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マルちゃん正麺 “新開発の手もみ風„ 実現。待望の新作「ワンタン中華そば」の仕上がりとは——

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2025年9月22日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「マルちゃん正麺 カップ ワンタン中華そば」(278円+税)の実食レビューです。

マルちゃん、新技術を活用して “手もみ風の質感„ の質感を再現。ブランド発売10周年の節目に現れたニューフェイスの実力とは——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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マルちゃん正麺 ワンタン中華そば

マルちゃん正麺(せいめん)とは、2011年(平成23年)11月7日の発売以来、東洋水産が力を入れている即席めんブランドで、専任の開発チームが従来の製法を根底から見直し、約5年の開発研究期間を経て実現させた “乾燥めんでありながら生めん本来の自然な食感と味わい„ を特徴とする同社の技術革新『生麺うまいまま製法』(特許5153964号)が最大の取り柄。

すっかり見慣れた「マルちゃん正麺」のロゴ

空前の大ヒットを記録した「スーパーカップ1.5倍」(エースコック)を起爆剤に、袋めんとカップめんの年間生産量が逆転した1989年(平成元年)以降、無風状態が続いていた袋めん市場に突如として投下された「マルちゃん正麺」は、発売わずか1年で累計2億食の販売実績を達成。即席めん市場に甚大な衝撃を与え、勢力図を塗り替えてしまうほどの活性化に成功します。

この偉業は後に業界関係者の間で “マルちゃんショック„ と呼ばれ、マニアの間でも語り草になっているのですが、マルちゃん正麺の衝撃から約4年後、2015年(平成27年)10月5日。新製法「生麺ゆでてうまいまま製法」(特許5719064号)を確立した待望のカップめん「マルちゃん正麺 カップ」を世に送り出し、再び大きな注目を集めた東洋水産。

出典:東洋水産「マルちゃん正麺カップ」ブランドサイト

こちらも発売わずか1ヶ月で累計出荷数100万ケース(1,200万食)を達成する驚異の滑り出しを見せ、今度はカップめん市場に “第2のマルちゃんショック” を引き起こしました。

以来、当初から掲げているコンセプト「いま抜群に美味しく、そして10年後・20年後も古びることなく愛され続ける即席めん」を守りながら、即席めんの枠組みを超える美味しさを追求し続けています。

ブランド初の「手もみ風麺」を新開発

このページでレビューする「マルちゃん正麺 カップ ワンタン中華そば」は、同ブランド初となる “手もみ風麺„ を搭載したカップラーメンで、数量・期間限定のスポット商品ではなく、通年販売のレギュラーラインナップに位置付けられた新フレーバー。何よりも注目すべきは新開発の “手もみ風麺„ ということで、すこし「生麺ゆでてうまいまま製法」の変遷を振り返っておきましょう。

カップめん用の特許技術「生麺ゆでてうまいまま製法」を用いた乾燥めんは当初、現在よりも平均的に含水率が高く、なかでも箸で持ち上げた際の重量感には驚かされたものですが、2021年(令和3年)9月6日のリニューアル以降、めんの原材料に「乳糖」を採用し、ほとんどのテンプレで加水率が低下。それに伴い独特の反発性が目立つなど、大きく質感が変わります。

かくして「マルちゃん正麺 カップ」が不得手としていた低加水の乾燥めんを克服し、テンプレのバリエーションが目に見えて増えたのも事実。しかし、かつての「生麺ゆでてうまいまま製法」が誇っていた重量感は完全に鳴りを潜め、筆者としては悲しくもありました。

新開発 “手もみ風麺„ の訴求

そんな「マルちゃん正麺 カップ」の開発チームが新たに “手もみ風麺„ を完成させたということで、加水率や反発性の度合いなど、興味が尽きない実食前。ときに手もみ風の縮れを付けたノンフライめんとワンタンの組み合わせといえば、ファミリーマートの傑作「とら食堂 ワンタン麺」(製造:明星食品)が代表的。販売ルートや価格帯も違うので、一概に比べられない部分もありますが、ちょっと意識しながら食べてみます。

