どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年1月14日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清麺NIPPON 宮崎辛麺」の実食レビューです。
辛くて旨い宮崎ご当地グルメの味をカップラーメンにアレンジして再現!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
日清麺NIPPON 宮崎辛麺
「日清麺NIPPON」(にっしん めんにっぽん)とは、 “日本の麺を楽しもう。” をテーマに掲げ、全国各地に根差した麺文化を地元の団体や自治体の協力を得て日本全国へ発信している地域密着型のブランドです。以前は「日清麺ニッポン」とカタカナ表記でしたが、日本の麺文化の世界的な広がりを受け、2018年3月19日のリニューアルからブランド名が「日清麺NIPPON」に刷新されました。
「スーパーアルプス」(八王子市、日野市、あきる野市、羽村市、町田市、神奈川県、埼玉県で展開しているスーパーマーケット)の創業50周年を記念して、2012年4月2日(月)からスーパーアルプス限定で発売されていた「八王子ラーメン」がブランドの発端になるのですが、2013年10月21日(月)に関東甲信越地区・静岡県限定商品として販路を拡大します。
その後、2015年8月17日(月)に地域密着ご当地カップ麺「日清麺ニッポン」ブランドとして「信州味噌ラーメン」とともに全国で発売開始。2018年にブランド名を「日清麺NIPPON」に刷新してから2019年1月現在の定番ラインナップは、「八王子たまねぎ醤油ラーメン」「横浜家系とんこつ醤油ラーメン」「札幌濃厚味噌ラーメン」「尾道背脂醤油ラーメン」「博多とんこつラーメン」「京都金色鶏白湯ラーメン」の計6品となっています。
カタカナ表記時代の「近江ちゃんぽん」「青森煮干ラーメン」「函館塩ラーメン」(それぞれ地域限定だったが後に全国展開)、「喜多方ラーメン」「長崎ちゃんぽん」などは2018年のブランド刷新時に廃盤となってしまったのですが、ローマ字表記以降は基本的に通年商品なので、もしかすると今回の「宮崎辛麺」も数量・期間限定ではなく、いきなりレギュラー商品に食い込むかもしれません。
「辛麺」(からめん)とは、もともと一軒の居酒屋さんが提供していたサイドメニュー(〆の一杯)を現在の「元祖 辛麺屋 桝元(ますもと)」が昭和62年に「辛麺」として商品化したもので、発祥の地・宮崎県延岡市を中心に親しまれているのですが、いまや県内外にも専門店が多く、カップ麺や袋麺、お土産ラーメン等を通じて全国的な知名度も上がってきました。
特に2016年あたりから急に注目され始めているのですが、たっぷりの唐辛子、大量のニンニク、新鮮なニラ(これも大量)が特徴で、醤油や料理酒等の調味料を入れた中華鍋でミンチ肉と潰したニンニクを煮込んで作る、なんともスタミナ感あふれるテイストが魅力。そこにスープを合わせ、最後に溶き卵を流し込むことで唐辛子の刺激と卵のマイルドなギャップが渾然一体となった中毒性の高い辛旨メニューです。
ちなみに「桝元」の “表メニュー” では、0辛(辛子抜き)、1〜5辛(小辛〜大辛)、6〜9辛(特辛)、10〜14辛、15〜20辛(激辛)、21〜25辛(スーパー激辛)まで辛さが選べるのですが、それ以上の裏メニューも(店舗によっては)あるらしいですよ。
とはいえ今回のカップ麺に激辛系の注意事項などありませんし、「桝元」監修のカップラーメンでもないのですが(桝元の袋麺はミニストップで頻繁に見かけますが)、フタの上には「日本のひなた宮崎県」のロゴマークが印刷されています。地域密着型のブランドらしく地元代表・宮崎県庁の協力もあって完成したそうで、 “宮崎県推薦の地元も認める一杯” とのこと。
「日本のひなた宮崎県」というのは、宮崎県の「平均気温」「日照時間」「快晴日数」が全国トップクラスということで、まさに “日本のひなた” と呼ぶに相応しく、宮崎県をPRするため県庁が制定した県公式のキャッチフレーズです。県推奨とまでいわれると、思わず期待が高まりますね。それでは、開封して中身を確認してみましょう。
開封
