どうも、taka :aです。
本日の一杯は、カルディの和風ブランド「もへじ」のカップ麺、「八幡屋礒五郎七味唐からし使用 鶏南蛮そば」の実食レビューです。
2018年11月30日(金)現在、まだ店頭での発見報告はあるのですが、すでにカルディの公式オンラインショップでは在庫がありません‥そんなに激ウマなのでしょうか?
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
もへじ 八幡屋礒五郎七味唐からし使用 鶏南蛮そば
前回の記事でレビューした「トリュフ香る塩ラーメン」と同じ日に発売されたと思っていたのですが、問い合わせてみたところ発売日は2018年11月13日(火)と教えていただきました。「カルディコーヒーファーム 公式オンラインショップ」では本店・楽天市場店ともに「在庫なし」となっており、「LOHACOロハコモール」には商品情報さえありません。
「株式会社もへじ」とは、食品の卸売業務やオリジナル商品の開発を行なっているメーカーで、株式会社キャメル珈琲(カルディコーヒーファーム)のグループ企業。もへじ製品は “日本のおいしい” 和の素材にこだわり、それらは一部を除いて全国のカルディコーヒーファームにて取り扱われています。社名「もへじ」の由来は、 “おいしいものに、目がないから‥”
「へのへのもへじ」の目(へ・の)を隠したら「もへじ」になった、という実にユーモラスでネーミングセンスに富んだ社名となっており、これまでにも何度かカップ麺も製造されていたようなのですが、もへじのカップ麺を食べるのは今回が初めてです。それにしても和風でモダンなパッケージ、スタイリッシュかつ侘・寂(わび・さび)があってカッコいいですね。
そのパッケージにもイラスト付きで大々的にアピールされているように、「根元 八幡屋礒五郎(やわたやいそごろう)」の “七味唐からし” を使用しているそうです。そう、 “善光寺詣りの手形” とまでいわれている善光寺名物の中でも最古のアイテムで、「善光寺」に行ったらもれなく買うアレですね。ちょっと高いけど、ぜったい買うやつ。
ちなみに販売者は「もへじ」、取り扱い販売店舗は全国の「カルディコーヒーファーム」となっているのですが、今回のカップ麺は「もへじ」と「サンヨー食品」(サッポロ一番)の共同開発品で、製造所は千葉県旭市鎌数にある「カナヤ食品」です。ややこしいですか?(笑)
「カナヤ食品」あまり聞き覚えのない名前かもしれませんが、サンヨー食品の「サッポロ一番 みそラーメン」や「サッポロ一番 塩らーめんミニどんぶり」、エースコックの「飲み干す一杯 担担麺」や「まる旨 小海老天そば」など、大手メーカーの主要ブランドも生産している昭和35年創業の老舗インスタントラーメン工場です。それでは、開封して中身をチェックしてみましょう。
開封
こ、これはエースコックの専売特許(?)“タテ型なのに最初から小袋が容器の中に入っている” あれ‥! なんですけど、先ほども触れたように製造所のカナヤ食品はエースコックのカップ麺も手がけているので、なんら不自然なことではありません。でも今回はサンヨー食品との共同開発商品なので、ちょっと珍しいかもしれませんね。
別添の小袋は八幡屋礒五郎の「七味」1袋で、開封時の香りは鰹が強く、同時に甘味を帯びています。昔、ベビースターのミニに「天ぷらうどん」があったんですけど、それに似た‥って、通じる人いるのかな‥w 所々に肉そぼろと思われる具材が同化しているのですが、粉末スープの量が多いです。
そこそこ蕎麦の色は濃い目に見えるのですが、現段階では粉末スープの香りが強いので、あまり蕎麦粉の香りは気になりません。同時に油揚げ麺特有の野暮ったいニオイも気にならないので、けっこう好印象。しかし、これ店頭で購入しても税込204円のカップ麺なので、それも踏まえた上でレビューしなければいけません。そう、これ地味に高いのですw
私は行動圏内にカルディの店舗がないので、通販サイトの公式オンラインショップで購入したのですが、11月26日注文時は在庫に余裕がありました。高いからネットで買う人は少ないんじゃないかなぁ‥と思っていたんですけど、もへじファンが多いのかな。
製品情報・購入価格
製品名:もへじ 八幡屋礒五郎七味唐からし使用 鶏南蛮そば 販売者:もへじ 製造所:カナヤ食品 内容量:69g(めん50g) 発売日:2018年11月13日(火) 実食日:2018年11月30日(金) JANコード:4901734036128 販売価格:204円(税込) 発売地域:全国(カルディ限定) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:タテ型レギュラーサイズ 容器材質:紙 湯量目安:330ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(七味) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】 油揚げめん(小麦粉、そば粉、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、粉末卵)、スープ(糖類、食塩、しょうゆ、魚介エキス(魚介類)、たん白加水分解物、発酵調味料、昆布粉末、酵母エキス)、かやく(味付鶏肉そぼろ、ねぎ、かまぼこ、七味唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、リン酸塩(Na)、カラメル色素、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、ベニコウジ色素、(一部に小麦・そば、卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉、魚介エキス(魚介類)を含む) |
