どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年12月4日(月)新発売、日清食品のカップ麺「セブンプレミアム 名店ジャンク すみれ味噌ヌードル」の実食レビューです。
高コスパ重視の新シリーズ!? 日清食品×すみれコラボに “ラードのコクと山椒の香り引き立つ” まさかの「雑うま」なカップラーメン登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
名店ジャンク すみれ 味噌ヌードル
すみれとは、遡ること半世紀以上、1964年(昭和39年)8月2日に初代・村中明子(むらなか あけこ)その人が創業した「純連(すみれ)」にルーツを持ち、現在は元寿司職人の経歴を持つ村中家の三男・伸宜(のぶよし)氏が経営している老舗のラーメン店で、拠点は「純連(すみれ)」創業の地でもある北海道札幌市豊平区中の島。
そんな「すみれ」監修のカップラーメンといえば、セブン&アイ(SEVEN&i)の最上級ブランドに位置している、セブンプレミアムゴールドの「すみれ 濃厚みそ」(レビューは2021年2月8日発売品)を筆頭に、本格的な味わいで人気を博しているのですが、今回の新商品「名店ジャンク すみれ味噌ヌードル」は “セブンプレミアム” からの新作で、まさかの “雑うま” を訴求という驚きの展開。
2023年12月現在、すみれシリーズ史上最上級スープを標榜している「すみれ 濃厚みそ」の販売価格は298円(税込321.84円)なのですが、セブンプレミアムの「名店ジャンク すみれ味噌ヌードル」は198円(税込213.84円)ということで、その差は100円以上。容器も大判どんぶり型ではなく縦型で、簡便性の高さを重視していることが伝わってきます。
ちなみにセブン&アイ・ホールディングス(Seven&i Holdings Co., Ltd.)が展開しているコスパ重視のブランドといえば、2021年(令和3年)7月に販売を開始した「ザ・プライス」(イトーヨーカ堂のPB)にルーツを持ち、2022年(令和4年)9月26日から順次販売開始となった「セブン・ザ・プライス(THE PRICE)」が存在するのですが、そこまで格安設定ではありません。
またセブンプレミアムの縦型カップめんを例に挙げると、レギュラーサイズの「醤油ヌードル」「カレーヌードル」「SEAFOOD(シーフード)ヌードル」などは138円(税込149.04円)ですし、大盛りサイズの「醤油ヌードルBIG」「カレーヌードルBIG」「SEAFOODヌードルBIG」でも188円(税込203.04円)なので、それを思うと「名店ジャンク すみれ味噌ヌードル」は手放しに格安とはいえない価格帯。
ただ、レギュラーサイズの「カップヌードル」(236円+税)をセブン-イレブン店舗で購入すると254.88円(税込)なので、NB(ナショナルブランド)商品と比較した場合、プライベートブランドならではの強みを感じる値段。それでも「すみれ」監修の風格が伝わってくるのかどうか、お手並み拝見と参りましょう。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「ローストガーリック風味オイル」1袋のみで “お召し上がりの直前に入れてください” の後入れパターン。あきらかにコスパ重視の商品なのに「名店ジャンク すみれ味噌ヌードル」専用のデザインから、力の入れ様が伝わってきます。
かやくは味付肉そぼろを筆頭に、フライドガーリック、ねぎ、生姜(しょうが)の組み合わせで、けっこう具沢山に見えますが、容器側面に “※肉様の具材の一部に大豆たん白を使用しています。” との注意書きがあったので、味付肉そぼろは100%本物の肉ではない様子。
とはいえコンビニのセブン-イレブンで購入しても198円(税込213.84円)という販売価格を踏まえると、頭ごなしに否定できないポイントになりますし、100%大豆たん白加工品でないところに日清食品×すみれタッグのプライドを感じるとか感じないとか。
そういえば最近、ローソンが有名店監修なのにレギュラーサイズのカップラーメン(彩華ラーメン、らーめん岩本屋)をリリースしていますけど、今後このスタイルの需要が増してくると計算しているのでしょうか。まだ珍しいですからね、有名店監修なのにレギュラーサイズの縦型カップめん。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:セブンプレミアム 名店ジャンク すみれ味噌ヌードル 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:80g(めん60g) 商品コード:4902105280829(JAN) |
発売日:2023年12月04日(月) 実食日:2023年12月08日(金) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 小売価格:198円(税別) 購入価格:213円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:290ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(ローストガーリック風味オイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、香辛料)、スープ(粉末みそ、豚脂、糖類、ポーク調味料、香味油、でん粉、香辛料(ガーリック、しょうが、唐辛子、山椒)、小麦粉、粒状大豆たん白、植物油脂、酵母エキス)、かやく(味付肉そぼろ、フライドガーリック、ねぎ、しょうが)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、カラメル色素、炭酸Ca、かんすい、増粘多糖類、セルロース、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、香辛料抽出物、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