開封

3種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」2袋に、後入れ「液体スープ」の計3パック構成で、かやくの片方にはワンタンのみ充填。とら食堂のカップラーメンを担当している明星食品のワンタンはノンフライを売りにしているのに対し、東洋水産のワンタンは基本的に揚げ油を通過しているため、本格さを重視するなら前者に劣りますけど、油揚げワンタンにもインスタントならではの魅力が詰まってますからね。

これまでのテンプレとは異なるビジュ

めんは「生麺ゆでてうまいまま製法」による乾燥めんで、これまでの「マルちゃん正麺」には見られなかった独特の縮れが印象的。ちなみに新開発の “手もみ風麺„ は2種類あるらしく、今回の「ワンタン中華そば」には “なめらかですすり心地が良く、あっさりとした味わいに合う白色の手もみ風麺„ を、既存の「濃厚味噌」には “もちもちとした弾力で食べごたえのある黄色の手もみ風麺„ を新たに搭載しているのだとか。

なおメーカー希望小売価格は278円(税別)に設定されているため、既存の「マルちゃん正麺 カップ」定番3品(芳醇醤油、濃厚味噌、うま辛担々麺)と同じ値段。販売店はスーパーマーケットやドラッグストア、ディスカウントストアなども対象なので、常時「マルちゃん正麺 カップ」を取り扱っている店舗であれば、新作の「ワンタン中華そば」も積極的に入荷していると思います。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん正麺 カップ ワンタン中華そば
製造者:東洋水産株式会社
製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1)
内容量:117g(めん75g)
商品コード:4901990382113(JAN)
発売日:2025年09月22日(月)
実食日:2025年10月14日(火)
発売地域:全国
取得店舗:スーパーマーケット ライフ
小売価格:278円(税別)
購入価格:246円(税込)
麺の種類:ノンフライ(生麺ゆでてうまいまま製法)
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体スープ・かやく2袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、植物油脂、乳糖、大豆食物繊維)、添付調味料(ポークエキス、しょうゆ、植物油、チキンエキス、食塩、豚脂、発酵調味料、砂糖、野菜エキス、かつおエキス、香味油脂、酵母エキス、こんぶエキス、香辛料)、かやく(ワンタン、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、かんすい、炭酸カルシウム、レシチン、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)、カラメル色素、増粘多糖類、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

ワンタンの数が絶妙に中途半端だった件

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、片方にはワンタンのみ、もう片方にはFD(フリーズドライ)加工のネギとメンマが入っているのですが、ワンタンの数は2個と‥‥1/4個? 標準2個入なのか3個入なのか、それとも2個は確定としてグラム調整に砕けた破片を放り込んでいるのかは定かでないけれど、堂々と「ワンタン中華そば」を掲げているわりには気持ち程度のボリュームといわざるを得ません。

意外と熱湯で膨張したワンタン

とはいえ今回は新開発の “手もみ風麺„ が最大の見どころなので、その仕上がりに期待しつつ熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと5分。時間になったらフタを開け「液体スープ」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。かやくをあけた瞬間は上記の印象を抱きましたけど、ワンタンけっこう存在感ありますね。

というわけで、かやくのイメージは完成前よりもプラスに傾きましたが、はたして “手もみ風麺„ の仕上がりや如何に。ここから先は「めん」「スープ」「かやく」の項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(117g)あたり
カロリー:390kcal
たん白質:10.4g
脂  質:9.9g
炭水化物:64.9g
食塩相当量:6.4g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:4.4g)
ビタミンB1:0.32mg
ビタミンB2:0.40mg
カルシウム:164mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:390kcal(めん・かやく:336kcal)(スープ:54kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

手もみ風の質感を再現した、なめらかなすすり心地で、弾力のある麺。

出典:https://www.maruchan.co.jp/news_topics/entry/2025/09/post_20211048.html

いかにも正麺カップらしい質感

4.0

いつも撮影に時間を要してしまうため、あらためて別日に調理し、撮影を挟まずに食べてみた結果、食べ始めは中心部に乾燥めん特有のカタさが残っている状態。ちゃんと戻り切っていないわけではないけれど、むっちりとした粘りを強調したタイプではなく、やはり加水率は比較的に低めの仕上がり。

