どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年10月28日(月)新発売のカップ麺、エースコック「MEGA背脂 濃厚醤油ラーメン」の実食レビューです。
エースコックの縦型カップ史上最大量の背脂を配合したMEGAシリーズ第11弾の新商品「MEGA背脂」ついに解禁!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
MEGA背脂 濃厚醤油ラーメン
「MEGA(メガ)」シリーズとは、2015年7月13日発売「MEGAニボ ど煮干し中華そば」から始まったシリーズで、メニューが持つ “ウマさの代表要素をとことん高めた” 新ブランドとして発足。同社にはEDGE(エッジ)というブランドもありますが、EDGEは驚き&やりすぎという自由で漠然としたテーマなのに対し、MEGAは素材に特化した “突き抜け系カップめん” として展開しています。
今回の新商品「MEGA背脂」は、容器側面でも “史上最大の背脂使用量” をアピールしているように、エースコックのタテロング(タテ型ビッグ)カップ採用商品において、過去最大量の背脂をスープ中に配合。様々なラーメン店で提供されている定番メニュー「背脂醤油ラーメン」に着目し、おいしさのポイントである「背脂」のコクや風味をとことん高めたカップラーメンをコンセプトに開発されました。
エースコックは昔から背脂に強い(良質な背脂を使ってくれる)メーカーで、2014年12月8日に “アブラたりてます?” という挑発的なキャッチフレーズを掲げた新商品「EDGE 鬼背脂とんこつ醤油ラーメン」(EDGEシリーズ第4弾)を発売しており、エースコック史上最大量の背脂パック+追加のアブラを別添(※多すぎて1袋に入りきらなかったらしい)。
その翌2015年12月7日には、エースコック最大サイズの背脂パックに追加のアブラをプラスして、2014年発売品よりも “アブラを20%増量” したEDGEシリーズ第7弾「鬼背脂とんこつ醤油ラーメン」を発売。EDGEの鬼背脂は大判どんぶり型のカップラーメンだったので、今回の「MEGA背脂」はEDGEに匹敵する量ではないものの、縦型ビッグでは史上最大量の背脂を謳っています。
MEGAシリーズは、第1弾「MEGAニボ ど煮干し中華そば」(2015.07.13)からスタートし、第2弾「MEGAゴマ 担担麺」(2016.07.25)、第3弾「MEGA豚(メガトン)どトンコツラーメン」(2016.10.10)、第4弾「MEGAカツオ 荒ぶる中華そば」(2017.07.24)、第5弾「MEGAきのこ蕎麦」(2017.11.13)と和風メニューも加えながら展開。
その後は再販もカウントすると、第6弾「MEGA豚(2回目)」(2018.03.26)、第7弾「MEGAニボ(2回目)」(2018.07.23)、第8弾「MEGA味噌 超濃厚味噌ラーメン」(2018.10.15)、第9弾「MEGA豚(3回目)」(2019.02.25)、第10弾「MEGAゴマ(2回目)」(2019.07.22)——で、今回の「MAGE背脂 濃厚醤油ラーメン」はシリーズ第11弾の新作になります。
「MEGAニボ」は2回、「MEGAゴマ」も2回、「MEGA豚」については3回も発売されているので、純然たる新商品としては「ニボ」「ゴマ」「豚」「カツオ」「きのこ」「味噌」「背脂」で7つ目。これまでに発売されたMEGAシリーズを全商品レビューしてきた結果、やはり2度も再販された実績を持つ「MEGA豚」が最強でした。
このシリーズは基本的に紙容器で、なぜか2回目の「MEGAニボ」(2018年7月発売品)だけポリプロピレン(PP)製のプラ容器だったんですけど、それはさておき今回はシリーズ初の背脂しょうゆラーメン。エースコックの背脂醤油といえば、ファミリーマートの「来来亭」で培ってきたノウハウがあるので、それと比較しながらレビューします(関連記事「来来亭 しょうゆラーメン」2019年10月15日リニューアル)
開封
というわけで、今回は背脂パックが2袋入っているのかと思いきや、別添の小袋は色の違う「液体スープ」が2袋。上記画像の右手前に写っている白い小袋(深うまいの素)は、「来来亭」のカップラーメンや「飲み干す一杯」の背脂系にも別添されている小袋で、名前こそ液体スープとなっていますが、間違いなく中身は背脂です。
