どうも、taka :a です。
本日の一杯は、2021年1月4日(月)新発売のカップ麺、エースコック「MEGA鶏 濃厚鶏そば」の実食レビューです。
MEGAシリーズが送る2021年(令和3年)初っ端の最新作は「鶏のウマさ」を “とことん味わう” 一杯!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
MEGA鶏 濃厚鶏そば
MEGA(メガ)シリーズとは、とことん素材のウマさを追求したエースコックの特化型ブランドで、2015年7月13日に発売された縦型ビッグのカップラーメン「MEGAニボ ど煮干し中華そば」を皮切りに発足。大手メーカーの中でも手広く自社ブランドを展開している印象が強いエースコックですが、MEGAシリーズには特に力を入れているようで、コンスタントに新作を製造・販売しています。
今回のカップ麺「MEGA鶏 濃厚鶏そば」は、鶏に着目した “鶏のウマさをとことん味わう一杯” で、よく見るとパッケージの赤いイラストはニワトリとヒヨコと卵のシルエット。さらにチキン・イズ・グレイト!!(chicken is great=鶏は素晴らしいです)と、きわめて分かりやすく商品の魅力をアピールしている「MEGA」シリーズ初の鶏白湯ラーメンを打ち出してきました。
MEGAシリーズの「鶏」といえば、ちょうど1年前の同時期にあたる2020年1月20日に「MEGA鶏 濃厚鶏まぜそば」を発売しているため、今回の「MEGA鶏 濃厚鶏そば」は厳密にいうとMEGAシリーズ初のテーマではないのですが、2020年1月発売の「MEGA鶏」はシリーズ初の湯切りタイプ、対する2021年1月発売の「MEGA鶏」は汁ありのカップラーメンなので、意外にも “鶏白湯ラーメン” に挑戦するのは初の試み。
2020年1月発売の「MEGA鶏 濃厚鶏まぜそば」は、エースコックの汁なしカップ麺における “史上最大量の鶏油を使用” していたのに対し、今回の「MEGA鶏 濃厚鶏そば」にはチキンエキスや鶏油(ちーゆ)など、選び抜いた複数種の鶏原料を使用するだけでなく、別添の小袋を “後入れの「液体スープ」と「調味油」の2パック仕様にすることで、これでもか!というほど鶏の存在感を高めている” とのこと。
「MEGAニボ ど煮干し中華そば」「MEGAゴマ 担担麺」「MEGA豚 どトンコツラーメン」「MEGAカツオ 荒ぶる中華そば」「MEGAきのこ蕎麦」「MEGA味噌 超濃厚味噌ラーメン」「MEGA背脂 濃厚醤油ラーメン」「MEGA鶏 濃厚鶏まぜそば」「MEGA辛 濃厚鬼辛麻婆麺」「MEGA鰹 濃厚魚介まぜそば」など、これまでに様々な “おいしさのポイント” を追求してきたエースコックのMEGAシリーズ。
なかでも豚レバー・豚エキス・豚脂などを絶妙なバランスで配合した「どトンコツの素」を特徴とする衝撃の一杯「MEGA豚(メガトン)どトンコツラーメン」のインパクトは凄まじく、今回の「MEGA鶏 濃厚鶏そば」もMEGA豚の流れを汲んでいるのであれば、とんでもない高評価を叩き出す可能性を持った逸材。
そこで、念のため実食前に原材料名を確認したところ、スープに使われている鶏由来の原料は、チキンエキス、動物油脂、チキンパウダー、チキン調味料、全卵粉と複数種あり、なかでも目を引くのが “鶏レバーパウダー” の存在で、これは前述の「MEGA豚」でも猛威を振るった素材。
この構成からスープに振り切った内容が予想されるため、麺がスナック的すぎやしないか、具材に落ち度がないかどうか、そのあたりが評価のターニングポイントになりそうです。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、前述のように2種類で、後入れの「液体スープ」と「調味油」が最初から容器の中に入っている状態。如何せん粉末スープの量が多いため、毎度お馴染み小袋は粉まみれになっているのですが、お湯を注いでから待っている間に “フタの上で小袋を温めても再接着しない” こと、それから “天面のデザインを全力でアピールできる” のはメリット。
