「麺や福一 鶏白湯塩ラーメン」再現度アップ!! TRY名店部門 鶏白湯3連覇記念カップ麺

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東洋水産

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年05月06日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん 麺や福一 鶏白湯塩ラーメン」の実食レビューです。

「TRYラーメン大賞 名店部門(2016-2019)」で鶏白湯1位・3連覇を達成した「麺や福一」のカップラーメンが進化して再登場!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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麺や福一 鶏白湯塩ラーメン 2019

「TRYラーメン大賞」とは、講談社が1997年から2010年まで発行していた首都圏の情報誌『TOKYO★1週間(T☆1)』誌上で始まった “東京で一番うまいラーメンを決めよう!” がコンセプトの企画で、TRYは業界最高権威「TRY(Tokyo Ramen of the Year – 東京・ラーメン・オブ・ザ・イヤー)」の略称。

2019年度は重鎮・大崎裕史さんを筆頭に青木誠さん、レイラさん、しらす(斉藤光輝)さん、吉本匠將さん、石神秀幸など、錚々たる評論家各氏が審査員を務め、新人賞・大賞・名店部門、さらに醤油・味噌・塩——などのように細かく分類されているのですが、その中でも「TRY名店部門」の「鶏白湯」枠で3年連続1位(2016 – 2019)を獲得したのが千葉・成田の名店「麺や福一」です。



「麺や福一(めんや ふくいち)」とは、千葉県成田市花崎町に本店を構えるラーメン店で、創業は2001年8月29日。長年フランス料理の世界で腕を磨き、ワインレストランのオーナーシェフとしても活躍されていたフレンチ出身の料理人・石曽根知宏さんが店主を務めているのですが、週に1回・土曜日の夜だけ営業している濃厚系のセカンドブランド「鶏の骨(とりのほね)」も根強いファンを獲得しています。

もとは実家「福一旅館」の一角で洋食レストラン「プチマルシェ」を経営、その横でラーメン店の二毛作営業を行なっていたところ、ラーメン好きが高じてフレンチシェフからラーメン職人の道に転身。2001年にラーメン専門店「麺や福一」として正式にリニューアルオープンしているのですが、息子・石曽根禎宏さんの独立に合わせ、2018年12月に味のある外観から真っ白な壁に改装し、店内もオープンキッチンに変わりました。

現在は「麺や福一」の隣に息子の曽根禎宏さんが新店舗「中国発酵料理と日本ワイン Saboten」を構えているのですが(2019年1月21日オープン)、日本にありがちな日本式中華とは違う、中国本土で食べられる郷土料理を中心に “日本ワインとのマリアージュが楽しめる” 独創的なお店となっているそうですね。

親子揃って個性的な料理人、しかも同じ立地で違うスタイルの飲食店を経営するなんて素敵だなぁ‥‥と感慨深い気持ちになったところでカップラーメンの話に戻しますが、昨年「TRYラーメン大賞 2017-2018」の「名店部門 鶏白湯」で1位・2連覇を達成した際にもコラボ商品が発売されていたので、東洋水産と「麺や福一」は今回で2度目のタイアップ。



前回の発売日は1年前の同時期に当たる2018年5月7日、改装後の外観をイメージしたのか黒基調のパッケージから今年は白基調に変わっているのですが、テーマは同じ「鶏白湯塩ラーメン」。麺や福一の鶏白湯スープは濃厚でクリーミー、かつ癖のないマイルドな味わいが特徴とされています。

昨年は麺・スープ・具材のすべてが “カップ麺らしい味” だったのに対し、今年は昨年よりも麺とスープがパワーアップしているそうなので(店主の公式twitterアカウントより)、石曽根知宏さん監修のこだわりと2018年発売品からの違いにも注目ですね。

開封

別添の小袋はフタの上に貼り付けてある後入れの「特製スープ」が1袋で、製品スタイルは「本気盛(マジモリ)」と同じ縦型ビッグの大盛サイズ。けれども2019年4月15日(月)に復活した「謹製 山椒香る塩そば」の容器と同じように蛇腹折りの厚紙が巻いてあるので、2018年以前の縦型ビッグ製品とは微妙に作りが違っていました。



開封直後は大量の粉末スープに具材も麺も埋もれてしまっているのですが、ちょっと癖のある香り——けっして生臭いとかではなく、しかしながら動物系由来の独特な香りが漂ってきて、粉末ながら「骨」に期待できそうな予感。ただ、これだけ粉末スープが多いと調理の際に熱湯が浸透しにくいため、ゆっくりと注湯する必要がありそうですね。