この背脂パックが実に優秀で、90%以上——いや、ほぼ100%動物油脂と思しき背脂入りの油脂にもかかわらず、ネガティブな雑味や癖は控えめで、ただただ芳ばしくて芳醇な背脂の風味とコクが楽しめる良質なもの。今回それが2袋入っていると予想していたのですが、デザインこそ微妙に違うものの、「来来亭 しょうゆラーメン」と同じ緑色の小袋と抱き合わせでした。
容器側面の作り方にも「液体スープ2袋」とあるので、どうやら入れ忘れとかではない模様。あいかわらず別添の小袋は容器の中に入っているため、粉末スープを払いながら取り出さなければいけないのですが、それはさておき具材がショボいw メイン具材は大豆そぼろ(大豆加工品)とネギ、あと粗挽き唐辛子が1粒見えるだけ。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:MEGA背脂 濃厚醤油ラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:関西滝野工場(W)兵庫県加東市河高1816-175 内容量:95g(めん70g) 商品コード:4901071246600(JANコード) 個装サイズ:縦111mm×横111mm×高さ118mm 発売日:2019年10月28日(月) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(液体スープ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、砂糖)、スープ(動物油脂、食塩、しょうゆ、しょうゆ加工品、ポークエキス、香辛料、ポーク調味料、たん白加水分解物、砂糖、おからパウダー、チキン調味料、ハクサイエキス、でん粉、粉末しょうゆ、粉末みそ、オニオンパウダー、酵母エキス、植物油脂)、かやく(大豆加工品、ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、香料、カラメル色素、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、酒精、カロチノイド色素、香辛料抽出物、乳化剤、微粒二酸化ケイ素、ビタミンB2、ビタミンB1、甘味料(スクラロース)、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン・ごまを含む) |
実食開始
麺は調理前70gの油揚げ麺、湯戻し時間は熱湯3分。そんなに粉末スープの量は多くなかったので、小袋の粉末まみれ具合も比較的にマシなのは嬉しいポイントではあったものの、けっこう油揚げ麺特有のニオイが強く、調理前の段階から果敢に主張してくる安っぽい油揚げ麺臭が気になりました。
メーカー希望小売価格は、現在の縦型ビッグにおける標準の税別220円で、もしコンビニで購入した場合の値段は税込232円が相場になります。実際に立ち寄ったコンビニ大手4社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)の中では、「ローソン」「ファミリーマート」「ミニストップ」での取り扱いを確認。
液体スープは2袋とも後入れなので、お湯を入れてから待っている間、フタの上で小袋ごと温めてください。かなり豚脂の芳ばしい香りが食欲をそそってくる「MEGA背脂」調理後は、いかにも背脂チャッチャ系の京都ラーメンっぽい雰囲気なので、やはり「来来亭」の流れを汲んでいるのかもしれません。それでは、背脂の効かせ方と味の方向性に注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(95g)当たり
カロリー:429kcal |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:429kcal(めん・かやく:317kcal)(スープ:112kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