いかにも正麺カップだなと

さらに食べ始めから2、3分ほど経過した段階で既存の「マルちゃん正麺 カップ」全商品に通じる特有の反発性が目立って主張してくるため、またこのパターンか‥‥などと。ただ、手もみ風のランダムな縮れは従来の「マルちゃん正麺 カップ」にはなかったアプローチ。また汁なし系のテンプレほどではないけれど、平均的なサイズよりも短めに切り出されていたので、すすりやすかったのも印象に残ったポイント。

明星食品が製造を担当している「とら食堂」や「喜多方ラーメン 坂内」のノンフライめんと比較した場合、どうしても臨場感に欠ける部分が目立ったので、かつての「生麺ゆでてうまいまま製法」で感動した例の重量感が復活したら——という希望的な不満は残りましたけど、けっして基礎クオリティが低いわけではありません。逆に現行の「生麺ゆでてうまいまま製法」が文句なしで好きならば、素直に新たな切り口を楽しめると思います。

スープ

鶏とかつおをベースに、豚の旨みと香りを利かせた、あっさりとしながらもコクのある醤油味スープ。

出典:https://www.maruchan.co.jp/news_topics/entry/2025/09/post_20211048.html

出汁を重視した淡麗系

4.0

商品説明には “醤油味のスープ„ と記載されていますが、定番の「芳醇醤油」と比較して醤油感は明らかに淡白かつ見た目にも穏やかな色合い。動物系の旨みも豚・鶏ともに上品なバランスで、鰹と昆布の出汁(だし)も主役の一つとして全体を支えている、いかにも東洋水産らしい顔立ちなのですが、豚脂と香味油脂に由来する芳ばしさはハッとさせらた点。

残念ながら芳ばしさの持続性は特筆すべき水準に達していなかったので、途中から目立たなくなってしまったけれど、既存の「芳醇醤油」「濃厚味噌」「うま辛担々麺」はもちろん、これまでにリリースされた「マルちゃん正麺 カップ」を含め、同じフレームワークが見当たらなかったところには新鮮味を覚えました。あと妙に甘さが残ったのですが、嫌らしいタイプではなく、玉ねぎの甘みに近い感じだったので、悪くない余韻だなと。

かやく

ワンタン、メンマ、ねぎ。

出典:https://www.maruchan.co.jp/news_topics/entry/2025/09/post_20211048.html

とりあえず及第点

3.0

調理後の画像では目立っていたワンタンですが、個体差なのか標準仕様なのか「ワンタン中華そば」のイメージ的に3個は保証してほしかったところ。皮の質感や餡の味についても他のマルちゃん製品で頻繁に出会うアイツなので、まったく目新しさはなかったんですけど、あのワンタンが好きならホッとするはず。

メンマとネギについても新開発の要素は見当たらなかったので、使い回し感は否めませんが、独特の発酵感とコリコリした食感を残すメンマと今回のスープは好相性。FDネギも食感・風味ともにAD(エアドライ)具材よりも上品なクオリティから、いい意味で東洋水産らしかったです。

総評

4.0

最大の売りである新開発の “手もみ風麺„ が初期の「生麺ゆでてうまいまま製法」に匹敵する加水率を誇っていたら、かの明星食品にとって脅威的な存在になったかもしれない——。というのが個人的に勿体無いと感じた点になりますけど、裏を返せば現在の「マルちゃん正麺 カップ」らしい質感は安心感を与えてくれる部分でもあり、その枠組みを守った上でのランダムな口当たりは新しい角度。

またスポット商品ではなく定番商品の位置付けから、あまり尖らせたくなかったのかなと。そういったポジション的な視点も含め、及第点に星ひとつプラスしました。さらに1年後、早ければ数ヶ月後にリニューアルを実施する可能性も高いので、これからの進化にも期待しています。【author・taka :a(大石敬之)】

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