製品スタイルはコンビニ向けの縦型ビッグですが、コンビニに新商品が並び始めるのは「火曜日」からなので、発売日の当日(月曜日)には売ってないかもしれません。火曜日からは全国のコンビニでも取り扱いが始まりますが、希望小売価格は税別210円、コンビニで買うと税込225円が相場なので、それも踏まえた上でレビューします。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん 麺や福一 鶏白湯塩ラーメン
販売者:東洋水産株式会社
製造所:株式会社酒悦 房総工場・BL16
内容量:103g(めん70g)
商品コード:4901990363136(JANコード)
規格サイズ:縦108mm×横108mm×高さ122mm

発売日:2019年05月06日(月)
実食日:2019年05月06日(月)
発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他)
取得店舗:スーパー(イオンリテール@兵庫県)
商品購入価格:198円(税込)
希望小売価格:210円(税別)

麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用)
スタイル:縦型ビッグ・大盛サイズ
容器材質:紙+プラ
湯量目安:470ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(特製スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、卵白)、添付調味料(チキンエキス、鶏脂、ポークエキス、食塩、でん粉、たん白加水分解物、香辛料、しょうゆ、豚脂、植物油、砂糖、乳等を主要原料とする食品、発酵調味料、こんぶエキス)、かやく(キャベツ、味付鶏挽肉、たまねぎ、きくらげ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、かんすい、カラメル色素、酒精、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)
【本品原材料に含まれているアレルギー物質】小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン(特定原材料及びそれに準ずるもの)

実食開始

調理前の麺は白っぽい見た目で表面は滑らか、さらに縮れも緩やかで気になりません。前回は「本気盛」系の太い油揚げ麺(熱湯4分)が使用されていたのに対し、先ほど例に挙げた「謹製 山椒香る塩そば」と同じような新世代系の雰囲気。本気盛系の麺も以前より洗練されてきましたが、謹製系の麺はベクトルが別次元なので、これは期待できそうですよ。



後入れの「特製スープ」については特に温めてください・温めないでくださいなどの指示はありませんでしたが、鶏脂や豚脂などの動物油脂が含まれているので、鶏油の香り立ちをよくするためにも熱湯を注いでから軽くフタの上で小袋を温めておくのがオススメです。昨年同様、今年も鶏油の芳ばしい香りが印象的な特製スープ‥‥なんですけれども2つ注意点。

大量の粉末スープと隙間のない麺の構造から熱湯が底に伝わりにくいため、かなり慎重に熱湯を注ぐか2、3回に分けて注湯したほうがいいかもしれません(※ゆっくり注ぐと注湯だけで25秒ほどかかりました)。それから強めのトロミ成分が粉末スープに仕込んであったので、容器の底から念入りに混ぜてください(かき混ぜる時間の目安は最短でも40秒〜1分)。

さて、完成です。期待が高まる麺に濃厚な香りのスープもさることながら、具材の量も種類も豊富ですね。それでは、前回との違いに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(103g)当たり

熱  量:446kcal(カロリー)
たん白質:12.6g
脂  質:20.7g
炭水化物:52.3g
食塩相当量:7.9g
(めん・かやく:3.2g)
   (スープ:4.7g)
ビタミンB1:1.23mg
ビタミンB2:0.40mg
カルシウム:125mg

参考値(調理直後に分別した値)
熱量:446kcal(めん・かやく:321kcal)(スープ:125kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

スープとの相性が良い、食べごたえのある角麺。

(出典:東洋水産公式サイト「東洋水産トップ > 企業・IR・採用 > ニュースリリース >『麺や福一 鶏白湯塩ラーメン』新発売のお知らせ」)

しなやかで上品なコシの強い新世代麺
6.0

お店の麺は新進気鋭のラーメン店が好んで採用している京都の製麺所「麺屋棣鄂(ていがく)」に発注した中太ストレート麺を使用しているのに対し、カップ麺では中細〜中くらいの平打ち麺となっているのですが、やはり “謹製系” の新世代ストレート麺でした。その洗練された佇まいもさることながら、油揚げ麺臭が控えめなのも大きなメリット。

表面に独特のザラついた舌触りはありませんが、なめらかな口当たりで喉越しがよく、とにもかくにも洗練された面持ちから、かつては再現カップ麺に弱かったマルちゃん縦型ビッグ系の面影は微塵もありません。そんなに厚みのあるサイズではないのに食べ始めの弾力は強く、そのコシは食べ終わる頃まで持続します。



お湯を注いでから3分後、麺の上に集中していたトロミ成分入りの粉末スープが固まっているため、スープのためにも麺のためにもキッチリほぐして溶かす必要があるのですが、それが溶ける頃には麺の戻りムラも気になりませんでした。前回の本気盛タイプとは真逆の麺ではあるものの、それにより再現度と総合力は大幅にアップしましたね。