今し方「日清麺NIPPON」というブランドについて、また「宮崎辛麺」について解説したところですが、開封してみるとフタ裏に【宮崎辛麺とは…】【日本のひなた宮崎県】【海の恵みに出会う旅へ 〜サーフィンの聖地みやざき〜】など、宮崎の魅力をアピールするコラムが印刷されていて、「宮崎県観光情報サイト 旬ナビ」と「宮崎オススめし」というサイトにアクセスできる二次元コードも掲載されていました。
別添の小袋は「液体スープ」と「かやく」の計2袋構成で、どちらもスタイリッシュなブランドロゴ入りとなっているのですが、「かやく」は先入れ、「液体スープ」は熱湯を注いでから4分後の後入れ仕様となっているため、うっかり液体スープを先入れしないように注意してください(※麺が適切に戻りません)。
ちなみに宮崎には「宮崎ラーメン」というご当地ラーメンもあるのですが(代表的なお店は昭和28年創業の「喜夢良(きむら)」で過去に日清食品がカップ麺で再現したこともある)、豚骨ベースのスープに柔らかめの麺、具材にはチャーシュー・メンマ・特に「もやし」が象徴的なトッピングとなっています。
突き出し感覚で「たくあん」が出てくることや客の好みでセルフトッピングできる「にんにく醤油」が卓上に置いてあることも特徴として挙げられ、濃い味のスープを和らげる役割も担っている胡麻をトッピングした程度のシンプルな「おにぎり」をサイドメニューとして提供している店も多いのですが、それと今回のカップ麺は関係ありません(雑学でしたw)。
製品情報・購入価格
製品名:日清麺NIPPON 宮崎辛麺 製造者:日清食品 製造所:関東工場(製造所固有記号[A]) 内容量:106g(めん70g) 発売日:2019年01月14日(月) 実食日:2019年01月15日(火) JANコード:4902105245903 希望小売価格:220円(税別) 発売地域:全国(全チャネル販売) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:2袋(液体スープ・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉、食塩、植物油脂、チキンエキス、しょうゆ、卵粉、大豆食物繊維)、スープ(たん白加水分解物、しょうゆ、糖類、食塩、植物油脂、香辛料(唐辛子、にんにく、生姜)、チキンエキス、香味油)、かやく(卵、赤唐辛子、ニラ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、キサンタンガム)、かんすい、酒精、炭酸Ca、香料、カラメル色素、カロチノイド色素、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉を含む) |
【アレルギー表示】小麦・卵・乳成分・鶏肉・大豆 |
実食開始
「桝元」をはじめ実際の辛麺には通称「こんにゃく麺」という蕎麦粉と小麦粉をミックスした、いわゆる「韓国冷麺」の麺(※こんにゃくは入っていない)が使用されているのも特徴なんですけど、食物繊維が豊富な上にスープのカプサイシン(脂肪燃焼効果)が相俟って、辛麺は女性からも人気の高いメニューとなっています。
こんにゃく練り込み麺といえば東洋水産の「マルちゃん正麺」ですが、それはさておき今回のノンフライ麺はチキンエキスや卵粉、大豆食物繊維などが配合されている日清食品らしい構成で、こんにゃくも蕎麦粉も練り込まれていません。しかし、お湯を入れる前から綺麗な見た目のノンフライ麺ですね。
先入れの「かやく」を開封してみたところ、残念ながら挽肉具材やガーリック系の具材も入っていなかったのですが、かきたま系の具材とニラは大量、さらに多めの粗挽き唐辛子が嬉しい構成で、けっこう雰囲気ありそうですよ。後入れ液体スープは4分間、待っている間にフタの上で温めておきましょう。
さて、完成です。前述したように辛麺はヘルシーなことでも有名なのですが、それを意識してか偶然かスープのカロリーたったの33kcalと低めの値。食塩相当量はスープだけで5.4gと高めの設定なんですけど、辛麺らしい唐辛子とニンニクの中毒性は打ち出せているのかどうか、また辛さレベルにも注目しながら食べてみたいと思います。
1食(106g)当たり
カロリー:328kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:328kcal(めん・かやく:295kcal)(スープ:33kcal) |
めん
しなやかでコシのあるノンフライストレート麺。
(出典:日清食品「ニュースリリース」)