具材は “味付鶏肉そぼろ、大豆加工品、ねぎ、唐辛子” となっているため、大豆加工品(フェイクミート)が紛れ込んでいるのですが、それを頭ごなしに否定することはできません。このブログでは何度も指摘している “スポンジ食感の肉そぼろ(はずれ)よりも大豆加工品のほうがマシ” なので、場合によってはプラスに働いてくれることも珍しくない素材です。
メーカー希望小売価格は220円(税別)ということで、2021年1月現在における縦型ビッグの標準価格に設定されており、コンビニで購入した場合の税込価格は232円が相場。実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「セブンイレブン」「ローソン」「ミニストップ」での取り扱いを確認しているのですが、スーパーなども販売店の対象で、新年一発目の新作ということもあり、取り扱っている店舗が多いように感じました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:MEGA鶏 濃厚鶏そば 鶏白湯味 製造者:エースコック株式会社 製造所:関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816-175) 内容量:96g(めん70g) 商品コード:4901071247065(JAN) 商品サイズ:111×111×118mm |
発売日:2021年1月4日(月) 実食日:2021年1月6日(水) 発売地域:全国(スーパー、コンビニ等) 取得店舗:ローカルスーパー 商品購入価格:192円(税込) 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(液体スープ・調味油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、卵白粉)、スープ(チキンエキス、動物油脂、食塩、植物油脂、乳化油脂、おからパウダー、しょうゆ、チキンパウダー、でん粉、ポークコラーゲン、ガーリックパウダー、たん白加水分解物、オニオンパウダー、酵母エキス、鶏レバーパウダー、チキン調味料、全卵粉)、かやく(味付鶏肉そぼろ、大豆加工品、ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、香料、増粘多糖類、重曹、酒精、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、カロチノイド色素、甘味料(スクラロース、アセスルファムK)、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げた中細麺で、湯戻し時間は熱湯3分。エースコックのニュースリリースには “適度な硬さと歯切れの良さが特徴の、滑らかな丸刃のめんです。” とあり、それ以上のことは記載されていなかったのですが、お湯を入れる前からエースコック特有の油揚げ麺臭が漂ってくる‥‥つまり、この雑味がスープに干渉しないかどうかが勝敗分けるポイントになりそうな予感。
あとは熱湯を注いで3分間、待っている間に別添の液体スープと調味油の小袋をフタの上にのせて温めて、食べる直前に加えて混ぜたら出来上がり。液体スープを投入した瞬間に漂ってくるミルキーな香りもさることながら、調味油に含まれる鶏油(ちーゆ)の芳ばしい香りも凄まじく、やや具材が寂しいところではあるものの、すでに「MEGA鶏」を体現しているような雰囲気。
なお室温が低かった場合、調味料の小袋は中身がガッチガチに凝固していると思うので、そちらを優先的に温めたほうがいいかもしれません。さて、芳醇な鶏の香りと同時に油揚げ麺特有のニオイも否めない現在、そのバランスにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(96g)あたり |
カロリー:459kcal たん白質:11.0g 脂 質:24.3g 炭水化物:49.1g 食塩相当量:4.8g (めん・かやく:1.2g) (スープ:3.6g) ビタミンB1:0.60mg ビタミンB2:0.60mg カルシウム:317mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:459kcal(めん・かやく:341kcal)(スープ:118kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ちょっと早めに食べ進めたほうがいいかも