麺は醤油や砂糖で下味の施された中細麺で、丸断面の丸刃でカット。比較的に縮れは弱く、ごりごりの低加水麺ではないものの、加水率は低めに設定されているため、やや食感の衰えが早めに訪れます。ただ、それだけにスープとの一体感は申し分ありませんし、ある意味「MEGA背脂」のほうが来来亭のカップラーメンよりも “来来亭に近い” かもしれません。
来来亭のカップラーメンに使用されている油揚げ麺には、今回の麺には含まれない植物性たん白を使用しているため、けっこう耐久力があるものの、お店の麺とは違う角刃でカットした縮れのある中細麺を採用しています。つまり麺の雰囲気としては「MEGA背脂」の油揚げ麺が近く、背脂醤油スープとの相性もバッチリ。
今回のスープは醤油と化学調味料のエッジが強かったので、やや後半は麺が押され気味ではあるものの、完全に埋没するわけではありません。また麺の表面を背脂がコッテリとコーティングしてくれるため、調理前に気になった油揚げ麺特有の風味は相殺。むしろ油揚げ麺の芳ばしさと背脂の芳ばしさに相乗効果を感じたくらいだったので、それがネガティブに働くことはありませんでした。
スープ
最初から仕込んである粉末スープにも醤油(粉末しょうゆ)が入っているのですが、緑の小袋に入っている液体スープに濃口醤油ベースのタレが入っていて、さらに動物油脂と背脂が仕込んであります。これでは背脂系を謳うには寂しいレベルではあるものの、すでに動物油脂特有の芳ばしい香りで掴みはバッチリ。
そして、白い小袋の中身は定評のある背脂。ちょっと小袋から出したて直後の見た目はイマイチなんですけど、かなりカップラーメンとしては良質な背脂で、ちゃんと背脂の粒が視認できます。ラーメンジャンルとしては、まさに全国チェーンの「来来亭」や京都・北白川の「ラーメン魁力屋」を彷彿とさせる、鶏ガラしょうゆベースの京都風 “背脂チャッチャ系” を再現しているような方向性にありますね。
「魁力屋(かいりきや)」のカップ麺を担当しているのは、エースコックの親会社・サンヨー食品(サッポロ一番)なんですけど、イメージとしては来来亭よりも魁力屋に近い印象が無きにしも非ず。さすがに「EDGE」の鬼背脂ほど強烈にギタギタではないものの、ファミリーマートの来来亭カップ麺よりも背脂の量が多く、その下はキリッとスッキリした鶏がらベースの醤油味。
麺の解説でも触れたように、醤油と化調の当たりも強いのですが、こってり芳ばしい背脂のコクが適度にカドを包み、またキレのある土台のスープが背脂をクドいと思わせない絶妙なバランス。どうしてもインスタント感はあるけれど、京都風醤油味の背脂チャッチャ系として完成系にあるといっても過言ではない味わいでした。
具材
サイズは違えど背脂醤油に唐辛子を使用しているのも「来来亭」や「魁力屋」に共通する項目で、ほんのりピリッとアクセント。青ネギのシャキシャキとした食感も京都風こってり醤油味のスープにマッチしていたのですが、せめてメンマが欲しかった‥‥w とはいえスープが美味しかったので、実際そんなには気にならなかったんですけど、さすがに上出来とは言えません。
ひき肉系の具材に見える白い物体は、大豆たん白を加工したフェイクミート(偽肉)。特に味付けが施されているわけではなく、大豆加工品特有のグニッとした食感なんですけど、正直こっちのほうが本物の肉を使用して作っているはずの “程良く味付けした肉そぼろ” でコケた時(スポンジっぽい食感だった時)よりもマシです。
大豆ミートに慣れていないと違和感を覚えるかもしれませんが、逆に慣れると独特の食感も案外これはこれで楽しかったりするので、こちらを採用したのは正解だと思えました。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(★4+)
あまりにも具材が頼りなかったので、総評上どうしても差し引かざるを得ませんでしたが、それさえ気にならないのであれば “オススメ” です。イメージとしては完全に京都風の背脂醤油ラーメンで、麺とスープについては来来亭のカップ麺よりも本家に近いかもしれません。
つまり総合力を重視すると、じゃぁファミリーマートの「来来亭 しょうゆラーメン」でいいよね、という話になってくるのですが、正直なところスープは「MEGA背脂」のほうが美味しかったですし、コンビニ限定商品ではないのも利点。背脂も縦型のカップラーメンとしては多めに入っていて、とことん特徴を強調しつつ、しっかり味のバランスも計算されている良品でした。