セブンゴールドの「すみれ 濃厚みそ」にはノンフライ麺を使用していますが、こちら「名店ジャンク」には油揚げ麺を使用しているため、なるほどジャンク。商品名が “味噌ヌードル” となっているように、見た目は「カップヌードル」の太麺そっくりなんですけど、湯戻し時間は5分と長めの設定です。
別添の小袋は後入れなので、お湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「ローストガーリック風味オイル」を温めながら待つこと5分。時間になったら「ローストガーリック風味オイル」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。ぶっちゃけ高級感は皆無に等しい調理直後のビジュアルではあるものの、片や香りはレギュラーサイズの縦型カップ麺とは思えない濃密さでビックリ。
ちなみにスープの中にトロミを強める成分が含まれていたので、ダマにならないよう丁寧に混ぜ合わせてください。それでは、引き続き「すみれ」監修ならではの個性とジャンクさの調和に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(80g)あたり |
カロリー:365kcal たん白質:9.2g 脂 質:15.3g 炭水化物:48.8g (糖 質:46.3g) (食物繊維: 2.5g) 食塩相当量:4.3g (めん・かやく:2.4g) (スープ:1.9g) ビタミンB1:0.19mg ビタミンB2:0.25mg カルシウム:106mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:365kcal(めん・かやく:299kcal)(スープ:66kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
イメージ的には太めのカップヌードル
原材料名は “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、香辛料” とシンプルで、既存の「カップヌードル」各フレーバーに同じ配合の油揚げ麺は存在せず、しかしながら方向性は「カップヌードル」の延長線上に位置しており、それを太くしたような質感。っていうか、イオングループ限定の「白樺山荘 濃厚味噌ラーメン」(2023年1月2日発売品)と完全に一致してますよね、この油揚げ麺。
セブンプレミアムゴールドの「すみれ 濃厚みそ」に使われているノンフライ麺と比較して、高級感においては足元にも及ばない低さですし、再現度も低いどころか別物もいいところ。ただ、後述するスープとの相性はバッチリで、商品名にもなっている「名店ジャンク」というコンセプトも加味すると、まったくもってネガティブではありません。なんというか販売上手すぎるというか、してやられた感が否めないところはありますけどw
方向性としては「カップヌードル」の延長線上に位置していると前述したように、スープの吸い上げが凄まじく、粘りやコシも控えめではあるけれど、おかげでスープの濃さとジャンクさが後半にかけて際立つ流れは計算か。湯戻し前の麺重量は「カップヌードル」の変わり種と同じ60gなので、サクッと食べられると思いますし、量的に物足りないと感じた方は残ったスープに白ごはんドボンで解決です。
スープ
ぜんぜん “雑うま” じゃねぇ
まずは「ローストガーリック風味オイル」を入れずに味を確認してみたところ、粉末みそベースの味付けなので、当然ながら液体みそ特有の深みやエッジが楽しめるわけもなく。けれども濃厚な味噌のコクを中心に、動物(ポーク)系の旨みも丁寧で、だいぶ濃いめの味わいですが、それを飽きさせない香辛料(ガーリック、しょうが、唐辛子、山椒)の効かせ方も見事。
「ローストガーリック風味オイル」の量は多くなかったので、札幌みそラーメンを象徴する分厚いアブラの層が生まれるレベルには到達していませんが、ローストガーリックの芳ばしさはもちろん、もやしなどの野菜や挽肉を中華鍋で炒めたような風味が印象的。さらに豚脂のコクも加わって、たしかにジャンクでも悪い意味での安っぽさはありません。
カップラーメンとして有無を言わせない美味しさというか、うん。ちょっと卑怯かもしれないw パッケージには “雑うま” などと書いてありますけど、なんのこれしき “激うま” ですよ。
かやく
注目すべきは生姜のインパクト
札幌みそラーメンを象徴するアイテムといっても過言ではない、もやしは入っていませんが、味付肉そぼろは食感・風味ともにジャンクでコンセプトにフィット。フライドガーリックも口の中に飛び込んできたときの存在感が強く、別添のオイルと重なることで相乗効果を発揮していたのですが、なんといっても印象に残ったのが生姜の辛味。
ちょっと画像では分かりにくいかと思いますが、細切りの玉ねぎに見える具材が生姜で、意識せずとも常に口の中に飛び込んできては個性を炸裂。はたして「すみれ」に忠実とは評価できない内容ではあるものの、ビシッと効いた生姜のキレが心地よく、それが満足度の底上げに大きく寄与していました。それらの具材が容器の底に溜まるので、強い意志がない限り、〆のライスダイブは回避できないかもしれません。
総評
「すみれ」らしい高級感や本物志向の味わいを求めている方にはオススメできない商品になりますが、なるほど「名店ジャンク」とは巧く表現したもので、カップラーメンらしい要素をネガティブに思わせないランディング。それでいて味わい深い仕上がりから、コストパフォーマンスについても高く評価できる内容で、比較対象に挙げられそうな「カップヌードル 味噌」との差別化も図られている、かなりの良品だと感じました。
ちなみにセブンプレミアムの公式サイトには “「名店ジャンク」シリーズの第1弾” と記載されているため、これから第2弾、第3弾と続いていく模様。もしかすると変化球が飛んでくる可能性もありますが、順当に考えると続編は「一風堂」と「山頭火」の名店ジャンク版がリリースされると思うので、引き続き楽しみです【author・taka :a(大石敬之)】