スープ

チキンの旨味をベースに、お店の特長でもあるとろみを強調し、野菜の旨味を利かせた、まろやかな鶏白湯味のスープ。

(出典:東洋水産公式サイト「東洋水産トップ > 企業・IR・採用 > ニュースリリース >『麺や福一 鶏白湯塩ラーメン』新発売のお知らせ」)

きちんと丁寧で濃厚な鶏白湯
5.5

前回と同じくポークエキスや豚脂など、とんこつ系の成分も含まれているので純粋な鶏白湯ではないのですが、パワーバランスのイニシアチブは鶏白湯が握っています。ふわっと鼻を抜ける鶏油(ちーゆ)の芳ばしい香りが心地よく、しかしながら「濃厚」さの指標を履き違えていないため、鶏油でゴリ押しするようなタイプではありません。

とろみは強く、ぽってりとした口当たりも前回と変わりませんが、ここでプラスに作用してくるのが適度なトンコツ感。豚骨臭を覚えるほど荒々しいタイプではないものの、あえて豚骨の骨っぽさを感じさせるようなポークエキスをブレンドし、それが丁寧な鶏ベースの白湯や鶏油と重なることで鶏骨を炊き出したような臨場感を表現します。

さらに動物系のクセを押さえ込まない程度に香味野菜で味のバランスを整え、乳化感については乳等を主要原料とする食品のサポートもありますが、あくまで乳製品系のコクは下支えに過ぎず、元フレンチ出身という石曽根知宏店主の経歴を思えば合点のいく技法。昆布エキスで独特の深みもあり、そこそこキレのある塩味を残しますが、テーマは「鶏白湯『塩』ラーメン」ですし、塩分濃度も味がピンボケしないように計算されている適切な塩梅でした。

具材

キャベツ、味付鶏挽肉、たまねぎ、きくらげ、ねぎ。

(出典:東洋水産公式サイト「東洋水産トップ > 企業・IR・採用 > ニュースリリース >『麺や福一 鶏白湯塩ラーメン』新発売のお知らせ」)

具沢山でも “数撃ちゃ当たる” 方式ではない
5.5

お店の鶏白湯塩ラーメンには低温調理された鶏モモや豚モモ、豚肩ロースのチャーシューなどがトッピングされているのですが、カップ麺の肉具材は前回と同じく味付鶏挽肉を採用しているため、これについてはカップ麺らしい具材になります。ただ、インスタント感の強い具材でもスープの本格さを著しく低下させるような存在ではありません。

サイズは小さめですが地味に量が多く、全体の旨味を底上げする要員としてジャンクに染め上げないよう配慮しつつ満足度の向上に努めます。鶏白湯ラーメンの具材としては珍しいキクラゲですが、お店のラーメンにもトッピングされている特徴的な具材の一つですし、濃厚な鶏白湯スープとの相性も良好。

鶏白湯にしては珍しい具材といえばキャベツも個性的で、こちらも実際の「鶏白湯塩ラーメン」で特徴的なポイントとして挙げられているのですが、みずみずしい食感と穏やかなキャベツの風味が濃厚なスープに対してインターバルに嬉しく、なんの違和感もありませんでした。で、何と言ってもハイライトは細長いカットの玉ねぎ。

お店のスープにオニオン系のトッピングはなかったはずなので、これについては東洋水産のカップ麺オリジナルかもしれませんが、ある意味もっとも効果的な具材が玉ねぎです。シャキッとした歯触りとシャープな香味が濃厚なスープでも最後まで飽きない工夫となり、ちょっと後半は底に溜まった玉ねぎを集めるのが楽しかったりして(笑)。ネギは存在感なかったけれど、しっかり満足できる抜かりない内容でした。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)

正直ちょっと★6つけようか今も悩んでいるのですが、とりあえず2018年の「麺や福一」とは別物です。昨年は “ひとつのカップ麺として美味しい” 仕上がりだったのに対し、そもそも麺のクオリティが段違いで高く、今年は “再現カップ麺として本格的な内容” で見違えました。それが再現系カップラーメン本来の姿ではあるものの、最近の東洋水産は数ヶ月前から目覚ましい勢いで成長を遂げていますね。

かつての東洋水産らしからぬ洗練された麺に骨っぽい炊き出し感を覚える濃厚なスープ、さらに具材も充実の内容となっているので、前回の「麺や福一 鶏白湯塩ラーメン」に納得がいかなかった方や東洋水産=本気盛の印象が強い方にとっては特に印象が大幅に変わるきっかけになるかもしれません。コンビニで買うと税込225円のカップ麺ですが、その価値は十二分にあります。

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