当たりがいいというか、しなやかな印象を受けました。

もちろんスープが別物なので、その関係もあるかもしれませんが、ちょっと通常商品の油揚げ麺とは雰囲気が異なりますね。タイプとしてはオーソドックスでクラシカルな、これぞカップ麺らしい面持ちではあるものの、弾力や歯切れの良さには持続力があり、それは食べ終わるまで程よく楽しめます。

新進気鋭の麺でもなければエースコックの全精力を傾けた最新型でもなんでもないんですけど、悪い意味でチープな麺ではありません。カップ麺でしか味わえないインスタント感を素直に魅力と思える、およそ平均売価100円前後の立ち位置にあるカップ麺としては上出来なのではないでしょうか。

スープ

ポークをベースに香味野菜の豊かな風味とウーシャン※を利かせた醤油スープです。
※主に中国料理、ほかにベトナムなどインドシナ地域でも使われる混合スパイス。

(出典:エースコック「商品情報」)

なるほどトリップ感あるかも

調理前は畜肉系の香りを強く感じたのですが、調理後は五香粉の複雑な香りがフロントに上がってきて、けっこうスパイシーな味わい。胡椒辛いとかじゃないんですけど、かなりスパイス感が強く、ちょっと薬膳チックなテイストといいますか、思っていたよりも複雑な味わいで驚きました。

ただ、エースコックは普段もっと様々な原料を細かく使い分けながら組み込んでくるのですが、今回は比較的にシンプルな原材料の構成なんです。清湯系の豚骨と鶏ガラをベースにオニオンの旨味を効かせ、魚介系の要素は取り入れず、醤油は濃口ながらカドは立たせずに香辛料で個性を演出するスタイル。

けっこう甘さも強めに効かせてあるのですが、砂糖以外の糖類(ブドウ糖果糖液糖や果糖ブドウ糖液糖などの異性化糖)や食品添加物の人工甘味料は使用されていないので、いつまでも口の中に野暮ったく残りませんし、五香粉を中心としたスパイス感と甘みの共演に中毒性を覚える、なるほどコレは旅情感ありました。

かやく

滑らかな食感のワンタン、肉そぼろ、ねぎ、玉ねぎを加えて仕上げました。

(出典:エースコック「商品情報」)

ワンタンより玉ねぎが主役

2018年のリニューアルからエースコックのワンタンは改悪されてしまったんですけど、引き続き改善はありません。皮の耐久力が飛躍的に向上した分、きちんと待っても余分に待ってもフチは硬いまま、中の餡も乾燥した部分が残っているので、可能であれば見直していただきたいのですが、ワンタン2個は雰囲気ありますね。

肉具材についてはスポンジ食感のスカスカ肉そぼろを覚悟していたのですが、ぜんぜん普通に美味しい肉そぼろで好印象。量は多くないものの、けっこうスパイシーな味付けで、ふと口に飛び込んできた時に異国情緒あふれるスープの旨味をプッシュします。そしてネギは歯触り強めで食感のアクセントに寄与していたのですが、何と言っても具材の主役は玉ねぎです。

写真では多く見えませんが、細長くカットされたフレッシュタイプの玉ねぎで、かなりシャキッと明白な食感。さらに玉ねぎ特有の香味がフワッと広がり、オニオンの効いた甘めの中華風スープを引き締めます。これによって味覚にも食感にもメリハリが生まれ、玉ねぎに強いエースコックのノウハウが活かされていると感じました。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)

味のレベルでいえば “ふつうに美味しい” なんですけど、後半じわじわ美味しかったです。麺は中庸的ですし、あいかわらずワンタンも皮が硬いままだったんですけど、スープが美味しいです。ラーメン専門店のラーメンや本格中華料理店のオイスター香るなんちゃら仕立ての――みたいな逸品ではなく、ほんと屋台ライクなテイストといいますか‥‥

それこそ中国やシンガポールの屋台で出てくる格安の麺類(?)みたいな感じで、それをカップ麺に落とし込んだような、もうちょっとハーブ系の香辛料が効いていると本格的だったんですけど、スーパーで税込100円前後なら試す価値ありだと思います。

さすがにコンビニで買ったら無難に★3が妥当ですが、畜肉系の旨味に五香粉のアクセントを効かせた甘めのスープは中華料理店のそれとは違う、そんな屋台テイストのスープに魅力を感じたので、及第点に★ひとつプラスしました。地味に美味しかったです(笑)。

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