【アレルギー表示】 小麦・そば、卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉 ※魚介エキスを使用しているため、魚介類も含まれています。 |
実食開始
個人的に八幡屋礒五郎の「一味」と比較して3倍辛い「BIRD EYE(バードアイ)」やエスニック系の「七味ガラム・マサラ」も気になっているのですが、今回はノーマルの「七味唐からし」。配合は蕃椒、白薑、紫蘇、山椒、陳皮、胡麻、麻種となっており、蕃椒(ばんしょう)は唐辛子、白薑(びゃくしょう)は生姜のことです。
さて、なかなか華やかな見た目に仕上がりましたね。そして、さすが八幡屋礒五郎の七味唐辛子‥かなり蕎麦つゆの香りが柔らかいこともあるのですが、投入した途端に華やかな香りが漂ってきて、単なるネームバリューではない風格を見せ付けてきます。で、もうひとつ大きなポイント‥
このカップ麺、 “お湯を注いでから持っても熱くならない” のです。お湯を入れるまで気が付かなかったんですけど、持ち上げてみて “あれ? 熱くない‥” と思ったら容器が二重構造になっていて、間に空洞が設けてあったんですよね。これは嬉しい。それでは、実際に食べてみましょう。「めん」「つゆ」「かやく」の順に解説し、コスパも踏まえた上でカップ麺としての総合力を判定します。
1食(69g)当たり
カロリー:287kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:287kcal(めん・かやく:226kcal)(スープ:61kcal) |
めん
コシもなけば歯切れも悪い、とても税込200円オーバーのカップ麺とは思えない油揚げ麺です。特に歯切れの悪さは致命的で、たとえば蕎麦を茹ですぎてダマになった感じの残念な食感‥といえば伝わりやすいでしょうか。変に小麦が結託しているしているような、どうにもこうにも野暮ったい。
しかし、思いのほか油揚げ麺特有の風味は控えめで、蕎麦の香りが強かったことには好感が抱けました。などと褒められそうなポイントを思いの限り探してみましたが、他に何もない‥w もし税込105円で購入していたら、まぁ100均で買えるようなカップ麺だし‥と、割り切れたんですけどね。
これだったら、まだタテ型レギュラーサイズのカップ蕎麦に有り勝ちなポソポソとした歯切れ重視の食感のほうが好印象です。縮れの強さは油揚げ蕎麦的に悪くないのですが、喉越しがいいとは言えませんし、今回はコストのしわよせが麺に向けられていたような印象を受けました。麺量も50gなので、一般的な同じサイズのカップ麺と比較しても平均値より10g少ないです。
つゆ・七味唐辛子
ベースの蕎麦つゆは実に柔らかく、スープの食塩相当量は3.3gとタテ型レギュラーサイズにしては多めの数値になるのですが、食塩も醤油も突き刺してくるようなタイプではありません。例えるなら出汁を重視している日清食品の「どん兵衛(西日本)」や東洋水産の「赤いきつねうどん(関西)」よりも柔らかく、もはや頼りないレベル‥
しかし、おそらく “あえて” 下地は限界まで薄味に整えたのでしょう。別添されている八幡屋礒五郎の七味唐辛子を攪拌した瞬間に一変、後味はピリッと唐辛子の鮮やかなキレが心地よく、続いて生姜、シソ、山椒、陳皮(みかんの皮)、胡麻など、それぞれの複雑味が味蕾に問いかけてくる‥とはいえ比率は圧倒的に唐辛子が多いのですが、まさに七味唐辛子が主役とも言える存在感で主張してきます。
醤油の立った蕎麦つゆが好き、柔らかくて甘みを帯びたタイプは苦手、という場合には残念ながら物足りないテイストかもしれません。しかし、関西の立ち食い蕎麦屋で提供されているような、うどんにも蕎麦にもフレキシブルに対応してくれる、そして “薬味を活かす” 方向性にある昆布と鰹の合わせ出汁‥ええ、私これ大好きでした。
かやく
今回は「鶏南蛮そば」がテーマとなっているのですが、味付鶏肉そぼろ多め、ネギも大きめカットで多く、花形かまぼこで見た目も賑やか。味付鶏肉そぼろは前回更新の記事でレビューしている「トリュフ香る塩ラーメン」と同じ肉具材になると思うのですが、粉末スープとの兼ね合いか鶏臭さは気になりませんでした。
味付けは生姜の香味が効いていて、柔らかい蕎麦つゆに適度な力強さが映えています。大きめにカットされたネギも風味がよく、鶏(肉そぼろ)南蛮(ねぎ)はバッチリですね。その分、麺が犠牲になってしまった感が否めないバランスなのですが‥w
総評
★★★☆☆☆☆☆☆☆(3)
(標準は★3です)
いくら「八幡屋礒五郎七味唐からし」が別添されているとはいえ、正直このレベルならセブンプレミアムなどの税込105円カップ麺と大差ありません。八幡屋礒五郎の七味唐辛子以外に強い引きはなかったので、これなら105円で買えるタテ型カップ麺の蕎麦を買って少し香りのいい七味唐辛子を自分で振ったほうがコスパ高いです。
しかしながら味のあるパッケージデザインに「もへじ」ブランドのネームバリュー、そこにカルディ店内の雰囲気が重なった場合、ついつい店頭で手にとってしまいそうなオーラは持っています。で、結果まぁフツーだなぁ‥かもしれませんが、カップ麺のパッケージは料理を引き立てる器と同じなので、そういった意味では雰囲気ありますよ。
中身としては、これで200円オーバーは高いですけどね(笑)ちなみにスポット商品(数量限定)なので、あとはカルディの店舗に残っている在庫限りとなるようです。もへじファンの方にとっては嬉しいグッズになるかと思いますし、気になった方は最寄りのカルディでチェックしてみてください。