直角の角刃で切り出されているエッジの効いた口当たりのノンフライ麺で、サイズは中細〜中くらい。ほぼ断面は真四角なので、平打ち麺ではありません。たしかに製品説明通りコシの強さが印象的ではあるものの、ナチュラルな生めん風の質感ではなく、けっこうノンフライ麺らしいノンフライ麺です。
さほど粘り気はなく、加水率は低めに設定されていたのですが、ギュッと詰まったような硬めの食感とスープに負けない小麦の香りがいいですね。実際の辛麺に使用されている「こんにゃく麺(韓国冷麺)」とは印象が異なるものの、スープとの力関係は良好で、掴みも悪くありません。
油揚げ麺のように雑味が滲み出てくることもないので、スープのシャープな印象を阻害してこなかったことも好印象なポイントでしたが、熱湯4分ジャストで開封したところ、ほぐれにくさが気になりました。致命的なレベルではなかったんですけど、何箇所か麺の先(カッティング部分)が束になっていたので、しっかり麺をほぐしてから液体スープを入れるのが吉です。
スープ
唐辛子とニンニクをきかせた、辛さの中にもうまさのあるスープ。
(出典:日清食品「ニュースリリース」)
スープの原材料は「たん白加水分解物*」の含有量が最も多くなっているのですが、どうしても旨味のニュアンスが人工的で、挽肉から滲み出てくる自然なコクとはベクトルが違います(* 大豆や小麦グルテンなど、たんぱく質原料を酸分解し、炭酸ナトリウムなどで中和したもので、別名を「アミノ酸液」というのですが、食品添加物の「調味料(アミノ酸等)」ではありません)。
ただ、取って付けたような安っぽくて雑な旨味成分ではないですし、カロリーは低くても物足りなさを感じるような味ではありません。唐辛子とニンニクが効いた醤油ベースのシャープな辛旨スープということで、ちょっと「台湾ラーメン」に通じるポイントもあるのですが、唐辛子特有の芳ばしい風味がイイですね。これについては「かやく」の粗挽き唐辛子による効果を顕著に感じたのですが、やや唐辛子味という攻めの姿勢には好感が抱けました。
しかし、辛さ自体は中辛くらい(普通レベル)だったので、辛い食べ物が苦手だったら辛口、得意だったら中辛、激辛好きならピリ辛といったところでしょうか。もうちょっと刺激が強いと嬉しかったんですけど、ブランドの立ち位置から万人ウケ目線で見ると絶妙な加減ですね。にんにくレベルも常識的でしたが、しっかり辛旨テイストで雰囲気あると思います。
かやく
かきたま、ニラ。
(出典:日清食品「ニュースリリース」)
調理直後の写真ではノンフライ麺をほぐしたり液体スープを馴染ませたりで具材が少なめに見えるのですが、4分待ってフタを開けた瞬間、そこには卵とニラが一面に広がっているはずです。その両者は確実に活躍していて、辛旨スープに卵のマイルドなコクと口当たりのギャップが辛麺らしく、多めのニラによるパンチも個性の演出に効果的で好印象。
挽肉具材やニンニクチップなどが入っていると完璧ではあるものの、カップ麺としては多めのニラと卵は再現性に大きく寄与していますし、それこそが象徴的な具材なので、辛麺を知らない方でもイメージが掴みやすい構成です。赤いスープにニラの緑、卵の黄で彩りもいいですね。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
辛さレベルは中辛前後、にんにくレベルも常識的、イメージとしては完全なるバランス型の “食べやすい宮崎辛麺(延岡辛麺)” だったので、辛口以上の刺激や強烈にジャンクなニンニクを求めて手に取ると物足りなさを感じてしまうかもしれませんが、「日清麺NIPPON」というブランド的に優等生なバランス感を高く評価すべきだと思い、総評は上出来の★5としました。
コンビニ限定商品ではないものの、メーカー希望小売価格は税別220円と高めの設定なので、スーパーマーケットやドラッグストアなどでも200円前後が相場になってくるかもしれません。私の購入価格は近畿のローカルスーパー(新商品のタテ型ビッグ製品でも税込159円が基本の店)で税込192円だったんですけど、たぶん安いほうだと思います。
コンビニで購入した場合、おそらく税込237円くらいになると思うので、そうなってくると割高感は否めませんが、唐辛子の芳ばしさが印象的な辛旨スープに多めのニラと卵は「辛麺」の雰囲気を感じるにあたって充分な個性を打ち出せていました。刺激的に食べたい場合は一味唐辛子を、中毒性を高めたい場合は生おろしニンニクちょい足しがオススメの美味しい食べ方です。