油で揚げた中細サイズのフライ麺は縮れが強く、加水率は低めの設定で、スープとの親和性を高めようとしている姿勢は伝わってくるのですが、如何せんエースコック特有の油揚げ麺臭が強めに主張してくるのがネック。食べ始めはスープに干渉するほどではないけれど、後半戦に持ち込んだ場合、スープの味がボヤけてしまう懸念があります。
後述するスープは本格的なのに対し、食感も風味もスナック的なタイプの麺だったので、これがカップラーメンでしか味わえない魅力の一つではあるものの、せっかく本格的なスープに油揚げ麺臭が干渉するのは残念といわざるを得ず、単純に質だけでいえばレギュラーサイズの縦型カップに使われていてもおかしくないような——。
とはいえダラダラと食べなければスープに干渉する油揚げ麺臭を最小限に食い止められますし、これはこれと割り切れば悪くありません。そのため “ちょっと早めに食べ進めるのがポイント” になるのですが、逆に “熱湯3分きちんと守らずにフタを開けるとスナック感が倍増してしまう” ので、調理の際は留意してみてください。
スープ
スープは縦型ビッグらしからぬ本格派
土台の粉末スープは下支えのポジションなので、これだけで完結するタイプではないのですが、ちょっとクセのある隠し味の鶏レバーパウダーが効果的。一般的にネガティブとされる癖は抑えられていましたが、別添の液体スープを加えると、乳化感の強いミルキーな旨みと骨っぽさに、鶏油の芳ばしい風味がプラスされ、想像していた以上に本格的なテイスト。
まだ調味油を入れる前の状態で、すでに鶏骨と丸鶏を香味野菜と一緒に白濁するまで煮込んだような、縦型ビッグのスープとは思えない臨場感を実現しています。
さらに鶏の脂を主原料とする黄金色の「調味油」を加えると、牛脂や豚脂(ラード)の風味とは違う鶏特有の芳ばしさが前面で主張を始め、鶏油でしか味わえない魅力が爆発。しかもカップ麺の鶏油は動物油脂と植物油脂に香料を重ねている “なんちゃって鶏油” も多いのに対し、今回の調味油は純粋な鶏油を彷彿とさせる、強烈な主張を放ちながらもナチュラルだったことが印象に残りました。
最初は液体スープを念入りに混ぜた後、調味油を入れてからは混ぜないほうがいいとアドバイスするつもりでしたが、しっかりと調味油をスープに溶かし込んでも芳ばしさが埋没することはなく、むしろ調味油をスープに馴染ませたほうがスープ全体のクオリティが高くなると感じたので、そのように調理するのがベストかもしれません。
具材
フェイクもネガティブではない
赤唐辛子は少量かつ辛味の強い唐辛子ではなかったので、ほぼほぼ飾りにすぎない存在ですが、おかげで彩りがよく、ネギも柔らかい口当たりで程よい存在感。エースコックのネギは異様に歯触りが強い乾燥ネギもあるので、そちらを選ばなかったのは英断です。
そして、上記画像の向かって左が大豆そぼろ(大豆加工品)、右が程良く味付けした鶏肉そぼろで、大豆そぼろは明らかに怪しい見た目をしているのですが、クニッとした独特の食感が慣れるとクセになる、結果的にネガティブな具材ではありません。むしろ味付けした鶏肉そぼろの食感がスカスカなので、個人的には大豆そぼろのほうが好印象でした。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6+)
麺と具材は妥協すべきポイントになるため、あわよくばノンフライ麺で食べたい気持ちも否めませんが、とにもかくにもスープに特化した仕上がりは潔く、そこで商品名の「MEGA鶏」を遺憾無く体現。さまざまな方向性から鶏の魅力を感じさせてくれるスープの完成度は特筆すべきレベルにあったので、そこを高く評価しました。
ときに昨年の「MEGA鶏」で湯切りタイプの汁なしスタイルを開拓したMEGAシリーズですが、まだノンフライ麺を搭載したゴリゴリの本格志向には手を出していないので、たとえば同社の「一度は食べたい名店の味PREMIUM」よろしく今年はプレミアムタイプの登場にも期待しています(author・taka :a)